【完結】父さん、僕は母さんにはなれません 〜息子を母へと変えていく父、歪んだ愛が至る結末〜

あかん子をセッ法

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19.尚も続く無情の日々 前編 奉仕

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 尚も無情に日々は続いていく。



 「……おはよう」
 「っ……」

 あの日の翌日。自分はまだ彼の腕に抱かれていて、目を覚ました瞬間、そのやつれ顔に挨拶された。昨日の今日なのに、平然と。あまりにあっけらかんとしていて夢現の認識が曖昧になるも、首元や腰、股座に残る鈍い痛みや、漂う濃密な男女の性臭によって現実に引き戻される。

 「……照れているのか? おはようと返してくれていいんだぞ? その、キスと一緒に、とか」

 また締め上げられる恐怖に怯え、反射的に「ごめんなさい」と返した。すると何故か自然な会話が成立したかの様に彼は「いや、すまない冗談だ」と言って笑い、徐にベッドから出て行くと、時計もしていないのに自身の手首をチラと見た後、「おっと、もうこんな時間か」と、慌てて行動し始める。

 「ああ、シャワーを浴びないと……君も、今すぐ一緒にとは言わないが、早く起きて朝食前には浴びた方が良い」

 心身はまともに動かなかった。呆然としたままシャワーの音が暫し響いて止んだ後、タオルで身体を拭き大急ぎで身支度を整える彼を眺める。

 「……そんなにじっと見て、何かおかしいか?」

 笑顔だったが、目は全く笑っていなかった。慌てて首を横に振る。

 「……ふ、まあいい。朝食急いで作って来るから、それまでにシャワーを浴びて来なさい」



 酷い話、変わらないなら、いっそ何事も無かったみたく接してくれるならそれでいい。変に変わっておかしくなるくらいならその方が良いとさえ思った。けれど、そうはならなかった。



 ぼろぼろの身体を引き摺ってシャワー前、そこにある少し曇った姿見の前に立てば、現状の自身が映る。首元には手の跡のアザが、その少し下、鎖骨にかけては蚊に食われた跡の様な赤い点が幾つか残っていて、性器や乳房の辺りも突起部分が少し赤く腫れぼったい。痛々しく生々しい少女の姿だ。

 あはは……ちくび……まえまでひっこんでたのに、いまじゃずっと出っぱってていたいや……。

 「っ、はぁっ……はぁっ…………!」

 何もかも洗い流すつもりで、蛇口を捻ってお湯を出し、ズキズキとした痛みを堪えて汚れた部分を何度も洗った。しかし途中で涙が止まらなくなって、お湯に打たれたままその場で暫しぐったりと横たわる。

 「っ……っ…………!」

 暖かい筈なのに全身の震えが止まらず、頭が重く、胸の奥が苦しくて仕方がなかった。
 ただそれでもお湯に溶けて流されるイメージだけが辛うじて肉体の強張りを解いてくれるので、ぼーっと浴び続けた。浴びて浴びて、無になろうとした。

 が、そのまま安らぐ事は許されなかった。

 「……ナ、リナ!」

 いつの間にか、彼がシャワー室に入って来て怒鳴り声を上げていた。

 「ダメだろうそんな所で二度寝してシャワーを出しっぱなしにして! 風邪をひいたらどうするんだ?」
 「っ、ごめんなさい……」

 恐怖する事にも疲れた自分は、掠れた声で静かに謝る。彼は「まったく……」と呆れた素振りを見せ一度去っていったかと思えば、今一度タオルを持って現れて此方の身を包んだ。

 「大事な身体なんだ。粗末にしないでくれ」
 「っごめん、なさぃ……」

 一瞬の冷ややかな口調と迫る剣幕に、また痛め付けられる気がしてぎゅっと目を瞑った。しかし、今回は口元へ感触が滑り込む。

 「んっ……っ……!」

 長く長く、愛情を注ぎ込まれた後、離された。そして、これで分かったかとアイコンタクトを送りながら、今度はお仕置きとばかりに下半身へ愛情表現を送って来る。

 「っ、わかっ……もう、しない、もう、しないからっ……」
 「……よろしい」

 此方が微かに嫌がると、満足そうに微笑んで解放した。意外で呆気に取られぽかんとすると、彼は言う。

 「もう少し意地悪したい所だが、朝食が冷めてしまうからな。許そう」



 行為を経て、向こうの見る目が明らかに変わった。依然優しさは垣間見えるものの、瞳に宿した期待と情熱は増し、その上で何処か勘繰る様な、そんな視線に変わってしまった。



 「…………」
 「どうした? 早く食べなさい」
 「ぅ、いただき、ます……」

 朝食の時。間違えて右手で箸を持ちそうになると一気に冷ややかになる。慌てて左手に持ち替えれば、一応は普通に戻ったのだが。

 「どうだ? 君のレシピに少しアレンジを加えたのだが、美味しいか?」
 「う、ん……おいしい…………」
 「そうか、それは何よりだ。少し疲れている様に見えたから、滋養に良い物を入れてある。食べて今日はゆっくりするといい」

