13 / 271
13 庭師、仲間になる
しおりを挟む
ルジーがタンジェントに話したことは、かなり非常識なことだった。
美しい花ならいざ知らず。
ペリルごとき森にいくらでも生えているものを、採ってきて植え直すなんて誰もわざわざやりはしない。移植する植物は美しい花とそれを引き立てる芝や樹、石や岩と相場は決まっている。
タンジェントの答えに、
「だろうけどな。ドリアン様から申し遣ってるんで、常識乗り越えておまえの知恵と道具を貸してくれ」
公爵の意向と言われたらアホらしいと思っても一使用人が断ることはできない。タンジェントは肩をすくめた。
「詳しいことはドレイファス様じゃないとわからないから。昼寝から起きたら連れてくるんで頼むよ」
屋敷に戻るルジーの後ろ姿を眺めながら
「ペリルを植える?そんなこと思いつくなんてびっくりだな!」
そう呟いたタンジェントは花がとにかく一番好きだ。木や草花、野菜や実のなる植物もあるが、美しい花が一番いい。
山や森、草原に行き、目についた花を株ごと庭園に、草丈から陽当りも考慮して配置や配色を考えながら移植する。とはいえ屋敷の庭に移植するとかなりの数が枯れてしまうので、いかに根に損傷を与えずに採取し、定着させられるか。水やいつの間にか生えてしまう雑草抜きなど世話を焼き、美しい花をいかに美しく育てあげるかが優秀な庭師と呼ばれている。
屋敷の主の好みにもよるが、野趣溢れる庭でも、可憐な花で溢れる庭でも、美しい花で溢れる庭でも。どの屋敷にもない素晴らしい庭園を、いつか自らの手で創り出すのが夢だ。
採取は庭園管理の空き時間を見つけて行っているので、ペリルなんかに時間を取られたくないのが正直なところ。そうは言っても公爵が言うのであれば、いま庭師は自分一人しかいないのだから、やらないという選択肢はないだろう。
「何が楽しくてペリルなんか・・・」
タンジェントはひとり零した。
森ではしゃいだせいで、ドレイファスはすでに気持ちよく昼寝の旅・・・いや、ペリルの旅に出ていた。
ペリルがまっすぐ植えられたスライム小屋。
男たちが土に何かを足している。
なんだ?土みたい?
土に土をたすと、なにか変わるの?
ひと株ひと株に土のようなものを足していく。一列やり終えると、スライム小屋の中で雨が降った!
小屋の中なのに?
よく見ると雨ではなく、男が手に持つ小さな樽から棒が突き出て、棒の先から雨のようにたくさん小さな粒の水が落ちている?
何アレ、変な樽!
興味は水滴を受けて青々とした葉っぱに移った。それはドレイファスが摘んできたペリルの葉と、見れば見るほどよく似ている。白い小さな花も、長い茎の先に赤い実をつけているのも。森のペリルとこれとは一体何が違うんだろう?
(僕のペリルと何が違うんだろう?)
その問いに答えてくれる者はない。
ここはドレイファスの夢の中だから。
・・・えっ?なんか揺れてる?
うわっ揺れてる!こわい、ル、ルジーッ・・・
「ぅぉーぃ、ドレイファスさまあ起きろおー」
ドレイファスが目を開けると、ルジーが思いっきり揺さぶっていた。
「あ、起きた!メイベル嬢の言うとおりだな」
メイベルから、ドレイファスを起こすのなら声をかけてもムダ、揺さぶれと言われたのだが、一応最初はオキローオキローとやってみた。耳元でけっこうな声で言ってみたが、全く起きず、結局メイベルが正しかったというわけだ。
賭けてなくてよかったぜと零したルジーに、耳聡いメイベルが、次からは是非!とからかっている。
「ペリルの件、タンジェントに頼めたから、おやつ食べたら庭に行こう」
んもうっ!と口を開こうとしていたドレイファスだが、ルジーの言葉にパッと目が覚めたような顔でベッドから飛び降りた。
「おやつあとでいい。お庭に行きたい」
「ええ?坊ちゃまがおやつよりお庭?」
「さっきいっぱいペリル食べたからいいの」
あっ、バカ・・・せっかく忘れてたのに、とルジーがチラ見したメイベルは、なんだかおどろおどろしいオーラを発しながらニッコリした。
そこは笑うところじゃねぇ、むしろ怖いぞメイベル・・・
「そーおでしたわね!じゃ、坊ちゃまは今日はもうおやつ食べなくてよろしいですね」
ドレイファスも自分の失敗に気づいたようだ。わんこの耳と尻尾が垂れ下がっているように見える。
「メイベル、あんまり厳しくするなよ。ボンディが悪いんだから」
ルジーをみたメイベルが、イーッと舌を出した!
(ウソ!メイベルもこんな子供っぽいことするのか?かーっ、かわいいっ)
動揺をメイベルに悟られないよう、ドレイファスに上着を着せてやり、手をつないで急いで庭へ向かった。
屋敷の裏口から外に出ると階段が続き、花のトンネルと四阿がある。四阿から右手に作られた細い道を進むと作業小屋だ。
タンジェントは作業小屋で待っていた。
(ルジーがドレイファス様を迎えに行ってから、どれくらい待たされているやら。でも庭師は根気が良いのだ、自然相手に自分の力など微々たるもの。気長に素直に自然と調和するのが庭師の仕事だからな)
コンコン!
「タンジー、悪い!遅くなった」
現れたルジーはなんと!こどもと手を繋いでいる!
屈んで顔を寄せ、
「ドレイファス様、庭師のタンジェントだ。ペリルの夢の話は俺じゃわからんことも多いが、こいつならもしかするかもしれないぞ」
優しくこどもの頭をポンポンする。
「ルジー・・・熱でもあるんじゃないのか?」
いくら公爵家の嫡男様が相手とはいえ、自分が知っているルジーとのギャップに思わずそんなことを言ってしまう。
「ん?らしくないってか?大丈夫だ。いつもどおり紳士で親切でかっこいいルジー様だ」
「あ、ホント!大丈夫そうだな」
そのやりとりを、ドレイファスは右見て左見てとキョロキョロしながら追いかけている。その仕草の可愛らしさに、タンジェントが思わず微笑むとルジーがニヤニヤとこちらを見ていた。
「失礼いたしました。
庭師のタンジェント・モイヤーです。よろしくお願いします。それで、私に手伝ってほしいことってなんでしょうか?」
こどもとはいえ、お仕えする公爵家の人間のひとりなのでできるだけ丁寧に話す。
ドレイファスは、まず摘んできたペリルの茎を見せた。
「切った茎を土に埋めてみたいの。埋めたらどうなるか知りたい」
「ほう、なるほど。自分でやってみて知りたいってことですかね?」
ドレイファスはこっくりと大きく頷いた。
「じゃあ、さっそくやりましょう」
「まだあるの」
「ん?他にも?」
今度は株ごと引き抜いてきたいくつかのペリルを見せる。花もついている。
「お花とお花のひげひげをスリスリポンポンしたらどうなるかも知りたいの」
「それはなぜ?なんのためにそれをやるんです?」
「ああ、タンジーでもわからんのか」
ルジーとドレイファスががっかりしたのがわかる。が、それより気になることがあった。
「というより、なぜ森にいくらでもあるペリル如きにわざわざ手をかけたいのかを知りたいんですが」
それにはドレイファスが答えてくれた。
「僕ね、ペリルがだぁいすきなのです。夢でおおっきなペリルを見て。あんな大きいのをたべてみたい。夢で見たペリルはすごーく大きかったから、夢の中で見た人たちがやってたことをまねたら大きいペリルできないかなって思ったの」
「え?なにそれ?」
うっかり口からこぼれてしまった。
『夢で見たことを実現するために協力しろって言ってんのか?嘘だろおい、ルジー!』
タンジェントは声を出さずに口をパクパク動かしてルジーに文句を言ってやった。
一応ドレイファスに気を使ってやったというのに、ルジーはまったく気にせず、
「なんだよ、言いたいことがあるならハッキリ言えよ」と、背中をポンポン叩いた。
(俺の大事な時間をそんなことに使えだと?)
所謂ジト目でルジーを睨むも気づかない。
相手は公爵家嫡男さまだ。選択肢はないのだ。
(公爵様も息子の見た夢を叶えようとか、どんだけ親馬鹿なんだ!
はああ、誇り高き庭師は今日から坊ちゃまのペリル係に格下げかぁ・・・)
タンジェントは切ない気持ちで胸がいっぱいになったが、そんな大人の事情はドレイファスには関係ない。
(まあ乗りかかった船だ。下りることができないならやるしかないな。腹を括れ、俺!)
美しい花ならいざ知らず。
ペリルごとき森にいくらでも生えているものを、採ってきて植え直すなんて誰もわざわざやりはしない。移植する植物は美しい花とそれを引き立てる芝や樹、石や岩と相場は決まっている。
タンジェントの答えに、
「だろうけどな。ドリアン様から申し遣ってるんで、常識乗り越えておまえの知恵と道具を貸してくれ」
公爵の意向と言われたらアホらしいと思っても一使用人が断ることはできない。タンジェントは肩をすくめた。
「詳しいことはドレイファス様じゃないとわからないから。昼寝から起きたら連れてくるんで頼むよ」
屋敷に戻るルジーの後ろ姿を眺めながら
「ペリルを植える?そんなこと思いつくなんてびっくりだな!」
そう呟いたタンジェントは花がとにかく一番好きだ。木や草花、野菜や実のなる植物もあるが、美しい花が一番いい。
山や森、草原に行き、目についた花を株ごと庭園に、草丈から陽当りも考慮して配置や配色を考えながら移植する。とはいえ屋敷の庭に移植するとかなりの数が枯れてしまうので、いかに根に損傷を与えずに採取し、定着させられるか。水やいつの間にか生えてしまう雑草抜きなど世話を焼き、美しい花をいかに美しく育てあげるかが優秀な庭師と呼ばれている。
屋敷の主の好みにもよるが、野趣溢れる庭でも、可憐な花で溢れる庭でも、美しい花で溢れる庭でも。どの屋敷にもない素晴らしい庭園を、いつか自らの手で創り出すのが夢だ。
採取は庭園管理の空き時間を見つけて行っているので、ペリルなんかに時間を取られたくないのが正直なところ。そうは言っても公爵が言うのであれば、いま庭師は自分一人しかいないのだから、やらないという選択肢はないだろう。
「何が楽しくてペリルなんか・・・」
タンジェントはひとり零した。
森ではしゃいだせいで、ドレイファスはすでに気持ちよく昼寝の旅・・・いや、ペリルの旅に出ていた。
ペリルがまっすぐ植えられたスライム小屋。
男たちが土に何かを足している。
なんだ?土みたい?
土に土をたすと、なにか変わるの?
ひと株ひと株に土のようなものを足していく。一列やり終えると、スライム小屋の中で雨が降った!
小屋の中なのに?
よく見ると雨ではなく、男が手に持つ小さな樽から棒が突き出て、棒の先から雨のようにたくさん小さな粒の水が落ちている?
何アレ、変な樽!
興味は水滴を受けて青々とした葉っぱに移った。それはドレイファスが摘んできたペリルの葉と、見れば見るほどよく似ている。白い小さな花も、長い茎の先に赤い実をつけているのも。森のペリルとこれとは一体何が違うんだろう?
(僕のペリルと何が違うんだろう?)
その問いに答えてくれる者はない。
ここはドレイファスの夢の中だから。
・・・えっ?なんか揺れてる?
うわっ揺れてる!こわい、ル、ルジーッ・・・
「ぅぉーぃ、ドレイファスさまあ起きろおー」
ドレイファスが目を開けると、ルジーが思いっきり揺さぶっていた。
「あ、起きた!メイベル嬢の言うとおりだな」
メイベルから、ドレイファスを起こすのなら声をかけてもムダ、揺さぶれと言われたのだが、一応最初はオキローオキローとやってみた。耳元でけっこうな声で言ってみたが、全く起きず、結局メイベルが正しかったというわけだ。
賭けてなくてよかったぜと零したルジーに、耳聡いメイベルが、次からは是非!とからかっている。
「ペリルの件、タンジェントに頼めたから、おやつ食べたら庭に行こう」
んもうっ!と口を開こうとしていたドレイファスだが、ルジーの言葉にパッと目が覚めたような顔でベッドから飛び降りた。
「おやつあとでいい。お庭に行きたい」
「ええ?坊ちゃまがおやつよりお庭?」
「さっきいっぱいペリル食べたからいいの」
あっ、バカ・・・せっかく忘れてたのに、とルジーがチラ見したメイベルは、なんだかおどろおどろしいオーラを発しながらニッコリした。
そこは笑うところじゃねぇ、むしろ怖いぞメイベル・・・
「そーおでしたわね!じゃ、坊ちゃまは今日はもうおやつ食べなくてよろしいですね」
ドレイファスも自分の失敗に気づいたようだ。わんこの耳と尻尾が垂れ下がっているように見える。
「メイベル、あんまり厳しくするなよ。ボンディが悪いんだから」
ルジーをみたメイベルが、イーッと舌を出した!
