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エピローグ 野望の結末
しおりを挟む____駆け出しの勇者一行が行方不明になってから約一年後。コアークは破竹の勢いで戦線を拡大し、世界に厄災を振り撒いていた。初めは小さなダンジョンだったが、近隣の村々を襲い始めてからはあっという間。今では大陸全土を実質支配し、そこを足掛かりに全てを飲み込まんとしている。
「んぅうううううっ♡♡ んう゛ううううううぅうううぅっ!♡♡♡♡♡」
「お姉ちゃんどうしたの? おかあさっ……い、いやあああああぁ!」
「んぐあ゛ああああああ蟲がっ! 蟲があああああああああ!♡」
人々は大量の淫蟲達相手になす術無く蹂躙され、赦しを乞い願う間も無く快楽の奴隷となっていった。そこに種族や階級、男女の垣根は無い。皆一様に蟲の苗床となり、そこで産まれ増えた蟲達が更に他の者達を孕ませ、地上に満ちていく。地の底にしかなかった地獄の楽園が、この世に満ちていく。
「ふふっ♡ みんなごめんね♡ でもあるじさまに従えばぁ、みーんな気持ち良くなれちゃうから♡」
「んっ♡♡ うっ♡ だしてっ♡ もっといっぱいっ、おれのナカにっ♡ いっぱいだしてっ♡♡」
その最前線には常に、禍々しい刻印を身体に浮き立たせながら蟲達を操り、地上で圧倒的力を振るう淫らな少女と、宙を舞い、御伽の中から現れたかの如き絶世の美貌で見たもの全てを魅了する、肉欲に狂った邪な妖精の姿があったという____
✳︎
「はぁっー♡ ただいまぁ♡ あるじさまぁ♡」
「はぁっ♡♡ はぁっ♡♡ ただい、ま……っ♡♡♡」
「おお、戻ったか」
無数の肉蟲達に埋め尽くされ、穢れ切った王国の栄光を象徴する玉座の間。その玉座に鎮座するコアークの元へ、先程まで戦線で猛威を奮っていた二体が帰還。運ばれて来たむせ返る様な淫臭が、その戦果を物語っていた。
「あるじさまの言う通りぃ、いっぱい頑張って来ました♡ ほめてほめて♡」
「おーおー、よくやったよくやった。キチンと見ておったぞー」
自ら頭を差し出し、犬猫の如く撫でられ悦ぶユイヴィラス。対し、もう一方は控えめに内股を擦り、美しい翅を震わせながらもじもじしている。
「して、どうしたユースティディスよ? お主ももっと近う寄れぃ」
彼、否、彼女は言った。
「うぅっ♡ おれ、あんまりだったっ……みんな、おれを見るだけでへにょへにょになっちゃってっ……♡♡ いっぱいえっちな目で見られてっ、カラダ、アツいのにっ……♡♡♡ えっと、だからっ……おなにー、ばっかりしちゃってっ……♡♡♡」
ドクンッ!♡
「ッハァッ……!」
コアークはそのいじらしい光景を前にして胸を締め付けられ、苦悶の声を上げる。
(こ、此奴めっ……! 日に日に、強力になりおって……!)
危うく魅了されかけた彼に対し、もう一方は既にメロメロだ。
「ふーっ……ユウっ……だいじょうぶ♡♡ ユウはその場に居るだけでサイキョーだよ♡♡ っ……ふぅーっ♡ ははっ、さっきいっぱいエッチして来たのに、また勃ってきちゃった……♡ ねえあるじさま……♡ ユウ一緒に犯そ?♡♡」
彼女は秘裂から蟲柱を生やし、上からも下からも涎を滴らせている。それを見たユウの方も太腿から伝う汁を隠し切れていない。もう我慢の限界な様だ。
「グククククク……仕方の無い奴らだ……」
(しかし、この調子なら……魔王よ、待っておれ……今に吠え面かかせてやるわ)
笑みを堪えながら重い腰を上げた、その時。轟音が鳴り響き、穢れた王城の壁が崩れた。
「ムッ、何奴」
何者かが侵入して来た様だ。瓦礫が崩れ白煙が上がるその中から一つ、屈強な男の影が浮かび上がって来た。
「キッ、キサ、き……ま、魔王様ぁっ⁉︎」
「久しいな、コアーク……」
現れたのは、深く青い肌に、白髪の頭部に二本の巻き角を持つ、人間基準なら男前と言えるであろう容姿の存在。この世界の魔王御本人だった。
「随分と調子が良さそうではないか。人々を蹂躙しつつ、己は洗脳した小娘と淫蕩三昧か」
「ええ、えーえ! そうですとも魔王様! 貴方様のお陰で、この通り」
彼は手ぐすね引いてへこへこと頭を下げる。昔ながらの癖だ。恥じているが、この王にはどうしてもその様な態度を取ってしまう。
(くっ……まさか向こうから出向いて来ようとは……この様な事態を報告せんとは、外の蟲共は何をやってたのだ)
「して、この度は魔王陛下直々に態々何様で此方へ?」
まさか今更幹部に戻れとは____
「なに、粛正に来ただけだ。気にするな」
「へっ……?」
刹那、コアークの身体は纏った外套ごと細切れにされた。ゆっくりとパーツ毎にずり落ちていく。
(かっ……クソがっ……!)
