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第1章 様々な出会いと別れ!
第28話 フェンリルとA5ランク黒毛和牛!
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18時
オープン時間になり、ラリサとアニカは外へ看板を出しに行く。
「お父さん、今日もヴァレリーさんきてなかったです」
妖精騒動から3日が経った。
ヴァレリーは、今日で3日連続できていない。最後に来たのは、妖精が来た日の夜である。少し心配になる拓哉だが、仕事だろうと思うようにしている。
「そうだな。まぁ魔王様だし、逆に毎日来てたのが不思議なくらいだよ。国のことで忙しいのかも。 いつ来ても迎えられるように俺らは準備するだけだな」
「はい!」 「うん!」
ラリサとアニカが言う。
「それにしても、ラリサとアニカも店の手伝いに慣れてきたみたいだな。 そろそろ新しいこともしようか。例えば手伝いというよりはイベントみたいになりそうだけど、今度2人が簡単なお菓子作りでもして、お客さんに配ったりするとか!?」
かわいい女の子からクッキーかフィナンシェとか手作りを渡したら喜ばれそうだなと考える拓哉。
「お父さんやってみたい!料理作って見たかったです」 「アニカもやりた~い!たのしそうなの」
2人が乗り気なので、近々教えようと思う拓哉。
「近々教えながら作ってみようか。お父さんもラリサとアニカと料理できるの楽しみだよ」
ほのぼのしたら雰囲気が流れる。
カランカラン
ドアの開く音がした。
「いらっしゃいま...せ」
ドアにでかい狼の頭があった。入らないみたいで、こちらへ顔を向けている狼。 摩訶不思議な光景に一瞬驚く3人。
「あの~お客様でよろしいですか?人型用に作られた入り口ですので、流石に入り切らないのですが?」
自分で言っていて笑いそうになる拓哉。
「これはごめんね。散歩をしていたら不思議な結界のようなものがあって、ちょっと覗いてみようとしたらこの有様なんだ。ちょっと待ってて」
そう言うと頭を引き抜きドアがしまる。
5秒くらいしたら、カランカランとドアが開く。
そこには、かわいい狼の耳を付けたイケメンの貴公子がいた。 《爆ぜろイケメン←作者の心の声》
「改めていらっしゃいませ!」「「いらっしゃいませ」」
3人でお出迎えする。
「驚きましたよ。いきなり顔だけ覗かせて。 まさかの人化ですか?初めて見ました」
「いや~恥ずかしいな~昔から気になると後先考えずに行動しちゃうんだ。 確かに人化だね。 普段は慣れないからあまり人化しないけどね」
イメージと違い、凄くフレンドリーなフェンリルだな。孤高の気高きフェンリルって思っていたよ。 この世界は違うのかもな。
「一応ここは、料理屋なんですよ。 もしよかったら何か食べていきませんか? こちらがメニューです。文字は読めますか?」
「大丈夫だよ。 ん~いっぱいあるね。 なににしよ~かな?」
「お客様。お席に座ってゆっくり選んでくださいね。 選んだら、2人のどちらかにお声掛けください」
選ぶのに時間がかかりそうなのでお通しを出し思う拓哉。
「お待たせしました。うちはお通しをタダで出してるから、これを食べながら選んでください。ちなみにキマイラのモツ煮込みです。ピリ辛な内臓とゴロゴロ入った野菜は相性抜群な一品ですよ。 よかったらお酒もお持ちしますがいかがですか?」
「じゃあお酒もちょうだい。おすすめで」
畏まりましたと言い、拓哉は厨房に行く。
「煮込み料理とか初めて食べるなぁ。普段は生で食っちゃうしね。 早速頂きますか」
パクッもぐもぐ
「うまい!甘辛く煮込まれた内臓に野菜...生で食べるのと全然違うなぁ。 内臓も柔らかいしクニクニしてるし食感もいいね。野菜もほくほくで味が染みてて食べ応えがあるよ」
初めて食べる料理を堪能するフェンリル。
「お待たせしました。生ビールです」
グビッグビッ
「ぷは~これもうまいなぁ。 しかもこの料理の味付けとビールが最高に合うね。 料理するだけで、こんなに変わるのかぁ。 1000年間損して生きてきちゃったな」
独り言のように話しながら、ビールとモツ煮込みを食べるフェンリル。
フェンリルは注文していなかったことに気付いて、慌ててメニューを見て注文する。
「注文したいんだけどいい?」
「はいなの。どれですか?」
アニカが注文を受ける。
「くろげわぎゅーのすてーきを貰おうかな」
カタコトで発音するフェンリル。
「はい!かしこまり~なの。えっと、やきかげんはどうしますか? 生に近いか?中くらいか?いっぱい焼くかなの?」
最近敬語を習い始めたアニカは少し変な言葉を使う時がある。 焼き加減も幼さが残る、表現方法だが許してあげてほしい。
「じゃあ中くらいでお願いしようかな。あと肉に合う酒があればお願い」
普段なら生と言っていただろうが、煮物を食べて生より火を通す方が、おいしいと知りミディアムレアを頼むフェンリル。
「は~い。待っててほしいのです。 パパ~くろげわぎゅーすてーきを中くらいの焼き加減でお願いするの。あとお肉に合うお酒もなの」
注文を拓哉に伝えるアニカ。
「アニカ了解」
ステーキを焼きに厨房に向かう拓哉。
「これビールという酒をもう一杯ちょうだい」
「は~い!すぐお持ちします」
サーバーからの注ぎ方を教えて貰ったラリサが返事をする。
ビールを注ぎ、フェンリルの元に持っていく。
「本当にこのビールうまいなぁ。冷えたお酒なんて初めて飲んだけど、喉を通るこの感じがいいね。気に入った」
フェンリルはビールとモツ煮込みが気に入り、笑顔で食べていた。
「お待たせ致しました。A5ランク黒毛和牛ステーキです。最高ランクのお肉を塩 胡椒でシンプルに焼いた物になります」
目の前には、熱々の鉄板に乗った分厚いステーキ、肉々しいイイ匂いが立ち込める。 我慢できず、ナイフとフォークを手に取り肉を切るフェンリル。
なんて柔らかさなんだスーっと抵抗なく切れた肉にビックリするフェンリル。
パクッ
「う、うまい! 噛んでも一切抵抗がなく、噛む度に肉のうまさ 肉汁が口の中に溢れる。それに臭みが一切なく、肉が甘い、脂も全然くどくないね。それにガァリク(ニンニク)のソースもいいね。ガツンとくるよ。 本当に今まで生で食ってきたことがバカらしくなるよ」
最初は荒々しく食べていたが、肉に対して敬意を払ったのか、上品に一噛み一噛み味わうように食べるフェンリル。
「お酒ですが、本来お肉なら赤ワインとイメージがありますが、白ワインをお持ちしました。味は是非飲んで堪能してください」
ワイングラスに注ぎながら拓哉が言う。
ゴクっ
「ライムの実の香りに、辛口で爽やかなキレのある口当たりのよさだからこそ、この肉に合っているね。 うん。より肉がおいしくなったよ」
上品に味わい食べる姿は、見た目と同様に貴公子にしか見えないフェンリルである。
お代わりを10回もしたフェンリルであるが、拓哉は言い出し辛くなっていた。 なんとこの肉は、神戸牛A5ランクヒレステーキである。 お代が10万を超えているのだ。
「そろそろ帰ろうかなぁ。お代いくらになるかなぁ」
とうとう来てしまった。だがしっかり伝えないと。
「お肉10枚とお酒で金貨11枚と銀貨2枚です」
「そんなに食べちゃったかぁ~。 これでいけるかなぁ?ノーライフキングがくれた宝石なんだけど、これじゃあダメかな?」
深い緑色をした綺麗な宝石であった。
すぐさま鑑定をする拓哉。
鑑定!!
名前: エメラルド
効果: なし
価値説明: 最高純度のSランクであり、このエメラルドは10カラットに相当する。
日本円で最低420万の価値がある。
あちゃ~また凄いものを...更に入手先がノーライフキングですか。 しかも、不死王が存在するのかよ! それよりもエメラルドだな。
「あの~フェンリルさん、これ物凄い価値です。 あのステーキあと400枚食べられる価値がありますよ。 他の物に変えられるか?この宝石の価値分がなくなるまで無料にしますか?」
「宝石要らないし、それより無料で食べられた方がいいからその宝石は好きにしたらいいよ。 それにしてもノーライフのおっちゃんには悪い事したなぁ。 今度ノーライフのおっちゃんも誘って一緒にくるよ。 見た目は骨だけど悪いやつじゃないし。仲良くしてやってよ」
宝石はわかりましたが、不死王くるの!?悪いやつじゃないって、そりゃフェンリルだからだろ! 全身骨がきたらこぇ~わ!
顔には出さず心の中で叫ぶ拓哉。
「わかりました。 またのご来店をお待ちしております。 本日はありがとうございました。」 「「ありがとうございました」」
3人で見送る。
フェンリルは元の姿となり、凄いスピードで森に消えていった。
その後、エメラルドをネットショッピングで売ったのだが、500万円で取引きされた。
知らず知らずに資産が増える拓哉だった。
オープン時間になり、ラリサとアニカは外へ看板を出しに行く。
「お父さん、今日もヴァレリーさんきてなかったです」
妖精騒動から3日が経った。
ヴァレリーは、今日で3日連続できていない。最後に来たのは、妖精が来た日の夜である。少し心配になる拓哉だが、仕事だろうと思うようにしている。
「そうだな。まぁ魔王様だし、逆に毎日来てたのが不思議なくらいだよ。国のことで忙しいのかも。 いつ来ても迎えられるように俺らは準備するだけだな」
「はい!」 「うん!」
ラリサとアニカが言う。
「それにしても、ラリサとアニカも店の手伝いに慣れてきたみたいだな。 そろそろ新しいこともしようか。例えば手伝いというよりはイベントみたいになりそうだけど、今度2人が簡単なお菓子作りでもして、お客さんに配ったりするとか!?」
かわいい女の子からクッキーかフィナンシェとか手作りを渡したら喜ばれそうだなと考える拓哉。
「お父さんやってみたい!料理作って見たかったです」 「アニカもやりた~い!たのしそうなの」
2人が乗り気なので、近々教えようと思う拓哉。
「近々教えながら作ってみようか。お父さんもラリサとアニカと料理できるの楽しみだよ」
ほのぼのしたら雰囲気が流れる。
カランカラン
ドアの開く音がした。
「いらっしゃいま...せ」
ドアにでかい狼の頭があった。入らないみたいで、こちらへ顔を向けている狼。 摩訶不思議な光景に一瞬驚く3人。
「あの~お客様でよろしいですか?人型用に作られた入り口ですので、流石に入り切らないのですが?」
自分で言っていて笑いそうになる拓哉。
「これはごめんね。散歩をしていたら不思議な結界のようなものがあって、ちょっと覗いてみようとしたらこの有様なんだ。ちょっと待ってて」
そう言うと頭を引き抜きドアがしまる。
5秒くらいしたら、カランカランとドアが開く。
そこには、かわいい狼の耳を付けたイケメンの貴公子がいた。 《爆ぜろイケメン←作者の心の声》
「改めていらっしゃいませ!」「「いらっしゃいませ」」
3人でお出迎えする。
「驚きましたよ。いきなり顔だけ覗かせて。 まさかの人化ですか?初めて見ました」
「いや~恥ずかしいな~昔から気になると後先考えずに行動しちゃうんだ。 確かに人化だね。 普段は慣れないからあまり人化しないけどね」
イメージと違い、凄くフレンドリーなフェンリルだな。孤高の気高きフェンリルって思っていたよ。 この世界は違うのかもな。
「一応ここは、料理屋なんですよ。 もしよかったら何か食べていきませんか? こちらがメニューです。文字は読めますか?」
「大丈夫だよ。 ん~いっぱいあるね。 なににしよ~かな?」
「お客様。お席に座ってゆっくり選んでくださいね。 選んだら、2人のどちらかにお声掛けください」
選ぶのに時間がかかりそうなのでお通しを出し思う拓哉。
「お待たせしました。うちはお通しをタダで出してるから、これを食べながら選んでください。ちなみにキマイラのモツ煮込みです。ピリ辛な内臓とゴロゴロ入った野菜は相性抜群な一品ですよ。 よかったらお酒もお持ちしますがいかがですか?」
「じゃあお酒もちょうだい。おすすめで」
畏まりましたと言い、拓哉は厨房に行く。
「煮込み料理とか初めて食べるなぁ。普段は生で食っちゃうしね。 早速頂きますか」
パクッもぐもぐ
「うまい!甘辛く煮込まれた内臓に野菜...生で食べるのと全然違うなぁ。 内臓も柔らかいしクニクニしてるし食感もいいね。野菜もほくほくで味が染みてて食べ応えがあるよ」
初めて食べる料理を堪能するフェンリル。
「お待たせしました。生ビールです」
グビッグビッ
「ぷは~これもうまいなぁ。 しかもこの料理の味付けとビールが最高に合うね。 料理するだけで、こんなに変わるのかぁ。 1000年間損して生きてきちゃったな」
独り言のように話しながら、ビールとモツ煮込みを食べるフェンリル。
フェンリルは注文していなかったことに気付いて、慌ててメニューを見て注文する。
「注文したいんだけどいい?」
「はいなの。どれですか?」
アニカが注文を受ける。
「くろげわぎゅーのすてーきを貰おうかな」
