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第2章 日常の憩い亭
第49話 全員集合!焼肉パーティー前のご挨拶!
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師匠からは、竜は全て拓哉の物だから好きに使っていいと了承を得ていた。
それから数日間に渡り来てくれたお客さんに声をかけて、パーティーを開く事を伝えている。 親睦会も兼ねてなので、当然お代は頂かずに振る舞う予定だ。
朝から外にバーベキューコンロの設置や日除けテントなどを張って準備している。
参加者は、これまできてくれたお客様の全員が参加してくれるみたいだ。 1つ思ったのが、妖精も精霊も甘い物以外食えるのかってことだった。 平然と食べられるけど何か?みたいな顔をされた。解せぬ。
そんなことを考えているとパタパタ飛んでやってくる妖精の一団が見えた。
「「拓哉~~」」
「ミルさんとニルさん凄く久しぶりですね。それにアンジェさんにフレデリカさんにプラムさんまで」
「お久しぶりです。先日、フレデリカからもらったプリンおいしかったですわ」
「「おいしかった。 また食べたいよ」」
「先日は、女王様がご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした」
脱走して精霊女王と妖精女王が2人できたことを謝る宰相のプラム。
「気にしていませんから改めて聞きますが、今日は肉ですが大丈夫ですか?」
「果実が好きなだけで、魚も野菜も肉も食べますよ。 ましてや、地竜の肉と聞いては食べない訳にはいきますまい」
「あ、そうですか。 もう少し人が集まるまで時間がかかりますので、あちらのテントでお寛ぎください。 飲み物やお菓子もありますから」
お菓子と聞くと、ニルとミルが飛んで行きアンジェさんとフレデリカさんとプラムさんが追っていく。
次に来たのは、魔王一家とラリサとアニカである。
「こんにちはです。 今日は、思う存分飲み食いしてくださいね」
カレーの日以来、ヴィクトリアさんと何かあったのか家族でくるようになった。 どことなくヴァレリーさんが、疲れているなと思う拓哉。
「この日を、どれだけ楽しみにしたか。 拓哉が言う部位の違いでどこまで変わるのか、気になるしな。あと内臓も食ってみたい」
ホルモンをめちゃくちゃ楽しみにしてたんだよな。 ちなみに、心臓をカットしていたら師匠とバルトから「なにをしとるんだ」とお叱りを受けた。 食べると言ったら、「ハァ~もう好きにせい」と! 理由を聞いたら霊薬の材料になるらしいが知らん。 ドラゴンのハツを食べる方が大事だ。
「あの妖精がいるところに、お菓子と飲み物用意しましたので、あちらでお待ちください」
「では、そうさせてもらおう」
子供たちは、お菓子に一直線に走っていく。それを追うヴィクトリアとヴァレリー。
次のお客さんが来た。
「ボーンさんとフェンさん、こんにちは。 お2人とも、凄い高そうな服ですね。 焼肉だから汚れますよ?」
フェンは、地球でいうパーティーで着るような白いスーツの格好で、ボーンはザ・教会のお偉いさんみたいな格好をしている。
「気にしなくて大丈夫だよ。 せっかく色々な人が集まるんだからしっかりしないと、僕こういうの初めてで楽しみなんだ。 汚れたらあとでボーンにクリーンをしてもらうから平気」
「こんなパーティーに呼んで頂いてありがとうございます。 聞いた時は驚いて、目がボーンと飛び出すかと思いましたよ。骨なんで目はないんですけどね。ハハハ」
うん、どうリアクションしたらいいのやら。しかも目が赤く光ってて怖いんだよ。
「ハハハそうですか。なら平気ですね。 ボーンさんまた冗談のバリエーション増やしたんですね。 ちなみにその赤く光ってる目はなんですか?」
「これですか? 秘密です。テヘ」
可愛くねぇよ骸骨が! この骸骨に付き合ってたら日が暮れそうだ。 もう諦めよう。
