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第3章 日常に戻ったアレク達
第229話 ラヴァーナ様...まだまだ結婚式は先ですよ!!
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「痒い~痒い~足の裏がぁぁぁぁ」
「なんですか!この痒みわぁぁぁ。うぉぉぉ、掻くと余計に痒くなりますぞ~」
3日が経って変身が解けたウズベル王とアントンは、足裏の痒みに悶え苦しんでいるのであった。
「フッハハハハ、何度見てもおもしろいのである。フフッフッハハハハ」
ラヴァーナは、涙を流して笑っているのであった。ジキタリスも、クスクスと笑いながら目尻に涙を浮かべている。
「笑っとらんで、これはどうにかならんのか?痒い痒い痒いぞ~」
ウズベル王とアントンは、のたうち回るように足裏を掻き続けているのだ。
「フッハハハハ、す、すまないすまない!これを飲むのだ」
そう言ってアレクから渡されていた痒みに効くポーションをウズベル王とアントンに渡すのだった。
「ハァハァハァハァ...死ぬかと思ったぞ」
「はぁはぁはぁ...陛下、これは兵器です」
二人は、ポーションを飲んで痒みは治まるが、冷や汗をダラダラ掻いて息も上がっている。
「フッハハハハ、おもしろいものが見れたぞ」
その言葉に、ウズベル王とアントンは怒りを覚えるが、もし殴りかかっても返り討ちに合うだけなので、ぐぬぬと声を出して力いっぱい手をグーにして血が出るくらい握り締めるのだった。
「ハァハァハァ...ふぅ~酷い目にあったわ。アナベルがこんなイタズラをするとは思いもよらなかった。和平の話はなかったことにしようと思っておる」
ちょっとした仕返しのつもりでウズベル王は、和平の話をなかったことにするとラヴァーナに告げるのだった。
「ちょ、ちょっと待つのである。やり過ぎたのは認めるが、それとこれとは違うではないか!」
ラヴァーナも、そこまで怒るとは思っておらず、内心焦りまくるのであった。
「うむ!やはりなかったこと...」
「妾とウォルトンの仲ではないか!ちょっとからかっただけだぞ。許してくれ」
ウズベル王は、反転して出ていく素振りを見せると、すがるようにしながら離さないラヴァーナ。
「むむむ、アナベル、悪いことをしたら何と言うのだ?」
「ご、ごめんなさい」
ラヴァーナは、下を向きながら謝るのであった。
「うむ。悪いことをしたら、まずはごめんなさいであろう。今回のことは、その謝りに免じて許してやろう」
初めから許す気であったのだが、流石に謝罪の一言もなしに終わらせる気はなかったウズベル王。
「ありがとうありがとう。もう二度とこんなことしないわ。本当にごめんなさい」
ついつい、本当の口調が出てしまうラヴァーナ。
「もうよい。元はといえばアレクがこんな薬を作るのがいけないのだ。帰ったらガツンと言わねばならぬな」
知らないところで、とばっちりを受ける羽目になるアレクであった。
「ウォルトン、お詫びといってはなんだが、これを贈りたい。どんな呪いも一度だけ無効にするネックレスだ。受け取ってほしい」
見た感じも、相当高価だろうと思わせるネックレスに最上級の付与がされているのだ。これも魔道具の一種なのだろうかと思うウズベル王。
「これに見合う物を返すことができん。受け取れん」
王国の宝物庫にすら、これと同等の価値のある物がない為、受け取れないと突き返す。
「これは、先程の詫びと友好の証として受け取ってほしいのだ。早々に死なれては困るのでな。王とは恨まれるものであろう?」
真剣な顔で言っていると思ったら、急に恨まれる辺りでニカッと笑うラヴァーナ。
それを聞いたウズベル王も思い当たる節があるのか、ニヤリと笑うのであった。
「では、有り難く頂くとしよう。いつか返せる時が来たら返させてもらうから、そのつもりでな」
「律儀な男よ。期待せず待っておる」
二人は、アハハと笑うのであった。
「では、そろそろ帰るとしよう。アレクの結婚式に間に合わなくなってしまうのでな」
「そうであったな。妾も、早々に出発せねばならぬな。だが、招待状がまだ届いておらぬのだ」
トントントン
「タカハシ伯爵様が、お見えになりました。なんでも招待状を渡しに来たとのことです」
それを聞いたラヴァーナは、なんとタイミングがいいことかと思うのだった。
「アレクをすぐこの場に通せ!」
「はい!畏まりました」
◆
暫くすると、またノックをする音が聞こえる。どうやらアレクが到着したようだ。
「タカハシ伯爵様をお連れ致しました」
「入るがよい」
ラヴァーナが、許可をだす。
「ラヴァーナ様...陛下にアントン様!会談中でしたか?申し訳ございません」
アレクが、部屋に入るとラヴァーナと陛下とアントンとジキタリスがおり、会談中と勘違いしてしまったのだ。
「よいよい!会談は済んで、ウォルトンは今から帰路に着くところだ。それより、招待状をはよ寄越すのである」
アレクは、そんなに結婚式に来たかったのかと心の中で思うのだった。
「これになります。よろしければ、ご参加頂けないでしょうか?」
「参加するに決まっておるでだろう。そうだ!今すぐ王国に連れて行くのだ。ウォルトン、王城に部屋はあるか?」
まだまだ1ヶ月以上も先の話にも関わらず、来る気満々なラヴァーナである。
「まだまだ先ですよ?」
「良いではないか!で、ウォルトン部屋はあるのか?」
「アントン、すぐ用意できるな?」
「ハッ!戻り次第、すぐにご用意致します」
それを聞いたラヴァーナは、ジキタリスに耳打ちをする。ジキタリスは、すぐに部屋を出て行き、どこかに行ってしまったのだ。
「暫し待たれよ。準備が出来次第、アレクの転移でウズベル王国に行くのである」
アレクは、急なことに驚くのと同時に、大変なことになってしまったと思うのであった。
「なんですか!この痒みわぁぁぁ。うぉぉぉ、掻くと余計に痒くなりますぞ~」
3日が経って変身が解けたウズベル王とアントンは、足裏の痒みに悶え苦しんでいるのであった。
「フッハハハハ、何度見てもおもしろいのである。フフッフッハハハハ」
ラヴァーナは、涙を流して笑っているのであった。ジキタリスも、クスクスと笑いながら目尻に涙を浮かべている。
「笑っとらんで、これはどうにかならんのか?痒い痒い痒いぞ~」
ウズベル王とアントンは、のたうち回るように足裏を掻き続けているのだ。
「フッハハハハ、す、すまないすまない!これを飲むのだ」
そう言ってアレクから渡されていた痒みに効くポーションをウズベル王とアントンに渡すのだった。
「ハァハァハァハァ...死ぬかと思ったぞ」
「はぁはぁはぁ...陛下、これは兵器です」
二人は、ポーションを飲んで痒みは治まるが、冷や汗をダラダラ掻いて息も上がっている。
「フッハハハハ、おもしろいものが見れたぞ」
その言葉に、ウズベル王とアントンは怒りを覚えるが、もし殴りかかっても返り討ちに合うだけなので、ぐぬぬと声を出して力いっぱい手をグーにして血が出るくらい握り締めるのだった。
「ハァハァハァ...ふぅ~酷い目にあったわ。アナベルがこんなイタズラをするとは思いもよらなかった。和平の話はなかったことにしようと思っておる」
ちょっとした仕返しのつもりでウズベル王は、和平の話をなかったことにするとラヴァーナに告げるのだった。
「ちょ、ちょっと待つのである。やり過ぎたのは認めるが、それとこれとは違うではないか!」
ラヴァーナも、そこまで怒るとは思っておらず、内心焦りまくるのであった。
「うむ!やはりなかったこと...」
「妾とウォルトンの仲ではないか!ちょっとからかっただけだぞ。許してくれ」
ウズベル王は、反転して出ていく素振りを見せると、すがるようにしながら離さないラヴァーナ。
「むむむ、アナベル、悪いことをしたら何と言うのだ?」
「ご、ごめんなさい」
ラヴァーナは、下を向きながら謝るのであった。
「うむ。悪いことをしたら、まずはごめんなさいであろう。今回のことは、その謝りに免じて許してやろう」
初めから許す気であったのだが、流石に謝罪の一言もなしに終わらせる気はなかったウズベル王。
「ありがとうありがとう。もう二度とこんなことしないわ。本当にごめんなさい」
ついつい、本当の口調が出てしまうラヴァーナ。
「もうよい。元はといえばアレクがこんな薬を作るのがいけないのだ。帰ったらガツンと言わねばならぬな」
知らないところで、とばっちりを受ける羽目になるアレクであった。
「ウォルトン、お詫びといってはなんだが、これを贈りたい。どんな呪いも一度だけ無効にするネックレスだ。受け取ってほしい」
見た感じも、相当高価だろうと思わせるネックレスに最上級の付与がされているのだ。これも魔道具の一種なのだろうかと思うウズベル王。
「これに見合う物を返すことができん。受け取れん」
王国の宝物庫にすら、これと同等の価値のある物がない為、受け取れないと突き返す。
「これは、先程の詫びと友好の証として受け取ってほしいのだ。早々に死なれては困るのでな。王とは恨まれるものであろう?」
真剣な顔で言っていると思ったら、急に恨まれる辺りでニカッと笑うラヴァーナ。
それを聞いたウズベル王も思い当たる節があるのか、ニヤリと笑うのであった。
「では、有り難く頂くとしよう。いつか返せる時が来たら返させてもらうから、そのつもりでな」
「律儀な男よ。期待せず待っておる」
二人は、アハハと笑うのであった。
「では、そろそろ帰るとしよう。アレクの結婚式に間に合わなくなってしまうのでな」
「そうであったな。妾も、早々に出発せねばならぬな。だが、招待状がまだ届いておらぬのだ」
トントントン
「タカハシ伯爵様が、お見えになりました。なんでも招待状を渡しに来たとのことです」
それを聞いたラヴァーナは、なんとタイミングがいいことかと思うのだった。
「アレクをすぐこの場に通せ!」
「はい!畏まりました」
◆
暫くすると、またノックをする音が聞こえる。どうやらアレクが到着したようだ。
「タカハシ伯爵様をお連れ致しました」
「入るがよい」
ラヴァーナが、許可をだす。
「ラヴァーナ様...陛下にアントン様!会談中でしたか?申し訳ございません」
アレクが、部屋に入るとラヴァーナと陛下とアントンとジキタリスがおり、会談中と勘違いしてしまったのだ。
「よいよい!会談は済んで、ウォルトンは今から帰路に着くところだ。それより、招待状をはよ寄越すのである」
アレクは、そんなに結婚式に来たかったのかと心の中で思うのだった。
「これになります。よろしければ、ご参加頂けないでしょうか?」
「参加するに決まっておるでだろう。そうだ!今すぐ王国に連れて行くのだ。ウォルトン、王城に部屋はあるか?」
まだまだ1ヶ月以上も先の話にも関わらず、来る気満々なラヴァーナである。
「まだまだ先ですよ?」
「良いではないか!で、ウォルトン部屋はあるのか?」
「アントン、すぐ用意できるな?」
「ハッ!戻り次第、すぐにご用意致します」
それを聞いたラヴァーナは、ジキタリスに耳打ちをする。ジキタリスは、すぐに部屋を出て行き、どこかに行ってしまったのだ。
「暫し待たれよ。準備が出来次第、アレクの転移でウズベル王国に行くのである」
アレクは、急なことに驚くのと同時に、大変なことになってしまったと思うのであった。
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