272 / 460
第10章 元王族の囚われ生活
2 私とアイラの一日
しおりを挟む
「さっさと働け!あんまりちんたらしてると罰を与えるからな!」
私とアイラが仕事場に着いてすぐ、監視役の人が脅すかのように第一声を発した。
監視役一人に対して私とアイラの二人。この真っ白な広い部屋には、中心に歯車のようなぜんまいのような物が設置されている。
「持ち場に着いたら早く回せよ……」
監視役の人は一言命じると近くの椅子に座って本を読み始めた。監視役によっては一日中こちらを見張っていて、少しでも効率が落ちると懲罰の腕輪を使って痛みを与えてくる人もいる。けれど今日の人は、たまにこちらの様子を伺うだけのようで私たちにとっては助かるタイプだった。
「じゃあ始めようか……今日は少し楽できるといいね」
アイラが小声で呟いた言葉に私も頷き返す。二人でゆっくりと歯車を回し始めるのだった。
一見すると人力の動力源のようで、かなり昔の仕事をしている気分になる。けれど、この歯車は回すことで力を生み出しているわけではなく、あくまでスイッチのようなものらしい。
手に触れて回し始めるとほんの少しだが魔力と生命力が流れ出すのを感じる。
私のように力の扱いに慣れているからこそ気付くことができる程度。恐らくアイラであれば普通に動くよりも疲労感が大きくなるくらいにしか感じないだろう。
ただ不思議なのは魔封じの腕輪をしているのに魔力が流れること。普通であれば魔封じの腕輪などをつけている場合、魔力を外に出すことはできなくなる。それは魔装や魔術はもちろん、魔術具の起動も同じだ。例外としては身体強化のように身体の中の魔力を動かすくらいなら効率が落ちるだけですむ程度だ。
「ねぇアイラ……今日も聞かせてよ。外のこと」
「ティアは本当に色々なことに興味があるよね」
アイラは仕方がないなといった表情で、知っている内容をポツポツと話してくれる。
今日のように手を止めない限りは何もしてこない監視役のときは、外のことをよく聞かせてもらっていた。
「でも大体のこと話しちゃったからなぁ。話してないことあったかな?」
「アイラはさ……ここに来る前どういう生活を送ってたの?」
アイラからは食べ物や衣服の話をよく聞く。景色の話などもしていたが、アイラ自身のことは聞いたことがなかった。
「……話してもつまらないと思うけど、それでも聞きたい?」
アイラは少しだけ寂しそうな声で問いかける。
「アイラが話したくないことは言わなくていい……だけどアイラのことをもっと知りたいのは本当だから。こんな生活の中でも友達だって思ってる」
お互いに作業をしているため顔までは見えていない。それでも「そっか……」と少しだけ涙ぐんだ声で返事をした。
「私ね……貴族だったの。ラメルシェル王国っていう小さい国の田舎領主の娘だったんだけど……どこかからか侵略されたんだ。もちろん徹底抗戦したんだけどね。敵の数が多すぎて一瞬だった。敵の正体を掴む時間もなく、領地を支配された。王国から軍が派遣される前に城を落とされたの。両親は私と兄さんだけでも逃がそうとしたんだけど、城から脱出する前に捕まった。後は知っている通り、ここに連れてこられたわけ」
ラメルシェル王国は大陸の最南端の西側にある小さい王国の名前だ。獣人国家の地域を抜けた先にあり、迂回したとしても惑いの森や破滅の砂漠といわれる場所を通らないとたどり着け合い場所。冒険者であっても入って一日も持たないと有名で、利さえあれば危険を冒す商人であっても誰も通ろうとしなかった。
そのためエスぺルト王国としても国交はなく商人と通したやり取りもないため、私も地理的なことしか知らない。
「……」
返す言葉がなかった。かつて王族として王として過ごした私は、戦争に負けた国や領地の末路をよく知っている。だからこそ何も言うことはできない。
「そんな顔しないでよ。私も田舎の小さな領地だったとしても領主の娘だったんだから、仕方のないことだって……これが世界なんだって分かってるから」
そしてアイラもよく理解しているというように、震える声が聞こえた。
「……アイラはもし、ここを出られたらどうしたい?」
「そうだなぁ……もう帰る場所もないし、ここから出られないって諦めているから考えないようにしていたけど……もし叶うなら両親と兄さんがあれからどうなったか知って……みんなが守ろうとした場所を見届けたいかも」
アイラの答えに返す言葉もなかった。そしてアイラの心境のほんの一部分だけど分かった気がする。
この場所で明るく振舞っていたのは、年長者として私や子どもたちに不安を抱かせたくないのもあったのだろうけど。もしかしたら全てを理解したうえで、家族も故郷も失って希望が費えたのかもしれない。
「そう……」
私の声だけが白く広い部屋の中に残るのだった。
そしてしばらく経ったある日のこと。
