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第6章 エスペルト王国の革命
20 受け継がれてきた真実
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映像に映っている初代国王は、少しすると動き出して口を開いた。
「この映像を見ているということは、俺たちが作ったこの国が受け継がれていて、新しい王が立つということになる。どれくらいの長い間が経ったかわからないが、嬉しく思う。さて、今から話すのはエスペルト王国の建国、精霊について、そして王鍵についてだ。」
ここから長い説明が始まった。
エスペルト王国の歴史は王侯貴族であれば必ず学び、高位の貴族になるほど知っている内容も多くなる。
とはいえ建国当初の国王の話は、歴史で触れない部分や長い年月の中で、違う形で伝えられるものもあるだろう。
「この大陸には集落が複数あるだけだった。国が存在したこともあるが、原因が人であれ魔物であれ長くは続かず滅んでいく。集落以外で機能しているのは精霊教と冒険者旅団、傭兵旅団くらいだ。エスペルト王国の創始者たる5人は、各地を旅をする中で出会った。そして魔物が次第に強くなり始め悪魔と呼ばれる存在が出始めたとき、生き残るために5人で大規模な集落…後の王都となる都市を起こしたのだ。」
エスペルト王国を建国した5人は、歴史でも習っている。映像に映っている初代国王と公爵家の初代当主たちだ。
「それぞれ集落の防人だった者、冒険者として大陸を渡り歩いていた者、傭兵として戦いに明け暮れていた者などがいるが、魔物にせよ悪魔にせよ相当な強さを持っている。時が過ぎるにつれて人間側が不利になり、最終的に大陸中の全ての人間が束になってようやく魔物を討伐し、悪魔を封印した。この戦いではたくさんの犠牲が出て集落がいくつも滅んだ。俺たちは人々の生活をより磐石にするためにエスペルト王国という負けないための国を作った。」
ここに来て初めて悪魔という言葉が出てくる。今まで本はたくさん読んできたつもりだが、そのような言葉はどこの国でも出てこない。
「悪魔というのは精霊同様に肉体を持たない精神体…精神体は魔力で構築されているため、攻撃を与えても直ぐに復活してしまう。根本にある魂を攻撃する手段があれば問題ないが、俺達では不可能だった。そのため悪魔を封印することにした。封印した悪魔は大陸中に散った状態で存在する。そして……そのうちの一体は、ここエスペルト王国の地下に封印されている。正確には封印した上に国を作ったと言ったところだ。」
私は今の話を聞いて、ふと精神体への対処方を考える。恐らくは物理でも魔力でも攻撃は通るのだろうが、魔力さえあれば身体が再構築されるのだろう。痛覚があるか分からないが、最悪の場合は手詰まりになる可能性が高いように感じる。
「ここまでの話が建国についてだが、俺が王になったのに意味はない。他の4人が結託して俺を祭り上げただけで、個人的には他の誰かにお願いしたかった。だから他の4人は最上位貴族として特別扱いにした…というよりはさせた。」
王についた理由と公爵家が四家のみしか存在しない理由が、想像以上に仕様もなくて驚いた。映像の中の初代国王は、コホンと咳払いをして真面目な顔に戻した。
「次は精霊についてだ。精霊は基本的に人間の味方といえるだろう。精霊は加護を与えることで生物や大地、自然を祝福し世界を継続させようとする。同時に精霊は生物や世界の存続のみ注視している。人間としての種の存続は大事にするが、個人は見ない。だからこそ精霊を信じすぎてはいけない。」
精霊に関してエスペルト王国内で機密に近い扱いをした理由が、なんとなくだが読めてきた。
実在する精霊を信仰すれば国としては存続できるかも知れない。しかしエスペルト王国の理念と精霊の理念はかけ離れていて、精霊の考え方あるいは精霊教…今の教会の考え方に囚われる可能性が高い。
だからこそ、このような中途半端な距離関係になったのではないだろうかと推測できた。
「最後に王鍵についてだ。権限は2つあって王が持つ管理者権限とその他王族が持つ一般権限だ。管理者権限は全ての機能を使用でき、一般権限は登録者に応じた機能を追加できる。そして使える機能は全てで6つ。結界、魔力炉、代理演算、転移、眼、通信となる。」
眼や通信は今までも使っていたし、魔力炉はお父様が操られているときに使っていた機能だった。
残る機能だが簡単にまとめると、結界はエスペルト王国全域や都市を覆っている結界の制御、転移は人や物の瞬間移動、代理演算は術式の構築まで行った後に王鍵に術式を移行することができるらしい。つまりは代理演算を使えば、魔力消費をほとんど気にせずに魔術が行使でき、特級魔術や軍団魔術のようなものでも1人で行使できるだろう。
「俺からの話は以上となる。詳しい内容は王宮の閉架書庫に本があるはずだ。」
その言葉を最後に映像が消えた。
部屋から出ると扉の近くにお父様が立っていて、思わず目を丸くしていると
「ちょうど終わることだと思ってな……私の片付けは終わったから、王宮と王城は自由にするといい。」
お父様はそういいながら、いくつかの鍵を渡してくる。
「王宮の鍵と王城内の鍵、先ほど知ったと思うが閉架書庫の鍵もある。私はしばらくレティシアの離宮にいるから、呼んでくれればすぐに駆けつけよう。」
「ありがとうございます、お父様。」
お父様はそれだけ伝えると去っていった。
王宮はまだ準備などができていないため、完了するまでは今の離宮に住むことになる。私はそのまま離宮へと戻った。
「おかえりなさいませ、ラティアーナ様。」
出迎えてくれたのはイリスとリーナだった。
「ただいま戻ったわ…2人とも戻ってたのね。」
離宮の皆とは革命の時に別れた以来だった。ルークス領で保護してもらっていたし、通信でも無事なことは確認していた。
それでも、こうして実際に無事なことを確認できると心が暖かくなる。
「おかげさまで皆無事です。王宮の方もすぐ整えますのでしばしお待ちを。」
「ラティアーナ様もご無事で何よりでした。これからもよろしくお願いしますね。」
この日の離宮は久しぶりに賑やかになった。
翌日、私は玉座の間にいる。王鍵を譲与されたことで、お披露目こそまだだが正式に女王となる。また今日の夜から王宮に居を移すつもりだ。今頃はイリスとリーナを始めとする侍女たちや執事たちが頑張って、準備をしてくれている。
そして今日は女王の最初の仕事として、内政の調整とドラコロニア共和国の対応を決めることにした。
「この映像を見ているということは、俺たちが作ったこの国が受け継がれていて、新しい王が立つということになる。どれくらいの長い間が経ったかわからないが、嬉しく思う。さて、今から話すのはエスペルト王国の建国、精霊について、そして王鍵についてだ。」
ここから長い説明が始まった。
エスペルト王国の歴史は王侯貴族であれば必ず学び、高位の貴族になるほど知っている内容も多くなる。
とはいえ建国当初の国王の話は、歴史で触れない部分や長い年月の中で、違う形で伝えられるものもあるだろう。
「この大陸には集落が複数あるだけだった。国が存在したこともあるが、原因が人であれ魔物であれ長くは続かず滅んでいく。集落以外で機能しているのは精霊教と冒険者旅団、傭兵旅団くらいだ。エスペルト王国の創始者たる5人は、各地を旅をする中で出会った。そして魔物が次第に強くなり始め悪魔と呼ばれる存在が出始めたとき、生き残るために5人で大規模な集落…後の王都となる都市を起こしたのだ。」
エスペルト王国を建国した5人は、歴史でも習っている。映像に映っている初代国王と公爵家の初代当主たちだ。
「それぞれ集落の防人だった者、冒険者として大陸を渡り歩いていた者、傭兵として戦いに明け暮れていた者などがいるが、魔物にせよ悪魔にせよ相当な強さを持っている。時が過ぎるにつれて人間側が不利になり、最終的に大陸中の全ての人間が束になってようやく魔物を討伐し、悪魔を封印した。この戦いではたくさんの犠牲が出て集落がいくつも滅んだ。俺たちは人々の生活をより磐石にするためにエスペルト王国という負けないための国を作った。」
ここに来て初めて悪魔という言葉が出てくる。今まで本はたくさん読んできたつもりだが、そのような言葉はどこの国でも出てこない。
「悪魔というのは精霊同様に肉体を持たない精神体…精神体は魔力で構築されているため、攻撃を与えても直ぐに復活してしまう。根本にある魂を攻撃する手段があれば問題ないが、俺達では不可能だった。そのため悪魔を封印することにした。封印した悪魔は大陸中に散った状態で存在する。そして……そのうちの一体は、ここエスペルト王国の地下に封印されている。正確には封印した上に国を作ったと言ったところだ。」
私は今の話を聞いて、ふと精神体への対処方を考える。恐らくは物理でも魔力でも攻撃は通るのだろうが、魔力さえあれば身体が再構築されるのだろう。痛覚があるか分からないが、最悪の場合は手詰まりになる可能性が高いように感じる。
「ここまでの話が建国についてだが、俺が王になったのに意味はない。他の4人が結託して俺を祭り上げただけで、個人的には他の誰かにお願いしたかった。だから他の4人は最上位貴族として特別扱いにした…というよりはさせた。」
王についた理由と公爵家が四家のみしか存在しない理由が、想像以上に仕様もなくて驚いた。映像の中の初代国王は、コホンと咳払いをして真面目な顔に戻した。
「次は精霊についてだ。精霊は基本的に人間の味方といえるだろう。精霊は加護を与えることで生物や大地、自然を祝福し世界を継続させようとする。同時に精霊は生物や世界の存続のみ注視している。人間としての種の存続は大事にするが、個人は見ない。だからこそ精霊を信じすぎてはいけない。」
精霊に関してエスペルト王国内で機密に近い扱いをした理由が、なんとなくだが読めてきた。
実在する精霊を信仰すれば国としては存続できるかも知れない。しかしエスペルト王国の理念と精霊の理念はかけ離れていて、精霊の考え方あるいは精霊教…今の教会の考え方に囚われる可能性が高い。
だからこそ、このような中途半端な距離関係になったのではないだろうかと推測できた。
「最後に王鍵についてだ。権限は2つあって王が持つ管理者権限とその他王族が持つ一般権限だ。管理者権限は全ての機能を使用でき、一般権限は登録者に応じた機能を追加できる。そして使える機能は全てで6つ。結界、魔力炉、代理演算、転移、眼、通信となる。」
眼や通信は今までも使っていたし、魔力炉はお父様が操られているときに使っていた機能だった。
残る機能だが簡単にまとめると、結界はエスペルト王国全域や都市を覆っている結界の制御、転移は人や物の瞬間移動、代理演算は術式の構築まで行った後に王鍵に術式を移行することができるらしい。つまりは代理演算を使えば、魔力消費をほとんど気にせずに魔術が行使でき、特級魔術や軍団魔術のようなものでも1人で行使できるだろう。
「俺からの話は以上となる。詳しい内容は王宮の閉架書庫に本があるはずだ。」
その言葉を最後に映像が消えた。
部屋から出ると扉の近くにお父様が立っていて、思わず目を丸くしていると
「ちょうど終わることだと思ってな……私の片付けは終わったから、王宮と王城は自由にするといい。」
お父様はそういいながら、いくつかの鍵を渡してくる。
「王宮の鍵と王城内の鍵、先ほど知ったと思うが閉架書庫の鍵もある。私はしばらくレティシアの離宮にいるから、呼んでくれればすぐに駆けつけよう。」
「ありがとうございます、お父様。」
お父様はそれだけ伝えると去っていった。
王宮はまだ準備などができていないため、完了するまでは今の離宮に住むことになる。私はそのまま離宮へと戻った。
「おかえりなさいませ、ラティアーナ様。」
出迎えてくれたのはイリスとリーナだった。
「ただいま戻ったわ…2人とも戻ってたのね。」
離宮の皆とは革命の時に別れた以来だった。ルークス領で保護してもらっていたし、通信でも無事なことは確認していた。
それでも、こうして実際に無事なことを確認できると心が暖かくなる。
「おかげさまで皆無事です。王宮の方もすぐ整えますのでしばしお待ちを。」
「ラティアーナ様もご無事で何よりでした。これからもよろしくお願いしますね。」
この日の離宮は久しぶりに賑やかになった。
翌日、私は玉座の間にいる。王鍵を譲与されたことで、お披露目こそまだだが正式に女王となる。また今日の夜から王宮に居を移すつもりだ。今頃はイリスとリーナを始めとする侍女たちや執事たちが頑張って、準備をしてくれている。
そして今日は女王の最初の仕事として、内政の調整とドラコロニア共和国の対応を決めることにした。
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