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第1章 森の長による開拓
第366話 着実にメンバーを集めていくアレク!
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机を囲んで椅子に座るアレク達。夜明けの雫やオドヘートは、何を話されるのか気になっているようである。
「単刀直入に言いますね。この度、森の長になりました。そして、その森で魔物の街を作ろうと考えています。そこで、皆さんに力を貸して貰えたらなと」
それを聞いた夜明けの雫とオドヘートは、頭に?を浮かべる。みんなの頭の中では、森の長?魔物の街?と意味の分からない言葉が駆け巡っている。
「少しお待ち頂いてよろしいでしょうか?」
オドヘートが、突拍子もないアレクの発言に少し考える時間がほしいと言ってくる。
「いくらでも待ちますよ」
オドヘートは、腕を組み考える。夜明けの雫は、どういうことなのとお互い顔を合わせながら話し合っている。暫くすると、オドヘートが口を開く。
「やっと頭の整理が付きました。お待たせして申し訳ございません。森とはあの王都から少し離れた森でしょうか?」
「はい!その森です。レッドドラゴンを倒したら森の長になりまして......」
全員が、レッドドラゴンを倒したと聞いて、目を丸くして「レッドドラゴンを倒した~」と大声で叫ぶのだ。
「えへへ!ドラゴンのお肉を一度食べてみたくなりまして......」
それを聞いた夜明けの雫とオドヘートは、規格外だと頭の中で思うのだ。
「いやはや、驚かされることばかりですね。それより、陛下はこの件をご存知なのですか?」
「はい!陛下と話し合い、うるさい貴族と民が認めてくれるような街を作ることが決まりました。一応、それでも問題がある場合は、辺境伯を返上して自治権を頂くつもりです」
オドヘートは、これを聞いた瞬間、大変な大仕事になるなと思うと同時に、ここまで胸が踊ることがあっただろうかと考えるのだ。
「これは、気合いを入れる必要がございますね。タカハシ辺境伯様の中では、既に構想は練られているのですか?」
「はい!ドワーフに依頼をしまして、今こちらに向かって貰っています。それと、受けて頂けるのでしたら、領主の知識が豊富なオドヘートさんという相談役もおりますからね」
オドヘートはこの時、これはおもしろくなりそうだと考える。なんせ、建築技術や武器防具に優れたドワーフを迎え入れることができるからだ。
「ブッハハハハハ、もうこれは乗るしかありませんね。そこまで、用意周到とは、いやはやタカハシ辺境伯様には驚かされてばかりです。このオドヘート!タカハシ辺境伯様のお力になります」
「ありがとうございます!オドヘートさんがいればより良い街を作ることが出来そうです」
アレクも、これで順調にメンバーが揃ってきたなと嬉しく思う。
「アレク様、森の長になられたとお聞きしましたが、魔物が襲ってくることはないのですか?ましてや、レッドドラゴンと言えば、森の奥になりますよね?」
冒険者として、心配になるリッドはアレクに尋ねる。
「心配ないよ。知能を持った話せる魔物がいるし、ちゃんと統率も取れているから。浅いところと中間の魔物は、今まで通り襲ってくるとは思うけどね」
「知能と話せる魔物ですか!まさかの森の奥にそのような魔物が存在していたとは......」
上級冒険者でも、あまり足を踏み入れない森の奥である為、情報が少ない。夜明けの雫は、素直に驚いている。
「それで、夜明けの雫はどうする?俺についてくる気はあるかな?」
夜明けの雫は、まだまだ伸びしろがあり、絶対に将来役に立つと考えるアレクは是が非でも仲間にしたいと考えているのだ。
「俺は行くぜ!なんせこんないい話早々ないからな」
ゼフは、すぐに返答をする。前もそうだったが、夜明けの雫で一番決断力が早いのだ。
「私も行くわよ。先生として頼まれていたから最初は役に立てないかもしれないけど」
「その心配はないよ。俺の学友も呼ぶつもりだから魔法を教えて上げてほしい。既に無詠唱はマスターしているから教え甲斐があると思うよ」
アレクは、これを見越してランス達を呼ぼうとしていた。上級冒険者に教わるチャンスなど滅多にないからだ。
「え?無詠唱を!アレク様と同じ13歳よね?早すぎるわよ」
「みんな優秀だからね。頼んだよ!ラミリス」
「任せてちょうだい!優秀な子を更に優秀に育ててみせるわ」
ラミリスは、そんな優秀な子を教えられるなんて早々ないことなので気合いがはいるのだ。
「ねぇねぇ、あたいは役に立つ?」
リンが、心配そうにアレクに尋ねる。
「リンには、索敵の技術を俺の友達に教えてほしいのと街が出来た暁には、案内役を任せたいんだ。出来そうかな?」
当分の間、リンにも先生役として狩りの基本を教える役割りと索敵技術の伝授をお願いしたかったアレク。それと、街が出来てから安全ルートを案内出来る人材としても雇いたかったのである。
「任せて!あたい頑張る!」
どうやら自分にも役割りがちゃんとあって安心するリン。それを見ていたオドヘートは、アレクのことを先を見据えることのできる人物だと改めて尊敬する。
「俺、いや私もアレク様の力になりたいです」
リッドも気合いがこもった言葉を言う。しかし、バチコ~ンとオドヘートに頭を叩かれる。
「お前にはまだ早いわ!勉強だ!行くぞ!タカハシ辺境伯様、申し訳ございませんが、こやつの教育がありますので、お先に失礼致します」
「そんな~」と言いながらリッドは、オドヘートに首根っこを掴まれ引っ張られて行く。それを見ていた全員が大笑いするのであった。
「単刀直入に言いますね。この度、森の長になりました。そして、その森で魔物の街を作ろうと考えています。そこで、皆さんに力を貸して貰えたらなと」
それを聞いた夜明けの雫とオドヘートは、頭に?を浮かべる。みんなの頭の中では、森の長?魔物の街?と意味の分からない言葉が駆け巡っている。
「少しお待ち頂いてよろしいでしょうか?」
オドヘートが、突拍子もないアレクの発言に少し考える時間がほしいと言ってくる。
「いくらでも待ちますよ」
オドヘートは、腕を組み考える。夜明けの雫は、どういうことなのとお互い顔を合わせながら話し合っている。暫くすると、オドヘートが口を開く。
「やっと頭の整理が付きました。お待たせして申し訳ございません。森とはあの王都から少し離れた森でしょうか?」
「はい!その森です。レッドドラゴンを倒したら森の長になりまして......」
全員が、レッドドラゴンを倒したと聞いて、目を丸くして「レッドドラゴンを倒した~」と大声で叫ぶのだ。
「えへへ!ドラゴンのお肉を一度食べてみたくなりまして......」
それを聞いた夜明けの雫とオドヘートは、規格外だと頭の中で思うのだ。
「いやはや、驚かされることばかりですね。それより、陛下はこの件をご存知なのですか?」
「はい!陛下と話し合い、うるさい貴族と民が認めてくれるような街を作ることが決まりました。一応、それでも問題がある場合は、辺境伯を返上して自治権を頂くつもりです」
オドヘートは、これを聞いた瞬間、大変な大仕事になるなと思うと同時に、ここまで胸が踊ることがあっただろうかと考えるのだ。
「これは、気合いを入れる必要がございますね。タカハシ辺境伯様の中では、既に構想は練られているのですか?」
「はい!ドワーフに依頼をしまして、今こちらに向かって貰っています。それと、受けて頂けるのでしたら、領主の知識が豊富なオドヘートさんという相談役もおりますからね」
オドヘートはこの時、これはおもしろくなりそうだと考える。なんせ、建築技術や武器防具に優れたドワーフを迎え入れることができるからだ。
「ブッハハハハハ、もうこれは乗るしかありませんね。そこまで、用意周到とは、いやはやタカハシ辺境伯様には驚かされてばかりです。このオドヘート!タカハシ辺境伯様のお力になります」
「ありがとうございます!オドヘートさんがいればより良い街を作ることが出来そうです」
アレクも、これで順調にメンバーが揃ってきたなと嬉しく思う。
「アレク様、森の長になられたとお聞きしましたが、魔物が襲ってくることはないのですか?ましてや、レッドドラゴンと言えば、森の奥になりますよね?」
冒険者として、心配になるリッドはアレクに尋ねる。
「心配ないよ。知能を持った話せる魔物がいるし、ちゃんと統率も取れているから。浅いところと中間の魔物は、今まで通り襲ってくるとは思うけどね」
「知能と話せる魔物ですか!まさかの森の奥にそのような魔物が存在していたとは......」
上級冒険者でも、あまり足を踏み入れない森の奥である為、情報が少ない。夜明けの雫は、素直に驚いている。
「それで、夜明けの雫はどうする?俺についてくる気はあるかな?」
夜明けの雫は、まだまだ伸びしろがあり、絶対に将来役に立つと考えるアレクは是が非でも仲間にしたいと考えているのだ。
「俺は行くぜ!なんせこんないい話早々ないからな」
ゼフは、すぐに返答をする。前もそうだったが、夜明けの雫で一番決断力が早いのだ。
「私も行くわよ。先生として頼まれていたから最初は役に立てないかもしれないけど」
「その心配はないよ。俺の学友も呼ぶつもりだから魔法を教えて上げてほしい。既に無詠唱はマスターしているから教え甲斐があると思うよ」
アレクは、これを見越してランス達を呼ぼうとしていた。上級冒険者に教わるチャンスなど滅多にないからだ。
「え?無詠唱を!アレク様と同じ13歳よね?早すぎるわよ」
「みんな優秀だからね。頼んだよ!ラミリス」
「任せてちょうだい!優秀な子を更に優秀に育ててみせるわ」
ラミリスは、そんな優秀な子を教えられるなんて早々ないことなので気合いがはいるのだ。
「ねぇねぇ、あたいは役に立つ?」
リンが、心配そうにアレクに尋ねる。
「リンには、索敵の技術を俺の友達に教えてほしいのと街が出来た暁には、案内役を任せたいんだ。出来そうかな?」
当分の間、リンにも先生役として狩りの基本を教える役割りと索敵技術の伝授をお願いしたかったアレク。それと、街が出来てから安全ルートを案内出来る人材としても雇いたかったのである。
「任せて!あたい頑張る!」
どうやら自分にも役割りがちゃんとあって安心するリン。それを見ていたオドヘートは、アレクのことを先を見据えることのできる人物だと改めて尊敬する。
「俺、いや私もアレク様の力になりたいです」
リッドも気合いがこもった言葉を言う。しかし、バチコ~ンとオドヘートに頭を叩かれる。
「お前にはまだ早いわ!勉強だ!行くぞ!タカハシ辺境伯様、申し訳ございませんが、こやつの教育がありますので、お先に失礼致します」
「そんな~」と言いながらリッドは、オドヘートに首根っこを掴まれ引っ張られて行く。それを見ていた全員が大笑いするのであった。
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