が、分けられたパーツ同士はくっ付くと共に形を変え、外套を残して各々その場から離脱した。
「あるじさまっ!」
「流石害虫だ、しぶといな」
直後に主人の危機にユイヴィラスが即座に対応。魔王目掛け目にも止まらぬ速さで接近し、魔法と蟲をフルに使った複雑な軌道を以ってその背後を取る。
(よし♡ ここから刻淫蟲をケツアナにぶち込んでっ♡)
パシッ。挿入動作の途中、何故か首根っこを掴まれた。手だ。手が、次元の裂け目から出て来て首を。
彼女が反応する前に魔王は掴んだまま彼女の腹を肘打ち。鈍い音と共に「お゛ごっ」と悲鳴が漏れた。
「っ、頑丈だな……一体どれだけ身体を弄ればこうなるのだ?」
彼はそのまま伸びた彼女の首をギリギリと締め上げる。
「かっ……は……」
そこへ「うっ……やっ、やめてっ……!」と、鈴の音の様な声が。
「むっ」
魔王の手が止まった。視線は自然と声の主の方へ向く。
「ユイに……ひどいことしないでっ……っ!」
ドクンッ!♡ 魔王の胸は涙を浮かべる儚げな邪妖精の姿を見て締め付けられ、同時にその股間にギュンギュンと熱が集まり、ぶら下がった凶悪な肉竿を膨張させた。
「……ふっ、成る程」
ギギギギューッ……ドピュッ! ビュクッビュクッビュブッビュッビュッ! 澄まし顔の彼の陰茎は青みがかった白濁液を鈴口より撒き散らし始め、掴んでいるユイを含めその前方を汚していく。
《グクククククキキキキキキキ……グァッハッハッハッハッハッハッハァッ! ハァッ! エ゛オ゛ッ! ゴハッ!》
それを見てか、辺りに出所不明なコアークの汚らしい笑い声が響いた。
「相変わらず耳障りな笑い声だ……」
《ウハハッハッハハァーッ! ほざけぇ! 魔王ともあろうモノが何たる醜態だァァアエ゛ホッ!》
「……くっ」
魔王の身体から力が抜けていく。一頻り身を震わせながら吐精を続け、遂にその膝を折り、穢れた床に付けてしまった。
《ゴハッ! グクククク……どうだ? 我が愛しの邪妖精のその力はァ⁉︎》
「…………」
彼は返事をせず、射精したまま静かに瞳を瞑る。
《クキキキキッ、気持ち良すぎて何も言えんかぁ? 情け無い! 己が地位が危うい事を悟り、潰すなら今が最善と見たのだろうが……残念だったなぁ!》
「それは違う」
今度は返答が返った。息を乱さず、はっきりと。
《アアッ⁉︎》
「コアークよ、お前はやり過ぎたのだ。この世界の理を曲げてしまった」
刹那、彼は白濁液の軌跡だけを残しながら、妖しい空気を纏う邪妖精の元へ一っ飛び。そして背後に回るなり、ずぷんっ♡
「あ゛っ……くぅっ♡♡♡♡」
その雄汁垂れ流しな巨根を、彼女の蜜の滴る秘裂の最奥まで滑らせた。
「にゃんっ、で、えぇっ♡♡ え゛ぇっ♡♡♡♡」
膣内で脈打つそれが子袋をしゃくり上げながら、熱くて粘度の高い液を止めど無く注ぎ込んで来る。ずっとお預けを食らっていた鋭敏な膣壁の肉襞が、その巨根を締め付け馴染んでしまう。
「っ……なんて凶悪な肉壺だっ……」
「いや゛っ♡♡ い゛やああぁあぁっ♡♡♡♡」
射精が全く止まる気配が無い。当然あっという間に小さな身体に入り切らなくなり、ぶぴゅぶぴゅはしたない音を立て溢れて始める。
《……何かと思えば、肉欲に負けただけではないか。まあ良い、そのまま果てて……?》
「あ゛あぁっあぁあっ♡♡♡ あ゛ぁあああああああぁっ♡♡♡♡」
心底気持ち良さそうに淫蕩する彼女を見て、コアークは少し遅れて違和感に気付いた。
《待て……まさかっ……!》
「ふんっ、気付いたか、んっ」
