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第8章 災害の被害を受けた人が集まる
第186話 いろんなルール決めとお弁当!
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あれから数日が経ち、村も落ち着きを取り戻した。ダークエルフの意向も取り入れてあげたいということで、新しい区画の開拓を進めてダークエルフだけの場所を作ってあげた。そして、色々取り決めや仕事の割り振りや憩い亭に訪れる人数の制限なども決める話し合いの為に議会所へ長老とキュレーネとアレンと拓哉が集まっている。
「長老の皆様、わざわざ集まってもらいありがとうございます。今回は取り決めと仕事の割り振りと憩い亭の店主拓哉さんからもお話があります。それからお昼のお弁当も用意しています」
お弁当と聞いた瞬間、長老は小躍りする勢いで喜びを露にする。
「まずは、ダークエルフの区画では今まで通りの掟で生活して頂いて構いません。しかし、こちらの区画に来る際はこちらのルールに従ってもらいます。ルールブックを作成しましたので一人一人にお配り頂くようお願いします。ここまではよろしいですか?」
アレンの話を聞いた長老とキュレーネは、首を縦に振る。長老もあれからここの暮らしを見て竜や精霊がいることがわかり文句どころか今や聖地だと言うようになっている。拓哉の肩にフレアがいるので拓哉を見かけると拝むダークエルフすらいるくらいだ。
「では、次に仕事ですがキュレーネさんを筆頭に自警団を作ってもらい村全体の警備をしてもらいます。それから服飾に興味がある方や建築に興味がある方もいましたので、服飾はヤミンくんに建築はバルトさんに任せようと思います。それとヴァレリー様から仕事の斡旋をしてもらいましたので適正を見極めて割り振っていこうと考えております。ここまでで質問はありますか?」
キュレーネとジバイが手を上げる。
「では、キュレーネさんからお願いします」
「取り締まるにあたっての基準や罰則はどうするつもりなんだ?」
「私の元いた人間の国の法を基準としてそこから修正をしていこうと考えています。ダークエルフも他種族も差別のない法を作っていきましょう。ですからキュレーネさんにはダークエルフだからと甘くしたり他種族だから厳しくしたりしないようにお願いします」
キュレーネに自警団のリーダーをお願いしたのは、人一倍責任感が強いからだ。キュレーネなら分け隔てなく公平に取り締まるだろうと思ったからである。
「わかった。そこに関しては任してほしい。法に関しては後日話し合おう」
「では次にジバイさんお願いします」
「ヴァレリー様は魔王様と聞いたのじゃが、魔国に行った者達は帰ってこれるんじゃろうか?」
絶対出てくるであろう質問だと事前にわかっていたのでヴァレリーにはどうなるのか聞いていた。
「ヴァレリー様に確認したところ毎日帰宅は可能だとのことです。ですが、ダークエルフの方がもし長期に渡る任務や仕事をしたいと望むなら、その者の意見を尊重してほしいとのことです。今後、魔国に住みたい者が仮に出た場合も本人の意志だと思ってほしいと。こちらが無理強いをすることはないことを伝えてほしいとも言われています」
ヴァレリーも魔国の労働環境の見直しを進めており、休暇や労働時間をしっかり定めて理不尽な虐めなども無くそうとしているのだ。
「魔王様がしっかりした方でよかったんじゃ。今回のことで儂らは小さい世界に生きていたんだと悟ったのじゃ...もし、本人の意志だと言うなら儂らは止めんし快く送り出す予定じゃ」
他の長老も頷く。この村で数日間だが暮らして大いにカルチャーショックを受けて少し考えたが変わったようだ。
「そのあたりも少しずつ話し合っていきましょう。まだ始まったばかりでうまくいくことも失敗することもあるでしょうから。それでは次に拓哉さんお願いします」
「憩い亭の拓哉と言います。これから住むにあたって憩い亭に来てもらうのは構わないのですが、入れる人数が決まっておりますのでダークエルフの方は1日4名にしてください。いろんな方に食べて頂きたいのでそれ以上来られた場合は、来店拒否をさせて頂きます。厳しいようですが徹底して頂けるとありがたいです」
絶品料理だと知っているからか、ガクンと項垂れる長老とキュレーネ。キュレーネには申し訳ないとは思いながらも仕方ないので受け入れてもらう他ない。
「では話し合いも一段落付きましたのでお弁当を食べましょう。拓哉さんが作ってくれたエビフライロースカツ弁当です」
大きなエビフライとトンカツソースがかかったロースカツがふんだんに入っている弁当である。
「ほぉ~こりゃまた凄いぞ。おぉ~サクサクプリプリだ。この上にかかっている白ソースとの相性も完璧だぞ。甘い身とライスの相性もいい」
タルタルソースとエビフライを食べたガトーが言う。
「なんじゃ~このサクサクで脂の甘みと柔らかな肉は、毎回思うがどんだけ上質な肉を使っとるんじゃ。このソースも複雑な味じゃがこの肉に合っとる。カツライスカツライスの繰り返しじゃ。止まらんのじゃ」
「エビフライもカツもいいが、こってりした口に、このしょっぱい野菜がいいな。バリバリと音も快感だ」
どうやら付け合せの漬物を好んで食べているようだ。
「昼間から贅沢過ぎないか?だが、これにビールがあればよりいいんだがな...」
キュレーネはどうやらビールが大好きなようで揚げ物をビールで流し込みたいようだ。
