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第十章・蒼竜ヴァリトラ
火の契約《コントラクト》
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王城を飛び出したジュードたちは、馬車で道なりに南下していた。現在、馬車の手綱は道案内を申し出てくれた騎士が握っている。
風の王都フェンベルから南西の方に向かっていくと、アルター遺跡と呼ばれる場所が見えてくる。遺跡内部は随分と昔に発掘調査が終わり、現在はめぼしいお宝の情報もなく盗掘者も訪れないわびしい場所だ。魔物が狂暴化する前は、子供たちの隠れ家だったり、遊び場になっていることもあった。ヴィーゼは、今そのアルター遺跡で魔族と――ヴィネアと対峙しているのだ。
「ヴィーゼ様はご無事だろうか、あの方に万が一のことがあれば陛下も王妃様も悲しまれるだろうに……」
「ヴィーゼ様はこの国で一、二を争うくらいの剣の達人です。魔族の少女相手にも善戦しておられました。ただ……相手には風の技が一切効かないのです、一度撤退してくださればよいのですが……」
「相手がヴィネアなら……そうだろうな、あいつも風の力を操るとんでもないやつだ」
もどかしそうに呟いたシルヴァの言葉に、一人の兵士が悔しそうに呟く。風のヴィネア――水の国で初めて邂逅を果たした時のヴィネアの力は、今でもありありと思い出せる。彼女の戦闘力は半端なものではなく、操る術も実に高度なものだったはず。ウィルは複雑そうに表情を顰めて下唇を噛み締めた。いくら神器と言えど、そのヴィネアに風の神器が通用するかどうか。
そんな時、ジュードが首から提げる小瓶が力強い光に包まれたかと思いきや、閉じられていた瓶の蓋が勝手に外れた。中からぶわりと煙があふれ出た直後、それはこれまでと同じように人型を形成していく。なんてことはない、フラムベルクから助っ人として貸し出されたサラマンダーだ。
「とにかく、だ。そのナントカ遺跡に着くまではまだかかるんだろ? ここでウダウダ言ってても仕方ねぇ、マスターが駄目なら姫さん、今のうちに契約しちまうぞ」
「うにに……そうだにね、ヴィネアが風の力を持つ魔族なら、火には弱いはずだに。エクレール王女がサラマンダーと契約して共鳴すれば、マナとレーヴァテインの力が強化されるによ」
今回はエクレールもジュードたちに同行している、もし彼女が本当に精霊と契約して共鳴の力を使えるなら――これ以上に有難いことはない。けれど、そこで慌てて口を挟んだのは他の誰でもないジュードだった。
「ちょ、ちょっと待って、契約って本当に危ないことはないの?」
「マスターが以前試した時に倒れたのは呪いのせいだに。エクレール王女にはそういう呪いはかけられてないから、危ないことは何もないによ」
メネットやトリスタンの温泉旅館で契約を試した時は、本当にこのまま死んでしまうのではないかと思ったほどだ。呼吸ができず、どこまでも深い沼に引きずり込まれるかのような。いくら覚えていないとは言え、エクレールは妹、それにヴェリアの王女。彼女にもしものことがあったらと思うと、とてもではないが穏やかでなんていられない。
しかし、そんなジュードの懸念を払拭したのは、そのエクレール本人だった。ジュードの隣に座っていた彼女は、彼の肩をポンと叩くとゆるりと頭を横に振ってみせる。
「大丈夫ですわ、みなさまのお役に立てるのでしたらわたくしは何だってやるつもりです。ジュードお兄様を育ててくださった方もいらっしゃるかもしれないのでしょう? わたくしにはヘルメスお兄様のようなお力はありませんが、できることがあるなら是非やらせてくださいませ」
そうハッキリと言われてしまっては、やめた方がいいんじゃないか、落ち着ける場所の方が、などと言えるわけもない。ジュードが彼女を心配するのと同じように、彼女もまた仲間やジュードの養父であるグラムを心配しているのだ。魔族を前に故郷を捨てて逃げるしかなかった彼女の気持ちを考えれば、安全なところにいて、などと言えるはずもない。きっと大陸を出る時に人一倍悔しい想いをしたのは、彼女やヘルメスだろうから。だから、それ以上は何も言えなかった。
実感こそ湧かないが、自分が本当に彼女の兄なら、妹の気持ちを尊重するのも兄の役目だ。その気持ちを尊重した上で彼女に危険がないよう、自分が守ればいいだけのこと。渋々ではあるものの、ジュードはわずかばかりの思案の末に大人しく頷いた。
* * *
一時間も経たずに到着したアルター遺跡は、ジュードやウィルの記憶にあるものとは雰囲気が随分と変わっていた。以前は古ぼけたわびしい雰囲気の漂う場所だったのに、今は全体的に禍々しい気配を帯びている。
今日は雲ひとつない快晴なのに、まるで大雨に降られているかのような重苦しさを感じるほどだった。時折聞こえてくる獣の雄叫びは、恐らく風の国に生息している魔物ではないだろう。現に、ちびは四つ足をしっかりと大地に張り、警戒するように毛を逆立てて唸っている。
「……この中にヴィネアと王子がいるのね、急ぎましょう!」
「あ、ああ、……けど、マナ、大丈夫なのか?」
「今のところは特に何ともないわ、なるようになるわよ」
馬車の中で行われた契約の儀は、取り立てて派手な演出だとかとんでもないことが起きる――なんてことはなく、エクレールの足元に赤い魔法陣が展開したかと思いきや、すぐに彼女の中に溶けるようにして消えてしまった。最初は失敗したのかと思ったが、あれで成功なのだとライオットやノームは当然のように言っていた。契約を行ったエクレールにも、その影響を受けるだろうマナにも特に変化は見られない。
ジュードの肩に乗るライオットは遺跡を見上げてからノームやルルーナに一瞥を向ける。
「この風の国ではノームやガンバンテインの力は半減されるに、できるだけ長期戦にならないようにした方がいいに」
「……そうですか、確かにサラマンダー様は水の国ではお出でになられませんでしたね」
火の精霊サラマンダーが水の国で力を発揮できないように、この風の国では地属性を持つノームや地の神器であるガンバンテインの力が大きく低下する。ガンバンテインの弱体効果も普段より効果が落ちるため、ライオットの言うように長期戦は避けたいところだ。
とはいえ、相手は魔族。そうそうこちらが思っているように事が運ぶとは誰も思っていない。今はとにかく、グラムやヴィーゼたちの安全を確認し、この国から魔族を撃退するのが最優先だ。
風の王都フェンベルから南西の方に向かっていくと、アルター遺跡と呼ばれる場所が見えてくる。遺跡内部は随分と昔に発掘調査が終わり、現在はめぼしいお宝の情報もなく盗掘者も訪れないわびしい場所だ。魔物が狂暴化する前は、子供たちの隠れ家だったり、遊び場になっていることもあった。ヴィーゼは、今そのアルター遺跡で魔族と――ヴィネアと対峙しているのだ。
「ヴィーゼ様はご無事だろうか、あの方に万が一のことがあれば陛下も王妃様も悲しまれるだろうに……」
「ヴィーゼ様はこの国で一、二を争うくらいの剣の達人です。魔族の少女相手にも善戦しておられました。ただ……相手には風の技が一切効かないのです、一度撤退してくださればよいのですが……」
「相手がヴィネアなら……そうだろうな、あいつも風の力を操るとんでもないやつだ」
もどかしそうに呟いたシルヴァの言葉に、一人の兵士が悔しそうに呟く。風のヴィネア――水の国で初めて邂逅を果たした時のヴィネアの力は、今でもありありと思い出せる。彼女の戦闘力は半端なものではなく、操る術も実に高度なものだったはず。ウィルは複雑そうに表情を顰めて下唇を噛み締めた。いくら神器と言えど、そのヴィネアに風の神器が通用するかどうか。
そんな時、ジュードが首から提げる小瓶が力強い光に包まれたかと思いきや、閉じられていた瓶の蓋が勝手に外れた。中からぶわりと煙があふれ出た直後、それはこれまでと同じように人型を形成していく。なんてことはない、フラムベルクから助っ人として貸し出されたサラマンダーだ。
「とにかく、だ。そのナントカ遺跡に着くまではまだかかるんだろ? ここでウダウダ言ってても仕方ねぇ、マスターが駄目なら姫さん、今のうちに契約しちまうぞ」
「うにに……そうだにね、ヴィネアが風の力を持つ魔族なら、火には弱いはずだに。エクレール王女がサラマンダーと契約して共鳴すれば、マナとレーヴァテインの力が強化されるによ」
