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第三章 事務長、事件と歴史の真相を知る
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レーゼに向かって、今までにない強い表情で、ニコロは断言した。
その隣では、リネットが身悶えしている。
「くぁ~っ! イイわイイわ。も、最っっ高! ね、後でクラちゃんにも言ってあげなさいね、今のセリフ。きっと、喜んでもらえるわよ」
「え、それはちょっと恥ずかしいです」
「なぁに言ってんのよ。昨日、温泉であんだけ熱弁しといて」
「聞いてたんですかっ?」
「うん。お嬢ちゃんと二人で、堪能させてもらったわ」
「じ、事務長さんまで……ぅぅ……」
「うんうん。その恥じらいの心、いつまでも大切にね。ってことで、」
ひとしきり楽しんだリネットは、レーゼに結論を突きつける。
「お聞きの通りよ。この子は、アンタのお仲間になる気はない。ついでに言うとアタシもね。アタシはこの子たちから離れたくないから、この子たちと敵対する気はない。つまり、アンタの敵になるかしら?」
「どうだ、お前ら。俺の仲間になる気はないか?」
「そうね。エルフの技術や知識については、わたしも興味津々よ。これは誓って本音」
ミレイアは深く深く頷く。
「で、あなたの仲間になったら、ボスのところに案内してもらえるのかしら? さっき言ってた、倉庫に。あっちの山に」
ヨルゴスは首を振って答える。
「それはダメだ。お前らにやってもらうのはボスの持ってくる麻薬を売り、それで得た利益で研究用の道具や資材なんかを買い込んでボスに渡す、といった仕事になるな。受け渡しは全て、ボスの方から出向いて、こっち側でやる。昨日までの俺と同じだ」
「昨日まで?」
「ああ。俺は昨日から新しい仕事を授かったんでな。それでようやく、俺も倉庫に、あっちの山に入れたんだぜ。ま、昨日までの仕事もそれはそれで続けるんだが」
何か言いたげに、ヨルゴスはニヤニヤしている。
「で、どうする。案内してもらえないなら仲間になれない、か? だったら交渉決裂だなぁ」
「何だか、決裂してほしそうな言い方ね」
「わかるか?」
ヨルゴスは喜び楽しみ、あるいは期待感、が押さえられないといった顔だ。
「もし交渉が決裂したなら、敵対したわけだから殺していい、と許可をもらってるんだ。実はそれが、今言った俺の、新しい仕事の一端でな。その初披露になる。昨日、ボスの前で一度だけ試しはしたんだが、本番使用はこれが初めてってわけだ。それが楽しみでよ」
「あなたが何を考えているのか、いまいちよく解らないんだけど」
ミレイアの目配せを受け、クラウディオが槍を構えて言った。
「今度はぶっ飛ばしたりせず、この場で叩きのめして捕らえる。その後、拷問でも何でもやって、お前の持っている情報を洗いざらい吐かせる」
「おお、怖い怖い。そりゃ怖いぜ」
といってヨルゴスは、数歩後退した。クラウディオが間を詰める。
ヨルゴスはポケットに手を入れて、何かを出した。ナイフでも投げてくるなら、槍で弾くつもりで、クラウディオは警戒する。槍を持つ両手の間隔を広げて、槍全体の長さを三等分するような持ち方だ。こうすれば穂先側・柄の中央・石突側と、三か所を全て防御に使える。
だがヨルゴスは、手をそのまま自分の口元に持って行って、取り出したものを食べた。
「言っただろ? ボスは研究を進めていると。これが、それだ」
という言葉が終わるが早いか、ヨルゴスが突進してきた。リネットに迫る速さの蹴りがクラウディオの鳩尾めがけて突き出され、クラウディオは驚きながらもそれを、槍の中央で受け止める。と、その槍を踏み台に、蹴った足を軸にしてヨルゴスは体を大きく捻り、もう一方の足を振り上げ、足首を直角にして爪先を尖らせて、
「らああぁぁっ!」
クラウディオの横っ面を蹴りつけた。最初の蹴り込みの勢いがまだ充分残っていたことと、体の捻りがあまりにも早かったため、クラウディオは対応しきれず、まともに食らってしまう。
頬にくらって歯の一本でも折れたのならまだマシだった。槍を足場にして旋回したヨルゴスの爪先は、クラウディオの頬でなく、こめかみにヒットしたのだ。
「ぐっ……!」
激痛と意識の揺らぎに、たまらずクラウディオは後退させられる。一度着地してさらなる追撃に来たヨルゴスに対し、槍を向けて何とか足止めしたが、まだ視界がブレている。
超巨漢にして筋肉の塊であるクラウディオだから、この程度で済んだ。だが、もしこれが常人であれば、今のヨルゴスの一撃、首の骨が折れるだけで済むかどうか。首の肉が引き千切られ、ブチリ、ともぎ取られていたかしれない。それほどの威力だった。
ミレイアが心配そうな声を上げているが、何を言っているのかクラウディオにはよく聞こえない。頭の中がまだ、叩いたばかりの鐘のように、ぐぁんぐぁんと響いて痛い。
「じ、事務長! ちょいと大きめに下がってろ!」
とにかくそう言って、クラウディオは前方にいるヨルゴスめがけて、連続で槍を突き出した。だがヨルゴスは余裕をもって、クラウディオの攻撃を避けていく。
何度目かの槍をかわした後、ヨルゴスは一旦しゃがみ込み、それから立ち上がった、と思ったら跳躍して、木の枝の上に立った。クラウディオの頭上を軽く越え、二階の屋根の上かそれ以上か、という高さの枝の上だ。
「へへへへ。驚いたか? これが、できたばかりの新製品。新しい麻薬だ」
人間離れした運動神経を見せつけたヨルゴスが、クラウディオとミレイアを見下ろして勝ち誇っている。
「快楽を得て、中毒になる。それだけじゃねえ。筋力や運動神経を格段に向上させ、俺みたいなただの男が、お前みたいな巨漢の達人よりも強くなれるんだ。先に言っとくが、真摯に修業して得た強さの尊さがどうとか、そういうのは勘弁しろよ? 俺は悪人なんだから」
「元盗賊相手に、そんなことは言わん。だが、麻薬なんだろそれは」
頭を振って意識を覚醒させ、クラウディオはヨルゴスを見上げて言った。
「いずれはお前の体を蝕み、心を侵し、命を奪うものだ。しかも、それほどまでに効果の強い薬物なら、体への負担も大きいはず。そう遠くない未来に、お前という人間は壊れるぞ」
「ははっ。んなことはわかってる。けど、それはどうでもいいんだよ」
ヨルゴスは、全く動じない。
「どうせ、敵対する盗賊団か、それとも騎士団か、あるいは裏切った身内かに、そう遠くない未来、殺される身だ。そういう人生だよ、俺みたいなのは。だからそれまでの間、少しでも楽しめれば、それでいいのさ。例えば、お前みたいな奴より強いという充実感、とかな!」
動じない態度のヨルゴスが、獣のような速さで動いた。木から木へ、木から木へと、殆ど水平の跳躍を繰り返して、クラウディオを幻惑する。
鳥のような速さで、猿のような動きで、ヨルゴスはジグザグに宙を舞って、
「ひゃはははは!」
不意に急降下して襲いかかって、一撃を加えては離脱。クラウディオが反撃しようとしたときには、もう頭上で水平飛行に移っている。
その動きは余裕たっぷりだ。ということは、クラウディオへの攻撃以外をする余力がある。
「事務長!」
「わ、わかった! 何とか援護……」
「違う! すぐ山を下りて、なんなら宿まで帰ってろ! あんたが今のこいつに狙われたら、俺は庇いきる自信がない!」
そんな、とミレイアが言う間も与えず、ヨルゴスがミレイア目がけて襲いかかってきた。辛うじてクラウディオの突き出した槍が間に合い、攻撃は阻めたが、またすぐ上方に戻ってしまい、捕らえられない。
