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第二章 真実とは…
違和感(春人)
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今日はゆきに買った服を届けに、冬弥の家に行く予定。
昨日は久々の買い物で楽しかったし、何より冬弥に服を選んでもらって実は凄く嬉しかったんだけど、どうも冬弥の様子がおかしい気がしてならない。
何が?と言われてしまうとはっきりとは言えないが、何となく冬弥らしくない…というのが昨日出した俺の結論。
違和感を感じたのは昨日の夜。
帰ってきてから一緒に風呂に入って、洗いにくいところとかまた手伝ってもらったりして、あいつの事だからふざけついでに絶対襲ってくると思ってたのに何も無かった。
流石にベットに入ったらちょっかい出してくんだろうと、ここまで引っ張ってってパターンか?なんて勝手に予想して、いつくるか?なんて考えてたら今日は疲れたなぁ…なんて言って何もしないまますぅっと寝てしまったのだ。
別に期待してた訳じゃないけど、何もされないってのも何か妙に複雑で、だからと言って冬弥が優しくないわけでもないし、それ以外の事はいつもと何ら変わりはなかったからそのまま眠りについたんだけど、朝目覚めた時にその違和感が確信に変わったんだ。
朝ごはん作ってくれるのは…
うん…まぁいいとして、何の障害もない状況で昨日も何も無かったのにも関わらず、朝起きて俺にイタズラもすることなくベットから出てる。
昨日から…いや、なんならその前から俺に対する態度がなんかよそよそしい気がしてならない。
よくよく考えたら、もう暫くキスすらしてないんじゃないか?
そう考えると急に不安になってきて絶対にお揃いはしないって言ったけど、冬弥がパーカー着るって言うから何となく俺も色違いのパーカーをちゃっかり着込んだ。
「おっ?着ないんじゃなかったのぉ?」
「これしかねぇんだよ…」
「え?…じゃ俺また昨日ので…」
「いいのっ!別に…オソロで…///」
「そ?無理すんなよ?俺は嬉しいけど♡」
そして軽くご飯を食べて冬弥んちに向かう時、さりげなく差し出された手を俺は拒むことなく掴んだ。
昨日までは恥ずかしくて仕方なかったけど…今日は違う。
これを拒んだら、二度と触れてくれないような気がしてならなかったから…
「ん?今日は随分と素直じゃん?」
「うっせ…」
「どうしたのぉ?」
ニヤニヤと笑う冬弥にお前のせいだろっ!とでも言いたかったが、せっかくの二人の時間に水を刺したくもなかったので黙って手を握り歩いた。
そして冬弥の家に行き、早速冬弥のママにお揃いのパーカーをいじられめちゃくちゃ恥ずかしかったけど、久しぶりのゆきにさっきまでのモヤモヤも吹っ飛び買ってきたうさ耳のロンパースを着せて大満足。
ゆきは少し会わないうちに、ハイハイしたり哺乳瓶が持ち手のついた物に変わってたりで、赤ちゃんの成長って早いんだなぁとビックリした。
冬弥のママがお昼を作ってくれて、それをゆきと一緒に食べるとめっちゃ手で掴んで食べるじゃんっ!
そして俺にぐっちゃぐちゃになったご飯をくれるんだけど、まじでそれは無理…ごめん笑
ご飯を食べ終わって遊び疲れたのか、ゆきはお昼寝。
そして俺らは冬弥の部屋で二人きり、何をする訳でもなく携帯を眺める。
こうなるとまた、昨日からの違和感が嫌でも蘇ってくる訳で…
「うちに来てもすることねぇな?」
「あ…うん…」
「…てかさ?春人今日なんか変じゃね?」
冬弥のその一言に流石に俺も一言言ってやろうと思ったものの、どう言葉にしていいのかわからず結局口ごもってしまった。
「いや…別に?」
「別になんだよ…言ってくんねぇとわかんねぇよ…」
「冬弥は…冬弥はどうなんだよ…」
「えっ?俺?俺は別に…なんも?」
「いつもと違うじゃんっ…」
「違う?何が?全然そんなつもりなかったんだけど…」
「…今日は、もう家…来ない?」
「え?いや、今日も泊まるつもりだったよ?ダメだった…?」
「ううん、だけど来て…何するの?」
「なに…って…」
「昨日から冬弥…俺に何もしてこないじゃん…っ」
冬弥から視線を逸らして、今の俺の精一杯を伝えた。
たまたまじゃないことくらい、俺だってわかるよ?
