38 / 53
第三章
新しい生活
しおりを挟む
島に移住して一ヶ月が経った。
この島には街のようなショッピングモールもなければ、大きなスーパーも無い。
コンビニだって車を走らせて港の方まで行かないとないから、食材も何日かに一回、車で小さなスーパーまで買い出しに行かなければならない。
ただその買い物も、柊と二人なら全然苦にもならないし、むしろ楽しいものだ。
駐車場に車を停めて鍵をかけると、助手席側に周り手を差し出せば、柊は照れながらも俺の手を握って歩き出す。
「なぁ、今日何食う?」
「うーん。オムライス」
「柊いつもオムライスじゃん、好きすぎない?」
「だって咲也のオムライス美味いんだもん」
「…そう言われたら何も言い返せねぇよな」
ここに来て初めて作ってからと言うもの、柊は俺のオムライスの虜だ。
但し、グリンピースは入れちゃダメ!
そして、何日か分の食材を買って帰る途中に必ず立ち寄るのが、めちゃくちゃ美味しいソフトクリーム屋さん。
濃厚で甘くて毎日食べたいくらいだけど、さすがにお持ち帰りは無理なので、ここで食べて帰るのがお決まり。
「んーっ、やっぱ美味い」
「んふっ…」
「あぁ柊…いっつもここにくっつくぅ」
俺は、柊の口の端に付いたソフトクリームをペロリと舐め取ると、それを当たり前のように受け入れる柊に、少しだけ安心する。
全てにおいて警戒心が解けて、自然とこの土地に馴染みながら平穏に暮らせてることに感謝しながら、俺らの家まで車を走らせた。
相変わらず食の細い柊だけど、俺のオムライスは大っきくてもペロリと平らげる。
そしてお腹もいっぱいになり、食べたものを片付け、食器を洗いながらふとリビングに目を向けると、さっきまでそこでテレビを見ていたはずの柊の姿がない。
たまに縁側で空を眺めてたりするからそっちかな?と思って行ってみたけど、そこにもいなくてさすがに心配になり当たりを見渡すと、柊のサンダルがないことに気がついた。
何となく嫌な予感が頭をよぎると、俺はそのまま自分のサンダルを履いて、家の先にある浜辺へと向かった。
この島には街のようなショッピングモールもなければ、大きなスーパーも無い。
コンビニだって車を走らせて港の方まで行かないとないから、食材も何日かに一回、車で小さなスーパーまで買い出しに行かなければならない。
ただその買い物も、柊と二人なら全然苦にもならないし、むしろ楽しいものだ。
駐車場に車を停めて鍵をかけると、助手席側に周り手を差し出せば、柊は照れながらも俺の手を握って歩き出す。
「なぁ、今日何食う?」
「うーん。オムライス」
「柊いつもオムライスじゃん、好きすぎない?」
「だって咲也のオムライス美味いんだもん」
「…そう言われたら何も言い返せねぇよな」
ここに来て初めて作ってからと言うもの、柊は俺のオムライスの虜だ。
但し、グリンピースは入れちゃダメ!
そして、何日か分の食材を買って帰る途中に必ず立ち寄るのが、めちゃくちゃ美味しいソフトクリーム屋さん。
濃厚で甘くて毎日食べたいくらいだけど、さすがにお持ち帰りは無理なので、ここで食べて帰るのがお決まり。
「んーっ、やっぱ美味い」
「んふっ…」
「あぁ柊…いっつもここにくっつくぅ」
俺は、柊の口の端に付いたソフトクリームをペロリと舐め取ると、それを当たり前のように受け入れる柊に、少しだけ安心する。
全てにおいて警戒心が解けて、自然とこの土地に馴染みながら平穏に暮らせてることに感謝しながら、俺らの家まで車を走らせた。
相変わらず食の細い柊だけど、俺のオムライスは大っきくてもペロリと平らげる。
そしてお腹もいっぱいになり、食べたものを片付け、食器を洗いながらふとリビングに目を向けると、さっきまでそこでテレビを見ていたはずの柊の姿がない。
たまに縁側で空を眺めてたりするからそっちかな?と思って行ってみたけど、そこにもいなくてさすがに心配になり当たりを見渡すと、柊のサンダルがないことに気がついた。
何となく嫌な予感が頭をよぎると、俺はそのまま自分のサンダルを履いて、家の先にある浜辺へと向かった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
21
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる