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辺境のタケリード編
13話
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同じ頃、タケリードにも父ユードが話を持ちかけた。
「とんでもないことです!私如きがナナリー様と再婚約など。もっと相応しい方がいらっしゃるはずです」
予想どおり、そう言って固辞し続けた。
風向きが変わったのはナナリーのいとこ、ルムリに再会してから。
ルムリはすでに結婚してエメルバ子爵夫人と呼ばれている。
エメルバ子爵もメリエラ家の建設業の一端を担い、その関連でサーザーの所に出入りすることがあった。たまたま夫の使いで講座に現れたルムリを見かけてタケリードが挨拶をしたのだが、思い出せないようなので二度くり返して名乗ったほど。
「あの、大変ご無沙汰を致しましたタケリード・ザンバトです」
「タケリード・ザンバトさ・・・ま?ええ?」
「はい、あのタケリード・ザンバトです」
記憶と違う容貌にひどく驚いたルムリだが、講座の中に設えられたオープンカフェで少し話したいとタケリードを誘った。
「ナナリーはお金儲けには素晴らしく聡いのですけど、自分のことはとんと鈍くて。内なる想いに気づいていないのか、いつ訊いても特別な想いはないって言うだけ。でも数多くあった顔合わせをすべて断ったのは、やっぱりザンバト様への想いがあったからだと私は思いますの。いえ、私だけではなく、きっとまわりの人間は皆そう思っていますわね。
私知っていますの、ナナリーはザンバト様から送られた手紙をそれはそれは大切に束ね、美しいリボンで結わえて宝箱にしまっておりますのよ」
タケリードは息を飲んだ。
「それなのに特別な想いはないなど、どうしてそう想うのやら」
ルムリは物憂げそうに俯くとため息ひとつ。
「ナナリーの秘められた想いが叶うのか、叶わないのかはわかりませんけれど。願わくば叶うことを。叶わぬならせめて終わらせてあげてほしいのです」
きりりとしたルムリの視線を受け止めたタケリードは、ゆっくりと瞬きをしてから口を開いた。
「ナナリー様のお心はご本人にしかわからぬことと思いますが。もしナナリー様が望まれ、私が側にいることで返せるものがあるなら、喜んでこの身を捧げましょう」
今のタケリードにとって一番誠実な答えなのだろうとルムリは感じたが。
「いえ、恩ではなく、愛を返してあげてください。愛せないなら終わらせて」
「おや?エメルバ子爵夫人ではないか!タケリードと知り合いであったか?」
サーザーが現れたので話を切り上げるとルムリは子爵からの頼まれものを持ち、サーザーと執務室へ消える。残されたタケリードだけはぼんやり考えていた。
─想いが?本当に本当に今でも?
だとしたらどれほど傷つけてしまったのだろう・・・
『愛せないなら終わらせて』
今更なのだが、タケリードはナナリーを知るほどに彼女を尊敬するようになった。貴族令嬢としては異端とも言える発想や行動力、仕事に対する強い想い。
しかし愛と尊敬は違う。では女性として愛せるのだろうか?
愛せる・・かもしれない・・・
もし、やり直す機会が与えられるなら。
─二カ月後。
タケリードの決意をよそに、ナナリーは相変わらず仕事に邁進している。
この頃サーザーの元に打ち合わせに来るのでよく出会うようになったが、相変わらず仕事の話しかしないサバサバした関係に、ルムリに担がれたかと真剣に悩んだことをひとり苦笑していたとき。
「思い出し笑いか?」
サーザーが肘で小突いてきた。
「いえ、そういうものではなく。どうやら担がれたのかもと思いまして」
「担がれた?なんだ、面白そうだな。私にも聞かせてくれよ」
「話すほどのことでもないかと」
「おまえのそういうところがつまらん。研究者は柔軟な思考が大事だぞ。いろんなことに興味を持つこともだ。何が解決の糸口になるやも知れんのだからな。さあ話せ」
こうなったらてこでも引かない恩師だとは、よくわかっている。
「あるご令嬢が長いこと私に心を寄せてくださっているから真剣に将来を考えろと言われたのですが」
「ほお!そうかそうか、それは良きことだな」
「いえ、それがまったくその気配もご令嬢から感じないのです。いつも仕事の話をしてサラリと別れますし、私がまわりの者に担がれたかと思いまして。もともと何かの間違いかとも半信半疑でおりましたし」
「そういうおまえは、自ら茶や観劇にご令嬢を誘ってみたりしたのか?」
首を横に振った唐変木の弟子を、じーっと見つめて肩をすくめたサーザーには思い当たることがあった。
「私の知る、あるご令嬢の話をしよう」
黒い瞳は恩師を見つめ返す。
「そのご令嬢は、私がある青年に無償で建築学を教えていることをどこかで聞きつけると、私にそれはまあすごい勢いで面会したいと申しこんできた。何事かとは思ったが、私たち建築学を生業とする者とは切っても切れない某事業体の総取締のご令嬢であったので、しかたなしに面会の約束を交わしたんだ」