「あ゛っ……んふぅっ♡♡ んっ……んっ、んうぅっ♡♡♡ じゅっ♡♡ んうううぅっ♡♡♡♡」
魔王はユウの桜色に艶めく唇を塞ぎ、腰の振りを早める。すると、なんたる事か。その胎に刻まれた淫紋の形が、逸物の圧によって膨らんでは凹んでを繰り返す度変化していくではないか。
《待て貴様ッ! このワシの刻淫支配の上書きなど出来るはずが無いッ! そんな事……あってはならないッ! やめろッ! やめろおおおおおおおッ‼︎》
コアークは玉座の間の壁面に張り付いていた蟲達全てを操り、二人の元へ向かわせる。が、届かない。彼らの周囲には丁度彼らが収まるサイズの強固な結界が張られており、どれだけ力を込めても破る事叶わない。
《ああやめるのだユースティディス! その男から離れよ! ……っ、何故だ、思考が……見えんっ……!》
「んっ……っ、っ♡♡ んぅっ♡ はんっ……んううううっ♡♡♡♡」
主人の声も届かないらしい。彼の絶望を尻目に、自ら腰をグラインドさせ始めたユウ。接合部から溢れ出す粘液の量が加速度的に増え、結界の中にどんどん溜まっていく。
《ぐっ! ユイヴィラス! 起きろ! 起きんか小娘!》
「んん……あるじ、さま……」
《クソッ! クソッ……!》
打つ手は無く、やがて二人は結界の中で青みがかった白濁液に浸かり、遂には見えなくなった。
シンと静かな間が一時流れる。
《な、なんだ、溺れたのか……?》
コアークがそう口にした直後、結界が割れ、膨圧が発生。蟲達が弾き飛ばされ、その中より二人が現れる。
《がっ……⁉︎》
息が出来なくなった。どうやら溺れるのは彼の方の様だ。支配を上書きされ、すっかり出来上がった邪妖精のその姿に彼は魅了されてしまった。
____何故だっ、何故だ何故だ何故だっ!
《また……奪われ》
「そこか」
プチッ。矮小な蟲の潰れる音がして、醜悪な舞台は呆気なく幕を閉じた。
✳︎
静かになった薄汚れた玉座の間にて、ただ一つ、扇情的で荒々しい呼吸音が響く。
「はぁーっ……♡♡♡ はぁーっ……♡♡♡♡」
「…………」
それを無言で抱き眺める魔王は、徐に自身が突入の際、王城に開けた穴の方へ向かう。が、その前に立ちはだかる者が一人。
「……っ、魔王、様、だっけ?♡ ……ユウを、何処へ連れてくつもり……?♡」
「…………それを訊いてどうする?」
「っ、決まってるでしょ?♡ 着いていく♡」
彼はそう主張するユイを一瞥すると、腕の中のユウを今一度見てから微かに「なんと哀れな……」と嘆息した。
「で、どこ?♡」
「……貴様、名は?」
「ユイ♡ ユイヴィラスって名前、あるじさまに付けられたけど、あるじさま何処か行っちゃったし♡ 正直かわいくないからユイだけでいい♡」
「……分かった。着いて来ると良い」
「やたっ♡」
そうして彼らは何処かへ旅立って行った。王国の惨状と____一欠片の、あまりにも醜悪な因縁を遺して。
「グククク……魔王め……絶対に許さん……報いを受けて貰うぞ……いつか、必ず……恥辱の限りを尽くし……嬲り殺してやる……!」
終
__________________
ご愛読有難う御座いました。これにて完結です。
宜しければおシコリ報告感想質問等々お聞かせ下さいませ。FAなんて頂けた日には感動で股間から涙を流します。
次回作も既に準備中なので、そちらも宜しければお楽しみに。
みんなもTSっ娘を大事にして、生きようね!
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