今回はエクレールもジュードたちに同行している、もし彼女が本当に精霊と契約して共鳴の力を使えるなら――これ以上に有難いことはない。けれど、そこで慌てて口を挟んだのは他の誰でもないジュードだった。
「ちょ、ちょっと待って、契約って本当に危ないことはないの?」
「マスターが以前試した時に倒れたのは呪いのせいだに。エクレール王女にはそういう呪いはかけられてないから、危ないことは何もないによ」
メネットやトリスタンの温泉旅館で契約を試した時は、本当にこのまま死んでしまうのではないかと思ったほどだ。呼吸ができず、どこまでも深い沼に引きずり込まれるかのような。いくら覚えていないとは言え、エクレールは妹、それにヴェリアの王女。彼女にもしものことがあったらと思うと、とてもではないが穏やかでなんていられない。
しかし、そんなジュードの懸念を払拭したのは、そのエクレール本人だった。ジュードの隣に座っていた彼女は、彼の肩をポンと叩くとゆるりと頭を横に振ってみせる。
「大丈夫ですわ、みなさまのお役に立てるのでしたらわたくしは何だってやるつもりです。ジュードお兄様を育ててくださった方もいらっしゃるかもしれないのでしょう? わたくしにはヘルメスお兄様のようなお力はありませんが、できることがあるなら是非やらせてくださいませ」
そうハッキリと言われてしまっては、やめた方がいいんじゃないか、落ち着ける場所の方が、などと言えるわけもない。ジュードが彼女を心配するのと同じように、彼女もまた仲間やジュードの養父であるグラムを心配しているのだ。魔族を前に故郷を捨てて逃げるしかなかった彼女の気持ちを考えれば、安全なところにいて、などと言えるはずもない。きっと大陸を出る時に人一倍悔しい想いをしたのは、彼女やヘルメスだろうから。だから、それ以上は何も言えなかった。
実感こそ湧かないが、自分が本当に彼女の兄なら、妹の気持ちを尊重するのも兄の役目だ。その気持ちを尊重した上で彼女に危険がないよう、自分が守ればいいだけのこと。渋々ではあるものの、ジュードはわずかばかりの思案の末に大人しく頷いた。
* * *
一時間も経たずに到着したアルター遺跡は、ジュードやウィルの記憶にあるものとは雰囲気が随分と変わっていた。以前は古ぼけたわびしい雰囲気の漂う場所だったのに、今は全体的に禍々しい気配を帯びている。
今日は雲ひとつない快晴なのに、まるで大雨に降られているかのような重苦しさを感じるほどだった。時折聞こえてくる獣の雄叫びは、恐らく風の国に生息している魔物ではないだろう。現に、ちびは四つ足をしっかりと大地に張り、警戒するように毛を逆立てて唸っている。
「……この中にヴィネアと王子がいるのね、急ぎましょう!」
「あ、ああ、……けど、マナ、大丈夫なのか?」
「今のところは特に何ともないわ、なるようになるわよ」
馬車の中で行われた契約の儀は、取り立てて派手な演出だとかとんでもないことが起きる――なんてことはなく、エクレールの足元に赤い魔法陣が展開したかと思いきや、すぐに彼女の中に溶けるようにして消えてしまった。最初は失敗したのかと思ったが、あれで成功なのだとライオットやノームは当然のように言っていた。契約を行ったエクレールにも、その影響を受けるだろうマナにも特に変化は見られない。
ジュードの肩に乗るライオットは遺跡を見上げてからノームやルルーナに一瞥を向ける。
「この風の国ではノームやガンバンテインの力は半減されるに、できるだけ長期戦にならないようにした方がいいに」
「……そうですか、確かにサラマンダー様は水の国ではお出でになられませんでしたね」
火の精霊サラマンダーが水の国で力を発揮できないように、この風の国では地属性を持つノームや地の神器であるガンバンテインの力が大きく低下する。ガンバンテインの弱体効果も普段より効果が落ちるため、ライオットの言うように長期戦は避けたいところだ。
とはいえ、相手は魔族。そうそうこちらが思っているように事が運ぶとは誰も思っていない。今はとにかく、グラムやヴィーゼたちの安全を確認し、この国から魔族を撃退するのが最優先だ。
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