その日は普段とは少し違った。いつも幼い子どもたちを連れて行く人が姿を見せず仕事場への扉も鍵が閉まっていた。
仕方がなく部屋で子どもたちと話しながら待っていると、ふいに一人の男が部屋にやってくる。
「第5002号……君が選ばれた。早速来なさい」
その男は私たちが始めてみる人だった。監視役と違い腰には剣と銃を持っているようで軍人のような服装。その人の迫力のある低い声が、5002号……つまりアイラへと向けられた。
「選ばれた……ですか?」
「ああそうだ。君のここでの役割は終わりだ。着いてきなさい」
アイラは何のことか分からず、戸惑っている表情を見せる。けれど男の反応は一切変わらない。ただ淡々と職務をこなすように告げるだけだった。
「ちょっと待って……アイラはこれからどうなるの?私たちはなんのためにここにいるの?」
私は思わず男に問いかける。
ただ奴隷として誰かに買われただけならまだ良い。もしかしたら買われた先で幸せに暮らせるかもしれないからだ。だけど、そうじゃないような気がして。なんとなく嫌な予感がした。
「そうか……5001番。君が入ってきた時には既に先代はいなかったのか……だから君は未来に希望を持っているのだろう?だったら着いてくると良い」
男はそう言って私とアイラについてくるように告げたのだった。
私とアイラが仕事場に着いてすぐ、監視役の人が脅すかのように第一声を発した。
監視役一人に対して私とアイラの二人。この真っ白な広い部屋には、中心に歯車のようなぜんまいのような物が設置されている。
「持ち場に着いたら早く回せよ……」
監視役の人は一言命じると近くの椅子に座って本を読み始めた。監視役によっては一日中こちらを見張っていて、少しでも効率が落ちると懲罰の腕輪を使って痛みを与えてくる人もいる。けれど今日の人は、たまにこちらの様子を伺うだけのようで私たちにとっては助かるタイプだった。
「じゃあ始めようか……今日は少し楽できるといいね」
アイラが小声で呟いた言葉に私も頷き返す。二人でゆっくりと歯車を回し始めるのだった。
一見すると人力の動力源のようで、かなり昔の仕事をしている気分になる。けれど、この歯車は回すことで力を生み出しているわけではなく、あくまでスイッチのようなものらしい。
手に触れて回し始めるとほんの少しだが魔力と生命力が流れ出すのを感じる。
私のように力の扱いに慣れているからこそ気付くことができる程度。恐らくアイラであれば普通に動くよりも疲労感が大きくなるくらいにしか感じないだろう。
ただ不思議なのは魔封じの腕輪をしているのに魔力が流れること。普通であれば魔封じの腕輪などをつけている場合、魔力を外に出すことはできなくなる。それは魔装や魔術はもちろん、魔術具の起動も同じだ。例外としては身体強化のように身体の中の魔力を動かすくらいなら効率が落ちるだけですむ程度だ。
「ねぇアイラ……今日も聞かせてよ。外のこと」
「ティアは本当に色々なことに興味があるよね」
アイラは仕方がないなといった表情で、知っている内容をポツポツと話してくれる。
今日のように手を止めない限りは何もしてこない監視役のときは、外のことをよく聞かせてもらっていた。
「でも大体のこと話しちゃったからなぁ。話してないことあったかな?」
「アイラはさ……ここに来る前どういう生活を送ってたの?」
アイラからは食べ物や衣服の話をよく聞く。景色の話などもしていたが、アイラ自身のことは聞いたことがなかった。
「……話してもつまらないと思うけど、それでも聞きたい?」
アイラは少しだけ寂しそうな声で問いかける。
「アイラが話したくないことは言わなくていい……だけどアイラのことをもっと知りたいのは本当だから。こんな生活の中でも友達だって思ってる」
お互いに作業をしているため顔までは見えていない。それでも「そっか……」と少しだけ涙ぐんだ声で返事をした。
「私ね……貴族だったの。ラメルシェル王国っていう小さい国の田舎領主の娘だったんだけど……どこかからか侵略されたんだ。もちろん徹底抗戦したんだけどね。敵の数が多すぎて一瞬だった。敵の正体を掴む時間もなく、領地を支配された。王国から軍が派遣される前に城を落とされたの。両親は私と兄さんだけでも逃がそうとしたんだけど、城から脱出する前に捕まった。後は知っている通り、ここに連れてこられたわけ」
ラメルシェル王国は大陸の最南端の西側にある小さい王国の名前だ。獣人国家の地域を抜けた先にあり、迂回したとしても惑いの森や破滅の砂漠といわれる場所を通らないとたどり着け合い場所。冒険者であっても入って一日も持たないと有名で、利さえあれば危険を冒す商人であっても誰も通ろうとしなかった。
そのためエスぺルト王国としても国交はなく商人と通したやり取りもないため、私も地理的なことしか知らない。
「……」
返す言葉がなかった。かつて王族として王として過ごした私は、戦争に負けた国や領地の末路をよく知っている。だからこそ何も言うことはできない。