相変わらず火の精霊のフレアも凄い勢いで食べてお腹をパンパンにしてテーブルの上で寝転がっている。カワイイのでお腹をツンツンすると張り裂けそうになるのかプンスカと怒っている。
今回のダークエルフ受け入れは無事終わりを迎えることが出来た。色々大変なこともあるだろうが、これから更に賑やかになりそうな予感である。
「長老の皆様、わざわざ集まってもらいありがとうございます。今回は取り決めと仕事の割り振りと憩い亭の店主拓哉さんからもお話があります。それからお昼のお弁当も用意しています」
お弁当と聞いた瞬間、長老は小躍りする勢いで喜びを露にする。
「まずは、ダークエルフの区画では今まで通りの掟で生活して頂いて構いません。しかし、こちらの区画に来る際はこちらのルールに従ってもらいます。ルールブックを作成しましたので一人一人にお配り頂くようお願いします。ここまではよろしいですか?」
アレンの話を聞いた長老とキュレーネは、首を縦に振る。長老もあれからここの暮らしを見て竜や精霊がいることがわかり文句どころか今や聖地だと言うようになっている。拓哉の肩にフレアがいるので拓哉を見かけると拝むダークエルフすらいるくらいだ。
「では、次に仕事ですがキュレーネさんを筆頭に自警団を作ってもらい村全体の警備をしてもらいます。それから服飾に興味がある方や建築に興味がある方もいましたので、服飾はヤミンくんに建築はバルトさんに任せようと思います。それとヴァレリー様から仕事の斡旋をしてもらいましたので適正を見極めて割り振っていこうと考えております。ここまでで質問はありますか?」
キュレーネとジバイが手を上げる。
「では、キュレーネさんからお願いします」
「取り締まるにあたっての基準や罰則はどうするつもりなんだ?」
「私の元いた人間の国の法を基準としてそこから修正をしていこうと考えています。ダークエルフも他種族も差別のない法を作っていきましょう。ですからキュレーネさんにはダークエルフだからと甘くしたり他種族だから厳しくしたりしないようにお願いします」
キュレーネに自警団のリーダーをお願いしたのは、人一倍責任感が強いからだ。キュレーネなら分け隔てなく公平に取り締まるだろうと思ったからである。
「わかった。そこに関しては任してほしい。法に関しては後日話し合おう」
「では次にジバイさんお願いします」
「ヴァレリー様は魔王様と聞いたのじゃが、魔国に行った者達は帰ってこれるんじゃろうか?」
絶対出てくるであろう質問だと事前にわかっていたのでヴァレリーにはどうなるのか聞いていた。
「ヴァレリー様に確認したところ毎日帰宅は可能だとのことです。ですが、ダークエルフの方がもし長期に渡る任務や仕事をしたいと望むなら、その者の意見を尊重してほしいとのことです。今後、魔国に住みたい者が仮に出た場合も本人の意志だと思ってほしいと。こちらが無理強いをすることはないことを伝えてほしいとも言われています」
ヴァレリーも魔国の労働環境の見直しを進めており、休暇や労働時間をしっかり定めて理不尽な虐めなども無くそうとしているのだ。
「魔王様がしっかりした方でよかったんじゃ。今回のことで儂らは小さい世界に生きていたんだと悟ったのじゃ...もし、本人の意志だと言うなら儂らは止めんし快く送り出す予定じゃ」
他の長老も頷く。この村で数日間だが暮らして大いにカルチャーショックを受けて少し考えたが変わったようだ。
「そのあたりも少しずつ話し合っていきましょう。まだ始まったばかりでうまくいくことも失敗することもあるでしょうから。それでは次に拓哉さんお願いします」
「憩い亭の拓哉と言います。これから住むにあたって憩い亭に来てもらうのは構わないのですが、入れる人数が決まっておりますのでダークエルフの方は1日4名にしてください。いろんな方に食べて頂きたいのでそれ以上来られた場合は、来店拒否をさせて頂きます。厳しいようですが徹底して頂けるとありがたいです」
絶品料理だと知っているからか、ガクンと項垂れる長老とキュレーネ。キュレーネには申し訳ないとは思いながらも仕方ないので受け入れてもらう他ない。
「では話し合いも一段落付きましたのでお弁当を食べましょう。拓哉さんが作ってくれたエビフライロースカツ弁当です」
大きなエビフライとトンカツソースがかかったロースカツがふんだんに入っている弁当である。
「ほぉ~こりゃまた凄いぞ。おぉ~サクサクプリプリだ。この上にかかっている白ソースとの相性も完璧だぞ。甘い身とライスの相性もいい」
タルタルソースとエビフライを食べたガトーが言う。
「なんじゃ~このサクサクで脂の甘みと柔らかな肉は、毎回思うがどんだけ上質な肉を使っとるんじゃ。このソースも複雑な味じゃがこの肉に合っとる。カツライスカツライスの繰り返しじゃ。止まらんのじゃ」
「エビフライもカツもいいが、こってりした口に、このしょっぱい野菜がいいな。バリバリと音も快感だ」
どうやら付け合せの漬物を好んで食べているようだ。
「昼間から贅沢過ぎないか?だが、これにビールがあればよりいいんだがな...」
キュレーネはどうやらビールが大好きなようで揚げ物をビールで流し込みたいようだ。
相変わらず火の精霊のフレアも凄い勢いで食べてお腹をパンパンにしてテーブルの上で寝転がっている。カワイイのでお腹をツンツンすると張り裂けそうになるのかプンスカと怒っている。
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