「くそっ! 今の内に、早く行け事務長!」
その隣では、リネットが身悶えしている。
「くぁ~っ! イイわイイわ。も、最っっ高! ね、後でクラちゃんにも言ってあげなさいね、今のセリフ。きっと、喜んでもらえるわよ」
「え、それはちょっと恥ずかしいです」
「なぁに言ってんのよ。昨日、温泉であんだけ熱弁しといて」
「聞いてたんですかっ?」
「うん。お嬢ちゃんと二人で、堪能させてもらったわ」
「じ、事務長さんまで……ぅぅ……」
「うんうん。その恥じらいの心、いつまでも大切にね。ってことで、」
ひとしきり楽しんだリネットは、レーゼに結論を突きつける。
「お聞きの通りよ。この子は、アンタのお仲間になる気はない。ついでに言うとアタシもね。アタシはこの子たちから離れたくないから、この子たちと敵対する気はない。つまり、アンタの敵になるかしら?」
「どうだ、お前ら。俺の仲間になる気はないか?」
「そうね。エルフの技術や知識については、わたしも興味津々よ。これは誓って本音」
ミレイアは深く深く頷く。
「で、あなたの仲間になったら、ボスのところに案内してもらえるのかしら? さっき言ってた、倉庫に。あっちの山に」
ヨルゴスは首を振って答える。
「それはダメだ。お前らにやってもらうのはボスの持ってくる麻薬を売り、それで得た利益で研究用の道具や資材なんかを買い込んでボスに渡す、といった仕事になるな。受け渡しは全て、ボスの方から出向いて、こっち側でやる。昨日までの俺と同じだ」
「昨日まで?」
「ああ。俺は昨日から新しい仕事を授かったんでな。それでようやく、俺も倉庫に、あっちの山に入れたんだぜ。ま、昨日までの仕事もそれはそれで続けるんだが」
何か言いたげに、ヨルゴスはニヤニヤしている。
「で、どうする。案内してもらえないなら仲間になれない、か? だったら交渉決裂だなぁ」
「何だか、決裂してほしそうな言い方ね」
「わかるか?」
ヨルゴスは喜び楽しみ、あるいは期待感、が押さえられないといった顔だ。
「もし交渉が決裂したなら、敵対したわけだから殺していい、と許可をもらってるんだ。実はそれが、今言った俺の、新しい仕事の一端でな。その初披露になる。昨日、ボスの前で一度だけ試しはしたんだが、本番使用はこれが初めてってわけだ。それが楽しみでよ」
「あなたが何を考えているのか、いまいちよく解らないんだけど」
ミレイアの目配せを受け、クラウディオが槍を構えて言った。
「今度はぶっ飛ばしたりせず、この場で叩きのめして捕らえる。その後、拷問でも何でもやって、お前の持っている情報を洗いざらい吐かせる」
「おお、怖い怖い。そりゃ怖いぜ」
といってヨルゴスは、数歩後退した。クラウディオが間を詰める。
ヨルゴスはポケットに手を入れて、何かを出した。ナイフでも投げてくるなら、槍で弾くつもりで、クラウディオは警戒する。槍を持つ両手の間隔を広げて、槍全体の長さを三等分するような持ち方だ。こうすれば穂先側・柄の中央・石突側と、三か所を全て防御に使える。
だがヨルゴスは、手をそのまま自分の口元に持って行って、取り出したものを食べた。
「言っただろ? ボスは研究を進めていると。これが、それだ」
という言葉が終わるが早いか、ヨルゴスが突進してきた。リネットに迫る速さの蹴りがクラウディオの鳩尾めがけて突き出され、クラウディオは驚きながらもそれを、槍の中央で受け止める。と、その槍を踏み台に、蹴った足を軸にしてヨルゴスは体を大きく捻り、もう一方の足を振り上げ、足首を直角にして爪先を尖らせて、
「らああぁぁっ!」