「残念です。 いつか教えてくださいね。あそこの大勢集まってるところに、お菓子と飲み物ありますからあちらでお待ちください」
「わかった。 ボーン行くよ」
フェンが声をかけてボーンはついていく。
次にきたのはエルフの2人だ。
「リーリヤさんにサリアさんお久しぶりですね。 サリアさんお店はどうですか?」
ドリアのレシピを教えた手前気になる拓哉。
「拓哉さんのお陰で前よりも多くのお客様がきてくれてますよ。 先日は、エルフの国王様まで来てくれまして焦りましたよ」
「それは何よりです。 エルフの国の国王様とは...でもサリアさんの腕前ならこの世界でも指折りの料理人だと思いますし来ても驚きませんよ」
拓哉は、以前サリアの料理を見て、この異世界で唯一認める料理人なのだ。
「凄腕の料理人である拓哉さんに褒めて頂いて光栄です。 いつか茂三さんや拓哉さんみたいに、誰も作ったことがない料理を作れるようになりたいんです」
う~ん俺は先人が作った料理を作っているだけだしな。多分茂三さんもそうだ。 だが、夢を壊すわけにはいかないよな。
「新しい料理楽しみにしています。 今日は、その助けになるかわかりませんが、肉の部位がいかに大事かを堪能してもらえたらと思います」
「それは楽しみです。 勉強させてもらいますね」
「あちらの集まっているところに、お菓子と飲み物用意してますのでお寛ぎください」
「ありがとうございます」
「サリアばっかり話してズルい。 拓哉、あとで話す時間作りなさいよ」
リーリヤが言う。
2人はテントに向かうのだった。
次に来たのは精霊達である。
「キャリーナさん、お久しぶりです」
「今日は、フレデリカからドラゴンのお肉が食べれると聞いて来ちゃいました。 私1人で行くと言ったのですが、申し訳ございません...こんな大人数で」
後ろを見ると、20名くらいの様々な美人さんがいた。 もし、この20名で高級クラブを経営したら大儲けできそうだな。 全員が絶世の美女か美少女なんだもん。
そう考えていると、何か後ろから突き刺さる視線を感じて振り向く拓哉。 そこには、ラリサと桜花とベアトリスが凄い形相で睨みつけていた。
3人の後ろから鬼と狐と虎が出てるのは何故だ?と思う拓哉。
「あ、あのう...あちらにいるお三方から凄く睨まれている気がするのですが...私たち何か悪いことをしましたでしょうか? 桜花様にも睨まれているのですが」
桜花のことを神獣と知っているキャリーナは怯える。 精霊からしたら神獣は神様に等しい存在であるからだ。
「あの~気にしないで下さい。 他の皆様も気にしないで下さいね。 多分、大人数だから警戒しているのだと思います。 あちらにお菓子と飲み物ありますからお寛ぎください」
何故か早く解散した方がいいと、拓哉の第六感が警告していた。
精霊達も挨拶しようとしたが、只ならぬ雰囲気を感じやめておく。
「そ、そうですね。 始まるまであちらでゆっくりとさせて頂きます。 それでは後ほど」
精霊達が去っていく。
精霊達が去ると刺さる視線が消え、思わず拓哉はハァ~とため息をつくのだった。
次にきたのは、エルドレッドとファーニャが来た。
「エルとファーニャさん、こんにちは」
「きたぞ! 地竜の肉など滅多に食えんからな。楽しみだ」
「お肉も楽しみだけど、素材も後で売って欲しいですにゃ」
ファーニャとは、あれからしっかり契約を結び取り引きをしている。
「わかりました。 いくつか素材がありますのであとで見てください。 ちなみに缶詰と酒はどうですか?」
「缶詰はすぐに、にゃくなってしまいますにゃ。まだ入荷しにゃいのかとにゃん回も言われていますにゃ。 お酒は貴族と繋がるために使っていますにゃ。 貴族の間で、ウイスキーが話題ににゃってますにゃ」
そんなに人気なのか...もう少ししたら缶詰は増やすか考えるべきだな。
「それは何よりです。 では始まるまであちらでお寛ぎください。 お菓子や飲み物もありますから」
「ありがとうございますにゃ」
エルドレッドとファーニャが去って行く。