こうして2人っきりでいるのに何もしてこないなんて、今まで無かったもん…
「あぁ、それはさ…」
「やっぱり俺じゃ…ダメ…?」
「ばか、んなわけねぇだろ?」
「じゃあ何で?いつもだったら朝でも夜でも関係なく俺にちょっかい出してくんじゃん…っ」
「春人…」
「やっぱり…女の方が…」
「春人っ!!」
「…っ、なんだよっ」
「帰るぞ」
冬弥に思い切り手を掴まれ立ち上がり部屋を出ると、冬弥は夕飯の用意をしているママに夕飯いらないと告げて、2人分の上着と荷物を持って家を出た。
ずっと無言で歩き続ける冬弥に訳が分からなくて、一旦立ち止まり掴まれてる手を全力で振り払らった。
「なに!?何なんだよっ!!」
「や、もう我慢できなくて…」
「は?何が!?お前今日、マジで意味わかんねぇよっ!」
「俺が余計な事した…ごめん…」
「だからっ…何なのっ!?」
「や…会う度にとにかくヤルってさ…良くねぇかなって。お前に負担かかるし…怪我の事もあんじゃん…?だからわざとしなかった 」
「俺の…ため?」
「んー、まぁそれもあるけど…付き合うってそれだけじゃねぇじゃん?と思って。ちゃんとデートしたりもしたかったしさ?」
「何だよそれっ…///何か俺ばっかヤリたいみたいでガチで恥ずいじゃん…っ////」
「んな事ねぇよ…俺ももう無理だから…早く帰ろうぜ」
冬弥が俺の事を思ってそこまで考えてくれてたなんて、思ってもいなかった。
今までの違和感は全部俺の為…
こんなに嬉しいことは無い…っ///
なのに俺は冬弥の事少しでも疑って…
「冬弥…ごめん…」
「いや、俺も考えすぎた。ごめん…」
「うん…っ」
「まぁたそんな顔してっ」
「だって…」
「春人…」
冬弥の両手でほっぺを優しく包み込まれて限界まで顔が近づくと、そのまま唇と唇が重なった…
「んっ、んぅ…っ…」
「…っ、はぁっ…やべっ、勃った ♡」
「なっ、ばかぁっ…////」
「ほら、上着着て!帰ろ…」
「うん///」
昨日は久々の買い物で楽しかったし、何より冬弥に服を選んでもらって実は凄く嬉しかったんだけど、どうも冬弥の様子がおかしい気がしてならない。
何が?と言われてしまうとはっきりとは言えないが、何となく冬弥らしくない…というのが昨日出した俺の結論。
違和感を感じたのは昨日の夜。
帰ってきてから一緒に風呂に入って、洗いにくいところとかまた手伝ってもらったりして、あいつの事だからふざけついでに絶対襲ってくると思ってたのに何も無かった。
流石にベットに入ったらちょっかい出してくんだろうと、ここまで引っ張ってってパターンか?なんて勝手に予想して、いつくるか?なんて考えてたら今日は疲れたなぁ…なんて言って何もしないまますぅっと寝てしまったのだ。
別に期待してた訳じゃないけど、何もされないってのも何か妙に複雑で、だからと言って冬弥が優しくないわけでもないし、それ以外の事はいつもと何ら変わりはなかったからそのまま眠りについたんだけど、朝目覚めた時にその違和感が確信に変わったんだ。
朝ごはん作ってくれるのは…
うん…まぁいいとして、何の障害もない状況で昨日も何も無かったのにも関わらず、朝起きて俺にイタズラもすることなくベットから出てる。
昨日から…いや、なんならその前から俺に対する態度がなんかよそよそしい気がしてならない。
よくよく考えたら、もう暫くキスすらしてないんじゃないか?
