結婚しろよ

ヒマリ

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彰と歌弥の交際事情 1

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《彰side》
なあ、歌弥・・・・出会った日のことを覚えてるか?

一年前の冬
俺はこんな容姿で大金持ちなだけあって、女受けも男受けも良くて、特に人にも物にも不自由していなかった。
そんな中、友達の大野 神士(おおの かんじ)に必死の形相で頼まれて仕方なく、俺はある学校との合コンに急遽参戦することになった。
別に女に困ってない俺からしたら、めんどくさいことこの上ない。
合コン会場は定番のカラオケ。
神士に腕を引かれながら、合コン会場に入室すると、集まる視線。
女からは好機な視線。
男からは憎悪の視線。
といっても、『チッ!女全部持ってかれる!』程度の憎悪だが。
椅子に腰かけると、女たちは我先にと俺に群がり、『私が隣ー!』だの『は?私だしー!』だのとほざいている。
そんな中でただ一人、こちらに来ようともせずにスマホに視線を落とす女。
俺に興味を示さない女も少なからずいたが、やつらも一度は俺に視線を送る。
でも、その女は俺には目もくれず、スマホとにらめっこ状態。
端からみれば、『は?お前はここになにしに来たの?』となるが、俺はそうではない。
俺にも合コンにも興味無さげな彼女に少しだけ興味が沸いた。

合コンは女たちの俺の隣争奪戦が終わってから、本格的に始まり、まずは自己紹介となる。
『はいはーい!あたし、宇野 美紗~。よろしくね!』と言って、俺に熱い視線を送るケバい化粧の女もいれば、『私は紺野 優菜。よろしく!ちなみに私は井野くん狙いだから~』とハッキリ言い切り俺に興味を持たせよとする女もいた。
だけど、俺は勿論全無視!
そして、やっとあの女の番になったのだ。
やっと、か・・・・。
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