55 / 68
第二章 真実とは…
みんなが大好きだから(夏希)
しおりを挟む
病院の帰り急いで涼二の店に向かうと、ちょうどカフェを閉店して夜の支度に取り掛かっているところだった。
中を覗くと涼二と目が合って手を振れば、涼二が裏口を指さすから、俺は裏口に回りお店に入った。
「涼二っ、遅くなってごめん…」
「あぁ、話し合いならもう…」
「うん、大丈夫。さっき病院で二人に会ったんだ」
「病院で?」
「うん、涼二にも話聞いてもらいたくて…」
「夏希くん、いつもの作るね」
「ありがとう、海璃」
そして俺は、さっきあったことを涼二と海璃に話した。
「なるほどね…あの時の連れの子か」
「う~ん。でも何だってそんなことしたんだろ…嘘ついたってすぐバレちゃうのにさ?」
「うん…多分、冬弥の反応を見たかったんだろうね。あわよくば、同情させて気を引きたかったのかな?」
「でも、それをわざわざこの店でさ?春人くんの前でする事なくない?あれは春人くんが可哀想すぎた…」
「それは多分…春人への宣戦布告?勝負を仕掛けたって所だったのかなぁ…プライド高い子だったみたいだし…」
「あぁ、確かにそんな感じだったかも…怖かったもん…」
「まぁ、冬弥は春人のことしか見てなかったけどな。けど春人があんな言われ方するなら、やっぱり無理やりにでも休ませるべきだったな…」
涼二がため息をつきながらここまで落ち込んでるなんて珍しくて、よっぽど酷いこと言われたんだろうとさっきの春人の様子で何となく察しがつく。
「春人、大丈夫かなぁ…」
「問題は一先ず解決したんだよね?」
「うん、まぁ一応ね。でも彼女がまた何かしてこないとも限らないから、何とも言えないけど…」
「冬弥が完全に脈ナシって事は嫌って程伝わったはずだから、もう大丈夫だと思うけど。問題は春人だよね…」
「結構ショック受けてたし…俺も心配…」
「うん、心配だけど…あとは見守るしかないよね」
「そうだな…夏希、色々ありがとな…」
「ううん、俺なんて全然。もっと早く気がつけてればさ…」
「そんな事ないよっ、夏希くんが動いてくれなかったら、今頃もっと泥沼だったよ…凄いよ、夏希くん!」
「うん、海璃の言う通り」
「ありがとう。二人には幸せになって欲しいからさ…少しでも力になれたなら良かったよ」
俺はみんなが大好き。
だからみんなが困ってたら、絶対に助けたいし力になりたいんだ。
中を覗くと涼二と目が合って手を振れば、涼二が裏口を指さすから、俺は裏口に回りお店に入った。
「涼二っ、遅くなってごめん…」
「あぁ、話し合いならもう…」
「うん、大丈夫。さっき病院で二人に会ったんだ」
「病院で?」
「うん、涼二にも話聞いてもらいたくて…」
「夏希くん、いつもの作るね」
「ありがとう、海璃」
そして俺は、さっきあったことを涼二と海璃に話した。
「なるほどね…あの時の連れの子か」
「う~ん。でも何だってそんなことしたんだろ…嘘ついたってすぐバレちゃうのにさ?」
「うん…多分、冬弥の反応を見たかったんだろうね。あわよくば、同情させて気を引きたかったのかな?」
「でも、それをわざわざこの店でさ?春人くんの前でする事なくない?あれは春人くんが可哀想すぎた…」
「それは多分…春人への宣戦布告?勝負を仕掛けたって所だったのかなぁ…プライド高い子だったみたいだし…」
「あぁ、確かにそんな感じだったかも…怖かったもん…」
「まぁ、冬弥は春人のことしか見てなかったけどな。けど春人があんな言われ方するなら、やっぱり無理やりにでも休ませるべきだったな…」
涼二がため息をつきながらここまで落ち込んでるなんて珍しくて、よっぽど酷いこと言われたんだろうとさっきの春人の様子で何となく察しがつく。
「春人、大丈夫かなぁ…」
「問題は一先ず解決したんだよね?」
「うん、まぁ一応ね。でも彼女がまた何かしてこないとも限らないから、何とも言えないけど…」
「冬弥が完全に脈ナシって事は嫌って程伝わったはずだから、もう大丈夫だと思うけど。問題は春人だよね…」
「結構ショック受けてたし…俺も心配…」
「うん、心配だけど…あとは見守るしかないよね」
「そうだな…夏希、色々ありがとな…」
「ううん、俺なんて全然。もっと早く気がつけてればさ…」
「そんな事ないよっ、夏希くんが動いてくれなかったら、今頃もっと泥沼だったよ…凄いよ、夏希くん!」
「うん、海璃の言う通り」
「ありがとう。二人には幸せになって欲しいからさ…少しでも力になれたなら良かったよ」
俺はみんなが大好き。
だからみんなが困ってたら、絶対に助けたいし力になりたいんだ。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
次男は愛される
那野ユーリ
BL
ゴージャス美形の長男×自称平凡な次男
佐奈が小学三年の時に父親の再婚で出来た二人の兄弟。美しすぎる兄弟に挟まれながらも、佐奈は家族に愛され育つ。そんな佐奈が禁断の恋に悩む。
素敵すぎる表紙は〝fum☆様〟から頂きました♡
無断転載は厳禁です。
【タイトル横の※印は性描写が入ります。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。】
12月末にこちらの作品は非公開といたします。ご了承くださいませ。
近況ボードをご覧下さい。
【完結】雨降らしは、腕の中。
N2O
BL
獣人の竜騎士 × 特殊な力を持つ青年
Special thanks
illustration by meadow(@into_ml79)
※素人作品、ご都合主義です。温かな目でご覧ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる