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第三章
島
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船を降りてからもご機嫌な柊は、見るもの全てが初めてみたいな感覚で、俺に話しかけてくる。
虫を見つける度に立ち止まるし、大きな鳥にビックリしてしがみついてくるしで、本当にまるで子供のよう。
まぁ、既に成人済みとはいえ、歳の差で言ったら完全に弟みたいなもんだからな。
そんな、可愛い柊をあやしながら役場に着くと、家を買った際に色々と手配をしてくれた方とご対面。
そして役場の方々に暖かく出迎えられると、俺らは晴れてこの島の住人となった。
「荷物は全部家ん中に運んでおいたから」
「はい、ありがとうございます」
「これ、家の鍵と車のキーね?」
「車?」
柊は俺の顔を覗き込み不思議そうな顔をしているが、俺らの家はフェリーの乗り場からはだいぶ離れていて、車じゃないといけない距離。
島で生活するには車は必須だ。
「場所、わかるか?」
「はい、だいたい分かります」
「ナビも着いとるしな?んじゃ、何かあったらまたここにおいで」
「はい、お世話になります」
「お世話に…なります…っ」
柊が俺の後に続いてしっかり挨拶すると、俺らは車に乗りこみ新しい家となる場所を目指した。
「これ…全部咲也が用意してくれたの…?」
「あぁ、うん。この場所の事は誰にも知られたくなかったからな」
「大変だっただろ…?」
「全然?役場のおっさんもいい人だったし」
「…ありがとう、俺なんかの為に」
「俺なんか、じゃねぇだろ?柊だからだよ。それに、俺が柊と一緒にいたかったからそうしただけだし」
「咲也…っ!」
「ぅおっ…!?しがみつくなっ、危ないっ!運転中っ!」
「だってぇ…触りたくなっちゃった…っ」
「ちょっ…だめっ!今はダメっ////」
柊の誘惑を何とか乗り切って家に着いた俺らは、玄関に置きっぱなしの荷物をスルーして部屋の中へと進み、一番手前の部屋に入ると畳に押し倒され息付く暇もなく、柊に唇を奪われた。
「んっ!?んっ、はぁっ、しゅ…っ」
「咲也…っ、我慢…できない…っ」
「んな事言われたら…っ、俺だって我慢できねぇよ…っ」
西日に照らされ、ほんのりピンクに染まる柊の頬に触れると、柊の手が俺の手に重なるように触れた。
「咲也…好き…っ」
「俺も好きだよ…柊」
柊を抱え込み、俺が上になるように体制を変えると、無我夢中で柊の唇に食らいついた。
柊も俺の舌の動きに合わせて、たどたどしくも必死に絡みついてくる。
「んふ…っ、ん…はぁ…っ」
「も、入れていい…っ?」
「んっ、入れて」
そして欲望のままに肌をぶつけ合い、お互いの愛を確かめ合うと、蕩けた柊の顔を目の前に限界を迎え、柊の中で欲を吐き出した。
「はぁ…っ、はぁっ…柊…っ」
「あっ、んぅ…っ、ごめん…っ、我慢できなくて…」
「新居で初めてした事がえっちとか…まぁ、それもいっか!」
「んぅ…///」
ティッシュも何も無くて、後処理もそこそこに大の字に寝転ぶと、そこはとても静かで…
俺らが話さなければ、虫の鳴き声と波の音しか聞こえない。
「静かだな…」
「うん…誰にも邪魔されたくないな…」
「大丈夫、きっと…」
虫を見つける度に立ち止まるし、大きな鳥にビックリしてしがみついてくるしで、本当にまるで子供のよう。
まぁ、既に成人済みとはいえ、歳の差で言ったら完全に弟みたいなもんだからな。
そんな、可愛い柊をあやしながら役場に着くと、家を買った際に色々と手配をしてくれた方とご対面。
そして役場の方々に暖かく出迎えられると、俺らは晴れてこの島の住人となった。
「荷物は全部家ん中に運んでおいたから」
「はい、ありがとうございます」
「これ、家の鍵と車のキーね?」
「車?」
柊は俺の顔を覗き込み不思議そうな顔をしているが、俺らの家はフェリーの乗り場からはだいぶ離れていて、車じゃないといけない距離。
島で生活するには車は必須だ。
「場所、わかるか?」
「はい、だいたい分かります」
「ナビも着いとるしな?んじゃ、何かあったらまたここにおいで」
「はい、お世話になります」
「お世話に…なります…っ」
柊が俺の後に続いてしっかり挨拶すると、俺らは車に乗りこみ新しい家となる場所を目指した。
「これ…全部咲也が用意してくれたの…?」
「あぁ、うん。この場所の事は誰にも知られたくなかったからな」
「大変だっただろ…?」
「全然?役場のおっさんもいい人だったし」
「…ありがとう、俺なんかの為に」
「俺なんか、じゃねぇだろ?柊だからだよ。それに、俺が柊と一緒にいたかったからそうしただけだし」
「咲也…っ!」
「ぅおっ…!?しがみつくなっ、危ないっ!運転中っ!」
「だってぇ…触りたくなっちゃった…っ」
「ちょっ…だめっ!今はダメっ////」
柊の誘惑を何とか乗り切って家に着いた俺らは、玄関に置きっぱなしの荷物をスルーして部屋の中へと進み、一番手前の部屋に入ると畳に押し倒され息付く暇もなく、柊に唇を奪われた。
「んっ!?んっ、はぁっ、しゅ…っ」
「咲也…っ、我慢…できない…っ」
「んな事言われたら…っ、俺だって我慢できねぇよ…っ」
西日に照らされ、ほんのりピンクに染まる柊の頬に触れると、柊の手が俺の手に重なるように触れた。
「咲也…好き…っ」
「俺も好きだよ…柊」
柊を抱え込み、俺が上になるように体制を変えると、無我夢中で柊の唇に食らいついた。
柊も俺の舌の動きに合わせて、たどたどしくも必死に絡みついてくる。
「んふ…っ、ん…はぁ…っ」
「も、入れていい…っ?」
「んっ、入れて」
そして欲望のままに肌をぶつけ合い、お互いの愛を確かめ合うと、蕩けた柊の顔を目の前に限界を迎え、柊の中で欲を吐き出した。
「はぁ…っ、はぁっ…柊…っ」
「あっ、んぅ…っ、ごめん…っ、我慢できなくて…」
「新居で初めてした事がえっちとか…まぁ、それもいっか!」
「んぅ…///」
ティッシュも何も無くて、後処理もそこそこに大の字に寝転ぶと、そこはとても静かで…
俺らが話さなければ、虫の鳴き声と波の音しか聞こえない。
「静かだな…」
「うん…誰にも邪魔されたくないな…」
「大丈夫、きっと…」
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