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第11章 壊れかけのラメルシェル
30 強襲
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紅い光が収まり煙が晴れた頃には静寂が訪れる。
ルドルフは周りを見渡すが、溶けたガラスのように黒く焦げた地面が広がるだけで砦までの間に他の人の姿は見えない。
「ちっ……狙いは前衛基地か!?」
ルドルフが振り返るのとティアたち三人の姿が遠い後方へ消えるのはほぼ同時だった。
ようやく三人の狙いを理解したルドルフは、してやられたといった様子で考えを巡らせる。
ラメルシェル王国の部隊は、砦から離れる様子を見せず篭城戦を続ける構えを見せていた。
先遣隊が壊滅していても前衛基地よりも後方に存在する本陣には数万の軍勢がまだ控えている。全軍を投入すれば砦を落とせるだろうが、流石に今日中に動かすことは難しい。
ましてや三人の総力は、ルドルフやコルキアスと匹敵もしくは上回っていると認めざる得なかった。
数で優っていても下手に急いで部隊を動かせば大損害を被る可能性もある。
「……コルキアスを探し出し立て直すか」
先の戦闘で致命傷こそ避けたものの多くの傷を受けていた。特にルドルフの片手はひどく焼き爛れていて、魔術による治癒を受ければ治るがこのでは使い物にならない。
この状態で戦闘を継続するのは危険が大きすぎると言わざる得ない。
だが、怪我がなくても消耗したのはティアたち三人も同じ。
だからこそ、前線基地も防衛に徹していれば直ぐにどうこうされないだろうと判断して戦場に後にした。
一方でティア、紫陽、黒羽の三人は、紫陽が放った全方位爆撃に紛れてドルバイド帝国の基地近くまで走っていた。
帝国の基地やラメルシェル王国の砦からも見えない地形まで辿り着くと岩場の陰に飛び込む。
「はぁはぁ……追ってはこなそうだな。紫陽様、ティア二人は大丈夫か?」
「身体は大丈夫ですが……魔力を使い果たしました。しばらくは最低限の援護くらいしかできそうにありません」
「私も大丈夫。あと少しは動ける」
私たち三人は大きな怪我こそないものの満身創痍な状態に近い。
黒羽はルドルフとの戦いで細かい傷を多数負っていて魔力も残り少ない。
紫陽も桜陽の散華とアリーナとの全解放によって動けるぎりぎりのところまで魔力を消費している。
かくいう私も途中で全解放を解除したとはいえ、残りの魔力は半分を切っていた。なにより体力の消耗がひどく身体の負担が大きい。
「とりあえず少しだけ休んでから行こう。これを」
黒羽はそう言って腰の魔法袋からいくつかの小瓶を取り出した。それは作戦の開始前にアルケーノから渡された魔力回復用のポーションだった。
「ありがとうございます」
「ありがとう」
黒羽から受け取ったポーションを私たちは一息に飲む。そして息を潜めながらドルバイド帝国の基地を目指すことにした。
「それから、この外套を纏ってほしい」
黒羽はさらに魔法袋の中から黒い外套を取り出すと渡してきた。
紫陽と黒羽が身に着けるのを見ながら同じように私も身に着けていく。
「これは?」
「桜華皇国で特別に作られる外套です。外からの魔力を透過し中からの魔力のみ遮断する特別なものなのですよ」
紫陽の説明では、この外套を纏っている間は魔力を察知されることがないらしい。
似たようなものはエスペルト王国の隠密部隊が保持しているが、あちらは内外問わずに全ての魔力を遮断するものだった。
こちらの物だと、外からの魔力だけを通す仕組みなため探知系の魔術でも違和感を抱かれにくいそうだ。
「さすがに目視や物理的な探知には意味がないがな。まぁ、気休めでも身に着けておいたほうがいいだろう」
三人して外套を纏ったところで試しに感覚を鋭くして周囲の気配を探ってみた。普段であれば視覚などに頼らなくても魔力の存在から人の気配を感じることができる。しかし、外套の効果は確かなようで気配を消されると何も感じ取れなかった。
「これなら心強いね」
「ああ。後は見られないように気をつけて」
「見つからないように陰から静かに行きましょう」
私たちは地面の隆起やたまに存在する岩などに隠れながら音を立てないように駆けていく。しばらく進んでいくと壊れかけの壁が見えてきた。
「私が注意を引こう。紫陽様とティアは飛空船を」
黒羽はそう言うと岩や木を飛び越えるように一気に走っていく。最初から全速力で翔ける黒羽はほんの一時で壁との距離を詰めた。
「誰かが来るぞ!?」
「敵襲!」
「侵入者!数は……一人!?」
近くで待機しながら様子を窺っていると敵兵たちの驚きの声が聞こえてくる。
黒羽はそんな敵を前に武器を抜かずに足に力を込めた。
「っ……撃て!」
防衛についていた敵兵たちは大きな筒を一斉に構える。そして合図と同時に筒の引き金に指をかけた。
けれど、黒羽の動きの方が速かった。筒の引き金を引くよりも前に足に力を込めて跳躍する。
「何!?」
「消えた!?」
「馬鹿!上だ!早く狙いを直せ!」
敵兵たちは黒羽の急な動きについていけないようだった。見失ったように顔をキョロキョロさせると慌てて筒を上に向ける。
けれど、黒羽の方が一手早かった。
黒羽は壁を越える高さまで跳び上がると回転しながら刀を抜く。
「雷刃」
そして、回転した勢いをそのままに刀を地面へと叩きつけて、刀身に宿った雷を解放した。バチバチと音を立てて敵兵たちを稲妻が襲いかかる。
「っ……一人だと!?」
近くにいた敵兵たちが地面に沈む中、奥から兵たちが出てきた。彼らは倒れている兵を一瞥し、襲ってきた相手が一人だけだったことに驚きの声を上げる。
「お前たちの相手など私だけで十分だ。行くぞ……覚悟すると良い!」
黒羽はそのまま、単身で刀を握ったまま突撃していく。
「じゃあ私たちも」
「ええ……透過」
私と紫陽はしばらく隠れながら様子を見た。黒羽に注意が向いて敵兵が少なくなったのを確認すると紫陽の霊術で簡単な光学迷彩を施す。
私たちも気配を隠しながらこっそりと基地の中に入った。
ルドルフは周りを見渡すが、溶けたガラスのように黒く焦げた地面が広がるだけで砦までの間に他の人の姿は見えない。
「ちっ……狙いは前衛基地か!?」
ルドルフが振り返るのとティアたち三人の姿が遠い後方へ消えるのはほぼ同時だった。
ようやく三人の狙いを理解したルドルフは、してやられたといった様子で考えを巡らせる。
ラメルシェル王国の部隊は、砦から離れる様子を見せず篭城戦を続ける構えを見せていた。
先遣隊が壊滅していても前衛基地よりも後方に存在する本陣には数万の軍勢がまだ控えている。全軍を投入すれば砦を落とせるだろうが、流石に今日中に動かすことは難しい。
ましてや三人の総力は、ルドルフやコルキアスと匹敵もしくは上回っていると認めざる得なかった。
数で優っていても下手に急いで部隊を動かせば大損害を被る可能性もある。
「……コルキアスを探し出し立て直すか」
先の戦闘で致命傷こそ避けたものの多くの傷を受けていた。特にルドルフの片手はひどく焼き爛れていて、魔術による治癒を受ければ治るがこのでは使い物にならない。
この状態で戦闘を継続するのは危険が大きすぎると言わざる得ない。
だが、怪我がなくても消耗したのはティアたち三人も同じ。
だからこそ、前線基地も防衛に徹していれば直ぐにどうこうされないだろうと判断して戦場に後にした。
一方でティア、紫陽、黒羽の三人は、紫陽が放った全方位爆撃に紛れてドルバイド帝国の基地近くまで走っていた。
帝国の基地やラメルシェル王国の砦からも見えない地形まで辿り着くと岩場の陰に飛び込む。
「はぁはぁ……追ってはこなそうだな。紫陽様、ティア二人は大丈夫か?」
「身体は大丈夫ですが……魔力を使い果たしました。しばらくは最低限の援護くらいしかできそうにありません」
「私も大丈夫。あと少しは動ける」
私たち三人は大きな怪我こそないものの満身創痍な状態に近い。
黒羽はルドルフとの戦いで細かい傷を多数負っていて魔力も残り少ない。
紫陽も桜陽の散華とアリーナとの全解放によって動けるぎりぎりのところまで魔力を消費している。
かくいう私も途中で全解放を解除したとはいえ、残りの魔力は半分を切っていた。なにより体力の消耗がひどく身体の負担が大きい。
「とりあえず少しだけ休んでから行こう。これを」
黒羽はそう言って腰の魔法袋からいくつかの小瓶を取り出した。それは作戦の開始前にアルケーノから渡された魔力回復用のポーションだった。
「ありがとうございます」
「ありがとう」
黒羽から受け取ったポーションを私たちは一息に飲む。そして息を潜めながらドルバイド帝国の基地を目指すことにした。
「それから、この外套を纏ってほしい」
黒羽はさらに魔法袋の中から黒い外套を取り出すと渡してきた。
紫陽と黒羽が身に着けるのを見ながら同じように私も身に着けていく。
「これは?」
「桜華皇国で特別に作られる外套です。外からの魔力を透過し中からの魔力のみ遮断する特別なものなのですよ」
紫陽の説明では、この外套を纏っている間は魔力を察知されることがないらしい。
似たようなものはエスペルト王国の隠密部隊が保持しているが、あちらは内外問わずに全ての魔力を遮断するものだった。
こちらの物だと、外からの魔力だけを通す仕組みなため探知系の魔術でも違和感を抱かれにくいそうだ。
「さすがに目視や物理的な探知には意味がないがな。まぁ、気休めでも身に着けておいたほうがいいだろう」
三人して外套を纏ったところで試しに感覚を鋭くして周囲の気配を探ってみた。普段であれば視覚などに頼らなくても魔力の存在から人の気配を感じることができる。しかし、外套の効果は確かなようで気配を消されると何も感じ取れなかった。
「これなら心強いね」
「ああ。後は見られないように気をつけて」
「見つからないように陰から静かに行きましょう」
私たちは地面の隆起やたまに存在する岩などに隠れながら音を立てないように駆けていく。しばらく進んでいくと壊れかけの壁が見えてきた。
「私が注意を引こう。紫陽様とティアは飛空船を」
黒羽はそう言うと岩や木を飛び越えるように一気に走っていく。最初から全速力で翔ける黒羽はほんの一時で壁との距離を詰めた。
「誰かが来るぞ!?」
「敵襲!」
「侵入者!数は……一人!?」
近くで待機しながら様子を窺っていると敵兵たちの驚きの声が聞こえてくる。
黒羽はそんな敵を前に武器を抜かずに足に力を込めた。
「っ……撃て!」
防衛についていた敵兵たちは大きな筒を一斉に構える。そして合図と同時に筒の引き金に指をかけた。
けれど、黒羽の動きの方が速かった。筒の引き金を引くよりも前に足に力を込めて跳躍する。
「何!?」
「消えた!?」
「馬鹿!上だ!早く狙いを直せ!」
敵兵たちは黒羽の急な動きについていけないようだった。見失ったように顔をキョロキョロさせると慌てて筒を上に向ける。
けれど、黒羽の方が一手早かった。
黒羽は壁を越える高さまで跳び上がると回転しながら刀を抜く。
「雷刃」
そして、回転した勢いをそのままに刀を地面へと叩きつけて、刀身に宿った雷を解放した。バチバチと音を立てて敵兵たちを稲妻が襲いかかる。
「っ……一人だと!?」
近くにいた敵兵たちが地面に沈む中、奥から兵たちが出てきた。彼らは倒れている兵を一瞥し、襲ってきた相手が一人だけだったことに驚きの声を上げる。
「お前たちの相手など私だけで十分だ。行くぞ……覚悟すると良い!」
黒羽はそのまま、単身で刀を握ったまま突撃していく。
「じゃあ私たちも」
「ええ……透過」
私と紫陽はしばらく隠れながら様子を見た。黒羽に注意が向いて敵兵が少なくなったのを確認すると紫陽の霊術で簡単な光学迷彩を施す。
私たちも気配を隠しながらこっそりと基地の中に入った。
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