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第5章 日常を脅かす敵と求める豪牙

第439話 ランプ型魔道具で呪術師を探し出せ!

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魔道具を試すために、アレク自ら黒い雨に当たりに行く。黒い雨に当たると、すぐに肌が真っ黒になり始めて、体が思うように動かなくなる。しかし、半神であるアレクは、普通の人間よりも耐性があるのか辛うじて体を動かすことが出来るのだ。そして、師匠に支えられながら城へと戻る。

「これは、キツイな......師匠、魔道具を起動してください」

「無茶しやがって!起動するぞ」

師匠が、心配そうに見つめながら魔道具を起動する。すると、アレクの体から黒いもやが抜けていき、ランプ型の魔道具に吸い込まれていく。そして、呪いが一杯になったのか?ランプは赤く光って一直線に、ある方向へ赤い線らしき物が伸びる。

「なんとか動けるようにはなったけど、まだ呪いの影響を受けてるみたい。どれだけ強力なんだよ」

アレクは、そう言いながら呪い返しの薬を飲む。

「この赤い線が道しるべになっているんだな。アレク坊、相手は呪術師だ!呪い対策はしているのか?」

呪術師との対決前に何か策を講じているのか尋ねる。

「はい!このがあればどんな呪いだろうと無効化してくれます」

またまた変なネーミングセンスでお馴染みの異界の薬師が作った呪いを無効化する薬を作っていた。

「毎回思うが、その変な名前どうにかならんのか?」

どうやらノックスも変わった名前だなと、ずっと思っていたようである。

「俺が考えてるわけじゃないですからね!異界の薬師が付けた名前ですから仕方ないんです~」

アレクのネーミングセンスが疑われるのは嫌なので、必死で弁解をする。

「まぁ~そういうことにしといてやる。それより、早く行った方がいいんじゃないか?」

「そういうことってその通りなのに~......でも早くいかないといけないし、この話は終わりです!マンテ爺行くよ」

アレクは、疑われたままなことに対して思うところはあるのだが、それよりも呪術師を倒す方が先だと考えて呪術師の下へ向う準備をする。

「ワシは、準備万端じゃ!アレクよ、早く着替えるんじゃ」

マンテ爺専用のローブを身に纏って準備万端といった表情で待っている。そして、マンテ爺に急かされるようにアレクもローブを着るのだった。

「よし!準備完了!マンテ爺、これを飲んで」

マンテ爺にもを飲ませる。呪い無効化の薬を飲んだにも関わらずローブを着用するのは、この呪いがどれだけ強力かわからないからである。

「飲んだぞい!久しぶりの戦いにウズウズしておるわい!アレク、その人間は食らってもよいかのぅ」

最近、本当の戦闘をしていなかったマンテ爺は、ウズウズしている。そして、本来人間を食べる種族なので悪者であれば食べてもいいのかと尋ねる。

「うん!食べてもいいよ。こんなことをしたんだし、報いは受けてもらわないと」

アレクも、普段と違ってすんなりと承諾する。

「アレクにしては珍しいのぅ。すんなりと受け入れてくれるとは!それほどに怒っておるんじゃな」

「そうだね。今回ばかりは許せない!まだ母上を狙った呪術師とは確定してないけど、ほぼ確定だし、これだけのことをしたんだからね」

アレクは、母親を狙われてロイスまで傷つけられて、挙句の果てには王国全土を巻き込んだ呪術師を許せないでいた。

「マンテ爺、行こう!」

アレクは、マンテ爺を抱えて飛び立とうとする。

「アレク坊、絶対に油断するなよ。速攻で相手を倒してこい」

ノックスが、アレクにアドバイスをする。アレクは、「はい!わかりました」と答えて、飛行を使い飛び立つのだった。





「この赤い線、どこまで続いているんだろうね。大分遠くまで飛んできたけど」

アレクは、王国の端に近い辺りまで飛んできているのだが、線が終わることがないようだ。

「うむ!そろそろじゃと思うぞい。悪意の塊が近くにおる気配がするわい」

マンテ爺は、悪意などの気配を感じ取るのが得意であり、段々と悪意の気配が強まっていると答える。

「ん?マンテ爺の勘が当たったようだよ!どうやら、あそこの小屋に繋がっているようだね」

マンテ爺が、気配を察したということで、飛行速度を少し抑えて飛んでいると、赤い線が繋がっている小屋を発見するのだった。
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