275 / 813
第1章 森の長による開拓
第390話 まさかの進化!?だが、ノックスに怯える!
しおりを挟む
「オーガの長って呼びにくいよね!う~ん?豪牙とかどうかな?単純に強いイメージでつけてみたんだけど」
森の案内を任せようとしたのだが、オーガの長とずっと呼び続けるのは、呼び辛いと思って名前を付けてみた。
「豪牙豪牙......いい!俺は、今日から豪牙だぁぁぁ!森の長様、ありがとう。気に入った」
その瞬間、豪牙の体に変化が起こる。ピカッと輝きを見せた後、光が止むとそこには、人間に近い体となった人物が立っていたのだ。しかも、顔も牙とツノ以外人間に近い感じなのである。
「え?どうなってるの?」
アレクは、その姿に驚きの表情を浮かべる。豪牙も体をペタペタと触って驚いているのだ。
「進化したんじゃな。気配が全く別物じゃわい」
マンテ爺が、アレクに抱えられながら、進化という言葉を口にする。
「マンテ爺、どういうことなの?」
「ワシもそこまで詳しくはないがのぅ。最上級まで進化した魔物は名付けによって更に進化すると聞いたことがあるんじゃ。眉唾と思っておったがのぅ」
まさかの出来事に、その場にいた全員が驚きで言葉を失ってしまう。
「変なことを聞くけどマンテ爺もいつか進化するってこと?」
「知らんのぅ。ワシの種族は進化がないとされてきたからのぅ。じゃが、アレクと共に戦ってきて一度進化しておるから可能性はあるのぅ」
以前に一度進化したことがあるマンテ爺は、可能性があると話す。しかし、確証が持てないようだ。
「種族によって進化度合いは様々なんだね。それにしても、まさか豪牙が進化して、こんな姿になるとは......」
アレクが見ても、進化前以上の威圧感と強者のオーラを発している。
「森の長様、感謝する。まだ上があったとは思わなかった。こんなに力が漲ってくるのは初めてだ。森の長様、何があろうと貴方をお守り致します。この命に変えても!」
豪牙は、片膝を突いて畏まった口調でアレクに、さらなる忠誠を誓う。
「うん。ありがとう!その言葉は嬉しいんだけど、とりあえず服を着替えようか?ブカブカで、そのままでは森に行けないよ」
人間の姿になったオーガは、元々が筋肉ダルマのような大柄だった為に、服のサイズが一切合っていないのだ。
「こちらの服は、いかがでしょうか?合うと思いますよ」
パスクが、横から服をサッと魔法鞄から取り出して豪牙に渡す。
「パスク、なんで持ってるの?」
アレクは、服をそれもここにいる誰にもサイズが合わなさそうな服を取り出したことに驚きを隠せずにいる。
「アレク様の側にいるということは、いつ如何なる時も、不測の事態に備えていなくてはなりませんので」
「いやいや!」
アレクは、どんな不測の事態だよと心の中で思う。
「まぁでも、パスクのお陰で助かったよ。豪牙、着心地はどうかな?」
パスクは、さも当たり前かのように、「どう致しまして」と答えて、サッと後ろに下がるのだ。
「いい感じだ。それに体も軽くて動きやすい!今なら誰にも負けねぇ気がするぞ」
「なら俺とやるか?」
気合いが入りまくった豪牙の後ろから、ノックスがオーラを全開に出しながら話しかけてくる。そのオーラに当てられた豪牙は、後退りしてしまう。アレクは、進化して強くなったはずの豪牙ですら師匠の殺気の前では赤子なのだと知って恐怖を覚える。
「アハハハハ、まだ進化したてだし、勝負は次の機会にしてほしいなぁ~」
豪牙は、冷や汗を掻きながら逃げるようにどんどん離れていく。
「いやいや!今からで構わないんじゃないか?豪牙も、自分がどれだけ強くなったか知りたいだろ?」
ノックスは、わざとなのか?ニヤリと笑いながら大剣に手をかけながら豪牙に詰め寄る。これは、助け舟が必要だなとアレクは思うのだ。
「師匠も豪牙も、今回の目的は魔物狩りをして道を作ることですよ。遊んでないで、そろそろ行きますよ」
「チッ!せっかく楽しめそうだったのによ。仕方ないか」
ノックスは、大剣から手を離して、残念そうにするが、仕方なく諦める。
豪牙は、「ふぅ~」とため息をついて良かったと安堵するのだった。
森の案内を任せようとしたのだが、オーガの長とずっと呼び続けるのは、呼び辛いと思って名前を付けてみた。
「豪牙豪牙......いい!俺は、今日から豪牙だぁぁぁ!森の長様、ありがとう。気に入った」
