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第11章 王国に迫る脅威

第156話 NUMBERS達が、王都に襲いかかる!

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「人が逃げていますね。それに、警戒度が上がったようです。騎士団が総出でお出ましのようです」

NO.2が、上空から王都の様子を伺って話し出す。

「これは、気づかれてるわね。早く人間を殺した方がいいのではなくて?NO.1」

「NO.4の言う通りだぜ。開幕の一撃は俺に任せてくれねぇか?」

「チッ!こうもうまくいかないとはな。NO.7やるからにはしっかりやれよ」

NO.1は、赤い瞳孔でNO.7を睨みつける。

「任せなって!エクスプロージョンフレイムスパイラル」

螺旋の業火が一直線に王都へと放たれる。
まだ逃げ惑っていた多くの人達や家屋に直撃して一瞬で蒸発させる。

「ガッハッハッハハ、人間がゴミのように消えてなくなったぞ。あぁ~気持ちいいぜ」

NO.7は、魔法の風圧でローブのフードが外れて素顔が見える。その素顔は、醜く傷だらけで笑っていると悪魔に見えてしまうほどだ。

「相変わらず下品な魔法だわ。美を感じないのよね」

「下品、でも興奮する。キャハハハ。ダメ、抑える」

NO.8は、狂いそうになる自分に言い聞かせて冷静さを取り戻す。

「NO.7早く攻撃しろ!騎士団が集まって来たぞ。NO.7とNO.8は騎士団を潰せ!NO.2とNO.4は、今から来る敵を迎え撃て。少々厄介そうだ」

NO.1は、力量を把握する目を持っている。その目でパスクとギルバートを捉えたのだ。

「ガッハッハッハハ、任せろ。潰してやるよ」

「もう、我慢しない、キャハハハ、行く」

NO.7とNO.8は、騎士団のいる地上へ降りていく。二人共、バトルジャンキーの所為か、すでに狂ったような笑みを浮かべている。

「貴方と共闘なんて燃えるわ。よろしくねNO.2チュッ」

「ふざけているのなら殺しますよ」

「もう~ツレないわね」

NO.4は、体をクネらせながら、NO.2に投げキッスをした所為で、怒ったNO.2は、懐からナイフを取り出して脅す。



その頃、パスクとギルバートはというと。上空に敵を発見してその場に向かっていた。
その時、NO.7によって魔法が放たれ王都の一部が破壊される。

「クソ、間に合いませんでしたか...ギルバート先生、危うくなったらこの薬を飲んで下さい。でも絶体絶命までは服用してないで下さい」

パスクは、ギルバートに狂人強化薬のポーションを渡したのだ。

「なんて魔法をぶっ放してやがるんだ。それで、これはなんのポーションだ?見たことがないんだが...」

「アレク様特製のポーションです。ギルバート先生を信じてお渡ししました。今はどのようなポーションかはお教えできませんが、私とアレク様を信じて下さい」

「よくわからんが、教え子の作った物だ。信じる他ないだろう。有り難く受け取らせてもらう」

そんな話をしていると、何か嫌な予感がしたパスクは、「危ない」と言ってギルバートを突き飛ばす。すると、地面から黒い針が出てきてパスクの足をかすめる。

「パスク、すまん」

パスクの足から血が流れているのを見てギルバートが謝る。

「すぐに治りますから気にしないで下さい」

ハイポーションを飲んですぐ治療をするパスク。

「あら~NO.2やりきれてないじゃないの。しかも、足も治っちゃったみたいよ」

「想定外ですね。初見であの攻撃を見切るとは...NO.4、私にあの魔族を譲っては頂けませんか?」

「あら...貴方が主張するなんて珍しいわね。いいわよ。私は、こちらのダンディなオジサマと遊ばせて頂くわ」

NO.4が、そう言うとローブを脱ぎ、見事なゴリマッチョな肉体を見せつけてくる。だが、顔の髭にはリボンを着けており、頭にも大きなリボンが着いている。それに、服装もフリフリの衣装なのだ。
それを見たパスクとギルバートは、うぇ~と吐き気を催す。

「どうかしら私の可憐な姿は?惚れちゃったかしらね?チュッ」

投げキッスをするNO.4を見てギルバートは顔を青くするのであった。

「パスク...変わらないか?あれは色々ヤバい...」

「何を言ってるんですか?私は、ご指名されたのです。ギルバート先生は、あのオーガを倒して下さい」

「オーガより恐ろしいぞ。大事なものを失う気がする...」

それを聞いたNO.4は、怒りが頂点に達する。

「オーガですって、あんな醜いのと一緒にすんじゃねぇ~ぞ。オラァァァ」

ドッドッドッと地面が揺れるのではないかという突進とラリアットをしてくるNO.4。

「危な!なんちゅう力だ」

ギルバートは、なんとか避けたが、後ろにあった壁は粉々になっていた。

そして、NO.2もパスクへ攻撃を開始した。地面からまた黒い針が出てくる。それを躱すように空中に飛ぶが、左右から針が出てきた。なんと空間すらも利用できるのだ。そして、グサッとパスクへと突き刺さる。しかし、針の先が溶けているのだ。

「もう使うことになりましたか...では、全力の魔装甲改を見せてあげます」

魔装甲によって針を融解して防御したパスク。そして、更に進化した魔装甲があるというのであった。
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