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第1章 伯爵になったアレク
第178話 異世界で刺し身!?それと念願の米の在り処!
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村の入口に転移したアレク。そして、入口に近付くとガンボが疲れているのか?座りながら寝ていた。
「ガンボさん、ガンボさん、起きて下さい。勝手に村へ入りますよ~」
「んあ?アレク?ん?アレク、無事だったのか!」
寝ぼけているガンボは、アレクを見た瞬間、正気に戻って驚きながら立ち上がる。
「はい!トロール討伐を完了したので、村長へご報告に来たのですが、村に入っていいですか?」
討伐が完了したと言った瞬間、また多いに驚くガンボ。
「本当か!こんな早く討伐されるとは驚きだ。ん?テイムしているマンティコアがいないようだが?」
キョロキョロしながらマンテ爺を探すガンボ。
「あ!これです。驚くだろうから小さくなってもらいました」
「おいおい!そんなことも出来るのかよ!はぁぁ...もう驚き疲れたぞ」
驚き疲れてヤレヤレという表情をする。
「まぁ色々あります。それより、案内お願いします」
あまり詮索をされたくないアレクは、話題を変えるのであった。
「おう!そうだったな。着いてきてくれ」
そう言ってガンボは、村長宅まで先導してくれるのであった。今回は、マンテ爺が小さいこともあり、逃げる住民や武器を持って現れる人もいなかった。
「村長~いるか~?アレクが討伐して帰ってきたぞ~」
ガンボが、大声で伝えると、ドタドタと走って現れた村長。
「アレクさん、おかえりなさい。討伐されたとは、本当ですか?」
「はい。これです」
アレクは、魔法鞄から倒したトロールを出すのだった。体長8mもあるトロールに、村長もガンボも驚き、開いた口が塞がらないでいた。
「アハハハ、アレクさん凄すぎますよ。まさか、こんな怪物を討伐されるとは...本当にありがとうございます」
「アレク、すげぇんだな。これを見た瞬間、腰を抜かさちまいそうになったぞ」
そして、他の村人も気になったのだろう。かなりの人が集まりだして「すげぇ~」とか「俺なら逃げ出すぞ」とかいろんな感想を言うのであった。
「村長さん数日後、数名の冒険者が訪ねてくると思います。理由は、このトロールが食い散らかした魔物や動物の処理です。放置しておくと、自然が破壊されてしまうからです」
「そうですか...そんな悲惨な状況に...わかりました。来られた際は、全面的にご協力させて頂きます。それより、食事を用意してありますので、是非食べて行ってはくれませんか?」
「はい。是非お願いします」
アレクは、この世界に来て、家から追い出された時、最初に訪れた村で食べたホロホロ鳥が忘れられずにいた。この村にも、独自の料理があるのではと期待しているのだ。
「こちらに、ご用意してありますので、お越し下さい」
アレクは、魔法鞄にトロールを収納して、村長の案内の下、食事が用意されている場所に向かうのだった。
「アレクさん、こちらにお座り下さい。今お持ちしますね」
大きな広場のようなところで、村の女性達が大量に食事を作っていた。しかし、肉はあまりなく魚がメインのようだ。
「レインボートラウトの塩焼きになります」
何故、レインボーなのかは、焼いた見た目からは、想像付かないのだが、そんなことより脂の乗った身と塩焼きのいい匂いで、早く食べたいという欲求の方が勝っているのだ。
早速アレクは、レインボートラウトの塩焼きを口に運ぶ。
「うっ...うっうまいィィィ!なんて柔らかい身なんだ。ホロホロ崩れて一瞬にして口から消えたよ。それに、塩だけで十分なほど濃い味が口の中に広がって幸せだぁぁぁ」
レインボートラウトの塩焼きを楽しんでいると、次はなんと刺し身が出てきたのだ。
「生で食べて平気なんですか?」
日本だと刺し身はよく食べていたが、異世界に来て生食は初めてなのだ。
「大丈夫ですよ。ですが、食べるならこの村だけにして下さいね。塩をつけて召し上がって下さい」
こんなところで、刺し身が食べられるとは思っていなかったアレクは、躊躇することなく口に入れる。
「ゔっ...」
下を向いてブルブル震えるアレク。
「アレクさん!大丈夫ですか?」
「うまぁぁぁぁい!なんですか?このモチモチの身は!それに、甘い脂に気付いたらスッとなくなっているこの魚は!」
北海道に旅行に行った際に食べた刺し身に匹敵する旨さだったのだ。この時アレクは、米と一緒に食いたいと思うのだった。
「この村でも滅多に見かけないゴールデンフィッシュです。是非アレクさんに食べてもらおうと思い用意したのですが、村人以外で生を躊躇なく食べるとは驚きですよ」
「どうだアレク~うまいだろ?魚を食いたい時はいつでも来な」
ガンボが、アレクの肩に腕を回して話しかけてくる。
「是非、と言いますか...必ず来ます!ですが、その時は米を手に入れた時です」
「米...米?聞いたような...」
まさかの米を聞いたことがあると言う村長。アレクは、村長の顔面間近まで近付く。
「米を知っているのですか?」
「うわぁ~驚きましたよ。アレクさん落ち着いてください。えっと...確か、大和ノ国にあると聞いた気が...昔爺様が、「白いピカピカ光ったツヤツヤの愛おしい米を食いたいんじゃ」と言っていたんですよ」