クラウディオの横っ面を蹴りつけた。最初の蹴り込みの勢いがまだ充分残っていたことと、体の捻りがあまりにも早かったため、クラウディオは対応しきれず、まともに食らってしまう。
頬にくらって歯の一本でも折れたのならまだマシだった。槍を足場にして旋回したヨルゴスの爪先は、クラウディオの頬でなく、こめかみにヒットしたのだ。
「ぐっ……!」
激痛と意識の揺らぎに、たまらずクラウディオは後退させられる。一度着地してさらなる追撃に来たヨルゴスに対し、槍を向けて何とか足止めしたが、まだ視界がブレている。
超巨漢にして筋肉の塊であるクラウディオだから、この程度で済んだ。だが、もしこれが常人であれば、今のヨルゴスの一撃、首の骨が折れるだけで済むかどうか。首の肉が引き千切られ、ブチリ、ともぎ取られていたかしれない。それほどの威力だった。
ミレイアが心配そうな声を上げているが、何を言っているのかクラウディオにはよく聞こえない。頭の中がまだ、叩いたばかりの鐘のように、ぐぁんぐぁんと響いて痛い。
「じ、事務長! ちょいと大きめに下がってろ!」
とにかくそう言って、クラウディオは前方にいるヨルゴスめがけて、連続で槍を突き出した。だがヨルゴスは余裕をもって、クラウディオの攻撃を避けていく。
何度目かの槍をかわした後、ヨルゴスは一旦しゃがみ込み、それから立ち上がった、と思ったら跳躍して、木の枝の上に立った。クラウディオの頭上を軽く越え、二階の屋根の上かそれ以上か、という高さの枝の上だ。
「へへへへ。驚いたか? これが、できたばかりの新製品。新しい麻薬だ」
人間離れした運動神経を見せつけたヨルゴスが、クラウディオとミレイアを見下ろして勝ち誇っている。
「快楽を得て、中毒になる。それだけじゃねえ。筋力や運動神経を格段に向上させ、俺みたいなただの男が、お前みたいな巨漢の達人よりも強くなれるんだ。先に言っとくが、真摯に修業して得た強さの尊さがどうとか、そういうのは勘弁しろよ? 俺は悪人なんだから」
「元盗賊相手に、そんなことは言わん。だが、麻薬なんだろそれは」
頭を振って意識を覚醒させ、クラウディオはヨルゴスを見上げて言った。
「いずれはお前の体を蝕み、心を侵し、命を奪うものだ。しかも、それほどまでに効果の強い薬物なら、体への負担も大きいはず。そう遠くない未来に、お前という人間は壊れるぞ」
「ははっ。んなことはわかってる。けど、それはどうでもいいんだよ」
ヨルゴスは、全く動じない。
「どうせ、敵対する盗賊団か、それとも騎士団か、あるいは裏切った身内かに、そう遠くない未来、殺される身だ。そういう人生だよ、俺みたいなのは。だからそれまでの間、少しでも楽しめれば、それでいいのさ。例えば、お前みたいな奴より強いという充実感、とかな!」
動じない態度のヨルゴスが、獣のような速さで動いた。木から木へ、木から木へと、殆ど水平の跳躍を繰り返して、クラウディオを幻惑する。
鳥のような速さで、猿のような動きで、ヨルゴスはジグザグに宙を舞って、
「ひゃはははは!」
不意に急降下して襲いかかって、一撃を加えては離脱。クラウディオが反撃しようとしたときには、もう頭上で水平飛行に移っている。
その動きは余裕たっぷりだ。ということは、クラウディオへの攻撃以外をする余力がある。
「事務長!」
「わ、わかった! 何とか援護……」
「違う! すぐ山を下りて、なんなら宿まで帰ってろ! あんたが今のこいつに狙われたら、俺は庇いきる自信がない!」
そんな、とミレイアが言う間も与えず、ヨルゴスがミレイア目がけて襲いかかってきた。辛うじてクラウディオの突き出した槍が間に合い、攻撃は阻めたが、またすぐ上方に戻ってしまい、捕らえられない。
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