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第8章 復学生活の始まり
第350話 350話特別回 デュアルと隼人の次なる一歩!
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「アレク様~チート薬学が、350回を迎えましたよ!」
パスクが、屋敷の廊下を走って、アレクのいる執務室に突撃する。
「え?もう350回を迎えたの?こうしちゃいられない!デュアルさんと隼人さんのその後を見なきゃ!パスクもこっちに来て」
「はい!アレク様!」
アレクとパスクは、ソファーに座って、過去が見られる魔道具の水晶を覗き込む。
◆
『350回という節目を迎えたことを祝して、300回記念の続きである。デュアルと隼人の建国風景を覗き見したいと思います!』
「誰か知らないけど、話していないで続きを見せてよ」
アレクが、何も映らない水晶に痺れを切らせて文句を言う。
『そろそろアレクが限界のようなので、見ていきましょう。では、レッツラゴー』
◆
「隼人~いつの間にか人が増えたよねぇ」
いつの間にか、村というより街と化していたのだ。デュアルと隼人は、高い塔から街の様子を眺めていた。
「それだけ、苦労していた魔族が多いってことだろうな!毎日、見たこともない魔族が助けを求めてくるか?我が物にしようと押し寄せてくるからな」
魔族は、森に掘っ立て小屋のような物を作って狩りをして生活しているか?洞窟や穴ぐらを作って生活しているのだ。そして、この街の住みやすさと快適さを知った魔族が、噂を広めて毎日のように魔族がくるようになった。
「で、あの鬼人の姫様のことは忘れられたのか?」
「あぁぁぁぁ!やめてくれぇぇぇ!もう恋なんかしたくない~」
鬼人の姫様とデュアルの恋なのだが、見事に玉砕していたのだ。あのように、公の場で告白して玉砕した影響で、デュアルは恥ずかしさのあまり立ち直れなくなっているのである。
「あれは、見事だったもんな!それより、こないだ言ってたのをやるつもりなのか?」
「え?あぁ~あれかぁ!そろそろやりたいな~!」
あれについて、話していると一人の鬼人が走ってやってくる。
「デュアル様、ハヤト様!受け入れを希望する者がやってきております!」
「またなのか!こうも多いと、この街では足りなくなるぞ。だが、受け入れを希望する以上会わない訳にはいかないな」
隼人が、いつもどういう人物か見定める為に、一度会うようにしているのだ。
「俺も久々に行こうかな?」
「デュアルが行くとは珍しいな。ヒキニートの癖に」
いつも、隼人ばかりに負担をかけている為、嫌味を言われるデュアル。
「ヒキニートは酷くない?俺だってちゃんと......最近は働いていませんでした。申し訳ございません」
最初のうちはデュアルの魔法で、建築をしたり街づくりに貢献をしていたのだが、いつの間にか、受け入れた魔族達が、自分達も役に立ちたいと率先して動くようになってからは、一切働かず引きこもりを貫いていたのだ。
「分かればよろしい!じゃあ、行くか」
隼人は、デュアルが来ようが来まいが、いつもと変わらないので、わざわざ横並びになって歩くことはせず、先を歩いていくのだ。
◆
それから、新たに来た魔族が待つ門に着く。すると、30人くらいの女性の集団だったのだ。
「俺は、隼人だ。受け入れるかどうか俺が判断している。そして、この街の領主がこいつだ」
隼人は、領主と言いながら、こいつ呼ばわりをする。
「こいつとか......まぁいいや!俺はデュアル!この街の領主をしている。君達は、ここに住みたいのかな?それにしても、露出度が高すぎない?」
それを聞いた魔族の女性の一人が前にやってくる。デュアルが、言うように胸と局部以外は全て素肌が見えているのだ。
「私は、サキュバスのリーダーをしているユリー!どうか私達サキュバスを受け入れては貰えないだろうか?」
全員がうるうるした瞳で、デュアルと隼人を見る。
「受け入れましょう!」
デュアルが、即答する。
「おい!何を勝手に言っているんだ。侵略が目的かもしれないだろうが!」
隼人は、今までの入領経験から判断をして早計すぎると言うのだ。
「いや!領主の俺が決めた!サキュバスをMZK48のメンバーにする!」
その場にいた全員が、ぽかーんとした表情になる。
「MZK48ってなんだよ。ってあれのことか?」
「MZKとは、MAZOKUの略だよ。今日から俺をデュアル秋元と呼んでくれ」
あれとは、魔族でアイドルを構成する計画だったのだ。娯楽の少ないこの街にアイドルを作れば盛り上がるだろうという安易な考えである。
「何がデュアル秋元だ!訴えられるぞ!」
「大丈夫!ここは異世界!なんでもありなんだよねぇ。早速、服とステージと映像の製作に取り掛かるよ!久々に燃えてきたぁぁぁ」
デュアルは、皆を放置して街に走って行くのであった。
◆
「パスク、デュアルさんて、ある意味凄いよね?」
「はい!行動力が化け物です!アレク様とは違った化け物ですね」
「おい!誰が化け物だって!いい加減にしろ」
アレクが、パスクの胸にツッコミを入れる。
「そんなことよりアレク様、映像が消えてしまいました。今回はここまでのようです」
水晶は、一切何も映し出さなくなったのだ。
「え~もっとみたいのに~」
アレクは、残念な顔をしながら水晶を眺める。
『パッパカパーン!アレクは、忘れてないですか?もうすぐしたら365回目!なんと一年記念なのです。またその時に見てみましょう』
どこからか声がして、近々続きが見られることを促すアナウンスが流れる。
「だってさ!チート薬学が一年記念を迎えるみたい!続きが見られるのは楽しみだけど、俺達もより一層精進しないとね」
「そうですね。アレク様!では、最後を締めくくって下さい」
「アレクです!これからも更におもしろい物を届けられるよう頑張っていきますので、今後とも応援よろしくお願いします」
パスクが、屋敷の廊下を走って、アレクのいる執務室に突撃する。
「え?もう350回を迎えたの?こうしちゃいられない!デュアルさんと隼人さんのその後を見なきゃ!パスクもこっちに来て」
「はい!アレク様!」
アレクとパスクは、ソファーに座って、過去が見られる魔道具の水晶を覗き込む。
◆
『350回という節目を迎えたことを祝して、300回記念の続きである。デュアルと隼人の建国風景を覗き見したいと思います!』
「誰か知らないけど、話していないで続きを見せてよ」
アレクが、何も映らない水晶に痺れを切らせて文句を言う。
『そろそろアレクが限界のようなので、見ていきましょう。では、レッツラゴー』
◆
「隼人~いつの間にか人が増えたよねぇ」
いつの間にか、村というより街と化していたのだ。デュアルと隼人は、高い塔から街の様子を眺めていた。
「それだけ、苦労していた魔族が多いってことだろうな!毎日、見たこともない魔族が助けを求めてくるか?我が物にしようと押し寄せてくるからな」
魔族は、森に掘っ立て小屋のような物を作って狩りをして生活しているか?洞窟や穴ぐらを作って生活しているのだ。そして、この街の住みやすさと快適さを知った魔族が、噂を広めて毎日のように魔族がくるようになった。
「で、あの鬼人の姫様のことは忘れられたのか?」
「あぁぁぁぁ!やめてくれぇぇぇ!もう恋なんかしたくない~」
鬼人の姫様とデュアルの恋なのだが、見事に玉砕していたのだ。あのように、公の場で告白して玉砕した影響で、デュアルは恥ずかしさのあまり立ち直れなくなっているのである。
「あれは、見事だったもんな!それより、こないだ言ってたのをやるつもりなのか?」
「え?あぁ~あれかぁ!そろそろやりたいな~!」
あれについて、話していると一人の鬼人が走ってやってくる。
「デュアル様、ハヤト様!受け入れを希望する者がやってきております!」
「またなのか!こうも多いと、この街では足りなくなるぞ。だが、受け入れを希望する以上会わない訳にはいかないな」
隼人が、いつもどういう人物か見定める為に、一度会うようにしているのだ。
「俺も久々に行こうかな?」
「デュアルが行くとは珍しいな。ヒキニートの癖に」
いつも、隼人ばかりに負担をかけている為、嫌味を言われるデュアル。
「ヒキニートは酷くない?俺だってちゃんと......最近は働いていませんでした。申し訳ございません」
最初のうちはデュアルの魔法で、建築をしたり街づくりに貢献をしていたのだが、いつの間にか、受け入れた魔族達が、自分達も役に立ちたいと率先して動くようになってからは、一切働かず引きこもりを貫いていたのだ。
「分かればよろしい!じゃあ、行くか」
隼人は、デュアルが来ようが来まいが、いつもと変わらないので、わざわざ横並びになって歩くことはせず、先を歩いていくのだ。
◆
それから、新たに来た魔族が待つ門に着く。すると、30人くらいの女性の集団だったのだ。
「俺は、隼人だ。受け入れるかどうか俺が判断している。そして、この街の領主がこいつだ」
隼人は、領主と言いながら、こいつ呼ばわりをする。
「こいつとか......まぁいいや!俺はデュアル!この街の領主をしている。君達は、ここに住みたいのかな?それにしても、露出度が高すぎない?」
それを聞いた魔族の女性の一人が前にやってくる。デュアルが、言うように胸と局部以外は全て素肌が見えているのだ。
「私は、サキュバスのリーダーをしているユリー!どうか私達サキュバスを受け入れては貰えないだろうか?」
全員がうるうるした瞳で、デュアルと隼人を見る。
「受け入れましょう!」
デュアルが、即答する。
「おい!何を勝手に言っているんだ。侵略が目的かもしれないだろうが!」
隼人は、今までの入領経験から判断をして早計すぎると言うのだ。
「いや!領主の俺が決めた!サキュバスをMZK48のメンバーにする!」
その場にいた全員が、ぽかーんとした表情になる。
「MZK48ってなんだよ。ってあれのことか?」
「MZKとは、MAZOKUの略だよ。今日から俺をデュアル秋元と呼んでくれ」
あれとは、魔族でアイドルを構成する計画だったのだ。娯楽の少ないこの街にアイドルを作れば盛り上がるだろうという安易な考えである。
「何がデュアル秋元だ!訴えられるぞ!」
「大丈夫!ここは異世界!なんでもありなんだよねぇ。早速、服とステージと映像の製作に取り掛かるよ!久々に燃えてきたぁぁぁ」
デュアルは、皆を放置して街に走って行くのであった。
◆
「パスク、デュアルさんて、ある意味凄いよね?」
「はい!行動力が化け物です!アレク様とは違った化け物ですね」
「おい!誰が化け物だって!いい加減にしろ」
アレクが、パスクの胸にツッコミを入れる。
「そんなことよりアレク様、映像が消えてしまいました。今回はここまでのようです」
水晶は、一切何も映し出さなくなったのだ。
「え~もっとみたいのに~」
アレクは、残念な顔をしながら水晶を眺める。
『パッパカパーン!アレクは、忘れてないですか?もうすぐしたら365回目!なんと一年記念なのです。またその時に見てみましょう』
どこからか声がして、近々続きが見られることを促すアナウンスが流れる。
「だってさ!チート薬学が一年記念を迎えるみたい!続きが見られるのは楽しみだけど、俺達もより一層精進しないとね」
「そうですね。アレク様!では、最後を締めくくって下さい」
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