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272 素敵な企み1
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フォンブランデイル公爵夫人マーリアルは最近忙しい。
さすがにそろそろ結婚相手を見つけてやらねばと思う使用人たち、そしてドレイファス団のこどもが何人もいる。
大きなお世話とも言うが、しかしドレイファスのまわりを固める人間が良き伴侶に恵まれるのは、今後の公爵家にとって大切なこと。
相性が良さそうな相手だとマーリアルが感じても、背景を調べると難しい場合もある。
先般もアラミスのためにメルーン男爵家を徹底的に調べさせ、幸い貧しいだけで特筆する問題もないことがわかったのでふたりの様子見に入ったところ。
「でもなにより先にミルケラに良い方を見つけてあげなくては」
ドリアンにギルド長を任せられ、見事にその期待に応えているミルケラは、いまはまだグゥザヴィ男爵家の子息だが、そう遠くないいつか長兄が爵位を継いだらその場に留まることはできなくなる。
しかし公爵家を筆頭にした貴族で作られる合同ギルドの長なのだ、このままでは立場上厳しい。
後継者がいない貴族家に養子に行くか、爵位を継ぐ予定の令嬢と結婚するか。
後継者がいない貴族家は勿論いくつもあるのだが、フォンブランデイルと良い関係を保つのが難しい家が多い。
改めて調べて見て、フォンブランデイル公爵家の傘下貴族はどこも順調に栄える要素が備わっていると、マーリアルは気がついた。
ミルケラの支えになるようなよい婿入り先もなかなか見つからなかった。
それというのもメイベルやラライヤのように貴族家の次期当主となる令嬢は、どんなに遅くとも二十歳には婚約しているものである。なんならもっと早くに結婚していたりもする。
そして少なくとも公爵家の派閥内には、未だ婚約者がいない目ぼしい令嬢は皆無。
ため息をつくマーリアルに朗報を持ち込んだのは、新作チージュを抱えてやってきたメイベルであった。
日に焼けたことを気にもせず、栗毛の髪をゆるくまとめてアップにしているメイベルは、弾けるような健康的な笑顔で現れた。
「久しぶりねメイベル。元気そうでよかったわ」
「マーリアル様、いつもお目をかけてくださいますこと、深く感謝いたしております」
「もう、堅苦しい挨拶はいらないわ。それより新作を早く見せて頂戴!」
食いしん坊は健在である。
「勿論でございますわ」
自信ありげにニッと笑ったメイベルがバスケットのふたを開けると、白いハンカチがかけられた皿がある。ハンカチをめくって見せると、既に小さくカットされたチージュがたくさん並べられていた。
「まずはこちらからお試しくださいませ」
にこにこしながら小皿に取り分けて渡してくる。
それを口に運んだマーリアルの目が見開かれた。
「っ!美味しい!」
「ありがとうございます。燻した木の実を砕いて入れてみたら、思いの外風味が良くできましたの」
「そう!チージュと木の実って本当によく合うのね」
「そうなのですわ!それでチージュにいろいろな物を混ぜこんで作ってみたのです」
そう言うと様々な木の実入りや刻んだ干し肉入り、そして干し果実入りといろいろな種類のチージュをマーリアルに勧めた。
「どれもとても美味しいわ」
公爵夫人の満面の一言に、メイベルのうれしそうな笑顔が弾ける。
「ありがとうございます!これで自信を持って販売できますわ」
この新しいチージュがグゥザヴィ商会から販売されると、その一月後にサイルズ牧場史上最大の売上をもたらすことになるが、それはまた別の話。
「けっこうお腹にたまったわね」
と言いつつ、アリサに甘いものを持ってくるよう頼んでいるマーリアル。
「アリサとメイベルの分も一緒にね」
口角を横に引き、前歯を薄く見せるように笑っても、品の良さを失わないマーリアルはどれだけ食べても太ることはない。胃袋はまるで無限の異次元収納のようであった。
「ところでメイベル、このチージュは誰が考えたの?」
「木の実を入れたのはルジーの思いつきですの」
そう。
ルジーが行儀悪く木の実とチージュを一度に口に放り込んでいて、こどもが真似したらどうするとメイベルに叱られたことがあったのだが、頭を垂れながらも口を動かしていたと思ったら突然叫んだのだ。
「これ、最高じゃないか!」
言葉とともに口の中から小さな木の実が飛び出し、メイベルは更に激怒したが、その口にルジーはチージュと木の実を放り込んだ。
「いいからちょっと食べてみてくれよ」
抗議しようとしたのだが、数口噛むとメイベルの口内にもその美味しさが広がった。
もともと食いしん坊なメイベルが見逃すはずがなく、新たなチージュを作り始めたというわけだ。
「そうなのね、ルジーったら結婚して何年も経つというのに相変わらずだこと」
偶然の功績より、いつまで経っても少年のような言動を残すルジーの顔を思い浮かべ、マーリアルが笑う。
ちょうどよくアリサがワゴンを押して戻ってきた。
部屋の扉を閉めさせて、アリサとメイベルもともに座らせると、マーリアルは運ばれてきたクレーメを乗せたぷるんに躊躇うことなく手を伸ばした。
「そうそう、双子もだいぶ大きくなったのではなくて?」
「はい。誰に似たのか口が達者で困っておりますわ」
ホホと笑うメイベルに、マーリアルとアリサは素早く目を見合わせる。それは間違いなくメイベルに似たのだと視線で示し合わせていた。
「そ、そう。こども部屋から出られるようになったら是非会ってみたいわね」
そうして様々な世間話を楽しんでいるうち、メイベルが最近知った友人の近況で、ふと思い出したことを口にした。
「そういえば婚約者を亡くされて以来、ずっと伏せっていた友人が、ようやく体調が戻ったと手紙をくれたのですが。彼女が伯爵家の跡継ぎのために、婚約者の後釜を狙う申込みが凄まじくて大変だと書いてございましたの。世の中には浅ましい男性も多いのですわね」
それを聞いたマーリアルがフッと笑いをこぼす。
「メイベルもまだまだねえ。貴女はうちが後見していたからそういうのは近寄って来なかったのだと思うけど、そんなの珍しくもなんともないわ。世の中にはそれこそ掃いて捨てるほどいるのよ。そうだわ、双子も公爵家で後見しましょうね」
「マーリアル様!」
スッと立ち上がったメイベルが深々と頭を下げ、心からの礼を述べた。
「ありがとうございます」
これはメイベルの娘たちの安全は公爵家が保証するという宣言にほかならない。サイルズ男爵家にとって、最高の土産である。
執事のルザールを読んで早速書類を作らせようと、人差し指を上げかけたマーリアルの動きが急に止まった。
「・・・ちょっと待って、メイベル!今あなた、婚約者が亡くなった伯爵の跡継ぎの令嬢がいると言ったかしら?」
突然声音が低くなったマーリアルが、ずいっとメイベルに向かって身を乗り出す。
「え、ええさようでございますわ」
「どちらの方?」
「シュノックス伯爵家ですわ」
「シュノックス伯爵?」
マーリアルの脳内に叩き込まれた貴族年鑑が、シュノックス伯爵家の情報を探している。
「あの、シュノックス伯爵はハミンバール侯爵家の文官でございますわ」
「ハミンバール侯爵家の?まあ!それはいいわね」
「は?」
閃いてしまったマーリアルに、思わず聞き返す。
「あ、いえこちらの話よ。気にしないで」
そうは言ったが、当のマーリアルが早くリリアンナに連絡したくてうずうずしている。
「ちょっと用事を思い出したわ!私ちょっと外すけれど、せっかくだからふたりはゆっくりしていなさい。その間にメイベルの書類も作らせておくわね」
言い残すと、あっという間に部屋を出て行った。
「え?」
きょとんとするメイベルと、ため息をつくアリサである。
「よろしいのですかアリサ様」
「そうねえ、マーリアル様が良いとおっしゃるのだからよろしいのではないかしら」
クスっと笑って、アリサは茶を飲み干した。
■□■
いつもありがとうございます。
ちょっと車の事故に遭いまして、新しい車の手配や保険会社とのやり取りに追われ、まだしばらくバタバタしそうです。更新が遅れておりますが、何卒ご容赦くださいませ。
