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第二章
一緒ならどこへでも
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「ぁ…っ、さ……っ」
「柊!?声…っ」
「さ……く…っ」
「んっ…聞こえるよ…っ、柊…っ!」
「さ…く…っ、す……き……っ」
「あぁ…っ、俺もっ、俺も好きだよ柊っ…!頑張ったな…っ、話せたじゃんっ!」
伝わった…俺の気持ち…
でももっと、こんなんじゃ足りない…
もっともっと好きだから。
ギューッとしがみつかれる咲也の耳元で、俺は何度も何度好きを呟いた。
扱かれるソレの気持ちよさでイッちゃいそうになりながらも、溢れ出した先走りで俺の後ろを丁寧に解してくれて、ゆっくりゆっくりと奥まで沈めていく。
この行為は痛いものだとばかり思っていた俺が、体を重ねるとはこんなにも幸せで暖かいんだって気付けたのは、誰でもない咲也のおかげだ。
光ちゃんに開発されてしまったソコも、今となってはもう咲也の形を覚え、咲也じゃなきゃ絶対イケない。
余裕のない表情で、腰をグラインドさせる咲也が見れるのは俺だけ…
俺だけの咲也―――
「…っ、あっ、ん…っ、さく、や…っ」
「痛くない…っ?気持ち…っ?」
「きも、ち…っ、気持ちよすぎて…おかしくなりそ…っ」
「俺も…っ、ヤバい…っ」
「あっ、あっ…っ、さくぅ…っ」
ビクビクと身体が震え、咲也のモノが中で脈打つと、じんわりと暖かさが広がっていく…
俺も腹の上に欲を飛び散らせると、咲也がまた優しく笑うから、俺はキスをせがむように腕を伸ばし顎をあげる。
甘い息とリップ音が混ざり合い、何度も何度も溶けそうなくらい甘いキスをした。
このまま咲也と二人…
溶けて一緒になってしまいたい―――
「なぁ、柊…」
「…ん?」
「日本を出ないか?」
「えっ、日本…を…?」
「いつまでもさ、こんなところに隠れながら生活してても息が詰まるだろ」
「…でも、俺…英語…喋れないし…」
「…俺も得意じゃねぇけど……。んじゃさ、日本でもどっか遠くの島とかどうだ?そんなとこまでさすがに追ってこねぇだろ」
「咲也と一緒なら…どこでも…」
本当にその言葉の通り、咲也と一緒なら例え俺の居場所がこのマンションの一室だけでも、一生外に出ることが出来なかったとしても良いとさえ思ってる。
でも、少しだけわがままを許して貰えるなら、外の空気を吸ってお日様の下で咲也と二人、手を繋いで歩きたい…
「ここを出よう…柊。警察との繋がりも切ってお前と二人、静かに暮らしたい」
「いいの…っ?本当に…それで…っ」
「柊がそれを願ってくれるなら、俺はそれを叶えてやりたい…」
「暖かい場所がいい…っ」
「ふふっ、そうだな。暖かい場所な、探すか!」
そして俺らは、東京から遠く離れた南の方の島の海の近くに、古民家付きの土地を買った。
そして、もう給料なんか殆ど使い果たしたと思っていた俺の銀行口座には、何故か大金が振り込まれてて、通帳の最後の記載にはフジシロコウタの文字が刻まれていた。
どこで手に入れたどんな金だか分からないけど、でもそれでも光ちゃんは最後の最後まで、やっぱり俺の兄ちゃんだった…
数日だけだけど、二人で暮らしたこの部屋に別れを告げ、最終便で東京を発ち俺らは二人、誰にもバレないように南へ向かった。
「柊!?声…っ」
「さ……く…っ」
「んっ…聞こえるよ…っ、柊…っ!」
「さ…く…っ、す……き……っ」
「あぁ…っ、俺もっ、俺も好きだよ柊っ…!頑張ったな…っ、話せたじゃんっ!」
伝わった…俺の気持ち…
でももっと、こんなんじゃ足りない…
もっともっと好きだから。
ギューッとしがみつかれる咲也の耳元で、俺は何度も何度好きを呟いた。
扱かれるソレの気持ちよさでイッちゃいそうになりながらも、溢れ出した先走りで俺の後ろを丁寧に解してくれて、ゆっくりゆっくりと奥まで沈めていく。
この行為は痛いものだとばかり思っていた俺が、体を重ねるとはこんなにも幸せで暖かいんだって気付けたのは、誰でもない咲也のおかげだ。
光ちゃんに開発されてしまったソコも、今となってはもう咲也の形を覚え、咲也じゃなきゃ絶対イケない。
余裕のない表情で、腰をグラインドさせる咲也が見れるのは俺だけ…
俺だけの咲也―――
「…っ、あっ、ん…っ、さく、や…っ」
「痛くない…っ?気持ち…っ?」
「きも、ち…っ、気持ちよすぎて…おかしくなりそ…っ」
「俺も…っ、ヤバい…っ」
「あっ、あっ…っ、さくぅ…っ」
ビクビクと身体が震え、咲也のモノが中で脈打つと、じんわりと暖かさが広がっていく…
俺も腹の上に欲を飛び散らせると、咲也がまた優しく笑うから、俺はキスをせがむように腕を伸ばし顎をあげる。
甘い息とリップ音が混ざり合い、何度も何度も溶けそうなくらい甘いキスをした。
このまま咲也と二人…
溶けて一緒になってしまいたい―――
「なぁ、柊…」
「…ん?」
「日本を出ないか?」
「えっ、日本…を…?」
「いつまでもさ、こんなところに隠れながら生活してても息が詰まるだろ」
「…でも、俺…英語…喋れないし…」
「…俺も得意じゃねぇけど……。んじゃさ、日本でもどっか遠くの島とかどうだ?そんなとこまでさすがに追ってこねぇだろ」
「咲也と一緒なら…どこでも…」
本当にその言葉の通り、咲也と一緒なら例え俺の居場所がこのマンションの一室だけでも、一生外に出ることが出来なかったとしても良いとさえ思ってる。
でも、少しだけわがままを許して貰えるなら、外の空気を吸ってお日様の下で咲也と二人、手を繋いで歩きたい…
「ここを出よう…柊。警察との繋がりも切ってお前と二人、静かに暮らしたい」
「いいの…っ?本当に…それで…っ」
「柊がそれを願ってくれるなら、俺はそれを叶えてやりたい…」
「暖かい場所がいい…っ」
「ふふっ、そうだな。暖かい場所な、探すか!」
そして俺らは、東京から遠く離れた南の方の島の海の近くに、古民家付きの土地を買った。
そして、もう給料なんか殆ど使い果たしたと思っていた俺の銀行口座には、何故か大金が振り込まれてて、通帳の最後の記載にはフジシロコウタの文字が刻まれていた。
どこで手に入れたどんな金だか分からないけど、でもそれでも光ちゃんは最後の最後まで、やっぱり俺の兄ちゃんだった…
数日だけだけど、二人で暮らしたこの部屋に別れを告げ、最終便で東京を発ち俺らは二人、誰にもバレないように南へ向かった。
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