260 / 807
第1章 森の長による開拓
第375話 この世界のダンジョンはおかしい!
しおりを挟む
「着きましたよ!ここが、ダンジョンの入り口です」
オーバーテイカーの転移によってダンジョンの入り口に辿り着く。アレクは、マンテ爺に薬を与えて元の姿に戻す。
「久しぶりに暴れられるわい。アレク、遅れをとるでないぞい」
マンテ爺は、最近戦いから離れていた所為もあり、やる気満々の様子。
「やっと斬り刻めるだな。ウズウズするぜ」
目をギラギラさせながら、今にも走り出しそうなノックス。
「二人共、ちょっと待ってね。オーバーテイカー、ダンジョンの魔物は奥に行く程、強くなる感じかな?」
前世の記憶が正しければ、奥に進むにつれてレベルの高い魔物が現れるのが王道なので一応確認する。
「いいえ!そんなことはありません。入った瞬間あらゆる魔物が無差別に襲いかかってきます。レッドドラゴン様でさえ最奥には辿り着いたことはありません」
それを聞いたアレクは、そんなのダンジョンじゃねぇよと思う。
「アレク坊、だからこそ王国のダンジョンは禁止指定区域なんだ。無駄に命を落としに行くようなもんだからな」
そんなところに、四人だけで行こうと発案した自分を呪う。しかし、来たからには行ってみたい欲が勝る。
「四人だけ大丈夫かな?」
アレクは、欲はあるものの少し躊躇してしまう。
「大丈夫だろう。オーバーテイカー、危なくなったら転移で逃げられるんだろ?それに、アレクの転移もあるしな」
「いいえ!ダンジョン内では、転移を阻害されているのか?使うことが出来ません。自力での脱出になります。それに、魔物は無限生成されます」
アレクは、絶望しかないじゃないかと思う。
「おいおい!そりゃ、気合い入れないとまずいな」
「ちょっと待って下さいね。あるものを作りますから」
アレクは、スキルを使って人数分のポーションを作製する。
「これを飲んで下さい。半日は体力気力共に自動回復するポーションです」
これなら、どれだけ魔物が襲ってこようがどうにか出来るのではと考える。
「流石だな。これがあれば余裕だろう」
「流石!森の長様です!」
「ワシの分もあるのか?こりゃええわい」
三人共が、これならどうにか出来ると考える。
「あ!食料調達が目的だから食える魔物は、消し炭にしないで下さいね」
アレクは、前回の森での経験から語る。三人共、「わかっている」と答えるが、本当かなと思うのだ。
「早速、行くとするか!」
ノックスが、先陣をきって中に突入する。見た目は、前世のイメージ通りの洞窟の入り口のようだ。アレク達も、ノックスの後を着いていく。
「おいおい!早速お出ましのようだな。しかも、オーガにミノタウロスにオークか!しかも、どれも上位種じゃねぇか」
明らかに大きさが通常の倍はある。しかも、ゾロゾロと湧き出てきている。
「行くぞ!」
ノックスの合図と共に、各個撃破して回る四人!ノックスは、「書類仕事の憂さ晴らしだ」とか言いながら大剣を振り回して、どんどん切っていく。マンテ爺は、爪と風魔法の組み合わせで首を跳ねていく。アレクは、殴る蹴るの応酬で敵を倒していく。オーバーテイカーに至っては、水魔法の球体を幾つも作って首から上に被せて窒息死させている。しかも、背後を取られた際は、防御魔法を展開しているのか?すべてを弾き返すのだ。
「粗方片付いたはいいが、魔物の山が出来たな。これで、入り口かよ」
流石のノックスも、スタンピード並に襲いかかってくる魔物の数に驚きを隠せずにいる。しかも、まだ入り口なのだ。
「アレク坊、どうする?先へ行くか?一度引き返すか?」
ノックスにも、理性は残っており、この場においては領主であるアレクに判断を仰ぐ。
「今日の食材は手に入りましたし、一度引き返しましょう。最大戦力でダンジョン攻略に挑むべきだと思います」
「よし!わかった。なら魔物を集めるぞ!オーバーテイカーとマンテ爺は、湧いてくる魔物の足止めを頼む」
「任された」と言って、二人はどんどん湧いてくる魔物を殲滅していく。その間に、アレクとノックスは、魔法鞄に魔物を詰めていく。
「マンテ爺、オーバーテイカー集め終わったし行くよ~!」
「畏まりました。炎熱」
「わかったわい」
オーバーテイカーは、湧いてくる魔物が前進できないように、通路に炎の壁を作り出す。
「オーバーテイカーナイス!」
そうして、アレク達はダンジョンから出るのだった。
オーバーテイカーの転移によってダンジョンの入り口に辿り着く。アレクは、マンテ爺に薬を与えて元の姿に戻す。
「久しぶりに暴れられるわい。アレク、遅れをとるでないぞい」
マンテ爺は、最近戦いから離れていた所為もあり、やる気満々の様子。
「やっと斬り刻めるだな。ウズウズするぜ」
目をギラギラさせながら、今にも走り出しそうなノックス。
「二人共、ちょっと待ってね。オーバーテイカー、ダンジョンの魔物は奥に行く程、強くなる感じかな?」
