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第2章 魔ノ国の調査隊
第198話 パスクvsマルファス!首が刎ねられても生きてるだって?
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とうとうこの時がやってきたのだ。
四天王のは、準備万端と言わんばかりに闘技場で待っていた。そして観客席には、噂を聞きつけた貴族達と市民達でごった返していた。ラヴァーナは、リリスとウァラクと一緒に特等席で観戦している。
「これより、ウズベル王国から来た使節団と魔ノ国四天王との親善試合を行いたいと思います。観客席には、防御結界が張られておりますので、安全に観戦が可能になっております。ですから、絶対に防御結界の外には出ないようお願い致します」
司会者らしいネズミ顔の男が注意を促している。
「さぁ、賭けた賭けた!勝つのは、使節団か?四天王か?穴を狙って賭けるやつはいないか?」
どうやら観客席では、賭博も行われているようだ。
「俺達の分は、スペイビズに頼んで賭けておいてもらったから安心しろ。アレク坊の将来の領地運営の為に稼がせて貰わないといけないからな」
「師匠...どこから事前に賭博が行われる情報なんて仕入れているんですか!」
「スペイビズが、教えてくれたんだ。絶対に四天王にみんな賭けるから、もし勝てば大金が手に入るってな。それを聞いちゃ~賭けねぇわけにはいかないだろう」
スペイビズって真面目そうに見えて、賭け事もするのかと思うのと、相変わらず師匠は、抜け目ないなと思うのであった。
「それより、いくら賭けたんですか?」
「ん?全財産だが。負けたら一文無しだな。だから、負けたら許さんからな」
いやいや、勝手に賭けておいて負けたら許さんて...しかも、全財産てなにしてるんですか!
「師匠...無鉄砲過ぎますよ。ハァ~、それで誰から行きますか?」
「一番手は、パスク行って来い!その弱そうな見た目で強かったらおもしろいだろ?相手も油断するはずだ」
パスクは、変身中で本当に見た目が弱そうなのである。
「わかりましたよ。絶対に勝ってきます。それに、あの父上の顔を見て下さいよ。目が血走ってます。多分、全財産私に賭けたと思いますから、余計負けられなくなりました」
観客席にいるスペイビズの顔は、前世の競馬場やボートレース場にいるおじさんみたいになっていたのだ。
「これより、親善試合第一試合を始めます。選手は、前へ出てきて下さい」
四天王から出てきたのは、甲冑を身に着けたいかにも強そうな人物であった。それに、首の部分に緑のオーラのようなものが漂っている。
「両者、この腕輪を付けてください。致命傷や死に至った場合、一度だけ身代わりになる魔道具です。これが、破壊した時点でも負けになります。あとは、降参するか意識がない状態も負けになります。それでは両者、名前を名乗ってから指定の場所に移動して下さい」
「我は、マルファス。お互い正々堂々と戦おうではないか」
「私は、レオンと言います。正々堂々と戦いましょう」
パスクワーレと名乗ると、バレてしまう恐れがあったので、事前に名乗る時はレオンと言うように決めていたのだ。
お互い指定の場所に立って向かい合う。
「では、マルファス選手とレオン選手!試合始め!」
司会兼審判のねずみ男が、試合開始の合図を出す。
開始と同時にマルファスは、馬を召喚する。しかし、普通の馬の何倍もあり、馬も装甲を身に着けている。そしてマルファスは、その馬に跨がるのであった。
パスクは、いきなり魔装甲改で全身を強化する。剣にも魔法を付与して、全身炎で身に纏うのであった。
いきなり魔装甲改なんてしたら、相手は油断しないだろうと思うアレク達。
「両者、いきなり素晴らしいものを見せてくれています。これは、レオン選手も期待が持てるのではないでしょうか!」
ねずみ男が、実況もこなしている。一体、一人何役するだと思うアレクであった。
「おもしろい!では我から行かせてもらおう」
マルファスが、先制攻撃を仕掛ける。地鳴りと地面がへこむほどの脚力で迫る馬がパスクに体当たりを仕掛ける。
パスクは、その体当たりを受け止める。勢いが強く、リングの端付近まで押されるパスク。更に、マルファスは持っている剣でパスクの首を狙う。しかし、ガキンと弾かれるのだ。まさか、弾かれると思っていなかったマルファスは思わず驚く。
「そうくると思いましたよ。逆にお返しです」
次は、パスクが馬を持ち上げて投げ飛ばしたのだ。その巨体が宙を舞い、地面へと打ちつけられる。マルファスは、投げ飛ばされた瞬間に、飛び退き地面へと着地する。その瞬間を狙ってパスクが、マルファスの首を刎ねる。刎ねられた首は地面へと転がる。だが、死に至る攻撃をしたにも関わらず、腕輪は破壊されていないのだ。
「まさか、我の首が刎ねられようとはな」
マルファスは、平然と首を手で拾って元の場所に付けるのであった。
そして、馬も平然と立ち上がってマルファスの下へとかけてくる。
「これは、凄い戦いです。両者一歩も譲りません。だが、レオン選手の方が分が悪いかぁぁぁぁ!マルファス選手は、デュラハンです。首が刎ねられようとも死ぬことがありません。しかし、分が悪いと言ってもあの炎の装甲が簡単に破れるとは思えない!これは、どちらが勝ってもおかしくない!果たして、どちらが勝利を手にするのでしょうかぁぁぁ」