(ウソ!メイベルもこんな子供っぽいことするのか?かーっ、かわいいっ)
動揺をメイベルに悟られないよう、ドレイファスに上着を着せてやり、手をつないで急いで庭へ向かった。
屋敷の裏口から外に出ると階段が続き、花のトンネルと四阿がある。四阿から右手に作られた細い道を進むと作業小屋だ。
タンジェントは作業小屋で待っていた。
(ルジーがドレイファス様を迎えに行ってから、どれくらい待たされているやら。でも庭師は根気が良いのだ、自然相手に自分の力など微々たるもの。気長に素直に自然と調和するのが庭師の仕事だからな)
コンコン!
「タンジー、悪い!遅くなった」
現れたルジーはなんと!こどもと手を繋いでいる!
屈んで顔を寄せ、
「ドレイファス様、庭師のタンジェントだ。ペリルの夢の話は俺じゃわからんことも多いが、こいつならもしかするかもしれないぞ」
優しくこどもの頭をポンポンする。
「ルジー・・・熱でもあるんじゃないのか?」
いくら公爵家の嫡男様が相手とはいえ、自分が知っているルジーとのギャップに思わずそんなことを言ってしまう。
「ん?らしくないってか?大丈夫だ。いつもどおり紳士で親切でかっこいいルジー様だ」
「あ、ホント!大丈夫そうだな」
そのやりとりを、ドレイファスは右見て左見てとキョロキョロしながら追いかけている。その仕草の可愛らしさに、タンジェントが思わず微笑むとルジーがニヤニヤとこちらを見ていた。
「失礼いたしました。
庭師のタンジェント・モイヤーです。よろしくお願いします。それで、私に手伝ってほしいことってなんでしょうか?」
こどもとはいえ、お仕えする公爵家の人間のひとりなのでできるだけ丁寧に話す。
ドレイファスは、まず摘んできたペリルの茎を見せた。
「切った茎を土に埋めてみたいの。埋めたらどうなるか知りたい」
「ほう、なるほど。自分でやってみて知りたいってことですかね?」
ドレイファスはこっくりと大きく頷いた。
「じゃあ、さっそくやりましょう」
「まだあるの」
「ん?他にも?」
今度は株ごと引き抜いてきたいくつかのペリルを見せる。花もついている。
「お花とお花のひげひげをスリスリポンポンしたらどうなるかも知りたいの」
「それはなぜ?なんのためにそれをやるんです?」
「ああ、タンジーでもわからんのか」
ルジーとドレイファスががっかりしたのがわかる。が、それより気になることがあった。
「というより、なぜ森にいくらでもあるペリル如きにわざわざ手をかけたいのかを知りたいんですが」
それにはドレイファスが答えてくれた。
「僕ね、ペリルがだぁいすきなのです。夢でおおっきなペリルを見て。あんな大きいのをたべてみたい。夢で見たペリルはすごーく大きかったから、夢の中で見た人たちがやってたことをまねたら大きいペリルできないかなって思ったの」
「え?なにそれ?」
うっかり口からこぼれてしまった。
『夢で見たことを実現するために協力しろって言ってんのか?嘘だろおい、ルジー!』
タンジェントは声を出さずに口をパクパク動かしてルジーに文句を言ってやった。
一応ドレイファスに気を使ってやったというのに、ルジーはまったく気にせず、
「なんだよ、言いたいことがあるならハッキリ言えよ」と、背中をポンポン叩いた。
(俺の大事な時間をそんなことに使えだと?)
所謂ジト目でルジーを睨むも気づかない。
相手は公爵家嫡男さまだ。選択肢はないのだ。
(公爵様も息子の見た夢を叶えようとか、どんだけ親馬鹿なんだ!
はああ、誇り高き庭師は今日から坊ちゃまのペリル係に格下げかぁ・・・)
タンジェントは切ない気持ちで胸がいっぱいになったが、そんな大人の事情はドレイファスには関係ない。
(まあ乗りかかった船だ。下りることができないならやるしかないな。腹を括れ、俺!)