名は言わずとも、誰のことだかわかってしまう。
「ご令嬢は私のところに来ると、二つの提案をした。一つはご令嬢が起業された出版物と通信学校に建築科を設けるときは監修してほしい」
実に彼女らしい提案だと、タケリードは頷いた。
「もう一つは・・・今後継続的にその青年の教育に携わってほしいということ」
生真面目ぶりがわかる、固く閉じられたタケリードの口がうっすらと開いてぽかんとする。
「その条件を飲めば、潤沢な研究費用を援助するとな」
タケリードの目はまん丸になった。
「あっ!タケリード、お前を教えているのは決して金のためではないぞ。うん、だってほら、最初は本当に好意だけで教えていたのだ。そこは間違えるなよ」
ちょっと言い訳をしたサーザーだが。
せっかく、ある令嬢とかある青年と誤魔化したのが台無しになったと気づかないまま先を続ける。
「そのご令嬢は、自分がやっていることが心の奥底に秘められた想いから発していると気づいていらっしゃらないのだ。しかし不器用で突っ張りながら一生懸命生きているご令嬢が、可愛らしくて魅力的だと私は思うな。タケリードはそういう女性どう思う?」
急に振られ、答えに詰まった。
「そうだ、あれをやろう」
自分の机の引き出しを漁って、戻ってきたサーザーの手には、舞台のチケットがニ枚。
手のひらにのせられてタケリードは固まった。
「・・・・・」
「おい、おまえはいくつになった?いくら昔女で酷い目にあったからと言っても、もう少し歳に見合った男にならねば笑われるぞっ!いいか?よかったら一緒にどうかと軽~く誘いなさい。こどもだってそのくらいの気は使えるぞ」
「すみませんです」
「ああ、本当に!あのご令嬢がサバサバしてるのは間違いないが、おまえが臆病になりすぎたのも先に進まん大きな理由だ!ひとのせいにするな」
なんだかんだ言って、サーザーも面倒見のよい男である。
「お洒落しろとは言わないが、身奇麗にしてさり気なく誘うんだぞ!ガチガチはだめだ。おまえならやりかねんから、深呼吸してから行けよ」
「はい、ありがとうございます」
「いい報告を待ってるぞ」
25歳も間近な男としては、ここまで言われるのは恥ずかしい。このまま気持ちがわからないからと動けずにいる自分はもっと恥ずかしいと、勇気を振り絞ろうと決めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
いつもお読みくださいまして、ありがとうございます。あと二話で完結です。
最後までどうぞよろしくお願いいたします。
「とんでもないことです!私如きがナナリー様と再婚約など。もっと相応しい方がいらっしゃるはずです」
予想どおり、そう言って固辞し続けた。
風向きが変わったのはナナリーのいとこ、ルムリに再会してから。
ルムリはすでに結婚してエメルバ子爵夫人と呼ばれている。
エメルバ子爵もメリエラ家の建設業の一端を担い、その関連でサーザーの所に出入りすることがあった。たまたま夫の使いで講座に現れたルムリを見かけてタケリードが挨拶をしたのだが、思い出せないようなので二度くり返して名乗ったほど。
「あの、大変ご無沙汰を致しましたタケリード・ザンバトです」
「タケリード・ザンバトさ・・・ま?ええ?」
「はい、あのタケリード・ザンバトです」
記憶と違う容貌にひどく驚いたルムリだが、講座の中に設えられたオープンカフェで少し話したいとタケリードを誘った。
「ナナリーはお金儲けには素晴らしく聡いのですけど、自分のことはとんと鈍くて。内なる想いに気づいていないのか、いつ訊いても特別な想いはないって言うだけ。でも数多くあった顔合わせをすべて断ったのは、やっぱりザンバト様への想いがあったからだと私は思いますの。いえ、私だけではなく、きっとまわりの人間は皆そう思っていますわね。
私知っていますの、ナナリーはザンバト様から送られた手紙をそれはそれは大切に束ね、美しいリボンで結わえて宝箱にしまっておりますのよ」
タケリードは息を飲んだ。
「それなのに特別な想いはないなど、どうしてそう想うのやら」
ルムリは物憂げそうに俯くとため息ひとつ。
「ナナリーの秘められた想いが叶うのか、叶わないのかはわかりませんけれど。願わくば叶うことを。叶わぬならせめて終わらせてあげてほしいのです」
きりりとしたルムリの視線を受け止めたタケリードは、ゆっくりと瞬きをしてから口を開いた。
「ナナリー様のお心はご本人にしかわからぬことと思いますが。もしナナリー様が望まれ、私が側にいることで返せるものがあるなら、喜んでこの身を捧げましょう」
今のタケリードにとって一番誠実な答えなのだろうとルムリは感じたが。
「いえ、恩ではなく、愛を返してあげてください。愛せないなら終わらせて」
「おや?エメルバ子爵夫人ではないか!タケリードと知り合いであったか?」
サーザーが現れたので話を切り上げるとルムリは子爵からの頼まれものを持ち、サーザーと執務室へ消える。残されたタケリードだけはぼんやり考えていた。
─想いが?本当に本当に今でも?
だとしたらどれほど傷つけてしまったのだろう・・・
『愛せないなら終わらせて』
今更なのだが、タケリードはナナリーを知るほどに彼女を尊敬するようになった。貴族令嬢としては異端とも言える発想や行動力、仕事に対する強い想い。
しかし愛と尊敬は違う。では女性として愛せるのだろうか?
愛せる・・かもしれない・・・
もし、やり直す機会が与えられるなら。
─二カ月後。
タケリードの決意をよそに、ナナリーは相変わらず仕事に邁進している。
この頃サーザーの元に打ち合わせに来るのでよく出会うようになったが、相変わらず仕事の話しかしないサバサバした関係に、ルムリに担がれたかと真剣に悩んだことをひとり苦笑していたとき。
「思い出し笑いか?」
サーザーが肘で小突いてきた。
「いえ、そういうものではなく。どうやら担がれたのかもと思いまして」
「担がれた?なんだ、面白そうだな。私にも聞かせてくれよ」
「話すほどのことでもないかと」
「おまえのそういうところがつまらん。研究者は柔軟な思考が大事だぞ。いろんなことに興味を持つこともだ。何が解決の糸口になるやも知れんのだからな。さあ話せ」
こうなったらてこでも引かない恩師だとは、よくわかっている。
「あるご令嬢が長いこと私に心を寄せてくださっているから真剣に将来を考えろと言われたのですが」
「ほお!そうかそうか、それは良きことだな」
「いえ、それがまったくその気配もご令嬢から感じないのです。いつも仕事の話をしてサラリと別れますし、私がまわりの者に担がれたかと思いまして。もともと何かの間違いかとも半信半疑でおりましたし」
「そういうおまえは、自ら茶や観劇にご令嬢を誘ってみたりしたのか?」
首を横に振った唐変木の弟子を、じーっと見つめて肩をすくめたサーザーには思い当たることがあった。
「私の知る、あるご令嬢の話をしよう」
黒い瞳は恩師を見つめ返す。
「そのご令嬢は、私がある青年に無償で建築学を教えていることをどこかで聞きつけると、私にそれはまあすごい勢いで面会したいと申しこんできた。何事かとは思ったが、私たち建築学を生業とする者とは切っても切れない某事業体の総取締のご令嬢であったので、しかたなしに面会の約束を交わしたんだ」
名は言わずとも、誰のことだかわかってしまう。
「ご令嬢は私のところに来ると、二つの提案をした。一つはご令嬢が起業された出版物と通信学校に建築科を設けるときは監修してほしい」
実に彼女らしい提案だと、タケリードは頷いた。
「もう一つは・・・今後継続的にその青年の教育に携わってほしいということ」
生真面目ぶりがわかる、固く閉じられたタケリードの口がうっすらと開いてぽかんとする。
「その条件を飲めば、潤沢な研究費用を援助するとな」
タケリードの目はまん丸になった。
「あっ!タケリード、お前を教えているのは決して金のためではないぞ。うん、だってほら、最初は本当に好意だけで教えていたのだ。そこは間違えるなよ」
ちょっと言い訳をしたサーザーだが。
せっかく、ある令嬢とかある青年と誤魔化したのが台無しになったと気づかないまま先を続ける。
「そのご令嬢は、自分がやっていることが心の奥底に秘められた想いから発していると気づいていらっしゃらないのだ。しかし不器用で突っ張りながら一生懸命生きているご令嬢が、可愛らしくて魅力的だと私は思うな。タケリードはそういう女性どう思う?」
急に振られ、答えに詰まった。
「そうだ、あれをやろう」
自分の机の引き出しを漁って、戻ってきたサーザーの手には、舞台のチケットがニ枚。
手のひらにのせられてタケリードは固まった。
「・・・・・」
「おい、おまえはいくつになった?いくら昔女で酷い目にあったからと言っても、もう少し歳に見合った男にならねば笑われるぞっ!いいか?よかったら一緒にどうかと軽~く誘いなさい。こどもだってそのくらいの気は使えるぞ」
「すみませんです」
「ああ、本当に!あのご令嬢がサバサバしてるのは間違いないが、おまえが臆病になりすぎたのも先に進まん大きな理由だ!ひとのせいにするな」
なんだかんだ言って、サーザーも面倒見のよい男である。
「お洒落しろとは言わないが、身奇麗にしてさり気なく誘うんだぞ!ガチガチはだめだ。おまえならやりかねんから、深呼吸してから行けよ」
「はい、ありがとうございます」
「いい報告を待ってるぞ」
25歳も間近な男としては、ここまで言われるのは恥ずかしい。このまま気持ちがわからないからと動けずにいる自分はもっと恥ずかしいと、勇気を振り絞ろうと決めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
いつもお読みくださいまして、ありがとうございます。あと二話で完結です。
最後までどうぞよろしくお願いいたします。
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