カタコトで発音するフェンリル。
「はい!かしこまり~なの。えっと、やきかげんはどうしますか? 生に近いか?中くらいか?いっぱい焼くかなの?」
最近敬語を習い始めたアニカは少し変な言葉を使う時がある。 焼き加減も幼さが残る、表現方法だが許してあげてほしい。
「じゃあ中くらいでお願いしようかな。あと肉に合う酒があればお願い」
普段なら生と言っていただろうが、煮物を食べて生より火を通す方が、おいしいと知りミディアムレアを頼むフェンリル。
「は~い。待っててほしいのです。 パパ~くろげわぎゅーすてーきを中くらいの焼き加減でお願いするの。あとお肉に合うお酒もなの」
注文を拓哉に伝えるアニカ。
「アニカ了解」
ステーキを焼きに厨房に向かう拓哉。
「これビールという酒をもう一杯ちょうだい」
「は~い!すぐお持ちします」
サーバーからの注ぎ方を教えて貰ったラリサが返事をする。
ビールを注ぎ、フェンリルの元に持っていく。
「本当にこのビールうまいなぁ。冷えたお酒なんて初めて飲んだけど、喉を通るこの感じがいいね。気に入った」
フェンリルはビールとモツ煮込みが気に入り、笑顔で食べていた。
「お待たせ致しました。A5ランク黒毛和牛ステーキです。最高ランクのお肉を塩 胡椒でシンプルに焼いた物になります」
目の前には、熱々の鉄板に乗った分厚いステーキ、肉々しいイイ匂いが立ち込める。 我慢できず、ナイフとフォークを手に取り肉を切るフェンリル。
なんて柔らかさなんだスーっと抵抗なく切れた肉にビックリするフェンリル。
パクッ
「う、うまい! 噛んでも一切抵抗がなく、噛む度に肉のうまさ 肉汁が口の中に溢れる。それに臭みが一切なく、肉が甘い、脂も全然くどくないね。それにガァリク(ニンニク)のソースもいいね。ガツンとくるよ。 本当に今まで生で食ってきたことがバカらしくなるよ」
最初は荒々しく食べていたが、肉に対して敬意を払ったのか、上品に一噛み一噛み味わうように食べるフェンリル。
「お酒ですが、本来お肉なら赤ワインとイメージがありますが、白ワインをお持ちしました。味は是非飲んで堪能してください」
ワイングラスに注ぎながら拓哉が言う。
ゴクっ
「ライムの実の香りに、辛口で爽やかなキレのある口当たりのよさだからこそ、この肉に合っているね。 うん。より肉がおいしくなったよ」
上品に味わい食べる姿は、見た目と同様に貴公子にしか見えないフェンリルである。
お代わりを10回もしたフェンリルであるが、拓哉は言い出し辛くなっていた。 なんとこの肉は、神戸牛A5ランクヒレステーキである。 お代が10万を超えているのだ。
「そろそろ帰ろうかなぁ。お代いくらになるかなぁ」
とうとう来てしまった。だがしっかり伝えないと。
「お肉10枚とお酒で金貨11枚と銀貨2枚です」
「そんなに食べちゃったかぁ~。 これでいけるかなぁ?ノーライフキングがくれた宝石なんだけど、これじゃあダメかな?」
深い緑色をした綺麗な宝石であった。
すぐさま鑑定をする拓哉。
鑑定!!
名前: エメラルド
効果: なし
価値説明: 最高純度のSランクであり、このエメラルドは10カラットに相当する。
日本円で最低420万の価値がある。
あちゃ~また凄いものを...更に入手先がノーライフキングですか。 しかも、不死王が存在するのかよ! それよりもエメラルドだな。
「あの~フェンリルさん、これ物凄い価値です。 あのステーキあと400枚食べられる価値がありますよ。 他の物に変えられるか?この宝石の価値分がなくなるまで無料にしますか?」
「宝石要らないし、それより無料で食べられた方がいいからその宝石は好きにしたらいいよ。 それにしてもノーライフのおっちゃんには悪い事したなぁ。 今度ノーライフのおっちゃんも誘って一緒にくるよ。 見た目は骨だけど悪いやつじゃないし。仲良くしてやってよ」
宝石はわかりましたが、不死王くるの!?悪いやつじゃないって、そりゃフェンリルだからだろ! 全身骨がきたらこぇ~わ!
顔には出さず心の中で叫ぶ拓哉。
「わかりました。 またのご来店をお待ちしております。 本日はありがとうございました。」 「「ありがとうございました」」
3人で見送る。
フェンリルは元の姿となり、凄いスピードで森に消えていった。
その後、エメラルドをネットショッピングで売ったのだが、500万円で取引きされた。
知らず知らずに資産が増える拓哉だった。
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