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最終章 新たな門出!
第196話 5年後の村と悩む拓哉!
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拓哉が、魔境を訪れてから5年が経った。桜花とラリサは17歳になり、アニカは11歳になっていた。5年の間に色々あったが、どんなに住人が増えようと拓哉は頑として店を大きくしようとせず元の親しみ易い経営を続けている。村はどうなったかというと元々あった村は初期に訪れた小次郎 バルト リケ シャーリー ビーチェ マリー ヤミン ヤナ モニカ カイル アレン ボーン フェン一家 グラデュース テオフィロ ドゥルシッラと拓哉一家だけが住んでいる。拡張した区画にはダークエルフを始めとする他種族が多数住むようになった。
ちなみに、桜花とカイルは料理人の道を進み二人と従業員を数名雇って昼間に定食屋を経営している。まだまだ先だろうが、いずれ二人は結婚するのではと噂されている程だ。
ラリサは服飾関係に興味を見出したようで、ヤミンの服飾工房で働いている。二人は姉妹のような感じで仲が良く、売れ行きも好調である。アニカは、まだ11歳なので拓哉の店を手伝っているが、成人したらヴァレリーの直属部隊にスカウトされており、本人も乗り気なのでいずれは魔国で働くことになるだろう。シャーリーとビーチェは、ダークエルフを大量に雇い入れて広大な敷地を畑にして村内に卸したり、友好な関係の他国にも卸している。ヤナは意外にも次期村の村長になるべくアレンの元で部下として働いている。小次郎は剣の才能を見込まれて魔国に指南役として毎日行っている。ちなみに魔国の城と村にはゲートが設置されて自由行き来出来るようになった。マリーとボーンは、毎日何か開発をしていてゲートも二人の開発した物である。フェンは、8歳になったアカツキを連れて冒険者として活動している。アカツキは、8歳にして既にBランク冒険者になっているようだ。グラデュースとテオフィロとドゥルシッラは、上空からの警戒をずっと続けてくれており、迷い込んだ人を助けたり害を為す者を排除したりしてくれている。1度帝国が何万という兵を率いてやってきたが、一瞬にして焼き払ってしまったらしい。バルトとリケは、毎日何かを作っている。すでに他国が攻めて来ようとも、どうすることも出来ない要塞を作り上げている。それに、魔法銃も開発して村の自警団や門番に携帯させている。
そんな感じで、それぞれが己の道を進み始めているのだ。
「なんか村も変わってきたよな...それに最近ではアニカしかいないのも寂しく思えるよ」
昼間から店のカウンターに座りながらぼぉーと一言漏らす拓哉。その声は、虚しくも誰もいない店に悲しく響き渡る。
「なんじゃ、昼間からため息を吐きそうな言葉を言っておるんじゃ」
そこに現れたのは、5年間姿を見せなかった創造神であった。拓哉は、予期せぬ人物の来店と急に現れたことに驚くのであった。
「うわぁぁ...急にどうしたんですか?それにずっと来られないから心配していたんですよ」
「拓哉にとって悲しいお知らせを持ってきたんじゃ。使徒としての次の仕事じゃ」
拓哉は思わず「ん?ん?どういうこと?」となる。いきなり次の仕事だと言われても頭が?状態だ。
「えっと...どういうことですか?」
「ここでの使徒としての任務は終わったということじゃ。新たな地に拓哉を必要としておる民がおる。ちなみに、こことは違う世界じゃ。あと娘達は連れて行けんからそのつもりでのぅ」
「ちょ、ちょっと待ってください。新たな地で任務ですか?それに娘とは一生会えないのですか?」
せっかくこの地で基盤を作ってきたというのに、全てが無に帰すと思った拓哉は何を言っているんだと神様に思う。
「そうじゃ。困っておる民を救ってはくれぬか?それと一生会えん訳でない。半年に1度帰れる門を開けるようにしてあるんじゃ。どうにかお願いできんかのぅ」
拓哉は、身勝手過ぎると怒りを感じるが、またまた冷静沈着の所為で落ち着いてしまう。
「すぐには、答えを出すことは出来ません。今日はお帰り頂けませんか?」
「拓哉...すまんのぅ。答えが出たらワシのことを呼んでくれたらすぐ来るからのぅ」
そう言って去っていく創造神。拓哉は、徐ろに席を立ち厨房に行く。棚からビールジョッキを取り出してサーバーでビールを注いで2杯を一気飲みをする。更にもう一杯注いでアイテムボックスから鶏つくねともつ煮込みを取り出す。
まずは、黄身をつくねに付けて口に運ぶ。
「濃厚な黄身と濃い目のタレと絡んで口の中に広がるうまさ。それに、ザクザクとした軟骨が練り込まれていて食感も抜群だな。くぅ~ビールにも合う~!とりあえず今日は創造神の言葉なんか忘れて呑むぞ」
次に、口に運んだのはモツ煮込みである。
「このクニクニとした食感と甘い脂にピリっと効いた七味がいいな。それに、モツの味が染み出て野菜やこんにゃくにも染み込みうまさが倍増している。ぷはぁ~ビールとの相性も抜群だ。それにしても、こんなに呑んだのはいついらいだろう?魔国で呑んで以来かな?」
