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第1章 森の長による開拓
第394話 王妃様が世界最強でした!
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陛下は、レイリシアとエリーゼに詰め寄られて、正座までさせられて、コンコンとお説教をされている。アレクは、何を見せられているのだろうと苦笑いを浮かべる。
「アントンさん、この状況......俺はどうしたらいいですか?」
陛下が正座している姿を見せられて、どうしたらいいのかと思ってしまう。
「このまま見守るほかありませんね。今関わると、こちらまで被害が及んでしまいます」
アントンは、静観するしかないとアレクに言う。それだけ、レイリシアとエリーゼが怖いのだろう。
◆
「お父様!アレクくんも同罪だと思っていました。お父様が、全て悪かったのですね」
陛下は、危険なところに行かせたくはないとは言ったものの、アレクが誘っていたことをレイリシアとエリーゼには話していなかったのだ。
「アナタ!ゆっくりとお話致しましょう。アレクくんは、エリーゼを誘ってくれていたのかしら~?」
優しい笑顔で迫るレイリシアだが、関わると恐ろしいようなオーラを発している。
「は、はい!アレクは、エリーゼを連れて行こうとしました。それを、断ったのは私です」
思わず敬語で話してしまう陛下。それほど、目の前の二人が怖いのだろう。
「とりあえずアナタは、そこで正座していなさい!後でゆっくり話しましょう」
レイリシアは、そう言うとクルッとアレクの方を振り向く。
「初めましてね~アレクくん!エリーゼの母のレイリシアよ~。今回は、私の夫が迷惑をかけてしまったようでごめんなさいね~」
ニコっと笑いながらレイリシアは、アレクに挨拶をする。しかし、アレクからすると先程までの圧を見ているので苦笑いしかできない。
「初めまして!レイリシア王妃様!私は、アレク・フォン・タカハシと申します」
アレクは、片膝をついてレイリシアに挨拶をする。それを見ていたレイリシアは、フフッと笑う。
「私のことはレイリシアでいいわ~。もし、あれならお母様でもいいのよ~」
レイリシアは、爆弾発言をぶち込んでくるのである。母親自らエリーゼとくっつけようとしているようだ。
「えっと......レイリシア様と呼ばせてください。流石に呼び捨てはできません!あと、陛下にこれを渡しに来たのですが......」
招待状を出してレイリシアに見せる。すると、レイリシアは平然と受け取り、中身を確認する。
「あら?もう街が完成したのね~!エリーゼ!行けるらしいわよ~」
「本当ですか!アレク様?私も行ってよろしいですか?」
エリーゼは、上目遣いでアレクを見る。その上目遣いは、反則だろうと思う。
「うん!いいよ!元々俺はエリーゼに来てもらうつもりだったからね」
その答えを聞いてエリーゼは満面の笑みになる。相当嬉しかったようだ。
「アレク様は、お父様と違って優しいです!やっぱり大好きです」
エリーゼは、あまりの嬉しさにアレクを抱きしめる。抱きついてくると思っていなかったアレクは、避けることができず、身を委ねるほかない。
「あらあら~仲がいいわね~!これで、私がおばあちゃんになる日も近いのかしらね~」
フフッと笑いながら言うレイリシアに対して、エリーゼは顔を真っ赤にする。
「お母様!でも......アレク様との子供......」
エリーゼは、アレクとアレクとの間に出来た子供との明るい家庭生活を妄想しながらニヤニヤする。アレクは、それを見てどんどん外堀が埋められて逃げ場がないと感じ始める。
「この件については、後日に致しませんか?ヘルミーナも身ごもっておりますし、街の件もありますので」
身ごもっているヘルミーナに変な刺激を与えたくないアレクは、魔物の街とプラスして、この場をどうにかやり過ごす理由をつける。
「あら~それはいけないわね~後日に致しましょうか......でも、アレクくん逃げられはしないわよ~」
フフッと目を細めて笑っているレイリシアだが、目の奥は笑っておらず、完全に獲物を捉えた表情をしている。
「は、はい!あのこの後用事がありますので、招待状に書いた日に、また迎えにきますのでよろしくお願いします。転移」
アレクは、もうこの場は逃げるほかないと感じて、即座に転移する。
「あら~逃げられちゃったわね~。エリーゼも、頑張るのよ~!それに、一度捉えた獲物は逃しちゃ駄目よ~」
「は、はい!お母様!わかりました」
