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第5章 日常を脅かす敵と求める豪牙
第433話 ロイス団長の大怪我と助けに向かうアレク!
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アレクとヘルミーナの街の散歩が終わって、次は学園の友達と夜明けの雫を迎えに行こうとした時に、王国からある人物が訪ねてきた。
「アレク様、ルーヘン殿と騎士数名が訪ねてきました!すぐにお会いしたいとのことです。何やら只事ではない様子でした」
パスクが、執務室で仕事をしているアレクの下に慌ててやってくる。
「なんだろう?とりあえず、応接室にきてもらって」
アレクは、何かと思うのだが、それよりもすぐに対応しないといけないと考える。
「畏まりました。お召し物はどう致しましょうか?」
「このままでいいよ!話の方が大事だしね」
そう言って、アレクは立ち上がり先に応接室に向かう。パスクは、客間に向かいルーヘンを呼びに行くのだ。そして、アレクが応接室で待っていると、すぐにルーヘンがやってくる。
「アレク様、ルーヘン殿をお連れ致しました」
「入ってもらって」
パスクが、入室の許可を求めるとアレクは、すぐさま返事を返す。
「タカハシ辺境伯様、ご無沙汰しております!火急とは言え、事前の許可もなく謁見して頂き感謝致します」
ルーヘンは、いつもと違い、畏まった言葉遣いをする。アレクは、咄嗟にただならぬ雰囲気を感じ取るのだ。
「とりあえず、お座りください。火急とのことですが、何があったのですか?」
ルーヘンは、アレクに言われた通りにソファーに腰掛ける。
「カリーネ様が、刺されました!」
「・・・・・・」
アレクは、考えもしていないことを言われて、放心状態になってしまう。
「アレク様!アレク様!お気を確かに!」
パスクが、放心状態のアレクを見て、声をかける。
「ハッ!ルーヘンさん!お母さんは大丈夫なのですか?刺されたってどういうことですか!」
アレクは、我に返ると慌てながらルーヘンを問いただすように尋ねる。
「アレクくん、落ち着いて!カリーネ様は、無事だよ!髪飾りに仕込まれていた魔法が発動して危険を知らせたんだ。その時、咄嗟に動いて庇ったロイス団長が刺されて、今は生死を彷徨っている」
アレクが、養子になった頃にプレゼントとしてあげた髪留めがカリーネを救ったようだ。
「お母さんは、無事なんだね!よかった......でもロイス団長が......ルーヘンさん、エクストラポーションは効かなかったのですか?」
カリーネの無事に安堵するアレクだったが、ロイス団長の生死彷徨う発言を聞いて心配になる。しかしエクストラポーションは、実家にも王家にもあるはずなのに、何故生死を彷徨っているのか疑問に思う。
「それが、わからないんだよ。傷口は塞がったんだけど、一向によくなる気配がなくて、むしろ衰弱していく一方なんだ!それで、アレクくんに助けを求めにきたんだよ」
ルーヘンは、どうしたらいいのかわからない表情でアレクに助けを求める。
「とりあえず転移で、すぐ向かいましょう!診断してみないとわかりませんので」
アレクは、早くロイスを生死の境から救ってあげないといけないなと感じる。
「そう言って貰えると助かるよ!」
ルーヘンは、アレクの言葉を聞いて胸を撫で下ろす。
「パスク、騎士の人達には、お風呂を用意してくつろいで貰って!それから、ルーヘンさんを借りることも伝えておいてね」
「畏まりました!騎士の皆様には最上級のおもてなしを致します。アレク様は、すぐにロイス団長の下へ向かってください」
パスクは、こちらのことは気にせず、早く向かってほしいと伝える。
「わかったよ!いない間は、パスクに任せるね。では、ルーヘンさん行きますね!転移」
アレクは、ルーヘンの腕を掴んで、実家へと転移するのだ。
「無事着いたみたいだね。えっ!?」
実家の庭に転移したのだが、事件があった所為で、厳戒態勢が敷かれており、すぐに囲まれて剣を向けられた。
「え?アレク様?」
唯一の女性の兵士であるシーラがアレクに気付いて声を出す。そして、他の兵士もアレクに気付いて驚きながら剣を下ろすのだ。
「シーラ、久しぶりだね。ルーヘンさんから話を聞いてロイス団長を助けにきたよ」
「よがっだぁぁぁ!ごれで、ロイス団長がだずがるよぉぉぉ」
シーラが、嬉しさのあまり大泣きして、その場にへたり込む。
「アレク様、お越しになられていたのですね!すぐにロイス団長の下へご案内致します」
セバスが、アレクが来たことに気付いて、すぐさま庭へとやってきたのだ。
「セバス、久しぶりだね!案内を頼むよ」
アレクは、こんな早く来たことに気付くとは、流石セバスだなと思うのである。
「畏まりました。ついてきてください」
アレクとルーヘンは、セバスの後ろをついていき、ロイスが待つ部屋へと向かうのであった。
「アレク様、ルーヘン殿と騎士数名が訪ねてきました!すぐにお会いしたいとのことです。何やら只事ではない様子でした」
パスクが、執務室で仕事をしているアレクの下に慌ててやってくる。
「なんだろう?とりあえず、応接室にきてもらって」
アレクは、何かと思うのだが、それよりもすぐに対応しないといけないと考える。
「畏まりました。お召し物はどう致しましょうか?」
「このままでいいよ!話の方が大事だしね」
そう言って、アレクは立ち上がり先に応接室に向かう。パスクは、客間に向かいルーヘンを呼びに行くのだ。そして、アレクが応接室で待っていると、すぐにルーヘンがやってくる。
「アレク様、ルーヘン殿をお連れ致しました」
「入ってもらって」
パスクが、入室の許可を求めるとアレクは、すぐさま返事を返す。
「タカハシ辺境伯様、ご無沙汰しております!火急とは言え、事前の許可もなく謁見して頂き感謝致します」
ルーヘンは、いつもと違い、畏まった言葉遣いをする。アレクは、咄嗟にただならぬ雰囲気を感じ取るのだ。
「とりあえず、お座りください。火急とのことですが、何があったのですか?」
ルーヘンは、アレクに言われた通りにソファーに腰掛ける。
「カリーネ様が、刺されました!」
「・・・・・・」
アレクは、考えもしていないことを言われて、放心状態になってしまう。
「アレク様!アレク様!お気を確かに!」
パスクが、放心状態のアレクを見て、声をかける。
「ハッ!ルーヘンさん!お母さんは大丈夫なのですか?刺されたってどういうことですか!」
アレクは、我に返ると慌てながらルーヘンを問いただすように尋ねる。
「アレクくん、落ち着いて!カリーネ様は、無事だよ!髪飾りに仕込まれていた魔法が発動して危険を知らせたんだ。その時、咄嗟に動いて庇ったロイス団長が刺されて、今は生死を彷徨っている」
アレクが、養子になった頃にプレゼントとしてあげた髪留めがカリーネを救ったようだ。
「お母さんは、無事なんだね!よかった......でもロイス団長が......ルーヘンさん、エクストラポーションは効かなかったのですか?」
カリーネの無事に安堵するアレクだったが、ロイス団長の生死彷徨う発言を聞いて心配になる。しかしエクストラポーションは、実家にも王家にもあるはずなのに、何故生死を彷徨っているのか疑問に思う。
「それが、わからないんだよ。傷口は塞がったんだけど、一向によくなる気配がなくて、むしろ衰弱していく一方なんだ!それで、アレクくんに助けを求めにきたんだよ」
ルーヘンは、どうしたらいいのかわからない表情でアレクに助けを求める。
「とりあえず転移で、すぐ向かいましょう!診断してみないとわかりませんので」
アレクは、早くロイスを生死の境から救ってあげないといけないなと感じる。
「そう言って貰えると助かるよ!」
ルーヘンは、アレクの言葉を聞いて胸を撫で下ろす。
「パスク、騎士の人達には、お風呂を用意してくつろいで貰って!それから、ルーヘンさんを借りることも伝えておいてね」
「畏まりました!騎士の皆様には最上級のおもてなしを致します。アレク様は、すぐにロイス団長の下へ向かってください」
パスクは、こちらのことは気にせず、早く向かってほしいと伝える。
「わかったよ!いない間は、パスクに任せるね。では、ルーヘンさん行きますね!転移」
アレクは、ルーヘンの腕を掴んで、実家へと転移するのだ。
「無事着いたみたいだね。えっ!?」
実家の庭に転移したのだが、事件があった所為で、厳戒態勢が敷かれており、すぐに囲まれて剣を向けられた。
「え?アレク様?」
唯一の女性の兵士であるシーラがアレクに気付いて声を出す。そして、他の兵士もアレクに気付いて驚きながら剣を下ろすのだ。
「シーラ、久しぶりだね。ルーヘンさんから話を聞いてロイス団長を助けにきたよ」
「よがっだぁぁぁ!ごれで、ロイス団長がだずがるよぉぉぉ」
シーラが、嬉しさのあまり大泣きして、その場にへたり込む。
「アレク様、お越しになられていたのですね!すぐにロイス団長の下へご案内致します」
セバスが、アレクが来たことに気付いて、すぐさま庭へとやってきたのだ。
「セバス、久しぶりだね!案内を頼むよ」
アレクは、こんな早く来たことに気付くとは、流石セバスだなと思うのである。
「畏まりました。ついてきてください」
アレクとルーヘンは、セバスの後ろをついていき、ロイスが待つ部屋へと向かうのであった。
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