バック=バグと三つの顔の月

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――これは悲しい物語。そして乗り越える物語。
 主人公バック=バグの運命がどうなるか、最後まで見届けてくださると嬉しいです。

《過去》
 月神会という宗教に入っていた両親に、月祝法という国を救う魔法だと騙されて実行した八歳のバック=バグは、月呪法という呪いを発動してしまい、自国ローディア王国を呪ってしまう。
 月呪法によって召喚された、ラックの月、ハーフの月、デスの月という名の『三つの顔の月』
 それぞれが能力を持つ蝿を解き放つ。ラックの月の時は命が欠ける。ハーフの月の時は命が半分になる。デスの月の時は死ぬ。

 両親や月神会の仲間たちが死んでいく中、召喚者であるバックは死ぬこともできず苦しむ。
 そして太陽の神に祈り、呪いを解くチャンスを得るのだった。
 バック=バグの幻影が三つの顔の月の背面に張り付き、弱らせる。
 また神の薬の植物を受け取り、葉を食べさせることで能力蝿の効果を無効化し、助けることを可能とした(ただし月神会の人間は助けることを許されなかった)
 バック=バグの幻影は、彼女の感情の低下によって三つの顔の月の力を増長させてしまう。
 太陽の神は十年間生き続けたら、月呪法を解くことを契約した。
 月神会の活動を反対していた「博士」と出会い、九年間戦い続けた。

《そして現在》
 同級生のエラ=フィールドが死蝿によってふらついて死んで、それを生き返らせたバック。
 何が起きたか問い詰めるエラにバックは知らないフリをするが、再び感情が低下する。
 夜に街でエラに問い詰められた時、デスの月が幻影で大きくなってきて、エラを殺す。
 その事があってからエラはバックに問いかけ、困ったバックだったが、博士はエラに協力者になってもらうように言う。
 全てを話し、協力者となったエラ。

 一方でアーク=ディザスターという男が、三つの顔の月に辿り着いて、呪いの完成を目論む。
 その動きに博士「達」は護衛にウェイ=ヴォイスという、同年代の殺し屋(実際は二つ歳上)の少女を潜入させる。
 自分に守る価値がないと感じているバックはいつも守られるのを拒否していた。だがウェイの身の上話を聞き、『ウェイを守る』という心持ちで接することを決める。

 バックが遊園地に行ったことがない事を聞いて、エラの提案でテーマパークに行くことになったりして楽しむことで感情を安定させようとするが、何度も感情を低下させるバック。
 更なる協力者シャル=ムースという女性運転手と共に、十八歳の誕生日までを、アーク=ディザスターの雇った殺し屋たちから逃れながら、『共に歩む道』の楽しさを知る物語。

 自分が守られる価値がないという思いから、極度に守られることを嫌い、過去の罪を背負い、国を呪いから解き放つことを誓ったバックを見守ってください!

――表紙は遠さんに描いて貰いました!
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