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1.少女になってもクズはクズ まずは全部洗いざらい吐いて貰おうか
裁きの時間 被害女性達の逆襲 2
しおりを挟む立ち去らずに残った女性達はノリノリでマコトを辱める方法を提案し実行していった。
「あはははっ、かっわいー!」
その多くは、日常的に彼が彼女達に強いていた変態的なプレイか何かなんだろう。必要な道具はこの部屋を探せばまあ出るわ出るわ。皆何処に何があるかある程度知っているらしく、まるで遊び慣れた玩具箱から片付けを考えずに物を散らかしていく子供の様に、物品を取り出しては好き勝手に試していく。
「んー! んんんんんん!」
小さくなった肢体を拘束され、猿轡を付けられた彼に抗う術は無かった。
「うるさっ、まだまだ元気だねー」
「これぶち込んじゃおっか」
「ん゛んんんんん!」
「うっは、えっぐ」
「やっばー、これ写真売れるんじゃね?」
過激なコスプレをさせられて、身体を弄ばれ、その醜態を撮影されてを繰り返す。中には糞尿等の汚物を使ったドン引きする様なモノもあったが全て躊躇無く実行され、彼の尊厳は一晩で完膚無きまで破壊されたのだった。
「ふー! おつかれぃー! なんかすっげースッキリしたー!」
「サンキューな姉貴ー!」
「また機会あったらやらせてー!」
満足したギャル達が去って行く。嵐の後の散らかった部屋の真ん中で、静かにマコトは惨状を晒した。
「ぐっ……う゛っ…………」
身体中アザと落書きだらけで、直視に耐えない。見るも無惨な姿になっている。
「はは……女の恨みって怖いね。というか、女に限らないか、これは」
一方的に殴る事が出来る立場と、自分達側が正しいという大義名分が得られた状況下では、人はこんなにも鬼畜になれるのだ。まったくもって、度し難い。
クソみたいな家で学んだ、クソみたいな人々のルール。こんなの、ただの意趣返しでしか無い。
「どう? 少しは理解出来た? 自分がやってきた事」
アタシは感想を聞く為にマコトの口の猿轡を取って、その面を覗き込む。
案の定、反抗的な目は死んではいなかった。
「はぁっ……分かるかよっ……オレはここまでっ、やってねぇっ……! 満足かよっ……こんな事してっ……!」
「……だよな。まあ、そうなるよな」
彼に女性としての歴史は無い。どれだけ踏み躙られた所で、体感出来るのはあくまで苦痛と、男としてのプライドが砕かれる屈辱程度だろう。
「どうなるのがお望みだ……? 許してくださーいって、震えて泣いていて欲しいか……? っ、弱くなったオレを、寄ってたかって袋にしてっ……クズはどっちだ?」
ある意味尊敬するわ。あれだけやられた後直ぐなのに、その格好で良くもまあ。
ばっちいけど気持ちが勝った。憐れみを以て、分からず屋な頭をガシッと掴んでぐりぐり回してやる。
「落ち着けよ。された事を皆から一度に返されただけじゃん。アンタ的には寧ろラッキーって感じだろ、一度で精算出来たつもりになれて」
「はぁっ? んなのっ……」
「喜びなよ、今回のが基準だから。これからのアンタの」
「っ、は……?」
理解出来ないといった様子で彼は目を見開いた。良いよ、改めてはっきりさせよう。
「聞いたよな、どうなるのが望みかって。本当に最初の方に言っただろ? 女心を理解らせて、不貞を反省させる、って」
「っ、だ、だから……?」
「アタシはアンタに、女の子として更生して貰う事を望んでます」
「っ、へ……?」
折角その身体になったんだ。女の子として生きて、女の子として経験を積んで、理解して貰う。弄んだものが、何だったのかを。
「女心を理解するってのはそういうこった……メニューは考えてあるから、楽しみにしてて」
「っ、ふざけっ……んな……」
悪態を吐こうとした彼を、速やかに眠剤を吸わせた布を嗅がせて眠らせた後、アタシはマイの方を見て謝る。
「……ごめんね、マイ」
「いいえ、お嬢。良いんですよ」
その日その時から、クズの更生計画が始まった。
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