少しして、次にきたのはアドルフだか、なぜかボロボロである。
拓哉の目の前で倒れるアドルフ。
「え?アドルフさん、大丈夫ですか?」
急に倒れてびっくりする拓哉。
「ラリサ~アドルフさんに回復魔法をお願い」
「え?はい! 今行きます」
急に回復魔法と言われてびっくりするラリサ。
なんだなんだとみんなも集まりだす。
「アドルフさんどうしたんですか? 回復魔法をすぐかけますからね」
ラリサが手をかざすと、金色の光がアドルフを包み込む。
暫くすると金色の光が収まりアドルフが目を覚ます。
「あれ?確か魔物に襲われて、え?傷がない」
戸惑うアドルフ。
「ラリサありがとう。 アドルフさん、急に目の前で倒れてラリサが回復魔法で治したんですよ。 それにしても何があったのですか?」
「申し訳ない...ラリサさん治してくれてありがとうございます。助かりました」
「いえいえ、傷が治ってよかったです」
周りからも綺麗な魔法だったとか"凄い回復魔法ね"とか褒められている。
「えっと、元々ヴァレリー殿と一緒に行く予定だったのだが、サキュバスのヘルカさんが離してくれず待ち合わせ場所に行ったらもう誰も居なくて、追っかけてきたら案の定、魔物に見つかり...」
待て待て、サキュバスとどんな関係になってんだよこいつ! うらやまけしからんぞ。
「やはりヘルカと居たのか。 待ち合わせ場所に姿がなかったのでな、先に行ってしまったわ。 それにしても、魔物に遅れを取るとは情けない。 明日からの修行は倍だな。 あとヘルカに早く返事をしてやれ。 貴様も男であろう」
ヴァレリーが説教をする。
修行が倍と聞いて、ざまぁと思う拓哉。
サキュバスとくっつくとか全世界の敵だ。本当にうらやまけしからん。
「そんなぁ~ヴァレリー殿、倍にされたら死んでしまいます。 あとヘルカさんにですか? なかなか決心が付かず」
「ぐちぐち言うでないわ。 男なら受け入れろ。 ヘルカは貴様には勿体ない女性だ。 この話はおしまいだ。 今日はパーティーなんだ。迷惑をかけるな」
ヴァレリーが怒る。
「わかりました。 男アドルフ、帰りましたらヘルカに伝えようと思います。 皆様、ご迷惑をお掛けしました。 申し訳ございません」
周りから一斉に"おめでとう"と言う声が聞こえる。
そこに、凄い輝きを放つ人物が現れた。
「おめでたいのぅ。 ワシからも祝福してやるのじゃ。 幸せになるのじゃぞ」
「神様、急に現れないでくださいよ。驚くじゃないですか」
「こんなおもし...ゲフンゲフン!こんな大事な、しかもうまそうな焼肉にワシを呼ばんとはバチが当たるのじゃ。 除け者にしよってからに」
周りを見渡すと、拓哉以外は膝をつき俯いている。 精霊に至っては涙を流して歓喜している。
もうこうなるから呼びたくなかったんだ~と思う拓哉。
「こうなるから呼ばなかったんですよ。 どうにかしてくださいよ。 収めてくれたら、希少部位のミスジを1番に食べさせてあげますから」
神様の耳元で話す拓哉。
それを聞いた神様が任せなさいと言う。
周りは、フレンドリー過ぎる光景に驚愕していた。
「まずは、自己紹介からじゃな。 拓哉にも言っておらんが、ワシはこの世界の創造神じゃ。 よろしくのぅ。 それと拓哉には、ワシの願いを託してこの世界に来てもらったんじゃ。 だからこれからも拓哉をよろしく頼むのぅ」
ちょっと~創造神も初めて聞いたわ! あとなんで全部バラしてんだ~。 うまく説明しろよ!ってこっち見て笑いやがったな。 また心読んで楽しんでやがる。
念話で話かけてくる神様。
『安心せい! ここにいる者は、心が綺麗な者達ばかりじゃ。 今は何も言えんが、味方は多い方がええ』
『敵対しないならいいですが、今後なにかあるのですか?』
『まだまだ先の事じゃ。 今はそれより楽しく料理屋を経営したらええんじゃ』
『わかりました。 聞いても答えてくれなさそうですし諦めます』
神様が話し出す。
「皆の者、今日はパーティーと聞いたのじゃ。ワシも参加するでのぅ。 気軽に話かけてくれんかのぅ」
