実らない恋だと思ってたのに!?〜小さな天使は僕らの恋のキューピットだった♡〜

むらさきおいも

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第二章 真実とは…

みんなが大好きだから(夏希)

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病院の帰り急いで涼二の店に向かうと、ちょうどカフェを閉店して夜の支度に取り掛かっているところだった。

中を覗くと涼二と目が合って手を振れば、涼二が裏口を指さすから、俺は裏口に回りお店に入った。


「涼二っ、遅くなってごめん…」

「あぁ、話し合いならもう…」

「うん、大丈夫。さっき病院で二人に会ったんだ」

「病院で?」

「うん、涼二にも話聞いてもらいたくて…」

「夏希くん、いつもの作るね」

「ありがとう、海璃」


そして俺は、さっきあったことを涼二と海璃に話した。


「なるほどね…あの時の連れの子か」

「う~ん。でも何だってそんなことしたんだろ…嘘ついたってすぐバレちゃうのにさ?」

「うん…多分、冬弥の反応を見たかったんだろうね。あわよくば、同情させて気を引きたかったのかな?」

「でも、それをわざわざこの店でさ?春人くんの前でする事なくない?あれは春人くんが可哀想すぎた…」

「それは多分…春人への宣戦布告?勝負を仕掛けたって所だったのかなぁ…プライド高い子だったみたいだし…」

「あぁ、確かにそんな感じだったかも…怖かったもん…」

「まぁ、冬弥は春人のことしか見てなかったけどな。けど春人があんな言われ方するなら、やっぱり無理やりにでも休ませるべきだったな…」


涼二がため息をつきながらここまで落ち込んでるなんて珍しくて、よっぽど酷いこと言われたんだろうとさっきの春人の様子で何となく察しがつく。


「春人、大丈夫かなぁ…」

「問題は一先ず解決したんだよね?」

「うん、まぁ一応ね。でも彼女がまた何かしてこないとも限らないから、何とも言えないけど…」

「冬弥が完全に脈ナシって事は嫌って程伝わったはずだから、もう大丈夫だと思うけど。問題は春人だよね…」

「結構ショック受けてたし…俺も心配…」

「うん、心配だけど…あとは見守るしかないよね」

「そうだな…夏希、色々ありがとな…」

「ううん、俺なんて全然。もっと早く気がつけてればさ…」

「そんな事ないよっ、夏希くんが動いてくれなかったら、今頃もっと泥沼だったよ…凄いよ、夏希くん!」

「うん、海璃の言う通り」

「ありがとう。二人には幸せになって欲しいからさ…少しでも力になれたなら良かったよ」


俺はみんなが大好き。
だからみんなが困ってたら、絶対に助けたいし力になりたいんだ。
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