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【18】-2
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もし、二人がやり直すなら、ここにいる男に触れてはいけない。
清正は朱里のものなのだから……。
「光……、どうしたんだ?」
「なんでもな……」
清正がふいに光を抱きしめる。
髪にキスをして、額と頬にもキスをして、最後に唇を甘く吸って、何度も啄む。
光はそれを拒めない。
「うまく言えないなら、無理に言わなくていいけどな……」
もう一度唇が重なる。深く舌を絡める。
もしも……。
もしも、清正がほかの誰かのものでも、その人に返したくないと、欲深く思った。
今だけでもつなぎとめておきたいと願い、与えられた舌に自分の舌を絡めた。
「嫌なことがあるなら、忘れさせてやるし」
誰かのものかもしれない指がシャツの中に滑り込んで、薄い胸の小さな突起に触れる。
「清正……」
ふと、清正は本当にこの胸が好きだろうかと考える。
膨らみのない平らな胸が……。
やわらかさよりも肉の薄さばかり目立つ身体や、骨の形がわかる腰が、好きだろうか。
異性ですらない、光のことが……。
布を剥ぎ取りながら薄い身体に指が這う。愛しいものに触れるように、優しく何度も手のひらが肌を滑る。
「ん……」
「光、もっと声聞かせて」
敏感になった胸の突起を清正の指が弾く。
「あ、ん……」
熱を集めて勃ち上がる芯を長い指が包み、ゆっくり上下に擦り上げた。
「あ……、あ、あ、あぁ……っ」
光も清正のそれに手を伸ばした。
光に触れながら形を変えてゆく清正の熱を信じたい。硬く張り詰めて、何かを貫こうとするかのような屹立を。
「あ、あ……」
「光、……」
身体を隠していたもの全てを奪い取られ、同じように肌を晒した清正と抱き合う。
腰を揺らして、張り詰めた熱を重ね、何度も口づけを交わす。
赤い突起を吸い上げられると、魚のように身体が跳ねた。
「あ……、あ……」
何度でも跳ねる。もっと清正を感じたくて、しがみつくように背中に腕を回した。
光を抱きしめた清正の両手が、背中を滑り落ちて尻の肉を掴んだ。
左右に割り開くようにして小さい尻を何度も強く揉む。
「あ……、き、清正……?」
「ああ、もう無理。挿れたい……」
深く口腔が犯される。
突然、清正は光の足を高く持ち上げ、ひとまとめにした。
「な……、え、何?」
一瞬で、光は我に返った。
覆いかぶさってくる清正を見上げる。
「初めてがリビングのソファじゃ嫌だろ。だから、今日はこれで我慢する」
「な、え……? あ、え? あぁっ!」
閉じた両足の、肉のない太腿の隙間に清正が自身の熱杭を差し込んだ。その熱が足の間を擦る。
「な、何して……」
「黙って。あぁ……」
清正が腰を前後に揺する。
呼吸とともに動きが激しくなり、腿の内側を熱が擦り上げる。
「あ……」
熱い先端で袋を突かれ、中に収まった陰核が押されると、触れられてもいない中心が蜜を零し始めた。
「や、やだ……、そんなとこ……、あっ、あ……ん」
清正は無心で腰を使い続けた。
荒い息を吐きながら光を見下ろし、額に汗を光らせている。
混乱と羞恥で頭がいっぱいになり、何かを悩んでいたことさえ忘れて、光は叫ぶように声を上げていた。
「あ、あ……、やだ……っ! あ、清正……。あああっ!」
経験したことのない体勢で身体ごと揺さぶられ、座面から落ちそうになってソファの背もたれを必死に掴んだ。
硬い屹立が腿の間を行き来し、その速度を徐々に上げてゆく。
「光……っ」
「あ、清正……っ」
「ひか、る……っ」
清正は朱里のものなのだから……。
「光……、どうしたんだ?」
「なんでもな……」
清正がふいに光を抱きしめる。
髪にキスをして、額と頬にもキスをして、最後に唇を甘く吸って、何度も啄む。
光はそれを拒めない。
「うまく言えないなら、無理に言わなくていいけどな……」
もう一度唇が重なる。深く舌を絡める。
もしも……。
もしも、清正がほかの誰かのものでも、その人に返したくないと、欲深く思った。
今だけでもつなぎとめておきたいと願い、与えられた舌に自分の舌を絡めた。
「嫌なことがあるなら、忘れさせてやるし」
誰かのものかもしれない指がシャツの中に滑り込んで、薄い胸の小さな突起に触れる。
「清正……」
ふと、清正は本当にこの胸が好きだろうかと考える。
膨らみのない平らな胸が……。
やわらかさよりも肉の薄さばかり目立つ身体や、骨の形がわかる腰が、好きだろうか。
異性ですらない、光のことが……。
布を剥ぎ取りながら薄い身体に指が這う。愛しいものに触れるように、優しく何度も手のひらが肌を滑る。
「ん……」
「光、もっと声聞かせて」
敏感になった胸の突起を清正の指が弾く。
「あ、ん……」
熱を集めて勃ち上がる芯を長い指が包み、ゆっくり上下に擦り上げた。
「あ……、あ、あ、あぁ……っ」
光も清正のそれに手を伸ばした。
光に触れながら形を変えてゆく清正の熱を信じたい。硬く張り詰めて、何かを貫こうとするかのような屹立を。
「あ、あ……」
「光、……」
身体を隠していたもの全てを奪い取られ、同じように肌を晒した清正と抱き合う。
腰を揺らして、張り詰めた熱を重ね、何度も口づけを交わす。
赤い突起を吸い上げられると、魚のように身体が跳ねた。
「あ……、あ……」
何度でも跳ねる。もっと清正を感じたくて、しがみつくように背中に腕を回した。
光を抱きしめた清正の両手が、背中を滑り落ちて尻の肉を掴んだ。
左右に割り開くようにして小さい尻を何度も強く揉む。
「あ……、き、清正……?」
「ああ、もう無理。挿れたい……」
深く口腔が犯される。
突然、清正は光の足を高く持ち上げ、ひとまとめにした。
「な……、え、何?」
一瞬で、光は我に返った。
覆いかぶさってくる清正を見上げる。
「初めてがリビングのソファじゃ嫌だろ。だから、今日はこれで我慢する」
「な、え……? あ、え? あぁっ!」
閉じた両足の、肉のない太腿の隙間に清正が自身の熱杭を差し込んだ。その熱が足の間を擦る。
「な、何して……」
「黙って。あぁ……」
清正が腰を前後に揺する。
呼吸とともに動きが激しくなり、腿の内側を熱が擦り上げる。
「あ……」
熱い先端で袋を突かれ、中に収まった陰核が押されると、触れられてもいない中心が蜜を零し始めた。
「や、やだ……、そんなとこ……、あっ、あ……ん」
清正は無心で腰を使い続けた。
荒い息を吐きながら光を見下ろし、額に汗を光らせている。
混乱と羞恥で頭がいっぱいになり、何かを悩んでいたことさえ忘れて、光は叫ぶように声を上げていた。
「あ、あ……、やだ……っ! あ、清正……。あああっ!」
経験したことのない体勢で身体ごと揺さぶられ、座面から落ちそうになってソファの背もたれを必死に掴んだ。
硬い屹立が腿の間を行き来し、その速度を徐々に上げてゆく。
「光……っ」
「あ、清正……っ」
「ひか、る……っ」
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