そんなことを考えているとバルトが酒の匂いを嗅ぎつけてやってくる。
「昼間から酒とは、何故ワシを呼ば...拓哉何があったんじゃ?とりあえずワシにもビールとそのモツ煮込みを寄こせい。それから話を聞いてやるわい」
やはりこんな時に頼りになるのは、昔からの友人だなと思う拓哉。言われた通りビールとモツ煮込みを用意してバルトの前に出すのであった。
ちなみに、桜花とカイルは料理人の道を進み二人と従業員を数名雇って昼間に定食屋を経営している。まだまだ先だろうが、いずれ二人は結婚するのではと噂されている程だ。
ラリサは服飾関係に興味を見出したようで、ヤミンの服飾工房で働いている。二人は姉妹のような感じで仲が良く、売れ行きも好調である。アニカは、まだ11歳なので拓哉の店を手伝っているが、成人したらヴァレリーの直属部隊にスカウトされており、本人も乗り気なのでいずれは魔国で働くことになるだろう。シャーリーとビーチェは、ダークエルフを大量に雇い入れて広大な敷地を畑にして村内に卸したり、友好な関係の他国にも卸している。ヤナは意外にも次期村の村長になるべくアレンの元で部下として働いている。小次郎は剣の才能を見込まれて魔国に指南役として毎日行っている。ちなみに魔国の城と村にはゲートが設置されて自由行き来出来るようになった。マリーとボーンは、毎日何か開発をしていてゲートも二人の開発した物である。フェンは、8歳になったアカツキを連れて冒険者として活動している。アカツキは、8歳にして既にBランク冒険者になっているようだ。グラデュースとテオフィロとドゥルシッラは、上空からの警戒をずっと続けてくれており、迷い込んだ人を助けたり害を為す者を排除したりしてくれている。1度帝国が何万という兵を率いてやってきたが、一瞬にして焼き払ってしまったらしい。バルトとリケは、毎日何かを作っている。すでに他国が攻めて来ようとも、どうすることも出来ない要塞を作り上げている。それに、魔法銃も開発して村の自警団や門番に携帯させている。
そんな感じで、それぞれが己の道を進み始めているのだ。
「なんか村も変わってきたよな...それに最近ではアニカしかいないのも寂しく思えるよ」
昼間から店のカウンターに座りながらぼぉーと一言漏らす拓哉。その声は、虚しくも誰もいない店に悲しく響き渡る。
「なんじゃ、昼間からため息を吐きそうな言葉を言っておるんじゃ」
そこに現れたのは、5年間姿を見せなかった創造神であった。拓哉は、予期せぬ人物の来店と急に現れたことに驚くのであった。
「うわぁぁ...急にどうしたんですか?それにずっと来られないから心配していたんですよ」
「拓哉にとって悲しいお知らせを持ってきたんじゃ。使徒としての次の仕事じゃ」
拓哉は思わず「ん?ん?どういうこと?」となる。いきなり次の仕事だと言われても頭が?状態だ。
「えっと...どういうことですか?」
「ここでの使徒としての任務は終わったということじゃ。新たな地に拓哉を必要としておる民がおる。ちなみに、こことは違う世界じゃ。あと娘達は連れて行けんからそのつもりでのぅ」
「ちょ、ちょっと待ってください。新たな地で任務ですか?それに娘とは一生会えないのですか?」
せっかくこの地で基盤を作ってきたというのに、全てが無に帰すと思った拓哉は何を言っているんだと神様に思う。
「そうじゃ。困っておる民を救ってはくれぬか?それと一生会えん訳でない。半年に1度帰れる門を開けるようにしてあるんじゃ。どうにかお願いできんかのぅ」
拓哉は、身勝手過ぎると怒りを感じるが、またまた冷静沈着の所為で落ち着いてしまう。
「すぐには、答えを出すことは出来ません。今日はお帰り頂けませんか?」
「拓哉...すまんのぅ。答えが出たらワシのことを呼んでくれたらすぐ来るからのぅ」
そう言って去っていく創造神。拓哉は、徐ろに席を立ち厨房に行く。棚からビールジョッキを取り出してサーバーでビールを注いで2杯を一気飲みをする。更にもう一杯注いでアイテムボックスから鶏つくねともつ煮込みを取り出す。
まずは、黄身をつくねに付けて口に運ぶ。
「濃厚な黄身と濃い目のタレと絡んで口の中に広がるうまさ。それに、ザクザクとした軟骨が練り込まれていて食感も抜群だな。くぅ~ビールにも合う~!とりあえず今日は創造神の言葉なんか忘れて呑むぞ」
次に、口に運んだのはモツ煮込みである。
「このクニクニとした食感と甘い脂にピリっと効いた七味がいいな。それに、モツの味が染み出て野菜やこんにゃくにも染み込みうまさが倍増している。ぷはぁ~ビールとの相性も抜群だ。それにしても、こんなに呑んだのはいついらいだろう?魔国で呑んで以来かな?」
そんなことを考えているとバルトが酒の匂いを嗅ぎつけてやってくる。
「昼間から酒とは、何故ワシを呼ば...拓哉何があったんじゃ?とりあえずワシにもビールとそのモツ煮込みを寄こせい。それから話を聞いてやるわい」
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