 ただ、喜ばせたら喜ばせたで今度は歓喜に満ちた、この先を期待した表情を見せ熱くなる。頬にキスをして、頭を撫でて来る。

 「うん……」



 常に此方を観察していて全く気が抜けない上、これまで以上に情緒は不安定化。そのせいで私は、従順に受け入れるのみならず、努力を強いられる様になった。



 「リナ」
 「……んっ」

 露骨なボディータッチによるスキンシップも増えた。リハビリなんてもう殆ど必要無いだろうに、それを口実として日課の様に入念に確かめて来る。

 「いいか?」
 「っ……い、ゃっ……」

 そして、ムードが昂ると同意を求められる。弱々しく断っても、従順に受け入れても。此方がどう返してもそれが合図となる。

 「頼む、リナ……」

 身体が目に見えて弱っている時は手や胸、口で奉仕させられる。

 「う、それなら……」

 手や胸だけの時は楽だ。指示されるままに、前が苦しげに張り上がったズボンを脱がし、ボンッと勢い良く逸物を露出させる。

 こんなのが、ナカに…………。

 初めての時は自分の知っているそれとは違う、黒くて太くて長い毛の生えた異形の怪物に面食らった。けれど最中「大丈夫か?」と半ば急かすような心配の声が投げ掛けられたので、慌てて嫌だという思考を捨て恐る恐る触れる。

 「う、うぁっ……!」

 触れた瞬間、手の中でびくっと跳ねた。驚いて離してしまい、失敗したと思って彼の顔を見上げる。が、特に怒った様子は無し。愛おしげな眼差しが返ったので、安心して再び肉棒を掴む。

  あつい、ゴツゴツで、ふといっ……。

 片手じゃ手の中に収まらない。両手でしゅっ、すっ、しゅっと徐に擦ってみるが、上手く出来ているかどうか分からなくてまた見上げた。すると「……もう少し、強くて良い」と言われたのでぎゅっと強くしてみる。それでようやく丁度良かったらしく、竿先から滑った汁が溢れだしてふんわりと性臭が香りだす。

 「っ、ふっ、いいぞ、そのままっ……!」

 そのまま射精してしまう事もあるが、出さないまま彼の興が乗れば、此方の上の服が脱がされて押し倒され、胸の間に逸物が来る。そしてまた言われた通りに、挟んで上下に擦る。

 すごく、へんなかんじ……。

 柔和な感触で熱く硬い剛直を包んだ感覚は独特で、気分が変になる。が、どちらかと言えば単純な作業。

 「……前見た時より随分大きくなったな」
 「んっ……えっ……?」
 「……何でもない。上手だ。そのまま続けなさい」

 ぬちゅっ、ぬちゅっ。粘液が塗り広がり、どんどん滑りが良くなる。そうなれば程なく。

 「くっ、出すぞっ……!」
 「っ!」

 ぶびゅっ、びゅっ! 勢い良く熱い白濁液が出て、谷間の中が青臭さに汚される。凄まじい不快感に襲われるが、対価として頭を撫でて、褒めて貰える。

 「っ……はーっ……ふぅーっ、よかった……有難う」
 「ん……」

 ただ、口の時は辛い。まずベッドに座る私の前で下半身を露出したかと思えば、剃り勃った肉棒を顔の前に突き出し、頬に当てて意志を伝えて来る。此方は流石に初めて口でする時は「くちは、むりっ……それだけはっ」と抵抗したけれど、それでもお構い無しだった。少し口内を開いた隙に捩じ込まれる。

 「んぐっ!」
 「はぁっ、悪い、少し、我慢してくれリナっ……はぁっ……」

 そうなれば言葉を発する事もままならず、自分の舌が邪魔で歯を立てる事も叶わぬまま呼吸の苦しい中相手の好き勝手に使われる。
 尚気遣いか、それとも単なる享楽か。時にはそのまま射精するに飽き足らない。

 「一方的じゃ、悪いよなっ……」

 此方の抵抗が完全に弱まった所で、逸物を咥えさせたままあれよあれよと体勢を変え、彼の頭は此方の股の間に来る。そして、くちゅり。

 「んぐぅっ⁉︎」

 秘部に口づけされ、お返しと言わんばかりに舌で刺激される。お互いがお互いの股間に口を付けたまま、腰を動かし合う形になってしまう。

 「んんっ、んうっ、っうううっんっ、んぶっ、うううっ!」
 やめっ、ちょっ、くすぐったっ、いいっ!

 舌のザラザラしつつも唾液で程良く滑った感触は、敏感な箇所へ快感を与えるのにあまりも適していた。何かと痛んでいる箇所も優しく吸われたり舐められたりすると、あっという間に甘い痺れが腰から下で飽和し、脳髄が白く焼け爆ぜる。

 「っっっ! っんふうううっ! んんっ! っっ~~~~!」

 そして何度も何度も達して、苦しくなった所に漸く、喉奥へ白濁液が注ぎ込まれる。意識は当然保たず暗転。その後気付けば、謝る彼が居る。

 「悪かった。疲れている君に、こんな…………」
 「…………」



 尚勿論、体調が万全と判断された時は激しく情熱的に抱かれる。

 



 
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