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第一章 舞い降りた天使
弟のような存在(涼二)
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帰ってきた春人の様子が明らかにおかしくて夜の開店作業が
終わった後、春人をカウンターに呼び寄せ話を聞く事にした。
冬弥と千秋の仲は確かに俺らじゃ入り込めない絆があって、その理由も俺らはちゃんと知っている。
だからこそあえて誰も入り込もうとはしないし、春人も例に漏れず今までずっと羨ましそうに眺めてきたのだ。
まぁ彼らは元々仲が良かったし、あの事がなかったとしても春人のモヤモヤは取れないのかもしれないけど、俺にはどちらかと言うと千秋の気持ちがわかるから。
ただただ大事で心配で、彼が辛い姿を見たくないっていう気持ち。
それは春人と冬弥が思いを寄せるような好きとは違う…
だからそこは心配するところではないと思うんだけど、春人にとってみれば深刻な悩みって訳だ。
「きっとなんか理由があったんじゃない?分からない事を分からないままにしたらダメだよ?ちゃんと聞きな?」
「うん…分かってるけどさ、聞いちゃまずい事だったら…」
「それはないと思うけど?」
「何でそんな言いきれんの?」
「うーん、何となく?」
「それじゃ答えになってないっ!」
春人はいつもそう。
自分の殻に閉じこもって、解決する事を避けようとする。
小さい頃からずっと、俺と楓と3人で過ごす事が多かったから、春人の事はよぉく知ってる。
ずっと冬弥の事が好きだった事もね…
「聞いても聞かなくてもどうせモヤモヤするならちゃんと話しした方がいいと思うよ?前もそうだったじゃん?辛くなったらいつでも話聞くから」
「うん…」
だからそんな悲しそうな顔すんなよ…
俺はお前に笑ってて欲しいの、ただそれだけ。
そう思って春人の肩にぽんと手を置いた。
終わった後、春人をカウンターに呼び寄せ話を聞く事にした。
冬弥と千秋の仲は確かに俺らじゃ入り込めない絆があって、その理由も俺らはちゃんと知っている。
だからこそあえて誰も入り込もうとはしないし、春人も例に漏れず今までずっと羨ましそうに眺めてきたのだ。
まぁ彼らは元々仲が良かったし、あの事がなかったとしても春人のモヤモヤは取れないのかもしれないけど、俺にはどちらかと言うと千秋の気持ちがわかるから。
ただただ大事で心配で、彼が辛い姿を見たくないっていう気持ち。
それは春人と冬弥が思いを寄せるような好きとは違う…
だからそこは心配するところではないと思うんだけど、春人にとってみれば深刻な悩みって訳だ。
「きっとなんか理由があったんじゃない?分からない事を分からないままにしたらダメだよ?ちゃんと聞きな?」
「うん…分かってるけどさ、聞いちゃまずい事だったら…」
「それはないと思うけど?」
「何でそんな言いきれんの?」
「うーん、何となく?」
「それじゃ答えになってないっ!」
春人はいつもそう。
自分の殻に閉じこもって、解決する事を避けようとする。
小さい頃からずっと、俺と楓と3人で過ごす事が多かったから、春人の事はよぉく知ってる。
ずっと冬弥の事が好きだった事もね…
「聞いても聞かなくてもどうせモヤモヤするならちゃんと話しした方がいいと思うよ?前もそうだったじゃん?辛くなったらいつでも話聞くから」
「うん…」
だからそんな悲しそうな顔すんなよ…
俺はお前に笑ってて欲しいの、ただそれだけ。
そう思って春人の肩にぽんと手を置いた。
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