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第1章

理性飛びそー

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その後、俺が駆けつけたときには、組織の者の姿はなく、そこには警備隊が無惨な姿で倒れているだけだった。
一面に広がる、赤い液体に酷い嫌悪感を覚えつつ、あとは魔界第一騎士アランに任せて城へと戻った。

・・・・・なんだよ、これ?
そこに広がっていた光景に息を飲む。
城へと戻った、俺は花音がいる、俺の部屋へ来ていたのだが・・・・。
「ああ!レオン様、お帰りなさいませ」
俺の存在に気がついた、じぃやが深々と頭を下げる。
てか、気づくのおせーよ。
「なんで、花音がいねぇーんだよ!!」
「花音様でしたら、ちょうど今、お風呂に入られていますよ。もう少しで上がるかと」
風呂?
花音、風呂に入ってるのか?
あー、てか・・・・苛つく!
早く、花音をこの腕に閉じ込めねぇとこのイライラがおさまんねぇ!
俺のイライラがピークに達し、まさに物にあたる五秒前となったときに、花の香りが俺の鼻をかすめた。
花音・・・・?
花の香りがした方にバッと顔を向けると案の定、花音が赤い花が散りばめられた白いワンピースを着て、こちらを不思議そうに見つめている。
俺はほぼ無意識的に花音に駆け寄り、抱き寄せていた。
「はぁー・・・・これだ、この花の香り・・・落ち着く」
じぃやが驚いているのは言うまでもない。
てか、その半開きの口、なんとかしろ!
最初こそは俺の腕に静かに収まっていた花音だが、飽きてきたのかバタバタと腕のなかで暴れ始めた。
「やぁー・・・・」
仕方なく、花音を抱き締めるのをやめ、ソファまで来させると、俺の膝の上に座らせた。
全く、嫌な顔などせず、俺の膝の上でキャッキャッとはしゃいでいる。
わぁー、理性飛びそー・・・・。
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