その瞬間、豪牙の体に変化が起こる。ピカッと輝きを見せた後、光が止むとそこには、人間に近い体となった人物が立っていたのだ。しかも、顔も牙とツノ以外人間に近い感じなのである。
「え?どうなってるの?」
アレクは、その姿に驚きの表情を浮かべる。豪牙も体をペタペタと触って驚いているのだ。
「進化したんじゃな。気配が全く別物じゃわい」
マンテ爺が、アレクに抱えられながら、進化という言葉を口にする。
「マンテ爺、どういうことなの?」
「ワシもそこまで詳しくはないがのぅ。最上級まで進化した魔物は名付けによって更に進化すると聞いたことがあるんじゃ。眉唾と思っておったがのぅ」
まさかの出来事に、その場にいた全員が驚きで言葉を失ってしまう。
「変なことを聞くけどマンテ爺もいつか進化するってこと?」
「知らんのぅ。ワシの種族は進化がないとされてきたからのぅ。じゃが、アレクと共に戦ってきて一度進化しておるから可能性はあるのぅ」
以前に一度進化したことがあるマンテ爺は、可能性があると話す。しかし、確証が持てないようだ。
「種族によって進化度合いは様々なんだね。それにしても、まさか豪牙が進化して、こんな姿になるとは......」
アレクが見ても、進化前以上の威圧感と強者のオーラを発している。
「森の長様、感謝する。まだ上があったとは思わなかった。こんなに力が漲ってくるのは初めてだ。森の長様、何があろうと貴方をお守り致します。この命に変えても!」
豪牙は、片膝を突いて畏まった口調でアレクに、さらなる忠誠を誓う。
「うん。ありがとう!その言葉は嬉しいんだけど、とりあえず服を着替えようか?ブカブカで、そのままでは森に行けないよ」
人間の姿になったオーガは、元々が筋肉ダルマのような大柄だった為に、服のサイズが一切合っていないのだ。
「こちらの服は、いかがでしょうか?合うと思いますよ」
パスクが、横から服をサッと魔法鞄から取り出して豪牙に渡す。
「パスク、なんで持ってるの?」
アレクは、服をそれもここにいる誰にもサイズが合わなさそうな服を取り出したことに驚きを隠せずにいる。
「アレク様の側にいるということは、いつ如何なる時も、不測の事態に備えていなくてはなりませんので」
「いやいや!」
アレクは、どんな不測の事態だよと心の中で思う。
「まぁでも、パスクのお陰で助かったよ。豪牙、着心地はどうかな?」
パスクは、さも当たり前かのように、「どう致しまして」と答えて、サッと後ろに下がるのだ。
「いい感じだ。それに体も軽くて動きやすい!今なら誰にも負けねぇ気がするぞ」
「なら俺とやるか?」
気合いが入りまくった豪牙の後ろから、ノックスがオーラを全開に出しながら話しかけてくる。そのオーラに当てられた豪牙は、後退りしてしまう。アレクは、進化して強くなったはずの豪牙ですら師匠の殺気の前では赤子なのだと知って恐怖を覚える。
「アハハハハ、まだ進化したてだし、勝負は次の機会にしてほしいなぁ~」
豪牙は、冷や汗を掻きながら逃げるようにどんどん離れていく。
「いやいや!今からで構わないんじゃないか?豪牙も、自分がどれだけ強くなったか知りたいだろ?」
ノックスは、わざとなのか?ニヤリと笑いながら大剣に手をかけながら豪牙に詰め寄る。これは、助け舟が必要だなとアレクは思うのだ。
「師匠も豪牙も、今回の目的は魔物狩りをして道を作ることですよ。遊んでないで、そろそろ行きますよ」
「チッ!せっかく楽しめそうだったのによ。仕方ないか」
ノックスは、大剣から手を離して、残念そうにするが、仕方なく諦める。
豪牙は、「ふぅ~」とため息をついて良かったと安堵するのだった。
118
お気に入りに追加
6,161
あなたにおすすめの小説
女神様の使い、5歳からやってます
めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。
「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」
女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに?
優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕!
基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。
戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。