「そんな顔しないでよ。私も田舎の小さな領地だったとしても領主の娘だったんだから、仕方のないことだって……これが世界なんだって分かってるから」
そしてアイラもよく理解しているというように、震える声が聞こえた。
「……アイラはもし、ここを出られたらどうしたい?」
「そうだなぁ……もう帰る場所もないし、ここから出られないって諦めているから考えないようにしていたけど……もし叶うなら両親と兄さんがあれからどうなったか知って……みんなが守ろうとした場所を見届けたいかも」
アイラの答えに返す言葉もなかった。そしてアイラの心境のほんの一部分だけど分かった気がする。
この場所で明るく振舞っていたのは、年長者として私や子どもたちに不安を抱かせたくないのもあったのだろうけど。もしかしたら全てを理解したうえで、家族も故郷も失って希望が費えたのかもしれない。
「そう……」
私の声だけが白く広い部屋の中に残るのだった。
そしてしばらく経ったある日のこと。
その日は普段とは少し違った。いつも幼い子どもたちを連れて行く人が姿を見せず仕事場への扉も鍵が閉まっていた。
仕方がなく部屋で子どもたちと話しながら待っていると、ふいに一人の男が部屋にやってくる。
「第5002号……君が選ばれた。早速来なさい」
その男は私たちが始めてみる人だった。監視役と違い腰には剣と銃を持っているようで軍人のような服装。その人の迫力のある低い声が、5002号……つまりアイラへと向けられた。
「選ばれた……ですか?」
「ああそうだ。君のここでの役割は終わりだ。着いてきなさい」
アイラは何のことか分からず、戸惑っている表情を見せる。けれど男の反応は一切変わらない。ただ淡々と職務をこなすように告げるだけだった。
「ちょっと待って……アイラはこれからどうなるの?私たちはなんのためにここにいるの?」
私は思わず男に問いかける。
ただ奴隷として誰かに買われただけならまだ良い。もしかしたら買われた先で幸せに暮らせるかもしれないからだ。だけど、そうじゃないような気がして。なんとなく嫌な予感がした。
「そうか……5001番。君が入ってきた時には既に先代はいなかったのか……だから君は未来に希望を持っているのだろう?だったら着いてくると良い」
男はそう言って私とアイラについてくるように告げたのだった。
5
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
わがまま姉のせいで8歳で大聖女になってしまいました
ぺきぺき
ファンタジー
ルロワ公爵家の三女として生まれたクリスローズは聖女の素質を持ち、6歳で教会で聖女の修行を始めた。幼いながらも修行に励み、周りに応援されながら頑張っていたある日突然、大聖女をしていた10歳上の姉が『妊娠したから大聖女をやめて結婚するわ』と宣言した。
大聖女資格があったのは、その時まだ8歳だったクリスローズだけで…。
ー---
全5章、最終話まで執筆済み。
第1章 6歳の聖女
第2章 8歳の大聖女
第3章 12歳の公爵令嬢
第4章 15歳の辺境聖女
第5章 17歳の愛し子
権力のあるわがまま女に振り回されながらも健気にがんばる女の子の話を書いた…はず。
おまけの後日談投稿します(6/26)。
番外編投稿します(12/30-1/1)。
作者の別作品『人たらしヒロインは無自覚で魔法学園を改革しています』の隣の国の昔のお話です。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
追放された聖女の悠々自適な側室ライフ
白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」
平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。
そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。
そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。
「王太子殿下の仰せに従います」
(やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや)
表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。
今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。
マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃
聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる