チート薬学で成り上がり！ 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました！

第4章 アレクの子供と日常

第431話 あのラスベガスの噴水を作っていたアレク！

昼食を食べ終わったので、食堂を後にしたアレク達は、次の場所に向かう。

「凄くおいしかったわ！また行きましょうね？」

ヘルミーナは、秋刀魚の塩焼き定食を気に入ったようで、またあの食堂に行きたいとアレクを誘う。

「うん！絶対行こうね」

アレクは、笑顔でヘルミーナに返事をする。

「次はどこに連れて行ってくれるのかしら？」

「ヘルミーナと赤ん坊を考えると、あまり遠くへはいけないから、近くになるんだけど綺麗な噴水広場があるんだよ。そこに行こうかなって」

アレクは、自慢の噴水広場に連れて行こうと決めていた。ゆっくりできるし、胎教にもいいのではないかと考えたからである。

「楽しみだわ！アレクのことだからまた凄い噴水なのでしょうね」

今までにも、驚かされるような施設や設備を作り続けてきたアレクなので、普通ではないだろうと思うのだ。

「普通だよ。でも、本当は夜に見てほしかったなとは思うよ。イルミネーションが凄いんだ」

「いるみねーしょん？時々アレクからわからない言葉が出るけど、それも前世の言葉かしら？」

当然イルミネーションという言葉はなく、ヘルミーナは片言になって聞いてくる。

「そうだね。前世の言葉だね。簡単に言ったらライトアップされて、夜に綺麗な景色が見られる感じかな！でも、それは次の機会にいこう」

アレクの中では、子供が生まれて3人で見に来られたらいいなと密かに思っているのだ。

「必ず行きましょう！考えただけで、ワクワクするもの」

アレクとヘルミーナのイルミネーションには、相違があるかもしれないが、やはりヘルミーナも女性であり、綺麗な景色を見るのが好きなようである。

「あ！あれだよ！結構自信作なんだ！ドワーフ達が頑張って作ってくれたよ」

そこに見えてきたのは、有名なラスベガスのベラージオにあるような噴水であった。ヘルミーナもアサシンも、思っていた以上の規模の噴水に驚いてしまい、一瞬言葉を失ってしまう。

「アレク、なんてものを作っているのよ！こんなの名所って言われてもおかしくないわよ」

ヘルミーナは、興奮しながらアレクはなんていうものを作っているんだと力説する。

「いやはやこれは、流石の俺も驚いた！奥様の言う通り観光名所になるのは必然だ」

アサシンも、口を開けながら、呆然と噴水を眺めてしまう。

「よかったよ！初めて見た人がここまで驚いてくれるなら作った甲斐があるし、将来二人の言う通り名所になりそうだね」

アレクは、二人の驚いた姿や返答に大満足しながら、将来魔族や人間達が来た時のことを考えるのだ。

「昼間だけど、ライトアップしてみようか！」

そう言ってアレクは、噴水に近寄ってパネル操作を行ってライトアップさせる。すると、様々な色の光がライトアップされて、昼間にも関わらず神秘的な感じになるのだ。

「うわぁ～凄いわ！なんて綺麗なの？もし夜に見られるって考えたら興奮してしまうわよ」

今までに見たことのないイルミネーションにヘルミーナは大興奮する。アレクは、大成功だなと満足気な表情を浮かべる。

「この規模なら、大規模工事になって、国だと真似しようとは思わないだろう！魔物の街の唯一の名所となりそうだ」

アサシンが、国が関わったとしても、国庫に痛手になる予算が必要で工事に何年もかかってしまうので、誰も真似はしないだろうと予想するのだ。

「だが、国王と魔王様ならアレク坊に手伝ってほしいと懇願しそうだけどな。その時は、アレク坊無償でやるとか考えるなよ？お前ならやりそうだから、最初に釘をさしておく！」

ノックスは、友人として手を貸すのはいいが、良いように利用されるなよと言うのだ。

「わかってますよ！俺一人だけじゃなくて住民の生活がかかっていますからね」

アレクは、ちゃんと成長しており、情も大切であるが、今や街の領主であるため、住民の生活を最優先に考える必要があると思うように変化していた。

「フッ、なら構わないけどな！アレク坊も、ちゃんと成長してるんだな！偉いぞ」

ノックスは、アレクの頭をガシガシと撫でて褒める。アレクは、ノックスから褒められることが滅多にないので、恥ずかしさもあるが嬉しく満更でもない表情を浮かべるのだった。