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★2.現実世界★
29話.崩壊
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「世界は闇なんかに染めさせない!」
ルナの先制攻撃、体力の減りは・・・
「えっ・・・たった・・・1・・・?」
強力な一撃でもたった1。
恐ろしいのはその体力。
「100000って・・・明らかに桁が違います!!」
基準として、通常攻撃は300ダメージ辺りが入ればいい方ではある。
今までのボスも最高でも2000くらいはあったが、50倍程の体力を持っている上に1ダメージのみ。
「ど、どうするんだよ・・・これ・・・」
絶望の二文字が頭をよぎる。
「これじゃあ、たおせるわけないじゃない!」
だがルナは諦めずに攻撃を続ける。
「まだまだだな、貴様達の力はその程度か?」
ゼロンの反撃が来た。
攻撃を受けてしまったルナの体力は、一撃で99%くらい削られてしまう。
「素早さも私より上では・・・どうしようも・・・」
「さ、サクラ、遅くできないか!?」
「まほうぼうぎょされてるのでふかのうです!」
魔法ですらも効かない鉄壁の防御力。
まるで見えない盾のようなものを壊すには・・・
「くっ・・・全く・・・!」
切り刻んでもビクともせず、一度引くことに。
この状態ではもう無理か、そう思い、座り込んでいたが、剣を立て、立ち上がったその時、ゼロンに2ダメージ。
(ま、まさか!?)
剣で思い切り突き刺すと、ダメージは大幅に上がり、500まで与えられた。
「通った・・・そういうことか・・・」
「ど、どうした!?」
「奴の弱点が分かった、それは・・・」
「それは・・・?」
再び突き刺して言い放つ。
「この城だ!!」
城の色々な部分を斬ると、気持ちいいくらいにダメージが入る。
「その調子でどんどんやってくれ!」
「させるかぁっ!」
ゼロンが突っ込んでくる。
「ぐっ・・・ここは私達が食い止めますので・・・どうか・・・強力な一撃を・・・!」
「ありがとう・・・!」
ある程度離れ、息を吸い込み、そっと吐く。
「一つの想いは儚い三日月・・・」
詠唱が始まった。
仲間は必死に食い止める。
危険な攻撃だろうと、必死に耐えて食い止める。
「二つの星は我らを照らす・・・」
皆の体力はわずか1、アクアの回復魔法でも間に合わない。
「やがて星は重なり、綺麗な輪を見せるであろう・・・」
「・・・まずい・・・!!」
ゼロンが突進してきた。
「・・・最終日食、零・・・!!」
「やぁめぇろぉぉぉぉ!!!!」
ルナを掴み取ろうとするも、寸前でルナは飛び上がり、一気に急降下する。
その剣は城を一撃で斬り、静かに粉々になってしまう。
「こ、これで・・・いいのか?」
突然、例えようの無いような悲鳴が上がる。
「ゼロン・・・終わりだよ・・・世界には再び日が昇るであろう・・・」
次第に黒く、サラサラと消えていく。
風の音がこの戦いの終わりを知らせる。
「な、なに!?」
突然、宇宙船は落ちだし、地上へと落ちていく。
「・・・動力が消えたのか・・・」
「・・・楽しかったですよ、皆さんとの冒険・・・」
皆は目をそっと閉じ、墜落するその時を待った。
思えば、皆が皆、目的を持って塔を登っていた。
それが今になっては、塔を登りきり、現実世界まで来てしまっている。
アクアになりすましてたフレイムも、今となっては仲間。
そして、塔の崩壊に巻きこまれた4人。
色々あったが、皆との思い出を胸に、意識が途絶えた。
ルナの先制攻撃、体力の減りは・・・
「えっ・・・たった・・・1・・・?」
強力な一撃でもたった1。
恐ろしいのはその体力。
「100000って・・・明らかに桁が違います!!」
基準として、通常攻撃は300ダメージ辺りが入ればいい方ではある。
今までのボスも最高でも2000くらいはあったが、50倍程の体力を持っている上に1ダメージのみ。
「ど、どうするんだよ・・・これ・・・」
絶望の二文字が頭をよぎる。
「これじゃあ、たおせるわけないじゃない!」
だがルナは諦めずに攻撃を続ける。
「まだまだだな、貴様達の力はその程度か?」
ゼロンの反撃が来た。
攻撃を受けてしまったルナの体力は、一撃で99%くらい削られてしまう。
「素早さも私より上では・・・どうしようも・・・」
「さ、サクラ、遅くできないか!?」
「まほうぼうぎょされてるのでふかのうです!」
魔法ですらも効かない鉄壁の防御力。
まるで見えない盾のようなものを壊すには・・・
「くっ・・・全く・・・!」
切り刻んでもビクともせず、一度引くことに。
この状態ではもう無理か、そう思い、座り込んでいたが、剣を立て、立ち上がったその時、ゼロンに2ダメージ。
(ま、まさか!?)
剣で思い切り突き刺すと、ダメージは大幅に上がり、500まで与えられた。
「通った・・・そういうことか・・・」
「ど、どうした!?」
「奴の弱点が分かった、それは・・・」
「それは・・・?」
再び突き刺して言い放つ。
「この城だ!!」
城の色々な部分を斬ると、気持ちいいくらいにダメージが入る。
「その調子でどんどんやってくれ!」
「させるかぁっ!」
ゼロンが突っ込んでくる。
「ぐっ・・・ここは私達が食い止めますので・・・どうか・・・強力な一撃を・・・!」
「ありがとう・・・!」
ある程度離れ、息を吸い込み、そっと吐く。
「一つの想いは儚い三日月・・・」
詠唱が始まった。
仲間は必死に食い止める。
危険な攻撃だろうと、必死に耐えて食い止める。
「二つの星は我らを照らす・・・」
皆の体力はわずか1、アクアの回復魔法でも間に合わない。
「やがて星は重なり、綺麗な輪を見せるであろう・・・」
「・・・まずい・・・!!」
ゼロンが突進してきた。
「・・・最終日食、零・・・!!」
「やぁめぇろぉぉぉぉ!!!!」
ルナを掴み取ろうとするも、寸前でルナは飛び上がり、一気に急降下する。
その剣は城を一撃で斬り、静かに粉々になってしまう。
「こ、これで・・・いいのか?」
突然、例えようの無いような悲鳴が上がる。
「ゼロン・・・終わりだよ・・・世界には再び日が昇るであろう・・・」
次第に黒く、サラサラと消えていく。
風の音がこの戦いの終わりを知らせる。
「な、なに!?」
突然、宇宙船は落ちだし、地上へと落ちていく。
「・・・動力が消えたのか・・・」
「・・・楽しかったですよ、皆さんとの冒険・・・」
皆は目をそっと閉じ、墜落するその時を待った。
思えば、皆が皆、目的を持って塔を登っていた。
それが今になっては、塔を登りきり、現実世界まで来てしまっている。
アクアになりすましてたフレイムも、今となっては仲間。
そして、塔の崩壊に巻きこまれた4人。
色々あったが、皆との思い出を胸に、意識が途絶えた。
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