「そ、それです!大和ノ国!ありがとうございます。やっとやっと念願の米にありつけるぞ~」
アレクの頭は米一色になっており、何故村長が、アレクの強さを見抜いたかなど、どうでも良くなっているのであった。
「ガンボさん、ガンボさん、起きて下さい。勝手に村へ入りますよ~」
「んあ?アレク?ん?アレク、無事だったのか!」
寝ぼけているガンボは、アレクを見た瞬間、正気に戻って驚きながら立ち上がる。
「はい!トロール討伐を完了したので、村長へご報告に来たのですが、村に入っていいですか?」
討伐が完了したと言った瞬間、また多いに驚くガンボ。
「本当か!こんな早く討伐されるとは驚きだ。ん?テイムしているマンティコアがいないようだが?」
キョロキョロしながらマンテ爺を探すガンボ。
「あ!これです。驚くだろうから小さくなってもらいました」
「おいおい!そんなことも出来るのかよ!はぁぁ...もう驚き疲れたぞ」
驚き疲れてヤレヤレという表情をする。
「まぁ色々あります。それより、案内お願いします」
あまり詮索をされたくないアレクは、話題を変えるのであった。
「おう!そうだったな。着いてきてくれ」
そう言ってガンボは、村長宅まで先導してくれるのであった。今回は、マンテ爺が小さいこともあり、逃げる住民や武器を持って現れる人もいなかった。
「村長~いるか~?アレクが討伐して帰ってきたぞ~」
ガンボが、大声で伝えると、ドタドタと走って現れた村長。
「アレクさん、おかえりなさい。討伐されたとは、本当ですか?」
「はい。これです」
アレクは、魔法鞄から倒したトロールを出すのだった。体長8mもあるトロールに、村長もガンボも驚き、開いた口が塞がらないでいた。
「アハハハ、アレクさん凄すぎますよ。まさか、こんな怪物を討伐されるとは...本当にありがとうございます」
「アレク、すげぇんだな。これを見た瞬間、腰を抜かさちまいそうになったぞ」
そして、他の村人も気になったのだろう。かなりの人が集まりだして「すげぇ~」とか「俺なら逃げ出すぞ」とかいろんな感想を言うのであった。
「村長さん数日後、数名の冒険者が訪ねてくると思います。理由は、このトロールが食い散らかした魔物や動物の処理です。放置しておくと、自然が破壊されてしまうからです」
「そうですか...そんな悲惨な状況に...わかりました。来られた際は、全面的にご協力させて頂きます。それより、食事を用意してありますので、是非食べて行ってはくれませんか?」
「はい。是非お願いします」
アレクは、この世界に来て、家から追い出された時、最初に訪れた村で食べたホロホロ鳥が忘れられずにいた。この村にも、独自の料理があるのではと期待しているのだ。
「こちらに、ご用意してありますので、お越し下さい」
アレクは、魔法鞄にトロールを収納して、村長の案内の下、食事が用意されている場所に向かうのだった。
「アレクさん、こちらにお座り下さい。今お持ちしますね」
大きな広場のようなところで、村の女性達が大量に食事を作っていた。しかし、肉はあまりなく魚がメインのようだ。
「レインボートラウトの塩焼きになります」
何故、レインボーなのかは、焼いた見た目からは、想像付かないのだが、そんなことより脂の乗った身と塩焼きのいい匂いで、早く食べたいという欲求の方が勝っているのだ。
早速アレクは、レインボートラウトの塩焼きを口に運ぶ。
「うっ...うっうまいィィィ!なんて柔らかい身なんだ。ホロホロ崩れて一瞬にして口から消えたよ。それに、塩だけで十分なほど濃い味が口の中に広がって幸せだぁぁぁ」
レインボートラウトの塩焼きを楽しんでいると、次はなんと刺し身が出てきたのだ。
「生で食べて平気なんですか?」
日本だと刺し身はよく食べていたが、異世界に来て生食は初めてなのだ。
「大丈夫ですよ。ですが、食べるならこの村だけにして下さいね。塩をつけて召し上がって下さい」
こんなところで、刺し身が食べられるとは思っていなかったアレクは、躊躇することなく口に入れる。
「ゔっ...」
下を向いてブルブル震えるアレク。
「アレクさん!大丈夫ですか?」
「うまぁぁぁぁい!なんですか?このモチモチの身は!それに、甘い脂に気付いたらスッとなくなっているこの魚は!」
北海道に旅行に行った際に食べた刺し身に匹敵する旨さだったのだ。この時アレクは、米と一緒に食いたいと思うのだった。
「この村でも滅多に見かけないゴールデンフィッシュです。是非アレクさんに食べてもらおうと思い用意したのですが、村人以外で生を躊躇なく食べるとは驚きですよ」
「どうだアレク~うまいだろ?魚を食いたい時はいつでも来な」
ガンボが、アレクの肩に腕を回して話しかけてくる。
「是非、と言いますか...必ず来ます!ですが、その時は米を手に入れた時です」
「米...米?聞いたような...」
まさかの米を聞いたことがあると言う村長。アレクは、村長の顔面間近まで近付く。
「米を知っているのですか?」
「うわぁ~驚きましたよ。アレクさん落ち着いてください。えっと...確か、大和ノ国にあると聞いた気が...昔爺様が、「白いピカピカ光ったツヤツヤの愛おしい米を食いたいんじゃ」と言っていたんですよ」
「そ、それです!大和ノ国!ありがとうございます。やっとやっと念願の米にありつけるぞ~」
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