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88.「家族・・・?この西洋ファンタジー世界の僕らは元の世界でも家族である事を望んだ。」
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そして、僕は、自分が妹や従兄弟であると自称する、僕しか認知する事が出来ない謎の二人と出会った。
これは、この光景と関係するのか・・・?
わからない・・・。わからないが・・・。目の前の、僕が知らない、僕達の光景は、二人の存在を徐々に明らかにしていくんだろうと予感がした。
二人の正体が明らかになる事に・・・僕は・・・一抹の寂しさと忌避感を感じてしまった。
もう何だかんだで、あの二人との生活にどっぷり漬かっている。
あの二人はもう僕の生活の一部で、多分、もう少し時間が経てば僕の人生の一部になるかもしれないとぼんやりと感じていた。
もう、彼女達の正体なんて、どうでも良くなって来た所なのであった。
それなのに、今、彼女達の正体に連帯するであろう情報を見せられても、別に知りたい情報でも無かったし、知りたくないという気持ちまで沸いている。
このまま、僕は、この光景を見続けていいのだろうか?
また、光景が切り替わろうとしている。
僕は、ふと、目を伏せてしまった。
目を伏せ、目を瞑る。この新事実の情報の渦に、少し避難する様に、自分の気持ちを整理する様に。
そんな中、僕の腕を引く者が居る。
その者に視線を送ると、僕をここに連れて来た、少女がそこに居る。
少女は心配そうな顔で僕を見ていた。
「・・・・・どうしたんだい・・・・・?・・・・・この光景を見続けてくれと言っているのかな・・・・・?」
僕がそう聞くと、少女は少し考えて、こくりと頷いた。
「・・・・・・そうなのか・・・・・・でもね、何だか、もう僕は、この光景を見なくても良いかなと思えてきたんだ。
きっと、この光景を見続けると、千尋ちゃんと千歳ちゃんの正体がわかると思う・・・。でもね、僕は二人と過ごしていて、幸せなんだよ。
つまらない生活から、可愛い妹分が二人増えて・・・楽しいんだ。毎日が・・・。最近は、少し異性としても意識し始めている・・・。二人もそれを望んでいる様だし・・・ロリコンだな僕は
とにかく、この光景を見続けると、そんな生活が壊れそうで怖いんだ・・・。それでも・・・見るべき・・・かな・・・?」
僕を見ている少女に僕は言った。その内容は我ながら、年端の行かない風貌の少女に話すには、甘ったれている様なセリフだった。
「・・・見■きゃ■目で■わ・・・お兄様・・・、■兄様は、自分の■を知る必■があり■す・・・」」
少女は真剣な目で僕を見て答えた。
「・・・・・・何だかか、さっきより、君が言っている事が聞き取れる様になったよ。見なきゃいけないと言っているのかな?・・・そして、僕の事お兄様と呼んでる?」
僕がそう言うと、少女は顔を驚かせ、そして、ゆっくり、柔和に微笑んで
「そう■すわ・・・。ソ■フィの言葉がわ■る様になっ■、嬉し■ですわ・・・きっと、元の記憶に関連■る情■に触れたので、■が元の世■に寄って来て■れているのですね・・・」」
と、僕の手を握り
「・・・お兄様・・・・、知って■さい・・・お兄様達の事・・・お兄様自身の事・・・お願い■ます・・・ねっ・・・?」
僕の手を握る力を強めた。それは、僕に安心させようとする様な、気遣いを感じる握力だった。
これは、この光景と関係するのか・・・?
わからない・・・。わからないが・・・。目の前の、僕が知らない、僕達の光景は、二人の存在を徐々に明らかにしていくんだろうと予感がした。
二人の正体が明らかになる事に・・・僕は・・・一抹の寂しさと忌避感を感じてしまった。
もう何だかんだで、あの二人との生活にどっぷり漬かっている。
あの二人はもう僕の生活の一部で、多分、もう少し時間が経てば僕の人生の一部になるかもしれないとぼんやりと感じていた。
もう、彼女達の正体なんて、どうでも良くなって来た所なのであった。
それなのに、今、彼女達の正体に連帯するであろう情報を見せられても、別に知りたい情報でも無かったし、知りたくないという気持ちまで沸いている。
このまま、僕は、この光景を見続けていいのだろうか?
また、光景が切り替わろうとしている。
僕は、ふと、目を伏せてしまった。
目を伏せ、目を瞑る。この新事実の情報の渦に、少し避難する様に、自分の気持ちを整理する様に。
そんな中、僕の腕を引く者が居る。
その者に視線を送ると、僕をここに連れて来た、少女がそこに居る。
少女は心配そうな顔で僕を見ていた。
「・・・・・どうしたんだい・・・・・?・・・・・この光景を見続けてくれと言っているのかな・・・・・?」
僕がそう聞くと、少女は少し考えて、こくりと頷いた。
「・・・・・・そうなのか・・・・・・でもね、何だか、もう僕は、この光景を見なくても良いかなと思えてきたんだ。
きっと、この光景を見続けると、千尋ちゃんと千歳ちゃんの正体がわかると思う・・・。でもね、僕は二人と過ごしていて、幸せなんだよ。
つまらない生活から、可愛い妹分が二人増えて・・・楽しいんだ。毎日が・・・。最近は、少し異性としても意識し始めている・・・。二人もそれを望んでいる様だし・・・ロリコンだな僕は
とにかく、この光景を見続けると、そんな生活が壊れそうで怖いんだ・・・。それでも・・・見るべき・・・かな・・・?」
僕を見ている少女に僕は言った。その内容は我ながら、年端の行かない風貌の少女に話すには、甘ったれている様なセリフだった。
「・・・見■きゃ■目で■わ・・・お兄様・・・、■兄様は、自分の■を知る必■があり■す・・・」」
少女は真剣な目で僕を見て答えた。
「・・・・・・何だかか、さっきより、君が言っている事が聞き取れる様になったよ。見なきゃいけないと言っているのかな?・・・そして、僕の事お兄様と呼んでる?」
僕がそう言うと、少女は顔を驚かせ、そして、ゆっくり、柔和に微笑んで
「そう■すわ・・・。ソ■フィの言葉がわ■る様になっ■、嬉し■ですわ・・・きっと、元の記憶に関連■る情■に触れたので、■が元の世■に寄って来て■れているのですね・・・」」
と、僕の手を握り
「・・・お兄様・・・・、知って■さい・・・お兄様達の事・・・お兄様自身の事・・・お願い■ます・・・ねっ・・・?」
僕の手を握る力を強めた。それは、僕に安心させようとする様な、気遣いを感じる握力だった。
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