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第一章 出会いと再会
指名
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結局、俺はバイトの時間まで心のシャツを握りしめたまま夕方まで寝ていた。
泣きすぎてぼぉっとする頭と、ダルい体を引きずり、洗面所の鏡に映る自分の顔を見るとうっすらまだ涙の跡が残っている。
あぁ、今日バイトなのに目は腫れぼったいしもうダルすぎる…
あいつ…ちゃんと学校行ったかなぁ…
携帯の充電もし忘れてるけど、もう時間だから仕方なくほとんど切れそうな状態で、適当に支度をしてバイト先に行く。
そして、店に着くと早速のスタッフからの呼びかけに、俺の身体は固まった。
「将ちゃん、今日もいつもの指名ね~」
「え…っ?いつもって?」
まさか心…!?
あれだけ言ってまだ来るってことあるか?
「それ、若い子!?」
「ん?違うよぉ~?あれだよ、いつもの…」
「え…っ、まじ…かよ…」
心じゃないならアイツしかいない…
最悪のパターンに全身が粟立つ。
もう嫌だ、本当に…あの人だけは絶対に嫌だ!
どうにか…どうにか避けたいっ、どうしよう…
「ねぇ!待って、俺マジでっ…」
「ごめん将ちゃん、他の子指名入っちゃってるし、頑張ってよ」
「う…っ、マジ、無理…っ」
アイツを思い出すだけで本気で吐きそうになって、慌ててトイレに駆け込んだ。
今までどんな相手でも別に平気だったけど、こんなに無理って思ったの初めてだ。
あんな人の相手はしたくないけど、早く行かないと余計に怒らせかねない。
休みをずらしたのに向こうもずらしてくるなんて、心が助けてくれてたから油断してた。
朦朧としながらも客の待つ部屋に入れば、アイツは俺が休みをずらした事を相当怒ってて、部屋に入ってそうそう怒鳴り散らされ、準備もさせて貰えずそのまま無理やりに欲望のまま犯された。
したくないキスを無理やり迫られ、べろべろと舐め回された挙句、気持ち悪い声で喘ぎだし、こっちが挑発的な態度で睨みつければ、ほぼ暴力なくらいに叩かれる。
もう嫌だ…助けて…っ
自分の欲望をまき散らし満足した奴は、俺の耳元で帰り際に気持ち悪い声でなにか呟いていたけど、朦朧としてよく分からないまま視界は暗くなり、俺は意識を飛ばした。
・・・・・・
朦朧とする意識から少しづつ目覚めると、俺は裸のままベットでうつ伏せになっていた。
押しつぶされるような重みや、挿入時の違和感も今はもうない…
終わった…のか…?
あっ、アイツはっ…!?
当たりを見渡し確認すると部屋には俺一人。
もうどこを見渡してもアイツはいないのに、さっき呟かれたアイツの低い声が耳元で聞こえた気がして全身が震え、頭の中がパニックになる。
嫌だ…嫌だ…怖い…
「はぁ…っ、はぁ…っ、助けてっ…」
時間になっても出てこない俺を心配したのかスタッフが部屋に入ってくると、俺はその場で耐えきれずに嘔吐した。
スタッフに抱えられながらシャワーを浴びると、身体は痣だらけで所々染みるし足も痛くて立っていられない。
さすがにこれはやりすぎだと、やっとスタッフにも気付いて貰えてアイツは一先ず出禁になった。
今日のところはこれで家に帰されることになったが、こんな状態で帰れと言われても、どうやって帰ろうか…
やっとの思いで店を出て、重たい身体を引きずりながら賑やかな歓楽街を取り敢えず家に向かって歩く。
目の前はぼやけ、もう歩くのさえもしんどくなってきて、さすがに心に助けを呼ぼうと携帯を見れば、生憎の充電切れ。
都合のいい時だけ来て欲しいだなんて思った俺に、バチが当たったんだ。
仕方なく携帯を諦め、再び歩き出そうと顔を上げた時、ぼやけた視線の先に現れたのは…!?
「嘘…だろ…?」
風貌はだいぶ変わってるけど、あの感じ…
俺が見間違えるわけない…っ
もしかしてこれ、夢…?
なんでこんなところに…っ!?
それはあの日、俺の前から姿を消した…
大好きだったあの人の姿だった。
泣きすぎてぼぉっとする頭と、ダルい体を引きずり、洗面所の鏡に映る自分の顔を見るとうっすらまだ涙の跡が残っている。
あぁ、今日バイトなのに目は腫れぼったいしもうダルすぎる…
あいつ…ちゃんと学校行ったかなぁ…
携帯の充電もし忘れてるけど、もう時間だから仕方なくほとんど切れそうな状態で、適当に支度をしてバイト先に行く。
そして、店に着くと早速のスタッフからの呼びかけに、俺の身体は固まった。
「将ちゃん、今日もいつもの指名ね~」
「え…っ?いつもって?」
まさか心…!?
あれだけ言ってまだ来るってことあるか?
「それ、若い子!?」
「ん?違うよぉ~?あれだよ、いつもの…」
「え…っ、まじ…かよ…」
心じゃないならアイツしかいない…
最悪のパターンに全身が粟立つ。
もう嫌だ、本当に…あの人だけは絶対に嫌だ!
どうにか…どうにか避けたいっ、どうしよう…
「ねぇ!待って、俺マジでっ…」
「ごめん将ちゃん、他の子指名入っちゃってるし、頑張ってよ」
「う…っ、マジ、無理…っ」
アイツを思い出すだけで本気で吐きそうになって、慌ててトイレに駆け込んだ。
今までどんな相手でも別に平気だったけど、こんなに無理って思ったの初めてだ。
あんな人の相手はしたくないけど、早く行かないと余計に怒らせかねない。
休みをずらしたのに向こうもずらしてくるなんて、心が助けてくれてたから油断してた。
朦朧としながらも客の待つ部屋に入れば、アイツは俺が休みをずらした事を相当怒ってて、部屋に入ってそうそう怒鳴り散らされ、準備もさせて貰えずそのまま無理やりに欲望のまま犯された。
したくないキスを無理やり迫られ、べろべろと舐め回された挙句、気持ち悪い声で喘ぎだし、こっちが挑発的な態度で睨みつければ、ほぼ暴力なくらいに叩かれる。
もう嫌だ…助けて…っ
自分の欲望をまき散らし満足した奴は、俺の耳元で帰り際に気持ち悪い声でなにか呟いていたけど、朦朧としてよく分からないまま視界は暗くなり、俺は意識を飛ばした。
・・・・・・
朦朧とする意識から少しづつ目覚めると、俺は裸のままベットでうつ伏せになっていた。
押しつぶされるような重みや、挿入時の違和感も今はもうない…
終わった…のか…?
あっ、アイツはっ…!?
当たりを見渡し確認すると部屋には俺一人。
もうどこを見渡してもアイツはいないのに、さっき呟かれたアイツの低い声が耳元で聞こえた気がして全身が震え、頭の中がパニックになる。
嫌だ…嫌だ…怖い…
「はぁ…っ、はぁ…っ、助けてっ…」
時間になっても出てこない俺を心配したのかスタッフが部屋に入ってくると、俺はその場で耐えきれずに嘔吐した。
スタッフに抱えられながらシャワーを浴びると、身体は痣だらけで所々染みるし足も痛くて立っていられない。
さすがにこれはやりすぎだと、やっとスタッフにも気付いて貰えてアイツは一先ず出禁になった。
今日のところはこれで家に帰されることになったが、こんな状態で帰れと言われても、どうやって帰ろうか…
やっとの思いで店を出て、重たい身体を引きずりながら賑やかな歓楽街を取り敢えず家に向かって歩く。
目の前はぼやけ、もう歩くのさえもしんどくなってきて、さすがに心に助けを呼ぼうと携帯を見れば、生憎の充電切れ。
都合のいい時だけ来て欲しいだなんて思った俺に、バチが当たったんだ。
仕方なく携帯を諦め、再び歩き出そうと顔を上げた時、ぼやけた視線の先に現れたのは…!?
「嘘…だろ…?」
風貌はだいぶ変わってるけど、あの感じ…
俺が見間違えるわけない…っ
もしかしてこれ、夢…?
なんでこんなところに…っ!?
それはあの日、俺の前から姿を消した…
大好きだったあの人の姿だった。
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