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第三章 新生活始めました
将吾への愛
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「痛かったりしたら言えよ?」
「んっ…」
もう一度唇を重ねればどちらともなく舌が絡み、将吾の手が俺の首元に伸びてきて絡みつく。
こうやって抱き合うのだってどれくらいぶりだろう…
少し痩せた気もする将吾の身体をなぞりながら、恐る恐るズボンに手をかける。
既に立ち上がる将吾のモノを掴み、根元からそっと舐め上げれば吐息が漏れて可愛い声を上げるから、なるべく痣に触れないように、見ないようにパクリとモノ咥えゆっくりと上下させる。
「あっ、ん…っ」
「大丈夫か…?痛くない…?」
「んっ…きもちぃっ…」
それにしても、何をしたらこんなになるんだよ…っ。
どんなに目を逸らしても視界に入るそれらは、本当痛々しくて優しく優しく体に触れる。
今日は入れたりしない方がいいんだろうか…と思いつつも、指に唾液をからませゆっくり後ろに沈めていけば、いとも簡単に俺の指を飲み込んでいく…
もしかして、今日も…!?
残業で遅れたって、もしかしてヤられてたんだとしたらっ…!?
俺の頭ん中は相手への怒りとか気付いてやれなかった悔しさとか、こんなになるまで我慢して耐えてた将吾の悲しさとかでいっぱいで、もうぐちゃぐちゃでだんだん呼吸が荒くなる。
気がついた時には中から指を抜き、グッと拳を握りながら目を瞑り、溢れそうになる感情を必死に抑えていた。
「…っ、くっそ…っ!」
「りつ…っ、ごめっ…もっ、いい…っ」
消え入りそうにか細い声にハッとして目を開ければ、身体を起こし乱れた服装を直しながら涙を拭う将吾の姿に、ぎゅっと胸が締め付けられて、俺は慌てて手を伸ばし抱きしめた。
「…んっ、ごめ…なさいっ…ごめっ…」
「将吾っ…将吾…っ、お願いっ、聞いて…俺は自分が許せなかっただけからっ…」
「で…もっ…俺っ…今日も…っ」
「言わなくていいからっ…もう忘れよ…な?ごめんなっ…躊躇なんかしてっ…またお前を傷つけた…俺まじ最悪だよなっ…」
「ちがっ…俺が…っ」
「将吾は悪くないのっ!自分で自分を追いつめんなっ…俺は将吾が好きっ…好きだから…っ」
「ぅぐ…っ、りつぅ…っ」
「大丈夫…大丈夫だから…」
そう言いながら俺にしがみつき、子供みたいにわんわん泣く将吾の背中をさすると同時に、自分にも落ち着けと暗示をかけるように湧き出す黒い感情を抑え込んだ。
じゃないと俺…
マジでそいつの事…
ヒクヒクと肩を震わせながらも、さっきよりは大分落ち着いてきた将吾に声をかけながらそっと身体を離すと、目は真っ赤で腫れぼったくなっちゃって、せっかくのイケメンが台無しだ。
「大丈夫か?」
「ん…」
「俺ね、将吾のことマジで好きだから…大事にしたいの。将吾がどうしても欲しいって言うならするけど…しないと不安?」
「ん…ちょっと…不安…」
「そっか、じゃあ今日はちょっとだけな?」
「んぅ…」
明らかに不服そうな返事をして俯く将吾。
将吾にとって好きな人との行為とは、愛されてる繋がってるってことの唯一の証明だったり、それをすることによって相手を納得させたり、自分が許されたんだと感じられるもの…だと思ってる。
だから多分、俺にして貰えないって事で悲観的になってるんだって分かってるけど、愛されてるってそれだけじゃないってわかって欲しいから。
「嫌だからしないんじゃねぇからな?確かに、正直痛々しくて見てらんねぇしいい気はしねぇけど。それ以上にお前の身体負担のが心配なんだよ…だから…な?」
「うん…わかった」
「よかった…将吾…」
「ん?」
『愛してる…』
「んっ…」
もう一度唇を重ねればどちらともなく舌が絡み、将吾の手が俺の首元に伸びてきて絡みつく。
こうやって抱き合うのだってどれくらいぶりだろう…
少し痩せた気もする将吾の身体をなぞりながら、恐る恐るズボンに手をかける。
既に立ち上がる将吾のモノを掴み、根元からそっと舐め上げれば吐息が漏れて可愛い声を上げるから、なるべく痣に触れないように、見ないようにパクリとモノ咥えゆっくりと上下させる。
「あっ、ん…っ」
「大丈夫か…?痛くない…?」
「んっ…きもちぃっ…」
それにしても、何をしたらこんなになるんだよ…っ。
どんなに目を逸らしても視界に入るそれらは、本当痛々しくて優しく優しく体に触れる。
今日は入れたりしない方がいいんだろうか…と思いつつも、指に唾液をからませゆっくり後ろに沈めていけば、いとも簡単に俺の指を飲み込んでいく…
もしかして、今日も…!?