拓哉は、そろそろこの状態をどうにかしたく話し出す。
「は~い皆さん立ってください! ただの爺さんだと思って気軽に話してあげてくださいね」
一斉にみんなから「気軽に話せるかアホ」とツッコまれるのだった。
それから数日間に渡り来てくれたお客さんに声をかけて、パーティーを開く事を伝えている。 親睦会も兼ねてなので、当然お代は頂かずに振る舞う予定だ。
朝から外にバーベキューコンロの設置や日除けテントなどを張って準備している。
参加者は、これまできてくれたお客様の全員が参加してくれるみたいだ。 1つ思ったのが、妖精も精霊も甘い物以外食えるのかってことだった。 平然と食べられるけど何か?みたいな顔をされた。解せぬ。
そんなことを考えているとパタパタ飛んでやってくる妖精の一団が見えた。
「「拓哉~~」」
「ミルさんとニルさん凄く久しぶりですね。それにアンジェさんにフレデリカさんにプラムさんまで」
「お久しぶりです。先日、フレデリカからもらったプリンおいしかったですわ」
「「おいしかった。 また食べたいよ」」
「先日は、女王様がご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした」
脱走して精霊女王と妖精女王が2人できたことを謝る宰相のプラム。
「気にしていませんから改めて聞きますが、今日は肉ですが大丈夫ですか?」
「果実が好きなだけで、魚も野菜も肉も食べますよ。 ましてや、地竜の肉と聞いては食べない訳にはいきますまい」
「あ、そうですか。 もう少し人が集まるまで時間がかかりますので、あちらのテントでお寛ぎください。 飲み物やお菓子もありますから」
お菓子と聞くと、ニルとミルが飛んで行きアンジェさんとフレデリカさんとプラムさんが追っていく。
次に来たのは、魔王一家とラリサとアニカである。
「こんにちはです。 今日は、思う存分飲み食いしてくださいね」
カレーの日以来、ヴィクトリアさんと何かあったのか家族でくるようになった。 どことなくヴァレリーさんが、疲れているなと思う拓哉。
「この日を、どれだけ楽しみにしたか。 拓哉が言う部位の違いでどこまで変わるのか、気になるしな。あと内臓も食ってみたい」
ホルモンをめちゃくちゃ楽しみにしてたんだよな。 ちなみに、心臓をカットしていたら師匠とバルトから「なにをしとるんだ」とお叱りを受けた。 食べると言ったら、「ハァ~もう好きにせい」と! 理由を聞いたら霊薬の材料になるらしいが知らん。 ドラゴンのハツを食べる方が大事だ。
「あの妖精がいるところに、お菓子と飲み物用意しましたので、あちらでお待ちください」
「では、そうさせてもらおう」
子供たちは、お菓子に一直線に走っていく。それを追うヴィクトリアとヴァレリー。
次のお客さんが来た。
「ボーンさんとフェンさん、こんにちは。 お2人とも、凄い高そうな服ですね。 焼肉だから汚れますよ?」
フェンは、地球でいうパーティーで着るような白いスーツの格好で、ボーンはザ・教会のお偉いさんみたいな格好をしている。
「気にしなくて大丈夫だよ。 せっかく色々な人が集まるんだからしっかりしないと、僕こういうの初めてで楽しみなんだ。 汚れたらあとでボーンにクリーンをしてもらうから平気」
「こんなパーティーに呼んで頂いてありがとうございます。 聞いた時は驚いて、目がボーンと飛び出すかと思いましたよ。骨なんで目はないんですけどね。ハハハ」
うん、どうリアクションしたらいいのやら。しかも目が赤く光ってて怖いんだよ。
「ハハハそうですか。なら平気ですね。 ボーンさんまた冗談のバリエーション増やしたんですね。 ちなみにその赤く光ってる目はなんですか?」
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「残念です。 いつか教えてくださいね。あそこの大勢集まってるところに、お菓子と飲み物ありますからあちらでお待ちください」
「わかった。 ボーン行くよ」