そう考えると急に不安になってきて絶対にお揃いはしないって言ったけど、冬弥がパーカー着るって言うから何となく俺も色違いのパーカーをちゃっかり着込んだ。
「おっ?着ないんじゃなかったのぉ?」
「これしかねぇんだよ…」
「え?…じゃ俺また昨日ので…」
「いいのっ!別に…オソロで…///」
「そ?無理すんなよ?俺は嬉しいけど♡」
そして軽くご飯を食べて冬弥んちに向かう時、さりげなく差し出された手を俺は拒むことなく掴んだ。
昨日までは恥ずかしくて仕方なかったけど…今日は違う。
これを拒んだら、二度と触れてくれないような気がしてならなかったから…
「ん?今日は随分と素直じゃん?」
「うっせ…」
「どうしたのぉ?」
ニヤニヤと笑う冬弥にお前のせいだろっ!とでも言いたかったが、せっかくの二人の時間に水を刺したくもなかったので黙って手を握り歩いた。
そして冬弥の家に行き、早速冬弥のママにお揃いのパーカーをいじられめちゃくちゃ恥ずかしかったけど、久しぶりのゆきにさっきまでのモヤモヤも吹っ飛び買ってきたうさ耳のロンパースを着せて大満足。
ゆきは少し会わないうちに、ハイハイしたり哺乳瓶が持ち手のついた物に変わってたりで、赤ちゃんの成長って早いんだなぁとビックリした。
冬弥のママがお昼を作ってくれて、それをゆきと一緒に食べるとめっちゃ手で掴んで食べるじゃんっ!
そして俺にぐっちゃぐちゃになったご飯をくれるんだけど、まじでそれは無理…ごめん笑
ご飯を食べ終わって遊び疲れたのか、ゆきはお昼寝。
そして俺らは冬弥の部屋で二人きり、何をする訳でもなく携帯を眺める。
こうなるとまた、昨日からの違和感が嫌でも蘇ってくる訳で…
「うちに来てもすることねぇな?」
「あ…うん…」
「…てかさ?春人今日なんか変じゃね?」
冬弥のその一言に流石に俺も一言言ってやろうと思ったものの、どう言葉にしていいのかわからず結局口ごもってしまった。
「いや…別に?」
「別になんだよ…言ってくんねぇとわかんねぇよ…」
「冬弥は…冬弥はどうなんだよ…」
「えっ?俺?俺は別に…なんも?」
「いつもと違うじゃんっ…」
「違う?何が?全然そんなつもりなかったんだけど…」
「…今日は、もう家…来ない?」
「え?いや、今日も泊まるつもりだったよ?ダメだった…?」
「ううん、だけど来て…何するの?」
「なに…って…」
「昨日から冬弥…俺に何もしてこないじゃん…っ」
冬弥から視線を逸らして、今の俺の精一杯を伝えた。
たまたまじゃないことくらい、俺だってわかるよ?
こうして2人っきりでいるのに何もしてこないなんて、今まで無かったもん…
「あぁ、それはさ…」
「やっぱり俺じゃ…ダメ…?」
「ばか、んなわけねぇだろ?」
「じゃあ何で?いつもだったら朝でも夜でも関係なく俺にちょっかい出してくんじゃん…っ」
「春人…」
「やっぱり…女の方が…」
「春人っ!!」
「…っ、なんだよっ」
「帰るぞ」
冬弥に思い切り手を掴まれ立ち上がり部屋を出ると、冬弥は夕飯の用意をしているママに夕飯いらないと告げて、2人分の上着と荷物を持って家を出た。
ずっと無言で歩き続ける冬弥に訳が分からなくて、一旦立ち止まり掴まれてる手を全力で振り払らった。
「なに!?何なんだよっ!!」
「や、もう我慢できなくて…」
「は?何が!?お前今日、マジで意味わかんねぇよっ!」
「俺が余計な事した…ごめん…」
「だからっ…何なのっ!?」
「や…会う度にとにかくヤルってさ…良くねぇかなって。お前に負担かかるし…怪我の事もあんじゃん…?だからわざとしなかった 」
「俺の…ため?」
「んー、まぁそれもあるけど…付き合うってそれだけじゃねぇじゃん?と思って。ちゃんとデートしたりもしたかったしさ?」
「何だよそれっ…///何か俺ばっかヤリたいみたいでガチで恥ずいじゃん…っ////」
「んな事ねぇよ…俺ももう無理だから…早く帰ろうぜ」
冬弥が俺の事を思ってそこまで考えてくれてたなんて、思ってもいなかった。
今までの違和感は全部俺の為…
こんなに嬉しいことは無い…っ///
なのに俺は冬弥の事少しでも疑って…
「冬弥…ごめん…」
「いや、俺も考えすぎた。ごめん…」
「うん…っ」
「まぁたそんな顔してっ」
「だって…」
「春人…」
冬弥の両手でほっぺを優しく包み込まれて限界まで顔が近づくと、そのまま唇と唇が重なった…
「んっ、んぅ…っ…」
「…っ、はぁっ…やべっ、勃った ♡」
「なっ、ばかぁっ…////」
「ほら、上着着て!帰ろ…」
「うん///」
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