転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて
ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記
大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。
それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。
生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、
まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。
しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。
無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。
これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?
依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、
いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。
誰かこの悪循環、何とかして!
まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて

王女、豹妃を狩る
遠野エン
ファンタジー
ベルハイム王国の王子マルセスは身分の差を超えて農家の娘ガルナと結婚を決意。王家からは驚きと反対の声が上がるが、マルセスはガルナの自由闊達な魅力に惹かれ押し切る。彼女は結婚式で大胆不敵な豹柄のドレスをまとい、周囲をあ然とさせる。
ガルナは王子の妻としての地位を得ると、侍女や家臣たちを手の平で転がすかのように振る舞い始める。王宮に新しい風を吹かせると豪語し、次第に無茶な要求をし出すようになる。
マルセスの妹・フュリア王女はガルナの存在に潜む危険を察知し、独自に調査を開始する。ガルナは常に豹柄の服を身にまとい人々の視線を引きつけ、畏怖の念を込めて“豹妃”というあだ名で囁かれるのだった。

その無能、実は世界最強の魔法使い 〜無能と蔑まれ、貴族家から追い出されたが、ギフト《転生者》が覚醒して前世の能力が蘇った〜
蒼乃白兎
ファンタジー
15歳になると、人々は女神様からギフトを授かる。
しかし、アルマはギフトを何も授かることは出来ず、実家の伯爵家から無能と蔑まれ、追い出されてしまう。
だが実はアルマはギフトを授からなかった訳では無かった。
アルマは既にギフト《転生者》を所持していたのだ──。
実家から追い出された直後にギフト《転生者》が発動し、アルマは前世の能力を取り戻す。
その能力はあまりにも大きく、アルマは一瞬にして世界最強の魔法使いになってしまった。
なにせアルマはギフト《転生者》の能力を最大限に発揮するために、一度目の人生を全て魔法の探究に捧げていたのだから。
無能と蔑まれた男の大逆転が今、始まる。
アルマは前世で極めた魔法を利用し、実家を超える大貴族へと成り上がっていくのだった。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。

自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中

無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。

【完結】転生したらもふもふだった。クマ獣人の王子は前世の婚約者を見つけだし今度こそ幸せになりたい。
金峯蓮華
ファンタジー
デーニッツ王国の王太子リオネルは魅了の魔法にかけられ、婚約者カナリアを断罪し処刑した。
デーニッツ王国はジンメル王国に攻め込まれ滅ぼされ、リオネルも亡くなってしまう。
天に上る前に神様と出会い、魅了が解けたリオネルは神様のお情けで転生することになった。
そして転生した先はクマ獣人の国、アウラー王国の王子。どこから見ても立派なもふもふの黒いクマだった。
リオネルはリオンハルトとして仲間達と魔獣退治をしながら婚約者のカナリアを探す。
しかし、仲間のツェツィーの姉、アマーリアがカナリアかもしれないと気になっている。
さて、カナリアは見つかるのか?
アマーリアはカナリアなのか?
緩い世界の緩いお話です。
独自の異世界の話です。
初めて次世代ファンタジーカップにエントリーします。
応援してもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。