「では、あの人とゆっくり話し合いましょうか~」
レイリシアは、そう言って正座をする陛下の下へ歩みを進める。
「アントンさん、この状況......俺はどうしたらいいですか?」
陛下が正座している姿を見せられて、どうしたらいいのかと思ってしまう。
「このまま見守るほかありませんね。今関わると、こちらまで被害が及んでしまいます」
アントンは、静観するしかないとアレクに言う。それだけ、レイリシアとエリーゼが怖いのだろう。
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「お父様!アレクくんも同罪だと思っていました。お父様が、全て悪かったのですね」
陛下は、危険なところに行かせたくはないとは言ったものの、アレクが誘っていたことをレイリシアとエリーゼには話していなかったのだ。
「アナタ!ゆっくりとお話致しましょう。アレクくんは、エリーゼを誘ってくれていたのかしら~?」
優しい笑顔で迫るレイリシアだが、関わると恐ろしいようなオーラを発している。
「は、はい!アレクは、エリーゼを連れて行こうとしました。それを、断ったのは私です」
思わず敬語で話してしまう陛下。それほど、目の前の二人が怖いのだろう。
「とりあえずアナタは、そこで正座していなさい!後でゆっくり話しましょう」
レイリシアは、そう言うとクルッとアレクの方を振り向く。
「初めましてね~アレクくん!エリーゼの母のレイリシアよ~。今回は、私の夫が迷惑をかけてしまったようでごめんなさいね~」
ニコっと笑いながらレイリシアは、アレクに挨拶をする。しかし、アレクからすると先程までの圧を見ているので苦笑いしかできない。
「初めまして!レイリシア王妃様!私は、アレク・フォン・タカハシと申します」
アレクは、片膝をついてレイリシアに挨拶をする。それを見ていたレイリシアは、フフッと笑う。
「私のことはレイリシアでいいわ~。もし、あれならお母様でもいいのよ~」
レイリシアは、爆弾発言をぶち込んでくるのである。母親自らエリーゼとくっつけようとしているようだ。
「えっと......レイリシア様と呼ばせてください。流石に呼び捨てはできません!あと、陛下にこれを渡しに来たのですが......」
招待状を出してレイリシアに見せる。すると、レイリシアは平然と受け取り、中身を確認する。
「あら?もう街が完成したのね~!エリーゼ!行けるらしいわよ~」
「本当ですか!アレク様?私も行ってよろしいですか?」
エリーゼは、上目遣いでアレクを見る。その上目遣いは、反則だろうと思う。
「うん!いいよ!元々俺はエリーゼに来てもらうつもりだったからね」
その答えを聞いてエリーゼは満面の笑みになる。相当嬉しかったようだ。
「アレク様は、お父様と違って優しいです!やっぱり大好きです」
エリーゼは、あまりの嬉しさにアレクを抱きしめる。抱きついてくると思っていなかったアレクは、避けることができず、身を委ねるほかない。
「あらあら~仲がいいわね~!これで、私がおばあちゃんになる日も近いのかしらね~」
フフッと笑いながら言うレイリシアに対して、エリーゼは顔を真っ赤にする。
「お母様!でも......アレク様との子供......」
エリーゼは、アレクとアレクとの間に出来た子供との明るい家庭生活を妄想しながらニヤニヤする。アレクは、それを見てどんどん外堀が埋められて逃げ場がないと感じ始める。
「この件については、後日に致しませんか?ヘルミーナも身ごもっておりますし、街の件もありますので」
身ごもっているヘルミーナに変な刺激を与えたくないアレクは、魔物の街とプラスして、この場をどうにかやり過ごす理由をつける。
「あら~それはいけないわね~後日に致しましょうか......でも、アレクくん逃げられはしないわよ~」
フフッと目を細めて笑っているレイリシアだが、目の奥は笑っておらず、完全に獲物を捉えた表情をしている。
「は、はい!あのこの後用事がありますので、招待状に書いた日に、また迎えにきますのでよろしくお願いします。転移」
アレクは、もうこの場は逃げるほかないと感じて、即座に転移する。
「あら~逃げられちゃったわね~。エリーゼも、頑張るのよ~!それに、一度捉えた獲物は逃しちゃ駄目よ~」
「は、はい!お母様!わかりました」
「では、あの人とゆっくり話し合いましょうか~」
レイリシアは、そう言って正座をする陛下の下へ歩みを進める。
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