前世の記憶が正しければ、奥に進むにつれてレベルの高い魔物が現れるのが王道なので一応確認する。
「いいえ!そんなことはありません。入った瞬間あらゆる魔物が無差別に襲いかかってきます。レッドドラゴン様でさえ最奥には辿り着いたことはありません」
それを聞いたアレクは、そんなのダンジョンじゃねぇよと思う。
「アレク坊、だからこそ王国のダンジョンは禁止指定区域なんだ。無駄に命を落としに行くようなもんだからな」
そんなところに、四人だけで行こうと発案した自分を呪う。しかし、来たからには行ってみたい欲が勝る。
「四人だけ大丈夫かな?」
アレクは、欲はあるものの少し躊躇してしまう。
「大丈夫だろう。オーバーテイカー、危なくなったら転移で逃げられるんだろ?それに、アレクの転移もあるしな」
「いいえ!ダンジョン内では、転移を阻害されているのか?使うことが出来ません。自力での脱出になります。それに、魔物は無限生成されます」
アレクは、絶望しかないじゃないかと思う。
「おいおい!そりゃ、気合い入れないとまずいな」
「ちょっと待って下さいね。あるものを作りますから」
アレクは、スキルを使って人数分のポーションを作製する。
「これを飲んで下さい。半日は体力気力共に自動回復するポーションです」
これなら、どれだけ魔物が襲ってこようがどうにか出来るのではと考える。
「流石だな。これがあれば余裕だろう」
「流石!森の長様です!」
「ワシの分もあるのか?こりゃええわい」
三人共が、これならどうにか出来ると考える。
「あ!食料調達が目的だから食える魔物は、消し炭にしないで下さいね」
アレクは、前回の森での経験から語る。三人共、「わかっている」と答えるが、本当かなと思うのだ。
「早速、行くとするか!」
ノックスが、先陣をきって中に突入する。見た目は、前世のイメージ通りの洞窟の入り口のようだ。アレク達も、ノックスの後を着いていく。
「おいおい!早速お出ましのようだな。しかも、オーガにミノタウロスにオークか!しかも、どれも上位種じゃねぇか」
明らかに大きさが通常の倍はある。しかも、ゾロゾロと湧き出てきている。
「行くぞ!」
ノックスの合図と共に、各個撃破して回る四人!ノックスは、「書類仕事の憂さ晴らしだ」とか言いながら大剣を振り回して、どんどん切っていく。マンテ爺は、爪と風魔法の組み合わせで首を跳ねていく。アレクは、殴る蹴るの応酬で敵を倒していく。オーバーテイカーに至っては、水魔法の球体を幾つも作って首から上に被せて窒息死させている。しかも、背後を取られた際は、防御魔法を展開しているのか?すべてを弾き返すのだ。
「粗方片付いたはいいが、魔物の山が出来たな。これで、入り口かよ」
流石のノックスも、スタンピード並に襲いかかってくる魔物の数に驚きを隠せずにいる。しかも、まだ入り口なのだ。
「アレク坊、どうする?先へ行くか?一度引き返すか?」
ノックスにも、理性は残っており、この場においては領主であるアレクに判断を仰ぐ。
「今日の食材は手に入りましたし、一度引き返しましょう。最大戦力でダンジョン攻略に挑むべきだと思います」
「よし!わかった。なら魔物を集めるぞ!オーバーテイカーとマンテ爺は、湧いてくる魔物の足止めを頼む」
「任された」と言って、二人はどんどん湧いてくる魔物を殲滅していく。その間に、アレクとノックスは、魔法鞄に魔物を詰めていく。
「マンテ爺、オーバーテイカー集め終わったし行くよ~!」
「畏まりました。炎熱」
「わかったわい」
オーバーテイカーは、湧いてくる魔物が前進できないように、通路に炎の壁を作り出す。
「オーバーテイカーナイス!」
そうして、アレク達はダンジョンから出るのだった。
122
お気に入りに追加
6,168
あなたにおすすめの小説

メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草
ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)
10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。
親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。
同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……──
※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました!
※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。

善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です
しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。