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第9章 新たに集まるお客様!
第195話 女性に美を与える豚汁!
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昨夜酔い潰れてしまったアラクネ達は宿に一泊した。そして、ドゥルシッラが朝やってきて露天風呂へ案内をするとしっかり浸かって天国を味わったアラクネ達。普段水浴びで済ませているアラクネにとっては新鮮だったのだろう。
「ドゥルシッラ、妾は幸せぞ。露天風呂なしでは生活できん」
「そうよね。お肌がツルツルになるし、女性にとっては天国のようなところよ」
ドゥルシッラも女王も湯上がり美人とはこの人達のような人のことを言うのだろうというくらいの美貌を振りまいている。
そして、今日は朝から週1で行っている炊き出しの日である。何故行われているかというと、毎日4人しか憩い亭に行けないことに不満を持つダークエルフや悲しむダークエルフがおり、拓哉にどうにかならないかと懇願したようだ。
「今から朝ご飯を食べに行くんだけどどうする?」
女王が後ろを振り返ると昨日のおいしいご飯を思い出したアラクネ達が期待の目で女王を見る。
「是非行こうではないか。妾も食べてみたいぞ」
それを聞いたアラクネ達が後ろで歓喜している。「やった~」とか「またあのおいしいのが食べられるの?」など様々な声が上がる。
そして、村とダークエルフの区画のちょうど境目に着くと拓哉と娘たち3人が炊き出しをしている。すでに大勢の人が集まり大賑わいである。凄い列をなしているのだが、誰も文句を言う気配もない。アラクネとドゥルシッラも黙ってその列に並ぶ。それからどのくらいの時間が経過したのだろう?やっとのことで順番が回ってくる。
「ドゥルシッラさんにアラクネの皆さんですね。昨日は、外で食べて頂いて失礼致しました。最近お客さんが増えまして、またあのようなことになると思いますがご了承下さい」
「いいのですよ。いつもおいしい料理をありがとうございます。それに、夜空の下で呑んだり食べたりするのも楽しいですからね」
「妾も気にしてはおらぬ。お主が拓哉かえ?おいしかったぞ。それよりも、まだまだ客が並んどる故、妾達は立ち去った方がよくないかえ?」
まだまだ続く長蛇の列に気を遣ってくれたアラクネの女王は、すぐここから離れようと言ってくれる。
「あ!申し訳ございません。では豚汁になります。具だくさんでおいしいですよ。全て魔境とこの村で取れた食材で作っています。容器は再利用するので、食べ終わったらあそこにいるシャーリーとビーチェに渡してください」
ドゥルシッラと女王が指を差された方を見るとシャーリーとビーチェが、こちらですよと手を振っている。
「わかりました。ではまた夜に行きますね」
そう言ってバルトとリケが作って設置してくれたテーブルと椅子に座る。炊き出しの日は、村の広場に大量のテーブルと椅子が用意されるのだ。ダークエルフも率先してテーブルや椅子の準備から片付けまで手伝ってくれるので、時間もかからずすぐ終わる。
「早速食べましょう。うわぁぁおいしい。野菜たっぷりでお肉の脂もスープに染み出してこんなおいしいの初めてです」
「こんなに濃厚な旨味たっぷりのスープにも関わらず、野菜もお肉もしっかりとしていて食べごたえがあるなんて不思議な感じがするぞ。ドゥルシッラと同じで妾も、このスープが気に入った。おかわりはできないんかえ?」
魔境のオークと村の魔力たっぷりの野菜がスープに染み出して、絶品の豚汁になっている。ドゥルシッラも女王もアラクネも虜になり、更にはコラーゲンと魔力に満ちた食材で肌艶が更によくなり、美人度が増している。
その所為か、一度の炊き出しにも関わらず何度も並ぶ女性達。当然ドゥルシッラもアラクネ達もおかわりをする為に並ぶ。
「ラリサ・アニカ・桜花...女性って美に対しての追求する精神凄いね。しかも本当に肌艶がよくなっているし...この豚汁恐ろしいよね」
拓哉は、豚汁を見ながらしみじみ思うのだった。
「ドゥルシッラ、妾は幸せぞ。露天風呂なしでは生活できん」
「そうよね。お肌がツルツルになるし、女性にとっては天国のようなところよ」
ドゥルシッラも女王も湯上がり美人とはこの人達のような人のことを言うのだろうというくらいの美貌を振りまいている。
そして、今日は朝から週1で行っている炊き出しの日である。何故行われているかというと、毎日4人しか憩い亭に行けないことに不満を持つダークエルフや悲しむダークエルフがおり、拓哉にどうにかならないかと懇願したようだ。
「今から朝ご飯を食べに行くんだけどどうする?」
女王が後ろを振り返ると昨日のおいしいご飯を思い出したアラクネ達が期待の目で女王を見る。
「是非行こうではないか。妾も食べてみたいぞ」
それを聞いたアラクネ達が後ろで歓喜している。「やった~」とか「またあのおいしいのが食べられるの?」など様々な声が上がる。
そして、村とダークエルフの区画のちょうど境目に着くと拓哉と娘たち3人が炊き出しをしている。すでに大勢の人が集まり大賑わいである。凄い列をなしているのだが、誰も文句を言う気配もない。アラクネとドゥルシッラも黙ってその列に並ぶ。それからどのくらいの時間が経過したのだろう?やっとのことで順番が回ってくる。
「ドゥルシッラさんにアラクネの皆さんですね。昨日は、外で食べて頂いて失礼致しました。最近お客さんが増えまして、またあのようなことになると思いますがご了承下さい」
「いいのですよ。いつもおいしい料理をありがとうございます。それに、夜空の下で呑んだり食べたりするのも楽しいですからね」
「妾も気にしてはおらぬ。お主が拓哉かえ?おいしかったぞ。それよりも、まだまだ客が並んどる故、妾達は立ち去った方がよくないかえ?」
まだまだ続く長蛇の列に気を遣ってくれたアラクネの女王は、すぐここから離れようと言ってくれる。
「あ!申し訳ございません。では豚汁になります。具だくさんでおいしいですよ。全て魔境とこの村で取れた食材で作っています。容器は再利用するので、食べ終わったらあそこにいるシャーリーとビーチェに渡してください」
ドゥルシッラと女王が指を差された方を見るとシャーリーとビーチェが、こちらですよと手を振っている。
「わかりました。ではまた夜に行きますね」
そう言ってバルトとリケが作って設置してくれたテーブルと椅子に座る。炊き出しの日は、村の広場に大量のテーブルと椅子が用意されるのだ。ダークエルフも率先してテーブルや椅子の準備から片付けまで手伝ってくれるので、時間もかからずすぐ終わる。
「早速食べましょう。うわぁぁおいしい。野菜たっぷりでお肉の脂もスープに染み出してこんなおいしいの初めてです」
「こんなに濃厚な旨味たっぷりのスープにも関わらず、野菜もお肉もしっかりとしていて食べごたえがあるなんて不思議な感じがするぞ。ドゥルシッラと同じで妾も、このスープが気に入った。おかわりはできないんかえ?」
魔境のオークと村の魔力たっぷりの野菜がスープに染み出して、絶品の豚汁になっている。ドゥルシッラも女王もアラクネも虜になり、更にはコラーゲンと魔力に満ちた食材で肌艶が更によくなり、美人度が増している。
その所為か、一度の炊き出しにも関わらず何度も並ぶ女性達。当然ドゥルシッラもアラクネ達もおかわりをする為に並ぶ。
「ラリサ・アニカ・桜花...女性って美に対しての追求する精神凄いね。しかも本当に肌艶がよくなっているし...この豚汁恐ろしいよね」
拓哉は、豚汁を見ながらしみじみ思うのだった。
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