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戦いの終わり

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そして数秒間放たれた光はすぅっと引いてい無くなると、ラフィーはその場に倒れ込んだ。


「ラフィー!?ねぇっ!」


ノエルがラフィーを抱き上げ状況を確かめる。
ほっと胸を撫で下ろす様子から、一先ず大丈夫そうだと感じ取れて少しホッとしてると、今度はカイルが手足を動かし始めむくっと起き上がった。


「ん…ぅ、あ…なんか…動ける…」


そしてカイルに続き、ニルも静かに目を覚ました。


「……っ、あ…俺…っ」

「兄ちゃんっ!?兄ちゃーんっ!!」

「俺…生きてる…?」


不思議そうに胸を押さえ起き上がったニルは、さっきあんなことがあっただなんて信じられないほど普通に話し始めた。

そして、カイルも血まみれになりながら身体中を確かめて、痛くないことを確認したのか俺と顔を見合せた。


「治ってる…ニル…?生き返ったの!?」

「…あぁ、そうっぽい」

「ニル…っ、良かった…っ」

「えっ、泣いてんの!?」

「泣くだろ!そりゃっ…」


俺の事そっちのけでニルに抱きつくカイルに、分かってはいるけど悔しくてどこか寂しくて、二度とお前の事なんか心配もしないし助けてもやらないからっ!なんて心の中で悪態をつきながらも、俺も嬉しくて泣いてた。

相当な力を使ったであろうラフィーは今、すやすやと眠っている。
そして俺は少しでもラフィーの回復に役立てばと、できうる限りの力を送ってやる。

体力の回復はどうにかなっても、削られた生命力と異能は
多分きっと戻ってこない…

異能はともかく生命力を削るってどういう事なのか俺には分からないけど、体が弱くなったり寿命が縮まったりするのだろうか…

分からないとこだらけだけど、兎にも角にもこのことを知っているのはこの3人だけだし、これから先ラフィーが辛くならないように俺らが全力で支えていかなきゃ、そう思ったんだ。


「ニル、ラフィーに感謝しろよ」

「ラフィーが…そうか…うん、わかった」


真っ黒く覆われた雲間から光が刺し込み辺りを照らすと、少し離れたところにいたレオがアレクを連れてこちらに向かってきた。


「あの光は…ラフィーか…?」

「うんっ、そう!ラフィーがね…っ」


調子に乗ったノエルが口を滑らせそうになったところを、すかさずカイルがフォローに回る。


「あぁそうそう、一歩遅かったら危なかった。なぁニル?」

「あぁ、そうみたいだな…」

「そうか…ならよかった」


赤ちゃんみたいすやすやと眠るラフィーをみんなで囲んで、一先ずこの戦いに終止符を打った。
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