さればこそ無敵のルーメン

宗園やや

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第二十六話

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 テルラ、レイ、プリシゥアの三人は旅の汚れが付いてない服に着替え、三人部隊と共に王城に行った。
 残されたカレンとグレイは、宿に備え付けられていた丸テーブルに付いて休憩していた。グラシラドに着いてからやたらと緊張を強いられていたので、普段より疲れていた。
「あ、そうだ。王都だからもっと強い銃売ってるかな。出来れば弾が同じ奴が良いよね、グレイ。違うと荷物になるし」
 グレイも久しぶりの歩き旅で疲れていたので、けだるそうに丸テーブルに突っ伏していた。
「まぁ、そこは個人の自由だな。違う弾の方が良い場合も有るし。俺は3丁銃を持っているが、全部違う弾だ」
「なんで?」
「用途別だ。単純に拳銃と長銃の差も有る。カレンは整備に慣れていないし、予備の意味で同じ口径の2丁目を持った方が良いかもな」
「じゃ同じにしよっと。――でも、銃はともかく、弾って全然売ってないよね。南では銃を持つのは卑怯者って言われるから覚悟はしてたけど、それにしても売ってなさすぎ」
「銃の技術をもたらしたのは別大陸に現れた異世界人って話だからな。こっちの大陸に広まってないのはしょうがないさ。だから俺の3丁目の銃は自作の玉専用になっている」
「え? そうだったの?」
「大陸間を移動出来るのは歴史に名を残せる大海賊だけだから知らないのはしょうがない。別大陸は異世界人の話が多いらしく、こちらより技術が進んでいるらしい。らしいらしいばかりで真実が分からないから、いつか行ってみたいもんだ」
「へぇ……。って言うか、別大陸なんて物が有るんだ。海賊しか行けないって事は、海のずっと向こう? 私達が遭難した小島のスケールアップ版って考えても良い?」
「カレンがどう考えてるかは分からないが、多分間違ってないだろうな」
「錬金術や医療も進んでるのかな」
「多分な。海賊は知識をよそに広めないから、想像しか出来ないな。儲かるなら話は別だが」
 不意に立ち上がったカレンは、大きなリュックの奥底から豪華な装飾が施された本を取り出した。
 鍵の掛かったそれを丸テーブルに置く。
「これは死の国の女神様から貰った錬金術の本。実は、グレイの右目を錬金術で治せたら良いなって思って勉強中なんだ」
「死の国の女神様から? 離れている内に妙な奴と関わってたんだな。大丈夫なのか?」
「大丈夫……だと思う。これ読むだけで頭良くなる気がするから。本当に大丈夫かどうかは、今後の勉強次第だよ」
「そうか。まぁ、眼球はテルラの治癒魔法で形だけは元通りになってるらしい。腐らないから血も通ってるらしい。なのに視力は戻らなかった。脳と目を繋いでる部分が治ってないらしい。瞳のレンズとかもダメらしいが、良く分からん。俺が理解しても見える様にならんしな」
「繋いでる部分と瞳のレンズかぁ。この本を読んでるから、なんとなく理解出来るよ。ホムンクルスのページが読める様になったら一歩先に進めるかもってね」
「ま、勉強中なら期待しないで待つさ。見える様になるなら医者に全財産くれてやっても良いと思ってたしな。――さて、仕事をするか。情報収集しに行くぞ」
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