パスクとマルファスは、仕切り直しと言わんばかりに一度距離を取って対峙するのであった。
四天王のは、準備万端と言わんばかりに闘技場で待っていた。そして観客席には、噂を聞きつけた貴族達と市民達でごった返していた。ラヴァーナは、リリスとウァラクと一緒に特等席で観戦している。
「これより、ウズベル王国から来た使節団と魔ノ国四天王との親善試合を行いたいと思います。観客席には、防御結界が張られておりますので、安全に観戦が可能になっております。ですから、絶対に防御結界の外には出ないようお願い致します」
司会者らしいネズミ顔の男が注意を促している。
「さぁ、賭けた賭けた!勝つのは、使節団か?四天王か?穴を狙って賭けるやつはいないか?」
どうやら観客席では、賭博も行われているようだ。
「俺達の分は、スペイビズに頼んで賭けておいてもらったから安心しろ。アレク坊の将来の領地運営の為に稼がせて貰わないといけないからな」
「師匠...どこから事前に賭博が行われる情報なんて仕入れているんですか!」
「スペイビズが、教えてくれたんだ。絶対に四天王にみんな賭けるから、もし勝てば大金が手に入るってな。それを聞いちゃ~賭けねぇわけにはいかないだろう」
スペイビズって真面目そうに見えて、賭け事もするのかと思うのと、相変わらず師匠は、抜け目ないなと思うのであった。
「それより、いくら賭けたんですか?」
「ん?全財産だが。負けたら一文無しだな。だから、負けたら許さんからな」
いやいや、勝手に賭けておいて負けたら許さんて...しかも、全財産てなにしてるんですか!
「師匠...無鉄砲過ぎますよ。ハァ~、それで誰から行きますか?」
「一番手は、パスク行って来い!その弱そうな見た目で強かったらおもしろいだろ?相手も油断するはずだ」
パスクは、変身中で本当に見た目が弱そうなのである。
「わかりましたよ。絶対に勝ってきます。それに、あの父上の顔を見て下さいよ。目が血走ってます。多分、全財産私に賭けたと思いますから、余計負けられなくなりました」
観客席にいるスペイビズの顔は、前世の競馬場やボートレース場にいるおじさんみたいになっていたのだ。
「これより、親善試合第一試合を始めます。選手は、前へ出てきて下さい」
四天王から出てきたのは、甲冑を身に着けたいかにも強そうな人物であった。それに、首の部分に緑のオーラのようなものが漂っている。
「両者、この腕輪を付けてください。致命傷や死に至った場合、一度だけ身代わりになる魔道具です。これが、破壊した時点でも負けになります。あとは、降参するか意識がない状態も負けになります。それでは両者、名前を名乗ってから指定の場所に移動して下さい」
「我は、マルファス。お互い正々堂々と戦おうではないか」
「私は、レオンと言います。正々堂々と戦いましょう」
パスクワーレと名乗ると、バレてしまう恐れがあったので、事前に名乗る時はレオンと言うように決めていたのだ。
お互い指定の場所に立って向かい合う。
「では、マルファス選手とレオン選手!試合始め!」
司会兼審判のねずみ男が、試合開始の合図を出す。
開始と同時にマルファスは、馬を召喚する。しかし、普通の馬の何倍もあり、馬も装甲を身に着けている。そしてマルファスは、その馬に跨がるのであった。
パスクは、いきなり魔装甲改で全身を強化する。剣にも魔法を付与して、全身炎で身に纏うのであった。
いきなり魔装甲改なんてしたら、相手は油断しないだろうと思うアレク達。
「両者、いきなり素晴らしいものを見せてくれています。これは、レオン選手も期待が持てるのではないでしょうか!」
ねずみ男が、実況もこなしている。一体、一人何役するだと思うアレクであった。
「おもしろい!では我から行かせてもらおう」
マルファスが、先制攻撃を仕掛ける。地鳴りと地面がへこむほどの脚力で迫る馬がパスクに体当たりを仕掛ける。
パスクは、その体当たりを受け止める。勢いが強く、リングの端付近まで押されるパスク。更に、マルファスは持っている剣でパスクの首を狙う。しかし、ガキンと弾かれるのだ。まさか、弾かれると思っていなかったマルファスは思わず驚く。
「そうくると思いましたよ。逆にお返しです」
次は、パスクが馬を持ち上げて投げ飛ばしたのだ。その巨体が宙を舞い、地面へと打ちつけられる。マルファスは、投げ飛ばされた瞬間に、飛び退き地面へと着地する。その瞬間を狙ってパスクが、マルファスの首を刎ねる。刎ねられた首は地面へと転がる。だが、死に至る攻撃をしたにも関わらず、腕輪は破壊されていないのだ。
「まさか、我の首が刎ねられようとはな」
マルファスは、平然と首を手で拾って元の場所に付けるのであった。
そして、馬も平然と立ち上がってマルファスの下へとかけてくる。
「これは、凄い戦いです。両者一歩も譲りません。だが、レオン選手の方が分が悪いかぁぁぁぁ!マルファス選手は、デュラハンです。首が刎ねられようとも死ぬことがありません。しかし、分が悪いと言ってもあの炎の装甲が簡単に破れるとは思えない!これは、どちらが勝ってもおかしくない!果たして、どちらが勝利を手にするのでしょうかぁぁぁ」
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