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第6章 帝国の侵略
第262話 意外とあっさり拍子抜け!?
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門番に案内をされながら玄関の扉前にやってくると私兵達が数多く集まってきたのだ。
「ここは、キンベル子爵様の屋敷である。貴様が入っていい場所ではない!今すぐ大人しく投降しろ!」
セバスは、こうなることも予想していたのだ。どの道、隠密には長けていないセバスは、裏から侵入しようとも見つかって、同じようになるなら初めから正面突破しようと考えたのである。
「あのこれが見えませんか?陛下から出頭命令が出ています。大人しく投降するように伝えて頂けませんか?」
「そんな偽造文書に騙されるわけがないだろう。騎士団すらいないではないか」
私兵の言う通り、普通であれば騎士団などが来て捕縛命令が出されるのだ。
「はぁ~王国の現状を知らない人は楽でいいですね。それで、大人しく差し出す気はないでいいでしょうか?」
「差し出すわけがないだろう!お前達、今すぐ侵入者を捕縛するのだ」
私兵のリーダーらしき人物が命令すると、周りにいた20名程の私兵が「わかりました」と言ってセバスを囲むように包囲する。
「仕方ありませんね。疾風迅雷改」
疾風迅雷を進化させたセバスは、何が起きたかわからない間に、囲んでいた私兵20名を気絶させる。
「な、何が起こったというのだ」
私兵のリーダーらしき人物は、あっという間に倒された仲間を見て驚きを隠せずにいる。
「言っておきますが、貴方や私兵も極刑にはならなくとも刑は免れませんので、そのおつもりでいて下さい」
セバスは、何もなかったかのように平然と話す。
「あの私も捕まるのでしょうか?」
若い門番が、いそいそと聞いてくるのだ。
「いえ、貴方は今のところ逆らう意思はなさそうですので大丈夫だと思いますよ。ですが、もし逆らった場合は同罪です」
「逆らいません!どうぞキンベル子爵様を捕縛して下さい」
どうやら若い門番は、自分可愛さに主を売るようだ。
「それで、貴方は大人しくして頂けますか?まぁ、罪には問われますが...」
「貴様ぁぁぁぁ!好き勝手ほざくな...ぐへぇっ」
私兵のリーダーが、剣を抜こうとした瞬間、セバスは素早い動きで顔面に蹴りを入れて吹き飛ばす。
「御託を聞いている暇はないんです。すみませんが、案内をお願いします」
「は、はい!こちらです」
蹴りを入れたあと若い門番の方へ向き直り案内を頼むセバス。
若い門番は、完全にセバスの言いなりとなって案内をするのであった。
「あの~鍵がかかっていて開けることが出来ません」
玄関の扉は固く閉ざされており、開けることが出来なかったのである。
「離れていて下さい」
そう言うとセバスは、扉の前へ行き、後ろ回し蹴りをして破壊するのであった。
それの威力を見た若い門番は、より一層逆らってはいけないと心に誓うのであった。
「あまりにも静かですね...隠し通路などがある場所はわかりますか?」
普通なら使用人が起きていて、今の物音で慌ててやってくるか、大声が聞こえるはずが静かなのだ。
「わかりますよ。それより先回りしませんか?」
「それはいいですね。案内を頼みます」
「任せて下さい」
若い門番は、へへへと悪い笑みを浮かべる。完全に寝返ったのである。
「それにしても、よく隠し通路を知っていましたね。しかも、出口まで...」
何故、門番がそんなことまで知っているのか疑問に思うセバスだった。
「最近、避難訓練を何回も実施したんです。その時、私の恋人も参加していまして、密かに避難経路を聞いたんですよ」
この若い門番とメイドの一人が恋仲であり、メイドがポロリと秘密通路の場所をバラしたのだ。
「それはそれは!そのメイドさんと貴方様に感謝ですね」
「へへへ、こっちです。行きましょう」
普段感謝されることのない門番は嬉しくなる。
それから、先回りをして人気のないある小屋に着くのであった。
「ここが出口になっています。もうすぐしたら出てくると思います」
「では、待つとしましょうか」
それから、時間にして30分くらい待っていると、木で出来た引き戸がガタガタと震えだしてガタと開くのだ。
「・・・・・・・」
お互い目が合い、相手は沈黙する。そして、引き戸を閉めるのであった。
しかし、逃すまいとセバスは、引き戸を蹴り飛ばして破壊する。
「キャァァァァ」
メイド達が悲鳴を上げる。
「キンベル子爵、もう逃げられませんよ。陛下からの出頭命令書です。帝国との繋がりはわかっています。大人しくして下さい」
「こんなことをして...」
執事が何か言おうとした瞬間、キンベル子爵が遮るように話し出す。
「もうよい!その命令書は本物であろう。お前達、今まで黙っていて済まなかった」
キンベル子爵は、観念したのか、それ以上なにも言わずセバスの前にやってくる。
「どういうことですか?旦那様!」
執事は、信じられないような面持ちで叫ぶように尋ねる。
「済まなかった。お前達を守ろうと国を裏切っていたのだ。しかし、裏切っていた事実は変えようがない。大人しく出頭しよう」
「では、人目に付かない夜の間に出発をしましょう。ご家族や使用人の方々は、屋敷にいて下さい。後日、どのような処遇になるか城から文官が訪ねて参りますので」
「待ってくれ!全て私が悪いのだ。家族や使用人や私兵は悪くない!だから...」
キンベル子爵は、セバスにすがるような形で懇願するのであった。
「それは私ではなく公平な裁判のもと判決が下ります。もし逃げた場合は逃亡者となりますのでご了承下さい」
使用人達を見ながら話しかけるセバス。
「あっ!この門番と恋人のメイドさんは、同行して下さい。罪には問われないと思いますので」
セバスは、秘密通路の在り処を知る理由となった人物に対しては罪を問わないよう進言するつもりのようだ。
若い門番は、真剣な顔をしているが、内心嬉しくて仕方がないようだ。なにせ恋人と罪に問われず一緒に居られる事実を知ったからである。
「そうか...わかった。だが、なるべく刑を軽くして貰えるよう進言してくれないだろうか?その代わり私はどんな罰でも受けるつもりだ」
「それを決めるのは陛下です。それよりも、夜がふける前に出発致しましょう」
それを聞いたキンベル子爵は、ガクッと肩を落とし、我が子と妻を抱き締めて別れを告げるのだった。
そして、夜が明ける前に、王城へとキンベル子爵を護送するのであった。
「ここは、キンベル子爵様の屋敷である。貴様が入っていい場所ではない!今すぐ大人しく投降しろ!」
セバスは、こうなることも予想していたのだ。どの道、隠密には長けていないセバスは、裏から侵入しようとも見つかって、同じようになるなら初めから正面突破しようと考えたのである。
「あのこれが見えませんか?陛下から出頭命令が出ています。大人しく投降するように伝えて頂けませんか?」
「そんな偽造文書に騙されるわけがないだろう。騎士団すらいないではないか」
私兵の言う通り、普通であれば騎士団などが来て捕縛命令が出されるのだ。
「はぁ~王国の現状を知らない人は楽でいいですね。それで、大人しく差し出す気はないでいいでしょうか?」
「差し出すわけがないだろう!お前達、今すぐ侵入者を捕縛するのだ」
私兵のリーダーらしき人物が命令すると、周りにいた20名程の私兵が「わかりました」と言ってセバスを囲むように包囲する。
「仕方ありませんね。疾風迅雷改」
疾風迅雷を進化させたセバスは、何が起きたかわからない間に、囲んでいた私兵20名を気絶させる。
「な、何が起こったというのだ」
私兵のリーダーらしき人物は、あっという間に倒された仲間を見て驚きを隠せずにいる。
「言っておきますが、貴方や私兵も極刑にはならなくとも刑は免れませんので、そのおつもりでいて下さい」
セバスは、何もなかったかのように平然と話す。
「あの私も捕まるのでしょうか?」
若い門番が、いそいそと聞いてくるのだ。
「いえ、貴方は今のところ逆らう意思はなさそうですので大丈夫だと思いますよ。ですが、もし逆らった場合は同罪です」
「逆らいません!どうぞキンベル子爵様を捕縛して下さい」
どうやら若い門番は、自分可愛さに主を売るようだ。
「それで、貴方は大人しくして頂けますか?まぁ、罪には問われますが...」
「貴様ぁぁぁぁ!好き勝手ほざくな...ぐへぇっ」
私兵のリーダーが、剣を抜こうとした瞬間、セバスは素早い動きで顔面に蹴りを入れて吹き飛ばす。
「御託を聞いている暇はないんです。すみませんが、案内をお願いします」
「は、はい!こちらです」
蹴りを入れたあと若い門番の方へ向き直り案内を頼むセバス。
若い門番は、完全にセバスの言いなりとなって案内をするのであった。
「あの~鍵がかかっていて開けることが出来ません」
玄関の扉は固く閉ざされており、開けることが出来なかったのである。
「離れていて下さい」
そう言うとセバスは、扉の前へ行き、後ろ回し蹴りをして破壊するのであった。
それの威力を見た若い門番は、より一層逆らってはいけないと心に誓うのであった。
「あまりにも静かですね...隠し通路などがある場所はわかりますか?」
普通なら使用人が起きていて、今の物音で慌ててやってくるか、大声が聞こえるはずが静かなのだ。
「わかりますよ。それより先回りしませんか?」
「それはいいですね。案内を頼みます」
「任せて下さい」
若い門番は、へへへと悪い笑みを浮かべる。完全に寝返ったのである。
「それにしても、よく隠し通路を知っていましたね。しかも、出口まで...」
何故、門番がそんなことまで知っているのか疑問に思うセバスだった。
「最近、避難訓練を何回も実施したんです。その時、私の恋人も参加していまして、密かに避難経路を聞いたんですよ」
この若い門番とメイドの一人が恋仲であり、メイドがポロリと秘密通路の場所をバラしたのだ。
「それはそれは!そのメイドさんと貴方様に感謝ですね」
「へへへ、こっちです。行きましょう」
普段感謝されることのない門番は嬉しくなる。
それから、先回りをして人気のないある小屋に着くのであった。
「ここが出口になっています。もうすぐしたら出てくると思います」
「では、待つとしましょうか」
それから、時間にして30分くらい待っていると、木で出来た引き戸がガタガタと震えだしてガタと開くのだ。
「・・・・・・・」
お互い目が合い、相手は沈黙する。そして、引き戸を閉めるのであった。
しかし、逃すまいとセバスは、引き戸を蹴り飛ばして破壊する。
「キャァァァァ」
メイド達が悲鳴を上げる。
「キンベル子爵、もう逃げられませんよ。陛下からの出頭命令書です。帝国との繋がりはわかっています。大人しくして下さい」
「こんなことをして...」
執事が何か言おうとした瞬間、キンベル子爵が遮るように話し出す。
「もうよい!その命令書は本物であろう。お前達、今まで黙っていて済まなかった」
キンベル子爵は、観念したのか、それ以上なにも言わずセバスの前にやってくる。
「どういうことですか?旦那様!」
執事は、信じられないような面持ちで叫ぶように尋ねる。
「済まなかった。お前達を守ろうと国を裏切っていたのだ。しかし、裏切っていた事実は変えようがない。大人しく出頭しよう」
「では、人目に付かない夜の間に出発をしましょう。ご家族や使用人の方々は、屋敷にいて下さい。後日、どのような処遇になるか城から文官が訪ねて参りますので」
「待ってくれ!全て私が悪いのだ。家族や使用人や私兵は悪くない!だから...」
キンベル子爵は、セバスにすがるような形で懇願するのであった。
「それは私ではなく公平な裁判のもと判決が下ります。もし逃げた場合は逃亡者となりますのでご了承下さい」
使用人達を見ながら話しかけるセバス。
「あっ!この門番と恋人のメイドさんは、同行して下さい。罪には問われないと思いますので」
セバスは、秘密通路の在り処を知る理由となった人物に対しては罪を問わないよう進言するつもりのようだ。
若い門番は、真剣な顔をしているが、内心嬉しくて仕方がないようだ。なにせ恋人と罪に問われず一緒に居られる事実を知ったからである。
「そうか...わかった。だが、なるべく刑を軽くして貰えるよう進言してくれないだろうか?その代わり私はどんな罰でも受けるつもりだ」
「それを決めるのは陛下です。それよりも、夜がふける前に出発致しましょう」
それを聞いたキンベル子爵は、ガクッと肩を落とし、我が子と妻を抱き締めて別れを告げるのだった。
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