26
お気に入りに追加
457
あなたにおすすめの小説
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
【幸せスキル】は蜜の味 ハイハイしてたらレベルアップ
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアーリー
不慮な事故で死んでしまった僕は転生することになりました
今度は幸せになってほしいという事でチートな能力を神様から授った
まさかの転生という事でチートを駆使して暮らしていきたいと思います
ーーーー
間違い召喚3巻発売記念として投稿いたします
アーリーは間違い召喚と同じ時期に生まれた作品です
読んでいただけると嬉しいです
23話で一時終了となります
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から「破壊神」と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
私の代わりが見つかったから契約破棄ですか……その代わりの人……私の勘が正しければ……結界詐欺師ですよ
Ryo-k
ファンタジー
「リリーナ! 貴様との契約を破棄する!」
結界魔術師リリーナにそう仰るのは、ライオネル・ウォルツ侯爵。
「彼女は結界魔術師1級を所持している。だから貴様はもう不要だ」
とシュナ・ファールと名乗る別の女性を部屋に呼んで宣言する。
リリーナは結界魔術師2級を所持している。
ライオネルの言葉が本当なら確かにすごいことだ。
……本当なら……ね。
※完結まで執筆済み
水の中でも何処でももふもふ!! あたらしい世界はもふもふで溢れていました
ありぽん
ファンタジー
転生先は海の中? まさか!? 水の中でももふもふを堪能できるなんて!!
高橋碧(たかはしあおい)は、小説の設定で時々みる、ある状況に自分が直面することに。
何と神様の手違いで死んでしまったのだった。
神様のお詫びとして新しい世界へ送られ、新しい生活を送ることになった碧。しかし新しい世界へと転生すれば、またもや神様のせいでまずい状況に?
でも最悪な始まりをむかえた碧を、たくさんのもふもふ達がいやしてくれ。
もふもふパラダイスのこの世界で碧は、まったり? ゆっくり? もふもふを堪能できるのか。
継母の心得
トール
恋愛
【本編第一部完結済、2023/10〜第二部スタート ☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定☆】
※継母というテーマですが、ドロドロではありません。ほっこり可愛いを中心に展開されるお話ですので、ドロドロ重い、が苦手の方にもお読みいただけます。
山崎 美咲(35)は、癌治療で子供の作れない身体となった。生涯独身だと諦めていたが、やはり子供は欲しかったとじわじわ後悔が募っていく。
治療の甲斐なくこの世を去った美咲が目を覚ますと、なんと生前読んでいたマンガの世界に転生していた。
不遇な幼少期を過ごした主人公が、ライバルである皇太子とヒロインを巡り争い、最後は見事ヒロインを射止めるというテンプレもののマンガ。その不遇な幼少期で主人公を虐待する悪辣な継母がまさかの私!?
前世の記憶を取り戻したのは、主人公の父親との結婚式前日だった!
突然3才児の母親になった主人公が、良い継母になれるよう子育てに奮闘していたら、いつの間にか父子に溺愛されて……。
オタクの知識を使って、子育て頑張ります!!
子育てに関する道具が揃っていない世界で、玩具や食器、子供用品を作り出していく、オタクが行う異世界育児ファンタジー開幕です!
番外編は10/7〜別ページに移動いたしました。
貧乏男爵家の四男に転生したが、奴隷として売られてしまった
竹桜
ファンタジー
林業に従事していた主人公は倒木に押し潰されて死んでしまった。
死んだ筈の主人公は異世界に転生したのだ。
貧乏男爵四男に。
転生したのは良いが、奴隷商に売れてしまう。
そんな主人公は何気ない斧を持ち、異世界を生き抜く。
巻き込まれたんだけど、お呼びでない?
ももがぶ
ファンタジー
メタボ気味というには手遅れな、その体型で今日も営業に精を出し歩き回って一日が終わり、公園のベンチに座りコンビニで購入したストロング缶をあおりながら、仕事の愚痴を吐く。
それが日課になっていたが、今日はなにか様子が違う。
公園に入ってきた男二人、女一人の近くの高校の制服を着た男女の三人組。
なにかを言い合いながら、こっちへと近付いてくる。
おいおい、巻き添えなんかごめんだぞと思っていたが、彼らの足元に魔法陣の様な紋様が光りだす。
へ〜綺麗だなとか思っていたら、座っていたベンチまで光に包まれる。
なにかやばいとベンチの上に立つと、いつの間にかさっきの女子高校生も横に立っていた。
彼らが光に包まれると同時にこの場から姿を消す。
「マジか……」
そう思っていたら、自分達の体も光りだす。
「怖い……」
そう言って女子高校生に抱き付かれるが俺だって怖いんだよ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる