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第2章 魔ノ国の調査隊

第214話 アイドルの話と最強の人材をゲットするアレク!

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アレクと料理長とデュアルはというと、温泉浸かりながら日本でのことや魔ノ国を建国した話など色々話し合っていた。そして、温泉から上がった三人は、温泉施設内の寛げる場所に行き、アイドルの話をしているのだ。

「ふぅ~いい湯だった...それでアイドルの話だっけ?」

ベンチに腰掛けながら料理長とデュアルはエールを飲み、アレクは果実水を飲んで一息ついている。

「はい。元々アイドルオタクだったのですか?」

「俺は2次元にしか興味はなかったな。だがしか~し、異世界の女性は美人美女揃いだろ?こりゃアイドルを育ててみたくなるじゃないかぁぁぁ」

確かに、美人美女揃いというのは、否定出来ないアレクだが、それならハーレムの方を選ぶはずなのにアイドルというのは何故だとなる。

「理由はわかったのですが、ハーレムという選択肢はなかったのですか?」

「そ、それは...」

デュアルは、会って初めてどもるのであった。

「あぁ、こいつは奥手なんだわ。前世は2次元にしか興味がなかったから、どう女性と接していいかわかんないんだってよ。まぁ、よく結婚出来たなと思うぞ」

まさかの奥手だったとはと驚くアレク。デュアルを見ると顔を真っ赤にさせて恥ずかしがっているのだ。

「え?じゃあ、アイドルと接する時とか大丈夫だったんですか?」

プロデュースするなら審査やアイドル育成時に挨拶やら話す機会は多いはずなのに大丈夫なのかと思うのだった。

「ブッハハハハ、そうそう。それがこいつのおもしろいとこでさ。仕事になると普通に会話出来ちゃうんだよ。だが、プライベートでは、女性を目の前にしただけで顔を真っ赤にさせるんだから笑えるだろ?」

料理長は、大笑いして顔を真っ赤にしているデュアルの肩を叩く。

「お、おい!もういいだろ?いい加減にしろ」

からかう料理長にデュアルが怒る。

「悪い悪い。普段こき使われる分、つい弄りたくなるんだよ」

デュアルは、それを聞いて言い返せないからか「はぁぁ」とため息を漏らすだけであった。

「それでアイドルは、異世界でも受け入れられたのですか?」

アレクは、異世界でアイドルがどこまで浸透するのか気になったのだ。

「ん?日本より濃いやつからライト層まで幅広いけど、日本よりライト層は多いな。娯楽が少ない分、映像で何かを楽しめるだけで見る人はいるからさ」

「濃い層ってあの光る棒を振り回したりオタ芸したりしているんですか?」

アレクは、アイドルオタクではないので、日本のアイドルオタクのイメージでしかわからないのだ。

「あ~それは良識ある濃い層かな。本当にヤバいやつは、襲ってくるからな。しかも、こっちのは魔法を使ったりスキルを使ったりで守るだけでも大変なんだよ」

アレクは確かにとなる。拘束や幻術系のスキルとかなら厄介だろうなと。

「うわぁ...それは大変ですね。どうやって対処するんですか?」

「魔道具だな。あらゆる物理攻撃や魔法攻撃や精神系攻撃にも対応出来る魔道具を渡してあるんだよ。あと、前世でいう護身術も教えて身を守れるようにさせている」

魔道具様々だなと思うのと、異世界でアイドルになるのも一苦労だなと感じるのだった。

「異世界でアイドルになるのも大変なんですね。話を聞いて思い知らされましたよ。あと、奥さんがいるって言ってましたが、どこで知り合ったんですか?」

こんな奥手なのにどうやって知り合ったのか気になるアレク。

「こいつの嫁は、引退したアイドルなんだ。仕事の時とプライベートの時のギャップに惹かれたんだってさ。世の中わからんもんさ。なぁ~デュアル」

ニヤニヤした顔でデュアルを見る料理長。ここぞとばかりに普段の仕返しをしているようだ。

「はぁぁ、今日はいつもより絡んでくるな。もう酔ったのか?それより、領地はあるのか?今度遊びに行かせてくれよ。土産はたっぷり持っていくからさ」

恥ずかしさもあり、妻の話はあまりしたくないのか、話を変えるデュアル。

「領地はまだありませんよ。成人したらもらう予定です。その時に招待しますね」

「魔道具をたっぷり持っていってやる。その年で伯爵なら頭が切れるか戦闘能力が高いんだろう...多分成人したら辺境伯にされて大変な領地を任されるはずだからな」

アレクは、それを聞いて最悪だぁぁぁと思うのだった。

「え?そんな場所を任されるのですか?はぁぁぁ、最悪ですよ。成人していきなり馬車馬のように働かないといけないなんて...」

アレクはショボンとした顔をする。

「だから、任せておけ!俺が行ってアドバイスしてやるから。これでも建国した男だぞ」

胸を叩いて任せろと自信満々に言うデュアル。

「俺も行くとするか!採掘場があるなら俺に任せておけ!最高の人材を1月で育ててやるからな」

まさか、こんな強力な人材が助けてくれるとは思ってもいなかったアレクは、これでなんとかなりそうだと安堵するのであった。

「ありがとうございます。安心しました」

二人は、任せとけと言うのだった。その後は、軽くゆっくりして湯冷めしないうちに馬車まで戻るのであった。
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