フェンが声をかけてボーンはついていく。
次にきたのはエルフの2人だ。
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ドリアのレシピを教えた手前気になる拓哉。
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「それは何よりです。 エルフの国の国王様とは...でもサリアさんの腕前ならこの世界でも指折りの料理人だと思いますし来ても驚きませんよ」
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「それは楽しみです。 勉強させてもらいますね」
「あちらの集まっているところに、お菓子と飲み物用意してますのでお寛ぎください」
「ありがとうございます」
「サリアばっかり話してズルい。 拓哉、あとで話す時間作りなさいよ」
リーリヤが言う。
2人はテントに向かうのだった。
次に来たのは精霊達である。
「キャリーナさん、お久しぶりです」
「今日は、フレデリカからドラゴンのお肉が食べれると聞いて来ちゃいました。 私1人で行くと言ったのですが、申し訳ございません...こんな大人数で」
後ろを見ると、20名くらいの様々な美人さんがいた。 もし、この20名で高級クラブを経営したら大儲けできそうだな。 全員が絶世の美女か美少女なんだもん。
そう考えていると、何か後ろから突き刺さる視線を感じて振り向く拓哉。 そこには、ラリサと桜花とベアトリスが凄い形相で睨みつけていた。
3人の後ろから鬼と狐と虎が出てるのは何故だ?と思う拓哉。
「あ、あのう...あちらにいるお三方から凄く睨まれている気がするのですが...私たち何か悪いことをしましたでしょうか? 桜花様にも睨まれているのですが」
桜花のことを神獣と知っているキャリーナは怯える。 精霊からしたら神獣は神様に等しい存在であるからだ。
「あの~気にしないで下さい。 他の皆様も気にしないで下さいね。 多分、大人数だから警戒しているのだと思います。 あちらにお菓子と飲み物ありますからお寛ぎください」
何故か早く解散した方がいいと、拓哉の第六感が警告していた。
精霊達も挨拶しようとしたが、只ならぬ雰囲気を感じやめておく。
「そ、そうですね。 始まるまであちらでゆっくりとさせて頂きます。 それでは後ほど」
精霊達が去っていく。
精霊達が去ると刺さる視線が消え、思わず拓哉はハァ~とため息をつくのだった。
次にきたのは、エルドレッドとファーニャが来た。
「エルとファーニャさん、こんにちは」
「きたぞ! 地竜の肉など滅多に食えんからな。楽しみだ」
「お肉も楽しみだけど、素材も後で売って欲しいですにゃ」
ファーニャとは、あれからしっかり契約を結び取り引きをしている。
「わかりました。 いくつか素材がありますのであとで見てください。 ちなみに缶詰と酒はどうですか?」
「缶詰はすぐに、にゃくなってしまいますにゃ。まだ入荷しにゃいのかとにゃん回も言われていますにゃ。 お酒は貴族と繋がるために使っていますにゃ。 貴族の間で、ウイスキーが話題ににゃってますにゃ」
そんなに人気なのか...もう少ししたら缶詰は増やすか考えるべきだな。
「それは何よりです。 では始まるまであちらでお寛ぎください。 お菓子や飲み物もありますから」
「ありがとうございますにゃ」
エルドレッドとファーニャが去って行く。
少しして、次にきたのはアドルフだか、なぜかボロボロである。
拓哉の目の前で倒れるアドルフ。
「え?アドルフさん、大丈夫ですか?」
急に倒れてびっくりする拓哉。
「ラリサ~アドルフさんに回復魔法をお願い」
「え?はい! 今行きます」
急に回復魔法と言われてびっくりするラリサ。
なんだなんだとみんなも集まりだす。
「アドルフさんどうしたんですか? 回復魔法をすぐかけますからね」
ラリサが手をかざすと、金色の光がアドルフを包み込む。
暫くすると金色の光が収まりアドルフが目を覚ます。
「あれ?確か魔物に襲われて、え?傷がない」
戸惑うアドルフ。
「ラリサありがとう。 アドルフさん、急に目の前で倒れてラリサが回復魔法で治したんですよ。 それにしても何があったのですか?」
「申し訳ない...ラリサさん治してくれてありがとうございます。助かりました」
「いえいえ、傷が治ってよかったです」
周りからも綺麗な魔法だったとか"凄い回復魔法ね"とか褒められている。
「えっと、元々ヴァレリー殿と一緒に行く予定だったのだが、サキュバスのヘルカさんが離してくれず待ち合わせ場所に行ったらもう誰も居なくて、追っかけてきたら案の定、魔物に見つかり...」
待て待て、サキュバスとどんな関係になってんだよこいつ! うらやまけしからんぞ。
「やはりヘルカと居たのか。 待ち合わせ場所に姿がなかったのでな、先に行ってしまったわ。 それにしても、魔物に遅れを取るとは情けない。 明日からの修行は倍だな。 あとヘルカに早く返事をしてやれ。 貴様も男であろう」
ヴァレリーが説教をする。
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サキュバスとくっつくとか全世界の敵だ。本当にうらやまけしからん。
「そんなぁ~ヴァレリー殿、倍にされたら死んでしまいます。 あとヘルカさんにですか? なかなか決心が付かず」
「ぐちぐち言うでないわ。 男なら受け入れろ。 ヘルカは貴様には勿体ない女性だ。 この話はおしまいだ。 今日はパーティーなんだ。迷惑をかけるな」
ヴァレリーが怒る。
「わかりました。 男アドルフ、帰りましたらヘルカに伝えようと思います。 皆様、ご迷惑をお掛けしました。 申し訳ございません」
周りから一斉に"おめでとう"と言う声が聞こえる。
そこに、凄い輝きを放つ人物が現れた。
「おめでたいのぅ。 ワシからも祝福してやるのじゃ。 幸せになるのじゃぞ」
「神様、急に現れないでくださいよ。驚くじゃないですか」
「こんなおもし...ゲフンゲフン!こんな大事な、しかもうまそうな焼肉にワシを呼ばんとはバチが当たるのじゃ。 除け者にしよってからに」
周りを見渡すと、拓哉以外は膝をつき俯いている。 精霊に至っては涙を流して歓喜している。
もうこうなるから呼びたくなかったんだ~と思う拓哉。
「こうなるから呼ばなかったんですよ。 どうにかしてくださいよ。 収めてくれたら、希少部位のミスジを1番に食べさせてあげますから」
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それを聞いた神様が任せなさいと言う。
周りは、フレンドリー過ぎる光景に驚愕していた。
「まずは、自己紹介からじゃな。 拓哉にも言っておらんが、ワシはこの世界の創造神じゃ。 よろしくのぅ。 それと拓哉には、ワシの願いを託してこの世界に来てもらったんじゃ。 だからこれからも拓哉をよろしく頼むのぅ」
ちょっと~創造神も初めて聞いたわ! あとなんで全部バラしてんだ~。 うまく説明しろよ!ってこっち見て笑いやがったな。 また心読んで楽しんでやがる。
念話で話かけてくる神様。
『安心せい! ここにいる者は、心が綺麗な者達ばかりじゃ。 今は何も言えんが、味方は多い方がええ』
『敵対しないならいいですが、今後なにかあるのですか?』
『まだまだ先の事じゃ。 今はそれより楽しく料理屋を経営したらええんじゃ』
『わかりました。 聞いても答えてくれなさそうですし諦めます』
神様が話し出す。
「皆の者、今日はパーティーと聞いたのじゃ。ワシも参加するでのぅ。 気軽に話かけてくれんかのぅ」
拓哉は、そろそろこの状態をどうにかしたく話し出す。
「は~い皆さん立ってください! ただの爺さんだと思って気軽に話してあげてくださいね」
一斉にみんなから「気軽に話せるかアホ」とツッコまれるのだった。
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