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第1章 転生したら少女になった

第4話 大量のモフモフがやってきた!

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「あれから3時間かぁ!まだ戻ってこないけど大丈夫かな?」

フェンリルが、客を連れてくると言ってからかれこれ3時間が経った。香菜は、家の中で椅子に座りながら合っているかわからない時計を眺めている。すると、トントントンとドアがノックされる。

「はぁ~い!今行きま~す」

香菜は、椅子から立ち上がってドアを開けに行く。ドアを開けると、そこには小さいワンちゃんから大きいワンちゃんまでいっぱいいた。

「わぁぁぁぁ!モフモフがいっぱいだよ!」

香菜は、一切恐れることなく、ワンちゃん達に抱き着きにいく。そして、スリスリしたりモフモフしたりして堪能するのだ。ワンちゃん達は、「ワフッ!?」と驚いた声を上げる。

「娘よ、本当に変わっておるな!こやつらは、人間が恐れるオルトロスにケルベロスにホワイトウルフであるぞ!まぁ、俺を恐れていないのであるから当たり前か」

フェンリルは、変わった者を見る目で香菜を見る。香菜は、相変わらずモフモフを堪能しているのだ。しかも、オルトロスやケルベロスやホワイトウルフは、香菜に撫でられる度に仰向けになって、もっともっとと要求する。

「フェンリルさんが、連れてきてくれたの?それと、全然怖くないよ!だって、みんなモフモフで可愛いもん!」

香菜は、モフモフしながらフェンリルを満面の笑みで見つめる。

「フッハハハハ、肝が座ったおもしろい娘よ!そうだ!俺が、客としてこやつらを連れてきた。何か振る舞ってやってはくれんか?」

フェンリルは、大笑いをする。どうやら物怖じしない香菜を大変気に入ったようだ。

「お客さんをこんなにも連れてきてくれてありがとうね。じゃあ、いっぱいおもてなししないと!ちょっと待っててね」

香菜は、小走りで家に戻ってすぐに料理を始める。

「フェンリル様、あの娘は本当に人間なのですか?私どもを恐れもせず、抱き着いてきましたが......」

「不思議なオーラを発しているが人間であるな!しかも、悪意が全く無い!それにしても、お主達が簡単に気を許すとな」

ケルベロスが、不思議に思って恐る恐るフェンリルに尋ねる。フェンリルは、香菜を観察していたのだが、この世界の人間のように魔物へ対して抱く恐怖や憎悪が全く無いことに気付くのだ。

「私どもも不思議に感じてしまいました。あの娘に撫でられると癒やされるといいますか、心地よくなるのです。それと、お尋ねしたいのですが、料理を振る舞ってくれるのですか?」

ケルベロスとオルトロスとホワイトウルフは、香菜に撫でられたからなのか?そのまま地面に寝そべり気持ち良さそうに寝ている。

「うむ!あの娘の料理は絶品であった!お主らも、きっと驚くであろうな」

フェンリルは、先程食べたTボーンステーキを思い出しながらヨダレを垂らす。それを見ていたケルベロスは、誇り高きフェンリルがこれ程まで褒めちぎる料理がどのような物なのか気になって仕方ないのであった。





「ワンちゃん達ってやっぱりお肉がいいのかな?あ!食べやすいしあれにしよっと!でも、その前に......」

香菜は、また小走りでキッチンから入り口へ向かってドアを開ける。

「フェンリルさん、玉ねぎを食べたらお腹壊したりするのかな?食べたら体に悪い物ってあったりする?」

「俺は、女神様の加護があるのでな。毒すら効かん!こやつらも、上位の魔物だ!食べ物くらいで腹など壊さんから安心するがいい」

フェンリルは、斜め上を向きながら、少し偉そうに答える。

「ならよかった!少し時間がかかるから皆で遊んで待っててね」

香菜は、また小走りでキッチンに向かう。フェンリルは、「俺達に向かって遊べとは笑かしよるわ」と呟き、大笑いをするのだ。

「何を作るかと言いますと!デミグラスソースの誰もが大好きハンバーグだよ!って誰に言っているんだろうってなるけど、そんなのはいいの!一人なんだから楽しくやらなきゃ損だもん」

香菜は、調理器具や食材を召喚しながら独り言を呟くのであった。
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