こじらせ男子は一生恋煩い

むらさきおいも

文字の大きさ
上 下
4 / 106
第一章 出会いと再会

ウリ専

しおりを挟む
「おはようございます」

「おはよう将ちゃん、今日もう予約入ってるよ~」

「あっそ」

「相変わらず素っ気ないね」

「愛想良くする必要ある?」
 

こんな俺の態度にスタッフも呆れ顔。
だけど別にこの人達にいい顔したって、給料が上がる訳でもない。
うんざりしながら指名リストを見ると、そこにはいつもの男の名前が記されていた。


「あっ、ねぇ…またこの人、俺指名なの?」

「気に入られてよかったじゃん!どんどん金使わせてね!」

「いや…なぁ、こいつさ…」

「じゃっ、今日もよろしく~」


俺の話を、強制的にぶった斬ってバックヤードに戻っていくスタッフ…

そもそもボーイが少ない中、めんどくさい客に関していちいち対応はしたくないのが現実なのだ。

この客は最近俺をやたら指名してくるリーマンで、かなり強引なプレーばかりしてくるから、俺はこいつの相手が苦痛で苦痛で仕方なかった。

スタッフや他のボーイの負担を増やしたくなくてずっと黙ってたけど、そろそろ限界かもしれない…

個室でスタンバイしながらため息をつけば、扉が開き鼻息を荒くした奴が入ってきた。

もうその顔を見た瞬間から全身が粟立ち、完全に嫌悪感しかない。
だけど、そんな俺の態度も向こうにとっては興奮材料にしかならないから最悪だ…


「おら、咥えろっ」

「んぅ"…っ、ぐ…」


髪を鷲掴みにされ、喉奥にまで突っ込まれて全く息ができない…っ。
意識が飛びそうになるギリギリで気道が確保され、思いっきり酸素を吸い込めば生理的な涙が溢れて、それを見て奴はニヤリと笑う。

そして休むことなく後ろに突っ込まれ、平手で叩かれながら力任せに突かれる。

これを時間いっぱいまで耐えなければいけなかった。

そして長い長い1時間が経過してやっと開放された俺は、もうその日はさすがに次なんてできる訳もなくて、スタッフに無理を言ってお店を後にした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

後輩に嫌われたと思った先輩と その先輩から突然ブロックされた後輩との、その後の話し…

まゆゆ
BL
澄 真広 (スミ マヒロ) は、高校三年の卒業式の日から。 5年に渡って拗らせた恋を抱えていた。 相手は、後輩の久元 朱 (クモト シュウ) 5年前の卒業式の日、想いを告げるか迷いながら待って居たが、シュウは現れず。振られたと思い込む。 一方で、シュウは、澄が急に自分をブロックしてきた事にショックを受ける。 唯一自分を、励ましてくれた先輩からのブロックを時折思い出しては、辛くなっていた。 それは、澄も同じであの日、来てくれたら今とは違っていたはずで仮に振られたとしても、ここまで拗らせることもなかったと考えていた。 そんな5年後の今、シュウは住み込み先で失敗して追い出された途方に暮れていた。 そこへ社会人となっていた澄と再会する。 果たして5年越しの恋は、動き出すのか? 表紙のイラストは、Daysさんで作らせていただきました。

処理中です...