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行燈

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-5-「俺は運がいいんだ」

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「俺は運がいいんだ」が口癖の冒険者。

「なにしろ、生きてるからな!」

 彼の弟は、生まれてすぐ亡くなった。

 誰も何も悪くなかった。

 ただ子供心に「生きていることは当然ではない」と強く刻まれたそうだ。

「あんたも生きてる。運がいいな!」

 中年を過ぎ、初老にさしかかってなお彼は挑戦を止めない。
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