主人公(ヒロイン)は、悪役令嬢を攻略をする

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私(アンジュ)の力の暴走(267話)

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☆ヒロイン(主人公)は、悪役令嬢を攻略をする☆

~第267話~

私は、エリカちゃんとエリック君と一緒に試練の洞窟で試練を受ける事にしました。
試練の洞窟の管理人の天使のミシェール様に私が大天使のルージュ様の転生した姿だと勘違いしました。
そう言えばデミイリゴスさんにも私が大天使のルージュ様と間違われましたよね。
そう考えるとやっぱり本当の悪役令嬢のアンジュは、ルージュ様の生まれ変わりなのかも知れないです。
なんだか私が悪役令嬢のアンジュに転生して申し訳なく思いました。

「あれ、私は、どうしてこんなところにいるのでしょうか……?
確か試練の洞窟で何処かに転送されたはずなのです……」

私は、試練の洞窟で試練の為に転送されたのを思い出しました。
そして周りを見渡してここが何処なのか考えました。
少しだけ離れたところに私と良く似た人物が立っていました。
足元には、アイリスちゃんが倒れていました。
私と良く似た人物は、邪悪に微笑んでいました。

「アイリスちゃんに何をするんですか!?」

私は、直ぐに私に良く似た人物がアイリスちゃんに危害を加えたのだと解り頭に血が登りました。
今使える最高の強化魔法で肉体を強化させて私らしき人物に殴りかかりました。
私と良く似た人物も私と同じ強化魔法で肉体を強化させて私の攻撃を受け止めました。
私と私と良く似た人物は、互いに攻撃する事に大きな音が鳴り響いて空気と地面が震えました。

「『ダークニードル!(連続バージョン)』」

私は、右手を私と良く似た人物に向けて沢山の黒色の針を放ちました。

『『ダークニードル!(連続バージョン)』』

私と良く似た人物も私の方に右手を向けて沢山の黒色の針を放ちました。
私と私と良く似た人物の放った黒色の針が同じく黒色の針に当たり地面に落ちました。

「えっ!?
それならばこれならどうですか!?

『ダークフレアバースト!!』」

私は、私の攻撃を防がれて大きな声を出して驚きました。
両手を前に向けて大きな黒色の炎の玉を放ちました。

『『ダークフレアバースト!!』』

私と良く似た人物も私の方に両手を向けて大きな黒色の炎の玉を放ちました。
私と私と良く似た人物が放った黒色の炎の玉がぶつかりました。
部屋全体に爆風と爆炎が吹き荒れました。
私と私と良く似た人物は、後ろに吹っ飛ばされました。

「うぅ……
どんな攻撃をされても同じ攻撃をされます……
それならばこれならばどうですか!?

『ブラックホール!!』」

私は、どうにか立ち上がりました。
私と良く似た人物に向かってブラックホールを放ちました。

『『ブラックホール!!』』

私と良く似た人物もどうにか立ち上がりました。
私に向かってブラックホールを放ちました。
私と私と良く似た人物の放ったブラックホールがぶつかり合いました。
そして私と私と良く似た人物が部屋全体と一緒に吸い込まれました。

「ここは、何処でしょうか……?
まさかここって地獄ですか!?」

私は、ここが何処なのか周りを見渡して確認しました。
乙女ゲームに出てきた地獄と良く似ていました。
遠くで私と良く似た人物がアイリスちゃんの首を締めているのに気がつきました。
その様子を見て心の底からどす黒い気持ちが現れました。
心の中にいるもう一人の私が

『憎いか?
憎いならば全てを壊してしまえ』

って耳元で囁かれました。
その声に従う様に私の心が闇の底に沈んで行きました。
私の体全体からどす黒い禍々しいオーラを出しました。
私の周りが爆風が吹き荒れました。
私と良く似た人物を吹っ飛ばしました。
私は、もう一人の私が心の中で

『殺せ。
殺してしまえ』

って言葉に身を任せる様に何も考えられなくなり無心で私と良く似た人物を何回も殴り飛ばしました。
私と良く似た人物の首を締めて殺そうとしました。
でも心の中でアイリスちゃんが悲しそうに私を見つめていました。
そして
『アンジュ様』
って名前を呼んでいる姿が思い浮かびました。

「だ、駄目です……
殺したらアイリスちゃんに顔向けできません……」


私は、このまま心の闇に従い私と良く似た人物を殺したらアイリスちゃんが悲しむと思いました。
どうにか心の闇を心の底に押し込めました。
私は、私と良く似た人物を離すと地面に両手を着きました。

「はーー……
はーー……

『ダークパーフェクトヒーリング』……」

私は、倒れている私と良く似た人物に回復魔法かけて傷を治しました。

『何故傷を治した?』

私と良く似た人物は、戸惑いながら何故自分の傷を治したのか質問しました。

「私の力は、誰かを護る為の力です……
怒りに任せて誰かを傷付ける為の物でありません……」

私は、怒りに任せて心の闇に飲み込まれて私と良く似た人物を傷付けたのが恥ずかしくなりました。
私の力は、誰かを護る為の力だと知らせました。

『お前は、変わっているな……
でもそう言うのは、嫌いでないぞ……』

私と良く似た人物は、優しく微笑んで姿が消えて行きました。
私の体が突然光輝き初めて周りが見えなくなりました。
私は、何処かに転送されるのだと気がつきました。

アイリスちゃんを悲しませない様に闇に心が捕らわれない様に気を付けないといけないと思いました。


ーTo Be Continuedー
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