ちなみに乗っていた車は大破しましたが、作者はむちうちと打撲で済みました。
巷で奇跡の生還と囁かれているこの頃です。
さすがにそろそろ結婚相手を見つけてやらねばと思う使用人たち、そしてドレイファス団のこどもが何人もいる。
大きなお世話とも言うが、しかしドレイファスのまわりを固める人間が良き伴侶に恵まれるのは、今後の公爵家にとって大切なこと。
相性が良さそうな相手だとマーリアルが感じても、背景を調べると難しい場合もある。
先般もアラミスのためにメルーン男爵家を徹底的に調べさせ、幸い貧しいだけで特筆する問題もないことがわかったのでふたりの様子見に入ったところ。
「でもなにより先にミルケラに良い方を見つけてあげなくては」
ドリアンにギルド長を任せられ、見事にその期待に応えているミルケラは、いまはまだグゥザヴィ男爵家の子息だが、そう遠くないいつか長兄が爵位を継いだらその場に留まることはできなくなる。
しかし公爵家を筆頭にした貴族で作られる合同ギルドの長なのだ、このままでは立場上厳しい。
後継者がいない貴族家に養子に行くか、爵位を継ぐ予定の令嬢と結婚するか。
後継者がいない貴族家は勿論いくつもあるのだが、フォンブランデイルと良い関係を保つのが難しい家が多い。
改めて調べて見て、フォンブランデイル公爵家の傘下貴族はどこも順調に栄える要素が備わっていると、マーリアルは気がついた。
ミルケラの支えになるようなよい婿入り先もなかなか見つからなかった。
それというのもメイベルやラライヤのように貴族家の次期当主となる令嬢は、どんなに遅くとも二十歳には婚約しているものである。なんならもっと早くに結婚していたりもする。
そして少なくとも公爵家の派閥内には、未だ婚約者がいない目ぼしい令嬢は皆無。
ため息をつくマーリアルに朗報を持ち込んだのは、新作チージュを抱えてやってきたメイベルであった。
日に焼けたことを気にもせず、栗毛の髪をゆるくまとめてアップにしているメイベルは、弾けるような健康的な笑顔で現れた。
「久しぶりねメイベル。元気そうでよかったわ」
「マーリアル様、いつもお目をかけてくださいますこと、深く感謝いたしております」
「もう、堅苦しい挨拶はいらないわ。それより新作を早く見せて頂戴!」
食いしん坊は健在である。
「勿論でございますわ」
自信ありげにニッと笑ったメイベルがバスケットのふたを開けると、白いハンカチがかけられた皿がある。ハンカチをめくって見せると、既に小さくカットされたチージュがたくさん並べられていた。
「まずはこちらからお試しくださいませ」
にこにこしながら小皿に取り分けて渡してくる。
それを口に運んだマーリアルの目が見開かれた。
「っ!美味しい!」
「ありがとうございます。燻した木の実を砕いて入れてみたら、思いの外風味が良くできましたの」
「そう!チージュと木の実って本当によく合うのね」
「そうなのですわ!それでチージュにいろいろな物を混ぜこんで作ってみたのです」
そう言うと様々な木の実入りや刻んだ干し肉入り、そして干し果実入りといろいろな種類のチージュをマーリアルに勧めた。
「どれもとても美味しいわ」
公爵夫人の満面の一言に、メイベルのうれしそうな笑顔が弾ける。
「ありがとうございます!これで自信を持って販売できますわ」
この新しいチージュがグゥザヴィ商会から販売されると、その一月後にサイルズ牧場史上最大の売上をもたらすことになるが、それはまた別の話。
「けっこうお腹にたまったわね」
と言いつつ、アリサに甘いものを持ってくるよう頼んでいるマーリアル。
「アリサとメイベルの分も一緒にね」
口角を横に引き、前歯を薄く見せるように笑っても、品の良さを失わないマーリアルはどれだけ食べても太ることはない。胃袋はまるで無限の異次元収納のようであった。
「ところでメイベル、このチージュは誰が考えたの?」
「木の実を入れたのはルジーの思いつきですの」
そう。
ルジーが行儀悪く木の実とチージュを一度に口に放り込んでいて、こどもが真似したらどうするとメイベルに叱られたことがあったのだが、頭を垂れながらも口を動かしていたと思ったら突然叫んだのだ。
「これ、最高じゃないか!」
言葉とともに口の中から小さな木の実が飛び出し、メイベルは更に激怒したが、その口にルジーはチージュと木の実を放り込んだ。
「いいからちょっと食べてみてくれよ」
抗議しようとしたのだが、数口噛むとメイベルの口内にもその美味しさが広がった。
もともと食いしん坊なメイベルが見逃すはずがなく、新たなチージュを作り始めたというわけだ。
「そうなのね、ルジーったら結婚して何年も経つというのに相変わらずだこと」
偶然の功績より、いつまで経っても少年のような言動を残すルジーの顔を思い浮かべ、マーリアルが笑う。
ちょうどよくアリサがワゴンを押して戻ってきた。
部屋の扉を閉めさせて、アリサとメイベルもともに座らせると、マーリアルは運ばれてきたクレーメを乗せたぷるんに躊躇うことなく手を伸ばした。
「そうそう、双子もだいぶ大きくなったのではなくて?」
「はい。誰に似たのか口が達者で困っておりますわ」
ホホと笑うメイベルに、マーリアルとアリサは素早く目を見合わせる。それは間違いなくメイベルに似たのだと視線で示し合わせていた。
「そ、そう。こども部屋から出られるようになったら是非会ってみたいわね」
そうして様々な世間話を楽しんでいるうち、メイベルが最近知った友人の近況で、ふと思い出したことを口にした。
「そういえば婚約者を亡くされて以来、ずっと伏せっていた友人が、ようやく体調が戻ったと手紙をくれたのですが。彼女が伯爵家の跡継ぎのために、婚約者の後釜を狙う申込みが凄まじくて大変だと書いてございましたの。世の中には浅ましい男性も多いのですわね」
それを聞いたマーリアルがフッと笑いをこぼす。
「メイベルもまだまだねえ。貴女はうちが後見していたからそういうのは近寄って来なかったのだと思うけど、そんなの珍しくもなんともないわ。世の中にはそれこそ掃いて捨てるほどいるのよ。そうだわ、双子も公爵家で後見しましょうね」
「マーリアル様!」
スッと立ち上がったメイベルが深々と頭を下げ、心からの礼を述べた。
「ありがとうございます」
これはメイベルの娘たちの安全は公爵家が保証するという宣言にほかならない。サイルズ男爵家にとって、最高の土産である。
執事のルザールを読んで早速書類を作らせようと、人差し指を上げかけたマーリアルの動きが急に止まった。
「・・・ちょっと待って、メイベル!今あなた、婚約者が亡くなった伯爵の跡継ぎの令嬢がいると言ったかしら?」
突然声音が低くなったマーリアルが、ずいっとメイベルに向かって身を乗り出す。
「え、ええさようでございますわ」
「どちらの方?」
「シュノックス伯爵家ですわ」
「シュノックス伯爵?」
マーリアルの脳内に叩き込まれた貴族年鑑が、シュノックス伯爵家の情報を探している。
「あの、シュノックス伯爵はハミンバール侯爵家の文官でございますわ」
「ハミンバール侯爵家の?まあ!それはいいわね」
「は?」
閃いてしまったマーリアルに、思わず聞き返す。
「あ、いえこちらの話よ。気にしないで」
そうは言ったが、当のマーリアルが早くリリアンナに連絡したくてうずうずしている。
「ちょっと用事を思い出したわ!私ちょっと外すけれど、せっかくだからふたりはゆっくりしていなさい。その間にメイベルの書類も作らせておくわね」
言い残すと、あっという間に部屋を出て行った。
「え?」
きょとんとするメイベルと、ため息をつくアリサである。
「よろしいのですかアリサ様」
「そうねえ、マーリアル様が良いとおっしゃるのだからよろしいのではないかしら」
クスっと笑って、アリサは茶を飲み干した。
■□■
いつもありがとうございます。
ちょっと車の事故に遭いまして、新しい車の手配や保険会社とのやり取りに追われ、まだしばらくバタバタしそうです。更新が遅れておりますが、何卒ご容赦くださいませ。
ちなみに乗っていた車は大破しましたが、作者はむちうちと打撲で済みました。
巷で奇跡の生還と囁かれているこの頃です。
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