残業で遅れたって、もしかしてヤられてたんだとしたらっ…!?
俺の頭ん中は相手への怒りとか気付いてやれなかった悔しさとか、こんなになるまで我慢して耐えてた将吾の悲しさとかでいっぱいで、もうぐちゃぐちゃでだんだん呼吸が荒くなる。
気がついた時には中から指を抜き、グッと拳を握りながら目を瞑り、溢れそうになる感情を必死に抑えていた。
「…っ、くっそ…っ!」
「りつ…っ、ごめっ…もっ、いい…っ」
消え入りそうにか細い声にハッとして目を開ければ、身体を起こし乱れた服装を直しながら涙を拭う将吾の姿に、ぎゅっと胸が締め付けられて、俺は慌てて手を伸ばし抱きしめた。
「…んっ、ごめ…なさいっ…ごめっ…」
「将吾っ…将吾…っ、お願いっ、聞いて…俺は自分が許せなかっただけからっ…」
「で…もっ…俺っ…今日も…っ」
「言わなくていいからっ…もう忘れよ…な?ごめんなっ…躊躇なんかしてっ…またお前を傷つけた…俺まじ最悪だよなっ…」
「ちがっ…俺が…っ」
「将吾は悪くないのっ!自分で自分を追いつめんなっ…俺は将吾が好きっ…好きだから…っ」
「ぅぐ…っ、りつぅ…っ」
「大丈夫…大丈夫だから…」
そう言いながら俺にしがみつき、子供みたいにわんわん泣く将吾の背中をさすると同時に、自分にも落ち着けと暗示をかけるように湧き出す黒い感情を抑え込んだ。
じゃないと俺…
マジでそいつの事…
ヒクヒクと肩を震わせながらも、さっきよりは大分落ち着いてきた将吾に声をかけながらそっと身体を離すと、目は真っ赤で腫れぼったくなっちゃって、せっかくのイケメンが台無しだ。
「大丈夫か?」
「ん…」
「俺ね、将吾のことマジで好きだから…大事にしたいの。将吾がどうしても欲しいって言うならするけど…しないと不安?」
「ん…ちょっと…不安…」
「そっか、じゃあ今日はちょっとだけな?」
「んぅ…」
明らかに不服そうな返事をして俯く将吾。
将吾にとって好きな人との行為とは、愛されてる繋がってるってことの唯一の証明だったり、それをすることによって相手を納得させたり、自分が許されたんだと感じられるもの…だと思ってる。
だから多分、俺にして貰えないって事で悲観的になってるんだって分かってるけど、愛されてるってそれだけじゃないってわかって欲しいから。
「嫌だからしないんじゃねぇからな?確かに、正直痛々しくて見てらんねぇしいい気はしねぇけど。それ以上にお前の身体負担のが心配なんだよ…だから…な?」
「うん…わかった」
「よかった…将吾…」
「ん?」
『愛してる…』
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